今回の動画は、「ハリボテのNATO首脳会議が大成功(笑)に終わった理由」ということで、やっていきたいと思います。
1、はじめに
7/7、7/8に、トルコの首都アンカラで、NATOサミットが開催されました。こちらの記事は、中東の大手メディアのアルジャジーラのものですが、大きくは5つのポイントを挙げていました。

その5つとは、
- NATOによるウクライナ支援700億ユーロを拠出
- イランとアメリカの停戦が終了宣言
- 欧州カナダの防衛費の引き上げ
- トランプのグリーンランド領有の件、覚えてた
- イラン戦争にNATOが及び腰だった件で、トランプがスペインやイギリスにブチギレ
です。NATOは金を出すし、ロシアとの敵対関係はやめないし、トランプはNATOにブチギレてた、というわけです。

では、トランプは何にブチギレていたのか?というと、
①イラン戦争にNATOが参加しないこと
②グリーンランドの領有をデンマークが認めないこと
③スペインがいろいろと舐めてること
などでした。
こんな感じで、ことあるごとに、NATO諸国をディスって、サミットを引っ掻き回していたのですが、最終的には満足して帰ったようです。
「これは非常に成功したサミットだった」とトランプは語っていました。
では、今回のNATOサミットは、何がどうなったのでしょうか?
今回の動画では、この点について、考察していきたいと思います。
それでは、参りましょう。
2、NATOサミットで面白かった3つのポイント
まず、今回のNATOサミットの前に何が起こっていたのか?について、簡単におさらいしておきます。

先月6月になって、急にウクライナによるロシア攻撃が激化し始め、モスクワの製油所が炎上するなど、ロシア政府もウクライナの攻撃にタジタジみたいな声明を出していました。
ウクライナ戦争も2022年2月末に始まったので、すでに5年目に突入しています。なので、NATO諸国もゼレンスキーが金くれ金くれと無心してくるのに、ウンザリしてきていました。
それは、ウクライナ戦争に対する支援をやめたいと言っている、ドイツやフランス、イギリスなどの保守政党の支持率がどんどん上昇していることからも、伺えます。
しかし、このチャンネルでは以前から語ってきましたが、ロシアのプーチン大統領やトランプは、このウクライナ戦争を引き起こした張本人である、グローバリスと、つまり現在はイギリス政府を潰したいために、このウクライナ戦争を長期化させている節があります。
なので、ウクライナが頑張っている姿を見せて、今回のNATOサミットで、さらに欧州諸国に無駄ガネを使わせる約束を取り付けさせる必要があったと考えています。
そんな話を以前のこちらの動画で解説しました。
では、蓋を開けてみたところ、実際どうだったのか?ということなのですが、個人的に面白かったと思ったポイントが3つありますので、ご紹介していきます。
(1)ウクライナ戦争への継続支援
1つ目は、ウクライナ戦争への継続支援ですね。

6月にとってつけたようなウクライナ軍の頑張りを受けて、NATOは結局、2026年に700億ユーロ、約10兆円の支援をすることを決めました。
それで、この支援について、トランプはパトリオットミサイルの製造方法をウクライナに教えると表明していました。なので、おそらく、アメリカは金を出さないか、かなり渋って、ほとんどを欧州カナダに押し付けると予想されます。
ウクライナがこのミサイルを製造するためには、工場を作るところから必要になりますし、来年も同等の規模の支援をするという話も、シレッと入れ込まれていたので、ウクライナ戦争は、まだあと2年ぐらいは続きそうな感じですね。
それで、このようにウクライナ戦争が長期化していることで、イギリス海軍は、順調に弱体化が進んでいるようです。

退役した海軍の元参謀総長だったアラン・ウェスト卿が、メディアのインタビューに対して、スターマー政権になってこの2年間で、9隻の船舶を廃止したものの、新しい戦艦が補充されてこなかったため、ここ数世紀で見ても最悪な状態にあると答えていました。
ウェスト卿の発言を抜粋しますと
「海軍がこれほどの大打撃を受けたのは、サミュエル・ピープスの時代(1667年)以来のことだ。当時、オランダ軍はチャタムまで航海し、艦隊を焼き払い、旗艦を奪った」
以上です。
350年以上前の水準よりも落ち込んでいるというのです。ウクライナ戦争で、無駄金を使いすぎた結果、海軍の方にまで金を回せなかったんですね。
なので、現在のロシアによるウクライナ戦争の長期化作戦は、順調にイギリスの軍事力を削ぐ結果につながっているようです。
(2)欧州諸国の軍事産業の強化(笑)
2つ目は、欧州諸国の軍事産業の強化についてです。
今回のNATOサミットでは、ロシアから欧州を守るためということで、EU諸国内の防衛産業の強化のために、数十億ドル規模の兵器の発注の話も出てきていました。

しかし、その発注先には、欧州内だけでなく、アメリカ企業も対象になっているということで、いやいや、トランプが喧嘩腰なんだから、欧州内で調達すべきだろ!という声も出ており、紛糾しているようです。
では、なぜこんな話になってしまっているのか?というと、欧州では、製造業や国防産業を復活させるぞ!と言っておきながら、製造業の足を引っ張る気候変動対策をやめていないからです。

こちらは、2015年から2024年までの各国の電気料金の推移ですが、ウクライナ戦争が始まって以降、イギリスとEUの電気料金が無茶苦茶上がっています。
ちなみに、ウクライナ戦争以前は、日本とイギリスがアホな環境政策のせいで、電気代が割高だったため、国内産業の空洞化が止まりませんでした。
しかし、ウクライナ戦争以降は、欧州勢がさらに環境規制を厳しくしてしまったために、電気代が爆上がりしてしまい、欧州内の製造業がどんどん苦境に追い込まれている状況です。
例えば、イギリスでは、あまりに電気代が上がりすぎたため、製鉄所が1つしか残っておらず、それも完全国有化されました。

あのアホな国は、北海油田の新規採掘も法律で禁止しましたので、もう製造業が生き残れる余地はありません。そんな国が、これからロシアと戦うために、武器を作るぞ!と言って、本当に兵器が作れるのでしょうか?
また、ドイツも状況は同じです。つい最近、フォルクスワーゲンが10万人のリストラをすると発表しましたが、これもドイツ国内の電気料金が3倍に上がってるからです。

そして、ドイツの製鉄所も設備稼働率は70%を切っているということで、今年に入っても製鉄所の閉鎖が進んでいます。
そんな製造業がボロボロになってきているドイツに対して、カナダは潜水艦12隻の発注を行いました。

完成は2036年以降らしいですが、CO2ネットゼロ政策を取り下げるなんて話が1つも出ていない中で、順調に製造業の衰退が進んでいる欧州で、本当に発注した分の兵器が作れるのでしょうか?
現在、欧州NATO内で、軍事力の増強のためにアメリカ企業への発注もすべきだという話が出ているのは、欧州だけでやるのは無理だと思ってる人が、結構いるからだと思いますね。
(3)トランプは、ロシア、トルコと仲良しに
そして、3つ目はトランプは、このNATOサミット前後で、ロシアとトルコとの友好関係を確認してたということです。

NATOサミットで決まったことは、ウクライナ支援であったり、欧州各国の軍事費の引き上げの確認であったり、対ロシアで協力するというメッセージを打ち出していて、トランプもその話に乗っかってはいたものの、
その外側では、チャッカリとプーチンと電話で話していたり、トルコとの関係改善を進めていたりと、まるであさっての方向を向いて外交を行っていました。
例えば、7/4のアメリカ独立記念日に、トランプはプーチンと90分間の電話会談を行っています。
先月、ロシアのラブロフ外相は、ウクライナが猛攻撃を仕掛けてきたことを受けて、「また、アメリカに騙された!昨年のアラスカ会談の時に、米露関係が改善したと思ったのに、ウクライナに攻撃の準備をさせるための時間稼ぎだったとは!」みたいなことを言ってたのですが、
米露関係が悪化しているみたいな話は全くなく、これまで通り、何を話してるのかわかりませんが、いい関係が続いているようです。

また、サミット開催国のトルコのエルドアン大統領とトランプの関係改善も、アピールされていました。
トルコは、2019年にロシア製のミサイルシステムであるS-400を導入したことで、アメリカから制裁を受けていたのですが、今回のサミットでトランプはエルドアンとの関係改善をアピールし、アメリカ製戦闘機F-35の売却も検討すると表明しました。
欧州カナダには、イラン戦争に協力しねえし、グリーンランドはよこさねえし、スペインはクズだしと、無茶苦茶ディスりまくっていたトランプですが、そういうところから距離を置いていて、ロシアとも仲がいいトルコとは、しっかりと協力関係を構築していたんですね。
このように見てみると、欧州カナダには、出来もしねえ軍備強化の約束と、無駄ガネの浪費を約束させて、その一方で、ロシアやトルコなどとは関係強化するという、全く別の動きが同時並行で進められたサミットだったように思いますね。
3、イラン戦争再開で、ダラダラ戦争が続く展開へ
それで、トランプは、NATOサミットの最中に、イランとの停戦は終わったと宣言し、イランとの戦闘状態へと突入しました。

きっかけは、イラン側から、カタールとサウジ船籍のタンカーが攻撃を受けたことにブチギレたためということです。
それで、今回の米軍の攻撃はかなり大規模だったようで、イラン国内約90ヶ所を爆撃したようです。それに対して、イラン側もカタールやクウェート、バーレーンの米軍基地や関係施設の攻撃を行い、勝負が全然つかない状況に逆戻りした感じですね。
それで、今回の報復合戦での死亡報告は、イラン側は10名以下、4名ぐらいしか亡くなっていないそうです。派手にドンパチやってるが、死亡者は極力抑えるという、プロレスがまた始まったとみることが出来るでしょう。
ちなみに、今回のNATOサミットでは、アメリカ以外のNATO諸国が、イラン戦争に参戦するという話は、一切出ませんでした。

そのため、今後もトランプとNATO諸国との関係は、ずっと拗れたままの状況が続きます。逆を言えば、トランプはずっと逆ギレしたまま、イラン戦争とウクライナ戦争で、欧州諸国と別行動ができる状況、つまりこれまで通りというわけです。
そして、イラン側も、トランプが狙っている戦争長期化を支援しているように見えます。

フランスやドイツ、イギリスは、イラン戦争でアメリカにつく代わりに、機雷掃海艇をホルムズ海峡に送ることで、仲裁に入ろうとしているのですが、イラン側がこれを拒否しました。
そのため、ホルムズ海峡は、これまで通り、アメリカとイラン両国によって、ブラックボックスの状況が続くことになります。
投資家から見れば、いつ戦争が再開するかわからない、どんな基準でタンカーが通過できるのかわからない状況ですから、イギリスの海上保険は機能不全のままになりますので、中東におけるイギリスの金融、貿易システムへの信頼度はさらに落ちていくことになるでしょう。
というわけで、今回はNATOサミットとイラン戦争の再開について、ざっと見てきましたが、全く予想通りの、出口が見えない、ダラダラ戦争が続きそうな展開に逆戻りとなりました。
欧州では、この猛暑ですでにドイツで超過死亡者数が5000人を超え、他の欧州諸国でも、千人単位で暑さによる死亡者が増えているようです。
環境規制とか調子こいて、電気料を上げてることや、エアコン設置を法律で邪魔するなど、いろいろやってるために、こんなことになってるようです。
そこに今回のNATOサミットによる、ウクライナ支援、イラン戦争の継続決定ですから、欧州経済はさらに苦境に追い込まれていくでしょう。
欧州各国の詳しい状況については、今後改めて、動画にしていきたいと思います。







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