埼玉県の土地価格|上昇・下落した理由|今後の見通し | イエ&ライフ

埼玉県の土地価格|上昇・下落した理由|今後の見通し

埼玉県の土地価格|上昇・下落した理由|今後の見通し埼玉県

(画像出典:ウィキペディア 掬茶, さいたま新都心駅、東口より)

 

この記事では埼玉県の

  1. この8年間の土地価格の動き
  2. 新型コロナの影響を含め、今後どうなるのか?

の2点について解説しています。

 

1、過去8年間の埼玉県の不動産の上がり方の特徴とは?

まずはじめに、2013年に始まった日銀による異次元緩和以降、この8年間で埼玉県内の不動産が、どのように上昇してきたのかをザッと見ていきましょう。

 

埼玉県の土地価格は、国が出している公示地価によると、この8年間で住宅地で+2%、商業地で+6.6%と、商業地で大きく上昇していました。

 

埼玉県の公示地価の推移

 

(参考:国土交通省 地価公示)

 

ですが、もちろん地域によって、動きに大きな差があります。

そこで、まずはコロナ以前の2013〜20年までの7年間について、住宅地の変化率を市区町村別にまとめてみました。

 

コロナ前(住宅地):都心へ通勤しやすい南側のエリアを中心に上昇

埼玉県の工事地下の変化率マップ

(参考:国土交通省 地価公示)

 

ご覧のように、都心への通勤しやすい街ほど上昇しています。

また、東武線などの私鉄よりも、埼京線や京浜東北線などのJR線の周辺の方が、上昇率が高い傾向にありますね。

 

なぜ埼玉県では、南側のエリアしか上がっていないのか?

最初に結論をまとめておきます。

  1. 金利が低下したことで、同じ返済額でより高い物件が買えるようになった
  2. その一方で、人口の減少は進んでいるため、郊外の土地価格は下落傾向にある

という、中心部と郊外で、土地価格の二極化が進んでいたと考えられます。

 

では、これから1つずつ詳しく解説していきます。

 

①金利低下によって、買い手の購買力が上がった

そもそも、全国的に土地価格が上昇しているのは、金利の低下によるところが大きいです。

ご覧のように、2013年4月以降、日銀が国債を買い占める、異次元緩和政策を行うことで、金利を下げてきました。

 

日銀が国債を買い占めて、金利を下げた

異次元緩和政策と住宅ローン金利

(参考:ARUHI住宅ローン フラット35金利の推移 財務省 国債金利情報)

 

ザックリ言うと、この8年間で買い手は、同じ返済額で2割高い物件を買えるようになったということです。

例えば、フラット35で期間35年・月々の返済額が10.4万円とした場合、購入できる不動産は3,000万円から3,500万円まで上がったのです。

 

同じ返済額で購入できる物件価格が2割上昇した

 

月々の支払額は増やさずに、約2割高い物件を買える。しかもその物件が人気化しているとなれば、値段が高くても買おうとする人は増えますよね。

そのため、人気のエリアほど、土地価格が上昇してきたのです。

 

不動産事業者向けの貸し出しも増えて、駅近エリアの商業地も上がりやすくなった

また、金利がさらに下がったことによって、ホテルやマンションなどの不動産業者の投資も増えました。

銀行も国債の利息で稼げなくなったため、不動産を担保にお金を貸せる不動産業者への貸し出しを増やしたのです。

 

不動産向けの貸出残高

(参考:国土交通省 土地白書)

 

その結果、駅近エリアの商業地を中心に、マンションや商業施設、ホテルなどの建設が進み、駅近エリアほど土地価格が上がりやすくなったわけですね。

 

 

②共働きの増加によって、職住近接の動きが進んだ

また、都心に近い南側のエリアが上昇している理由は、共働き世帯の増加です。

2013年からアベノミクス政策によって円安や株高が進んだことで、都内の大企業の業績が好調になったことで、都心で働く人が増えました。

 

その結果、都内の土地価格が大きく上昇しました。23区内では、7年間で20%以上も上昇している地区がたくさんあります。

そのため、都内よりも安く家が持てる埼玉県に人が移り住んできたわけです。

 

市区町村別の人口の変化(2013〜2020年)

増減数:赤色(+1万人以上)>オレンジ色(+5,000〜9,999人)>緑色(+1〜4,999人)>青色の↙️(−1〜4,999人)>紫色の↙️(−5,000人以上)

(参考:総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」)

 

ご覧の通り、東京23区に近い南側で、赤色、オレンジ色のマーク(+5,000〜1万人以上)が分布しています。都内に通勤するために、都内に近いエリアほど人口が増えているわけですね。

 

その一方で、都心への通勤に時間がかかる、熊谷方面や秩父方面では、ほとんどの市町村で減少していました。

このように、人口が増えているところほど、土地価格も上がりやすく、そうでないエリアでは下落しやすい状況になっているわけですね。

 

③農地から宅地への転用が進んでいる

また、下落しているエリアでは、農地の宅地化がさらに下落を加速しています。

実は、この10年で、埼玉県内の農地は、約0.9万ヘクタール(ha)も減っているのです。

 

埼玉県の農地面積

(参考:農林センサス 「2−8 経営耕地の状況」)

 

1haで約3,000坪ですので、30坪の戸建てに換算すると、約90万戸分の農地が住宅や、道路、工場、倉庫、ショッピングモールなどに変わっているのです。

 

農地の宅地化によって、今ある住宅地の人気が低下

農地の宅地化

 

都心に近いさいたま市より南側の市町村、特に駅周辺の住宅地では、農地がほとんど残っていないため、家を購入したい人は、売り出されている中古住宅や、駅近のマンションを購入しないといけません。

そのため、土地価格が上昇しやすいのです。

 

一方で、都心への通勤には時間がかかる市町村では、駅を利用したい人の数が少なく、むしろ郊外の農地が宅地化されている新しい住宅地に人気が集中したりします。

そうすると、郊外の古くからある住宅地を欲しがる人は減りますので、土地価格が上がりにくくなってしまうんですね。

 

コロナ以降(住宅地):川口市、戸田市、蕨市などのごく一部で上昇

埼玉県の公示地価の変化率

(参考:国土交通省 地価公示)

 

新型コロナが拡大した昨年から今年にかけての、住宅地の土地価格の動きを見ると、上昇しているエリアは、都内に近い川口市、蕨市、戸田市までに狭まっていました。

 

都内への通勤需要は相変わらず安定しているものの、農地の宅地化が進んでいることもあって、さいたま市では駅から離れた郊外で下落傾向にありました。

また、西武線や東武線などの私鉄沿線では、JR線よりも落ち込みが大きく、所沢や川越では、駅周辺でも下落しているエリアが多かったようです。

 

3、これからどうなるのか?

埼玉県の土地価格に関して、今後注意すべきリスクをまとめました。

 

(2)新型コロナが長期化するとどうなる?

今回の新型コロナによって、一部の業種では廃業、閉店が相次いでいますが、政府の支援によって失業率は低いままに抑えられてきました。

ですが、助成金の予算は、今年の6月まで延長が決まっているものの、徐々にその範囲が狭くなっています。

助成金の打ち切りが、そろそろ現実化しそうなのです。

 

 従業員に休業手当を払って雇用を維持した企業に支給される雇用調整助成金は現在、一日あたりの上限額を1万5000円に引き上げる特例措置が取られています。

 厚労省はこの措置について現行のままで4月末まで延長したうえで、5月以降は企業の経営状況や感染状況に応じて上限額を下げながら6月末まで続けるということです。

(参考:テレ朝ニュース 2021.2.12「雇用調整助成金の特例措置を6月まで延長」)

 

この助成金が打ち切られれば、一気に失業率が跳ね上がるため、特に賃貸物件の空室が増えることが予想されます。

また、失業者が増えれば景気はさらに悪化するため、影響を受ける業種が増えますので、人気の低い郊外の戸建てエリアでも、買い手がつきにくくなっていくでしょう。

 

 

(2)2022年問題で、都市の農地が宅地になる

2022年問題をご存知でしょうか?

「都市部にある税金を優遇されていた農地(生産緑地)が、優遇期間が切れることで宅地として放出され、土地価格に影響を与える」

という問題です。

 

生産緑地

(出典:ウィキペディア cory.2005.Seisan Ryokuchi)

 

では、埼玉県ではどうなっているのか?

市区町村別に色分けしてみました。

 

埼玉の生産緑地の分布図:都心に近いエリアほど多く残っている傾向

埼玉県の生産緑地面積

(参考:国土交通省 都市計画区域、市街化区域、地域地区の決定状況)

 

実は、今回上昇している南側のエリアに生産緑地が集中しているんですね。

特にさいたま市は、352ヘクタールもの生産緑地が残っていて、全国2位の規模なので、かなり影響が大きいでしょう。

 

これまでも埼玉県内では、農地の宅地化によって、人気の少ない郊外エリアでは土地価格の下落が進んでいましたが、2022年以降はさらにこの動きが加速すると考えられます。

 

4、埼玉でこれから上がりそうな地域は?

新型コロナの影響が、住宅地に関しては、それほど心配するものではないようなので、今後も上昇するエリアは出てくるでしょう。

 

しかし、これ以上は金利は下がりようがないため、土地価格が上昇するには、給料が上がる世帯でなければ難しいと考えられます。

ということは、①好業績の企業の社員、②共働きでどちらも正社員、のいずれかの世帯による購入が多いエリアに絞られてくるでしょう。

 

そのため、

  • 東京(丸の内、品川、新宿など)への通勤がしやすい
  • 共働きでも子育てや買い物がしやすい

といった条件を満たすエリアになってくるでしょう。

 

あくまで私見ではありますが、「大宮やさいたま新都心、浦和、川口、戸田などの駅近エリア」では、コロナの影響も少なく、人口も増加傾向にあるため、土地価格の上昇が続きそうです。

 

結論:売るなら?買うなら?

というわけで、埼玉県の今後の土地価格についての結論は、以下の通りです。

  • 今回の土地価格の上昇は、日銀の異次元緩和がきっかけ
  • 金利の低下が追い風となって土地価格の上昇するエリアが増えたが、人口が減少している北側〜西側のエリアでは土地価格が下落する二極化が進んでいる
  • 新型コロナが長期化しても、共働きと都内への通勤需要に変化はないため、さいたま市、川口、戸田あたりの駅近エリアでは、土地価格も安定しそう

と言えそうです。

 

買うなら:商業地の周辺は様子見、それ以外は買い

新型コロナの影響が大きい商業地の周辺では、今後も影響が出ますので、坪単価が高いと感じられる場合には、まだ様子見の方がいいでしょう。

しかし、それ以外のエリアでは今が買い時の可能性が高いと思われます。

その理由は2つあります。

 

①土地価格の下落分よりも、待っている間の家賃の方が高くつく

例えば、坪50万円ぐらいの土地であれば、30坪でも1,500万円程度で買えます。

仮に数年で1割下げたとして150万円ぐらいしか安くなりませんから、その間の家賃を考えると、早めに買った方がトクになりますよね。

 

②異次元緩和で低金利の今がチャンス

また、現在は住宅ローンがかなり安いため、月々の返済負担が軽いのもチャンスです。

ですから、もし家を買おうと思っているのならば、土地価格が下がるのを待つよりも、金利が上がる前の今のうちに買うのがベストでしょう。

 

ただし、購入を検討する場合には、今後の金利上昇を想定しておかないと大変なことになるので、「フラット35」「10年以上の固定金利」でも返済ができるかどうかで予算を考えるべきでしょう。

 

非公開物件=安い物件

不動産を売る理由はさまざまですが、「周りに知られずに売却したい」という売主は一定の割合でいます。

そのような物件は、ネット上にも出回らず「非公開物件」として登録されます。

また、売主はあまり相談する相手を広げたくないため、まずは建てたメーカーに相談する場合が多いです。

 

非公開物件の実態

 

当然、このような物件は少ないお客さんにしか目にとまる機会がないため、相場よりも価格の安い可能性が高いのです。

 

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売るなら:金利が上がる前に売った方がいい

アベノミクス以降のこの8年間は金利の低下によって、買い手が月々の返済額を引き上げなくても値上がりした家を買える時期でした。

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公示地価を信じると損をする?

この記事では公示地価をもとに解説していきましたが、公示地価は「その地域の平均的な価格」なため、実際の取引ではこれ以上に高く、または安く取引されることがあります。

 

例えば、川越市に「石原町(いしはらちょう)」という地区があります。

川越市駅から北に2kmほど行ったところにある住宅地です。

 

この石原町の公示地価と実際の取引価格は、

  • 公示地価:37万円/坪
  • 実際の取引価格:33〜47万円/坪

と、公示地価の約0.9〜1.3倍で取引されていました。

取引価格同士で比べると、1.4倍の価格差があります。

 

【川越市石原町の公示地価】

川越市石原町の公示地価

  • 川越市駅から2,100mの距離、徒歩約26分(1分=80m)
  • 111,000円/㎡ × 3.3(㎡/坪) =37万円/坪

(参考:国土交通省地価公示・都道府県地価調査)

 

【川越市石原町の土地取引(過去2年間)】

川越市石原町の土地取引

  • 徒歩24〜26分のエリアで、33〜47万円/坪で取引されている

(参考:国土交通省 不動産取引価格情報検索)

 

このような感じで、全国の公示地価と実際の取引を調べてみたのですが、やはり公示地価と実際の取引ではかなりの価格差があることがわかりました。

 

同じ地域なのに、

「公示地価の3割増し、場合によっては2倍以上の価格で取引されている」

といった取引がゴロゴロ見つかったのです。

 

都道府県住所公示地価/坪取引価格/坪公示地価の何倍?
埼玉県さいたま市浦和区北浦和113万円78〜160万円0.69〜1.42倍
埼玉県川口市差間43万円42〜61万円0.98〜1.42倍
埼玉県川越市石原町37万円33〜47万円0.89〜1.27倍
埼玉県上尾市上町52万円71〜75万円1.37〜1.44倍
埼玉県所沢市久米49万円22〜76万円0.45〜1.55倍
埼玉県鴻巣市氷川町27万円21〜33万円0.78〜1.22倍
埼玉県草加市高砂64万円79〜110万円1.23〜1.72倍
埼玉県朝霞市岡55万円32〜89万円0.58〜1.62倍
埼玉県戸田市上戸田83万円77〜110万円0.93〜1.33倍
埼玉県和光市白子69万円62〜100万円0.9〜1.45倍
埼玉県越谷市東越谷40万円39〜60万円0.98〜1.5倍

 

つまり、あなたの不動産はもっと高い評価額の可能性があるのです。

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市区町村別の土地価格はこちら

個別の都市についての分析は、こちらにまとめてあります。

 

市町村

 

さいたま市10区

 

 

 

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