愛知県の土地価格の今後の見通し | イエ&ライフ

愛知県の土地価格の今後の見通し

愛知県の土地価格の今後の見通し愛知県

この記事では愛知県の

  1. この7年間の土地価格の動き
  2. 新型コロナの影響を含め、今後どうなるのか?

の2点について解説しています。

 

1、過去7年間の愛知県の不動産の上がり方の特徴とは?

まずはじめに、この7年間で愛知県内の不動産が、どのように上昇してきたのかをザッと見ていきましょう。

 

この7年間の愛知県の公示地価を調べてみると、東京都が15.2%の上昇に対して、6.4%の上昇となっていました。

意外なことに、外国人観光客が増えて賑わっている大阪では、ほぼ横ばいとなっていました。

 

愛知県の公示地価の推移

(参考:国土交通省 地価公示)

 

不動産バブルとも言われる今回の土地価格の上昇ですが、住宅地で見ると東名阪では異なった事情で動いているようです。

 

では、愛知県の住宅地は、具体的にどのようにして上昇しているのか?

今度は市区町村別に、この7年間の住宅地の上昇率を見てみましょう。

 

愛知県で住宅地が上昇しているエリアは、名古屋市〜西三河地区に集中

愛知県の公示地価の変化率マップ

(参考:国土交通省 地価公示)

 

ご覧のように、オレンジ・赤の10%以上の上昇をしているエリアは、名古屋市〜西三河地区に集中しています。

トヨタ自動車などの製造業が好調なため、このエリアで雇用が増えているためです。

 

なぜ愛知県では、これほど上昇しているのか?

最初に結論をまとめておきます。

  1. 金利が低下したことで、同じ返済額でより高い物件が買えるようになった
  2. さらに、自動車産業を中心に景気が良かったこともあって、名古屋〜西三河エリアを中心に人口が増加傾向にあったことから、土地価格も大きく上昇してきた

という状況が進んでいました。

 

では、これから1つずつ詳しく解説していきます。

 

①金利低下によって、買い手の購買力が上がった

そもそも、全国的に土地価格が上昇しているのは、金利の低下によるところが大きいです。

2013年4月から始まった日銀の異次元緩和によって、金利が大きく低下したのです。

 

住宅ローンの金利

(参考:ARUHI住宅ローン フラット35金利の推移 財務省 国債金利情報)

 

ザックリ言うと、この7年間で買い手は、同じ返済額で2割高い物件を買えるようになったということです。

例えば、フラット35で期間35年・月々の返済額が10.4万円とした場合、購入できる不動産は3,000万円から3,500万円まで上がったのです。

 

同じ返済額で購入できる物件価格が2割上昇した

 

月々の支払額は増やさずに、約2割高い物件を買える。しかもその物件が人気化しているとなれば、値段が高くても買おうとする人は増えますよね。

そのため、人気のエリアほど、土地価格が上昇してきたのです。

 

なので、そもそも愛知県内でも、上がりやすい環境にあったのわけです。

 

②人口が増加している

しかも、愛知県では人口が増加しています。

2013〜20年の7年間で、愛知県の人口は、約11万人も増加しているのです。

 

愛知県の人口推移

(参考:総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」)

 

では、具体的にどこが、どれだけ減少しているのか?市町村別に調べてみました。

 

市区町村別の人口の変化(2013〜2020年)

増減数:赤色(+1万人以上)>オレンジ色(+5,000〜9,999人)>緑色(+1〜4,999人)>青色の↙️(−1〜4,999人)>紫色の↙️(−5,000人以上)

(参考:総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」)

 

ご覧の通り、名古屋〜西三河地区を中心に、人口が増加しており、その周辺では減少しているような状況になっていました。

アベノミクス以降、自動車産業を中心に業績が急回復したこともあって、トヨタ関連企業が多く集積する西三河地区と、商業エリアとしての名古屋市周辺に仕事が増え、人口が集中していったわけですね。

 

2、新型コロナの影響はどうなのか?

愛知県の住宅地では、これまで好調だったエリアほど、影響が大きい

公示地価は、1月1日現在の土地価格であるのに対して、基準価格は7月1日現在の価格です。

そして、一部の土地については、1月と7月のどちらの価格も算出されているので、それらを比較することでコロナの影響を確認できます。

 

基準地価(7月の価格)公示地価(1月の価格)コロナの影響

 

愛知県の住宅地のコロナによる影響(1月→7月の変化率)

変化率:赤色(+0.1〜1%)>緑色(変化なし)>青色の↙️(-0.1〜0.9%)>紫色の↙️(-1.0〜1.9%)>黒色の↙️(-2〜3.9%)

(参考:国土交通省 「土地総合情報システム」)

 

ご覧の通り、1月→7月の土地価格の変化を見ると、これまで大きく上昇してきた名古屋市〜西三河地区ほど、影響が大きいことがわかります。

 

今回のコロナによって影響を受けているのは、主に飲食店や観光業、ホテルなどの一部の業種ですが、4〜6月は自動車の生産も急ブレーキがかかり、業績的にもかなり不透明な時期でした。

そのため、これまで好調だったところほど、価格が高くなっていたこともあって、買い控えが起こっていたのでしょう。

 

3、その他のリスク

新型コロナ以外にも、どんなリスクがあるのかをまとめました。

 

(1)この低金利はいつまで続くのか?

地域によって上がった場所、下がった場所の違いはあるものの、日銀の異次元緩和政策で生まれたこの超低金利は、土地価格を押し上げるプラス要因でした。

そして、これ以上は、金利が下がらない水準まで来ています。

むしろ、その副作用の方が話題になることが増えました。

 

例えば、預金者のお金を国債で運用していた地銀は、この異次元緩和によって、金利が低下したことで利息収入が減り、半数以上が赤字になっています。

 

赤字の地銀がどんどん増えている

地銀の決算状況

(金融庁:地域金融の課題と競争のあり方)

 

赤字が続けばいずれ倒産してしまいますから、いつまでも続けるわけにはいきません。

 

では、具体的にあとどれぐらいなのか?

2018年6月に、ブルームバーグが経済の専門家45人にアンケートをしたところ、半数以上が2〜3年以内に限界が来ると予想していました。

つまり、2020〜2021年ごろと考える専門家が半数以上もいたのです。

 

「日銀の低金利政策はいつ頃まで続きますか?(2018年6月)」

異次元緩和はいつ終わるか?

(参考:ブルームバーグ「2年以内で限界」が半数弱、現行の長短金利操作-日銀サーベイ)

 

ちなみに、長く続かないと考えられている理由は、

  • 日本の借金が1,000兆円を超えてきており、国債を買おうという投資家がいなくなるから
  • 超低金利を続けると、地銀が潰れてしまい、経済が大混乱するから

あたりでしょう。

 

金利が上昇すると、住宅ローンの返済額が増えるため、価格は確実に下がります。

 

金利が上がると、同じ返済額でも買える価格が下がる

金利上昇で下落

 

そのため、今後の経済状況次第では、金利上昇による不動産価格の下落も考えておいた方がいいでしょう。

 

 

(2)2022年問題で、都市の農地が宅地になる

2022年問題をご存知でしょうか?

「都市部にある税金を優遇されていた農地(生産緑地)が、優遇期間が切れることで宅地として放出され、土地価格に影響を与える」

という問題です。

 

生産緑地

(出典:ウィキペディア cory.2005.Seisan Ryokuchi)

 

では、愛知県ではどうなっているのか?

市区町村別に色分けしてみました。

 

愛知県の生産緑地の分布図:名古屋市が最も多く、次いで一宮市、豊田市、岡崎市の順

愛知県の生産緑地

(参考:国土交通省 都市計画区域、市街化区域、地域地区の決定状況)

 

ご覧のように、名古屋市や一宮市では100ha単位で残っています。

1ha=3,000坪ですから、30坪の戸建てが100件建つと計算すると、100haならば1万軒分の土地になります。

 

その全てが農地になるわけではありませんが、数年で1〜2割は宅地へと変わるでしょう。

生産緑地制度が始まった時に、この制度を使わなかった農地がそれぐらいの割合で宅地へと変わったからです。

 

また、この問題で影響を受けるのは、駅から少し離れた郊外のエリアでしょう。

駅前の農地はほとんど宅地に変わっていますし、郊外に残っているケースが大半だからです。

郊外の土地への需要は、これまでずっと減り続けてきましたが、さらに追い討ちを受けることになりそうです。

 

4、愛知でこれから上がりそうな地域は?

ここまで、ちょっと悲観的な見通しばかり書いてきましたが、「逆に上がりそうな地域はないのか?」も気になりますよね。

新型コロナによって、これまで好調だった名古屋市〜西三河地区では、土地価格の上昇に急ブレーキがかかりましたが、その後のトヨタ等の決算を見てみると、かなり回復してきており、一時的な混乱だったと考えられます。

 

そのため、今後の土地価格についても、名古屋や豊田、刈谷、長久手などの駅近エリアでは、これからも人気が継続しそうです。

 

というのも、通勤に便利である駅近エリアは、同時に買い物にも子育てにも便利なエリアだからです。

共働き世帯が増えていく流れは変わりませんし、一時的に商業施設が減っても、その後はマンションができるでしょうから、土地価格は下がりにくいと考えられます。

 

結論:売るなら?買うなら?

というわけで、愛知県の今後の土地価格についての結論は、以下の通りです。

  • トヨタなどの製造業が好調で、名古屋〜三河エリアを中心に土地価格が上昇してきた
  • 新型コロナでこれまで好調だった住宅地でも影響があったが、自動車産業の業績の回復もあって、影響は一時的だろう
  • ただし、今後は生産緑地の宅地化が進むため、郊外の住宅地では、新しくできる住宅地と競合しやすくなり、土地価格が弱くなりそう

と言えそうです。

 

買うなら:商業地の周辺は様子見、それ以外は買い

新型コロナの影響が大きい商業地の周辺では、今後も影響が出ますので、坪単価が高いと感じられる場合には、まだ様子見の方がいいでしょう。

しかし、それ以外のエリアでは今が買い時の可能性が高いと思われます。

その理由は2つあります。

 

①土地価格の下落分よりも、待っている間の家賃の方が高くつく

例えば、坪50万円ぐらいの土地であれば、40坪でも2,000万円程度で買えます。

仮に数年で1割下げたとして200万円ぐらいしか安くなりませんから、その間の家賃を考えると、早めに買った方がトクになりますよね。

 

②異次元緩和で低金利の今がチャンス

また、現在は住宅ローンがかなり安いため、月々の返済負担が軽いのもチャンスです。

ですから、もし家を買おうと思っているのならば、土地価格が下がるのを待つよりも、金利が上がる前の今のうちに買うのがベストでしょう。

 

ただし、購入を検討する場合には、今後の金利上昇を想定しておかないと大変なことになるので、「フラット35」「10年以上の固定金利」でも返済ができるかどうかで予算を考えるべきでしょう。

 

非公開物件=安い物件

不動産を売る理由はさまざまですが、「周りに知られずに売却したい」という売主は一定の割合でいます。

そのような物件は、ネット上にも出回らず「非公開物件」として登録されます。

また、売主はあまり相談する相手を広げたくないため、まずは建てたメーカーに相談する場合が多いです。

 

非公開物件の実態

 

当然、このような物件は少ないお客さんにしか目にとまる機会がないため、相場よりも価格の安い可能性が高いのです。

 

こちらの「タウンライフ」に登録すると、お近くの複数の不動産会社から、非公開物件の情報を教えてもらえます。

 

タウンライフ土地探し

 

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売るなら:金利が上がる前に売った方がいい

アベノミクス以降のこの7年間は金利の低下によって、買い手が月々の返済額を引き上げなくても値上がりした家を買える時期でした。

不動産を売るなら、金利の低い今が1番のチャンスと言えます。

 

特にコロナショックの影響は、長期間になる可能性もあり、景気が悪化するほど買い手が減っていきますので、今のうちに準備をしておいた方が後悔しないはずです。

 

公示地価を信じると損をする?

 

この記事では公示地価をもとに解説していきましたが、公示地価は「その地域の平均的な価格」なため、実際の取引ではこれ以上に高く、または安く取引されることがあります。

 

例えば、岡崎市に「大和町(だいわちょう)」という、西岡崎駅の近くの住宅地があります。

 

こちらの公示地価と実際の取引を比べてみると、

  • 公示地価:37万円/坪
  • 実際の取引価格:43〜51万円/坪

と、公示地価の約1.1〜1.4倍で取引されていました。

取引価格同士で比べると、1.2倍の価格差があります。

 

【岡崎市大和町の公示地価】

岡崎市大和市の公示地価

  • 西岡崎駅から590mの距離、徒歩約7分(1分=80m)
  • 112,000円/㎡ × 3.3(㎡/坪) =37万円/坪

(参考:国土交通省地価公示・都道府県地価調査)

 

【岡崎市大和町の土地取引(過去2年間)】

岡崎市大和市の土地取引

  • 徒歩4〜8分のエリアで、43〜51万円/坪で取引されている

(参考:国土交通省 不動産取引価格情報検索)

 

このような感じで、全国の公示地価と実際の取引を調べてみたのですが、やはり公示地価と実際の取引ではかなりの価格差があることがわかりました。

 

同じ地域なのに、

「公示地価の3割増し、場合によっては2倍以上の価格で取引されている」

といった取引がゴロゴロ見つかったのです。

 

都道府県住所公示地価/坪取引価格/坪公示地価の何倍?
愛知県名古屋市千種区東山元町56万円19〜67万円0.34〜1.2倍
愛知県岡崎市大和町37万円43〜51万円1.16〜1.38倍
愛知県一宮市花池36万円23〜43万円0.64〜1.19倍
愛知県豊橋市高師本郷町24万円11〜33万円0.46〜1.38倍
愛知県豊田市井上町34万円11〜43万円0.32〜1.26倍
愛知県春日井市小野町38万円29〜56万円0.76〜1.47倍
愛知県安城市安城町37万円22〜44万円0.59〜1.19倍
愛知県刈谷市板倉町51万円58〜60万円1.14〜1.18倍
愛知県西尾市今川町29万円20〜34万円0.69〜1.17倍
愛知県豊川市新青馬町28万円18〜33万円0.64〜1.18倍
愛知県小牧市小松寺26万円20〜39万円0.77〜1.5倍
愛知県瀬戸市石田町20万円7.3〜32万円0.37〜1.6倍
愛知県江南市高屋町24万円20〜29万円0.83〜1.21倍
愛知県日進市浅田町33万円29〜46万円0.88〜1.39倍
愛知県尾張旭市旭ヶ丘町27万円13〜35万円0.48〜1.3倍
愛知県半田市有楽町21万円9.3〜27万円0.44〜1.29倍
愛知県稲沢市祖父江町56万円19〜67万円0.34〜1.2倍
愛知県大府市柊山町44万円45〜59万円1.02〜1.34倍
愛知県北名古屋市沖村36万円30〜42万円0.83〜1.17倍
愛知県東海市荒尾町30万円16〜36万円0.53〜1.2倍
愛知県あま市本郷30万円29〜40万円0.97〜1.33倍
愛知県蒲郡市水竹町26万円9〜30万円0.35〜1.15倍
愛知県犬山市大字犬山18.5万円1.5〜22万円0.08〜1.19倍
愛知県碧南市幸町26万円30〜32万円1.15〜1.23倍
愛知県豊明市阿野町32万円34〜45万円1.06〜1.41倍
愛知県知立市池端49万円49〜60万円1〜1.22倍
愛知県清須市清洲31万円6.5〜41万円0.21〜1.32倍
愛知県津島市愛宕町19.7万円10〜27万円0.51〜1.37倍
愛知県愛西市諏訪町20.8万円8.5〜27万円0.41〜1.3倍
愛知県田原市田原町22万円9.3〜30万円0.42〜1.36倍
愛知県みよし市黒笹いずみ47万円22〜57万円0.47〜1.21倍
愛知県常滑市飛香台22万円20〜28万円0.91〜1.27倍
愛知県長久手市岩作35.6万円52〜75万円1〜2.11倍

 

つまり、あなたの不動産はもっと高い評価額の可能性があるのです。

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