海老名市の土地価格|上昇・下落した理由|今後の見通し | イエ&ライフ

海老名市の土地価格|上昇・下落した理由|今後の見通し

海老名市 神奈川県

(画像出典:wikimedia commons Suikotei, ららぽーと海老名)

 

この記事では海老名市の

  1. 公示地価、基準地価
  2. 土地価格がこれまで上昇・下落した理由
  3. 今後どうなるのか?

の3点について解説しています。

(なお、本ページはプロモーションが含まれています。該当するサービスには、【PR】と表記しております)

 

 

1、海老名市の土地価格

(1)公示地価(2024.1.1現在)

*変化率が空白:2019年のデータがない場合

住所または地番最寄駅(m)坪単価(万円)前年比5年前比
海老名市国分南1-6-38小田急海老名(700)93.77.6%20.9%
海老名市浜田町13-17小田急海老名(1800)61.75.6%5.6%
海老名市下今泉1-27-48小田急海老名(1300)71.95.3%13.0%
海老名市扇町5-8小田急海老名(400)132.75.2%
海老名市河原口1-1-8厚木(60)75.25.1%16.3%
海老名市中新田2-13-35厚木(250)714.9%15.0%
海老名市大谷北2-19-8小田急海老名(1700)57.14.8%5.5%
海老名市中央2-8-41小田急海老名(600)994.5%12.4%
海老名市本郷字中谷津2689番1外小田急海老名(6100)314.4%11.2%
海老名市柏ケ谷字長ヲサ940番2かしわ台(600)55.14.4%4.4%
海老名市東柏ケ谷4-6-10さがみ野(750)634.4%7.3%
海老名市上今泉6-5-11かしわ台(650)52.83.9%3.2%
海老名市中新田3-21-19厚木(950)61.73.9%7.5%
海老名市中央1-4-35小田急海老名(150)291.13.8%11.4%
海老名市河原口3-4-11厚木(950)65.33.7%9.4%
海老名市国分北2-18-15小田急海老名(1700)57.83.6%5.4%
海老名市杉久保北4-15-11小田急海老名(4200)40.93.3%2.5%
海老名市門沢橋5-7-14門沢橋(550)43.23.1%5.6%
海老名市社家6-9-12社家(500)43.93.1%6.4%
海老名市大谷北4-8-17小田急海老名(2600)45.23.0%3.8%
海老名市今里2-12-10小田急海老名(3100)45.93.0%6.1%
海老名市杉久保北5-10-8小田急海老名(4800)34.72.9%0.0%
海老名市社家3-17-3社家(1000)33.32.0%8.0%
海老名市中河内字中道1230番4小田急海老名(3800)20.81.6%2.8%

 

(2)基準地価(2024.7.1現在)更新

*変化率が空白:2019年のデータがない場合

住所または地番最寄駅(m)坪単価(万円)前年比2019年比
海老名市浜田町13-17小田急海老名(1800)63.45.5%8.5%
海老名市中新田5-24-1厚木(1400)44.95.4%21.4%
海老名市上郷1-19-25小田急海老名(1100)71.95.3%19.8%
海老名市東柏ケ谷2-17-34さがみ野(400)67.75.1%11.4%
海老名市上今泉4-13-17座間(1100)54.15.1%10.1%
海老名市東柏ケ谷2-24-4さがみ野(70)92.44.9%9.8%
海老名市国分北3-25-16小田急海老名(1800)52.13.9%5.3%
海老名市国分寺台3-6-12小田急海老名(2900)48.83.5%5.0%
海老名市河原口4-6-3小田急海老名(1200)69.63.4%13.4%
海老名市杉久保北4-15-11小田急海老名(4200)41.63.3%5.0%
海老名市門沢橋2-21-6門沢橋(400)43.63.1%6.5%
海老名市杉久保南4-11-8小田急海老名(4400)17.00.8%-0.2%
海老名市中央2-8-41小田急海老名(600)103.3

 

2、海老名市の土地価格の動き

どうも、当サイト「イエアンドライフ」の運営者のゴトウです。

ここからは、「海老名市の土地価格が大きく上昇してきた理由」をなるべくわかりやすく、読みやすく、解説していきますので、よろしくお付き合いください。

 

海老名市の土地価格は、この1年間で、住宅地で+1.4%、商業地で+2.5%と、特に商業地で大きく上昇していました。

また、2018→2023年の5年間で見ると、住宅地で+3.8%。商業地で+11.3%でした。

 

海老名市の公示地価

(参考:国土交通省 地価公示)

 

では、具体的にどのあたりが上がっているのか?

まずは地図上で、上昇しているエリアを確認してみましょう。

 

5年間の変化率(2018→2023年)

変化率:赤紫(+10%以上)>ピンク色(+5〜9.9%)>オレンジ色(0〜 +4.9%)>緑色(-0.1〜 -4.9%)>青色(-5〜 -9.9%)>茶色(-10%以下)

 

  • 上昇エリア:海老名駅、厚木駅の周辺で大きく上昇
  • 下落エリア:海老名SAの南側

という傾向が見られました。

 

なぜ、駅周辺で、これほど上昇しているのか?

理由は大きく3つあります。

 

①金利が低下して、高い物件が買えるようになった

そもそも、不動産価格が上昇した最も大きな理由は、金利の低下です。

アベノミクスによる異次元緩和政策が始まった2013年から2020年ごろまでは、固定金利が2%台から0.82%まで、1%以上も下落したのです。

 

住宅ローンの金利推移

(参考:財務省ARUHISBI新生銀行

 

さらに、2022年に入ると、変動金利がさらに下がりました。それまで0.5%前後だった金利が、0.3%台にまで下がったのです。

新型コロナ以降も、都心部や大都市圏を中心に不動産価格は上がり続けていますので、それでも買いたい人が、変動金利を利用するようになり、ついに7割以上が変動金利を選ぶようになっています。

 

変動金利の利用率

(参考:住宅金融支援機構 「住宅ローン利用者の実態調査」)

 

これによって、同じ返済額でも、買える物件の価格が大きく上がりました。

 

アベノミクスが始まる前の2012年ぐらいまでは、月に約10万円の返済(ふらっと35)で、約3,000万円の物件しか買えませんでした。

ですが、2023年現在、変動金利を選べば、約4,130万円の物件まで買えるようになっているのです。

 

月10.4万円の返済で、いくらの物件が買えるのか?

月10万円の返済で、いくらの物件が買えるか?

 

今の夫婦は、共働き世帯が多いですから、変動金利で、2人でそれぞれ月10万円を返済すると決めれば、なんと約8,200万円の物件が買えるわけです。

特に、マンション価格の上昇が続いているのは、富裕層や高所得層だけでなく、共働き世帯による購入もした支えしているのでしょう。

 

②建築費が上昇したため、中古住宅の価格も上がった

2つ目が、建築費の上昇です。

新型コロナの感染拡大や、ロシアのウクライナ侵攻によって、マンション、戸建てそれぞれ建築費が2〜3割も上がっているのです。

 

マンションの建築費

マンションの建築費

(参考:一般財団法人 建築物価調査会)

 

木造戸建ての建築費

木造の建築費

(参考:一般財団法人 建築物価調査会)

 

その結果、新築を買えない人が、中古住宅のに乗り換えています。

神奈川県の中古マンションでは約23%、中古戸建てでも約23%上昇しているのです。

 

神奈川県の中古マンションと中古戸建ての価格

(参考:東日本不動産流通機構)

 

仮に中古住宅が、4,000万円から4,800万円(+20%)になったとしても、建物部分の価値が800万円上がったと考える人はまずいません。

周りに土地を持っている人ならば、「以前よりも、もっと高く土地も売れるはずだ」と考えますし、実際に値上がりした価格での取引も行われています。

 

その結果、土地価格の上昇が起こっているわけですね。

 

③海老名市では、世帯数が増加している

建築費が上がったといっても、買い手がつかなければ、土地価格も上がりません、

しかし、海老名市では、この5年間で人口は約7,000人の増加、世帯数は約6,000世帯も増えているのです。

 

海老名市の人口推移

(参考:神奈川県 住民基本台帳)

 

特に、世帯数が増えていると言うことは、住宅に対する需要が増えているということになります。

 

実際、海老名市の転入超過数(区外から引っ越して来た人 ー 出て行った人)を見てみると、ほぼ全ての年代で増加しています。

特に、2018年以降は毎年1,000人以上が、移住してきており、22年には2,000人を超える勢いとなっています。

 

海老名市の年代別の転入超過数

(参考:神奈川県 住民基本台帳)

 

都心部や横浜の不動産価格が上昇しすぎたことと、リモートワークの普及によって、海老名市へ移住する世帯が増えているようです。

 

市外から移住して来た人の多くは、勤務先が都心や横浜方面である場合が多く、駅周辺のマンション・戸建てに人気が集中しがちです。

特に、海老名市では、海老名駅の周辺に多くの商業施設がオープンしていますので、駅周辺に人気が集中してしまいるわけです。

 

というわけで、海老名市の不動産価格は、

  1. 建築費が上がって、新築・中古価格が上がった
  2. そのため、金利の低い変動金利を選んで買う人が増えた
  3. さらに、市外からの人口流入が増えており、特に通勤しやすい駅近エリアに人気が集中している
  4. 一方で、買い手がつきにくい郊外では、土地価格の下落が始まっている

という、二極化が始まっていると言えます。

 

3、これからどうなるのか?

海老名市の土地価格に影響を与えそうなリスクをまとめました。

 

(1)いよいよ金利上昇が本格化しそう

ここ2年ぐらいで、建築費も3割ぐらい上がっていますが、給料が上がりにくい中で、高い物件を買えていたのは、変動金利を選択することで、支払い負担を減らす人が増えていたからです。

 

ですが、今年3月に日銀がマイナス金利を解除し、7月には政策金利が0.25%にまで引き上げると発表されたことで、変動金利もこれから上がってきます。

 

そのため、これまでは変動金利を選ぶことで、何とか高い物件を買えていた人たちも、利息負担が上がってくるため、返済が苦しくなってくる人が増えるでしょう。

また、ギリギリの枠でローンを組もうとする人も減るでしょう。

 

1%金利が上がると、不動産価格は15〜20%下がる可能性

ちなみに、金利が1%上がると、住宅ローンの利息は、35年で15〜20%増えます。

例えば、月に約10万円の返済を考えている人であれば、現在なら3,500万円の物件が買えますが、金利が1%上がると、毎月10万円の支払いで、3,000万円の物件しか買えません。

 

金利上昇で下落

 

政策金利は少しずつ引き上げていくと思われますので、すぐに大きく価格が下落するわけではありません。

ですが、購入を検討されている方は、変動金利でギリギリのローンを組むのは危ないので気をつけてください。

 

(2)これから海老名市の人口はどうなるの?

国立社会保障・人口問題研究所が、2018年に発表した海老名市の人口の見通しによると、2025→35年の10年間で人口は約4,000人減少するそうです。

 

海老名市はこれから10年で約4,000人減少

海老名市の人口予測

(出典:国立社会保障・人口問題研究所 平成30年度人口推計)

 

ですが、新型コロナ以降は、リモートワークの普及もあって、移住者が増えている状況を考えると、人口減少ペースはもう少しゆるやかになりそうです。

移住者が増えている現状から、住宅需要は、まだまだ増えていくでしょう。

 

結論

ここまでをまとめると、海老名市の土地価格は、

  • インフレによる建築費の高騰によって、中古マンション・戸建ての価格が上がっており、駅周辺を中心に土地価格も連れ高している
  • 一方で、駅から遠いエリアでは、農地の宅地化が進んでいることもあって、割高な古い住宅地では下落しているエリアも出てきている
  • 今後もリモートワークの広がりから、人口流入は続きそうだが、郊外エリアまで移住は進まず、買い手がつかないエリアは増えていきそう

と言えるでしょう。

 

買うなら:購入コストが上がっていくので、物件選びは慎重に

海老名市の土地価格は、移住者が増えているおり、さらに金利と建築費の上昇が進むため、購入コストは上がっていきます。

そのため、ギリギリで住宅ローンを組むのはリスクが高いですし、物件選びを慎重にすべきでしょう。

 

非公開物件=安い物件

不動産を売る理由はさまざまですが、「周りに知られずに売却したい」という売主は一定の割合でいます。

そのような物件は、ネット上にも出回らず「非公開物件」として、特定の不動産会社が取り扱っている場合があります。

 

非公開物件の理由

 

当然、このような物件は少ないお客さんにしか目にとまる機会がないため、相場よりも価格の安い可能性が高いです。

 

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売るなら:低金利の今が、高く売れる最後のチャンス

海老名市の不動産価格は、変動金利の利用者増加と、移住者の増加を追い風に、上昇を続けてきました。

ですが、変動金利の利用率が8割に近づいている中で、給料も上がりにくい状況では、これ以上の値上げについてこれる人は少ないでしょう。

 

そのため、低金利の今が、高く売れる最後のチャンスかもしれません。

 

戸建ての売却は、不動産会社によって結果が変わる

土地の売却であれば、公示地価や基準地価が、一応の目安にはなります。

ですが、家を売るとなると、選ぶ不動産会社によって、結果が大きく変わってきます。

 

例えば、以前であれば、雨漏りやシロアリなどの被害があったとしても、きちんと調査しないまま、売買されることが普通でした。

その結果、「築20年だったら、建物の価値はほぼゼロ(だって税法上の耐用年数が22年だから)」みたいな評価が一般化していたのです。これでは、なかなか高く売れませんよね。

 

ですが、2018年に法律が改正されて、中古住宅の売買時には、

  1. ホームインスペクション(住宅の状態を診断すること)をするかどうかを選べること
  2. そして、行った場合には必ず説明をすること

の2点が義務付けられました。

 

ホームインスペクション

(参考:国土交通省 建物状況調査をしませんか?)

 

これによって、中古住宅の評価の仕方が大きく変わってきています。

雨漏れもシロアリもない物件であれば、たとえ築年数が古くても、建物の価値をきちんと評価されるようになってきているのです。

 

ですが、このような評価は、不動産会社によって変わってきます。マンションの取引が大半の会社もありますし、法律改正後に十分な取引経験がない会社もあるでしょう。

では、どうすれば、家を良い評価で売却できるのか?

 

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この記事を書いた人
ゴトウ

証券会社で12年間勤務。営業と店舗マーケティングに従事後、2018年から当サイト「イエ&ライフ」を運営しています。

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