(画像出典:wikimedia commons marufuku_sign, マルフク営業所跡 伊勢原営業所)
この記事では伊勢原市の
- 公示地価、基準地価
- 土地価格がこれまで上昇・下落した理由
- 今後どうなるのか?
の3点について解説しています。
(なお、本ページはプロモーションが含まれています。該当するサービスには、【PR】と表記しております)
1、伊勢原市の公示地価、基準地価の一覧
(1)公示地価(2024.1.1現在)
*変化率が空白:2019年のデータがない場合
住所または地番 | 最寄駅(m) | 坪単価(万円) | 前年比 | 5年前比 |
---|---|---|---|---|
伊勢原市伊勢原1-14-9 | 伊勢原(170) | 77.6 | 11.9% | |
伊勢原市歌川1丁目2番1外 | 愛甲石田(1800) | 49.5 | 10.3% | 42.9% |
伊勢原市伊勢原2-2-22 | 伊勢原(200) | 84.2 | 8.5% | 21.4% |
伊勢原市桜台1-17-19 | 伊勢原(400) | 60.7 | 5.7% | 12.9% |
伊勢原市伊勢原4-8-7 | 伊勢原(550) | 51.5 | 5.4% | 19.1% |
伊勢原市東大竹2丁目27番7 | 伊勢原(900) | 47.5 | 4.3% | 8.3% |
伊勢原市石田字塚本1475番7 | 愛甲石田(600) | 53.1 | 3.9% | 11.0% |
伊勢原市沼目5-24-6 | 伊勢原(2100) | 31.4 | 3.8% | 2.2% |
伊勢原市桜台1-41-37 | 伊勢原(880) | 47.9 | 3.6% | 6.6% |
伊勢原市下落合字餅田299番1外 | 愛甲石田(2200) | 48.2 | 3.5% | 16.8% |
伊勢原市板戸字片町397番1 | 伊勢原(1200) | 39.9 | 3.4% | 3.4% |
伊勢原市桜台2-26-11 | 伊勢原(650) | 50.5 | 3.4% | 8.5% |
伊勢原市白根字向田616番1外 | 伊勢原(2200) | 41.3 | 3.3% | 6.8% |
伊勢原市東成瀬8番11 | 愛甲石田(1300) | 43.9 | 3.1% | 8.1% |
伊勢原市下糟屋3010番14 | 伊勢原(1700) | 37.6 | 2.7% | 0.0% |
伊勢原市桜台4-8-30 | 伊勢原(900) | 41.3 | 2.5% | 3.3% |
伊勢原市小稲葉字仲西2162番1 | 伊勢原(3800) | 16.3 | 2.1% | |
伊勢原市串橋348番12 | 鶴巻温泉(1600) | 30.2 | 1.7% | -2.3% |
伊勢原市板戸字宮之前542番10 | 伊勢原(1200) | 41.9 | 1.6% | 4.1% |
伊勢原市神戸字向原463番3 | 伊勢原(2400) | 29.7 | 1.1% | -2.7% |
伊勢原市笠窪字谷戸468番5外 | 鶴巻温泉(900) | 31.2 | 1.1% | -3.6% |
伊勢原市高森4-7-6 | 愛甲石田(1600) | 34 | 1.0% | -1.9% |
伊勢原市高森台2-4-4 | 愛甲石田(1700) | 34.7 | 1.0% | |
伊勢原市上粕屋字峯岸503番20 | 伊勢原(2100) | 28.1 | 0.0% | -3.4% |
伊勢原市上粕屋字子易上2010番1 | 伊勢原(4000) | 14.8 | 0.0% | -3.9% |
(2)基準地価(2024.7.1現在)更新
*変化率が空白:2019年のデータがない場合
住所または地番 | 最寄駅(m) | 坪単価(万円) | 前年比 | 2019年比 |
---|---|---|---|---|
伊勢原市鈴川25番 | 伊勢原(2200) | 33.0 | 14.9% | 43.9% |
伊勢原市板戸字毘沙門池39番2外 | 伊勢原(2000) | 38.0 | 11.7% | 44.1% |
伊勢原市桜台1-14-4 | 伊勢原(140) | 120.5 | 6.4% | 12.7% |
伊勢原市東大竹2丁目27番7 | 伊勢原(900) | 48.8 | 5.0% | 10.4% |
伊勢原市石田字一本松597番3 | 愛甲石田(170) | 77.6 | 4.4% | 13.0% |
伊勢原市石田字塚本1475番7 | 愛甲石田(600) | 54.5 | 4.4% | 12.2% |
伊勢原市桜台1-31-32 | 伊勢原(320) | 58.1 | 4.1% | 9.3% |
伊勢原市高森字尾折越1450番31 | 愛甲石田(1600) | 44.2 | 3.9% | 8.9% |
伊勢原市東大竹字葛原1143番4 | 伊勢原(1300) | 37.3 | 3.7% | |
伊勢原市下落合627番9 | 愛甲石田(2500) | 32.8 | 3.2% | 4.0% |
伊勢原市大住台2丁目5番17 | 鶴巻温泉(1200) | 31.4 | 1.1% | -4.9% |
伊勢原市西富岡字下ノ田5番12 | 伊勢原(2500) | 18.3 | 0.9% | -0.9% |
伊勢原市板戸477番15 | 伊勢原(1400) | 37.3 | 0.9% | 0.0% |
伊勢原市善波字諏訪入860番17 | 鶴巻温泉(3000) | 399.3 | 0.0% | -5.5% |
伊勢原市上平間字松崎284番5 | 伊勢原(1700) | 16.2 |
2、伊勢原市の土地価格の動き
どうも、当サイト「イエアンドライフ」の運営者のゴトウです。
ここからは、「伊勢原市の土地価格が二極化している理由」をなるべくわかりやすく、読みやすく、解説していきますので、よろしくお付き合いください。
伊勢原市の土地価格は、この1年間で、住宅地で+1.2%、商業地で+3.1%と、特に商業地で大きく上昇していました。
また、2018→2023年の5年間で見ると、住宅地で-0.1%。商業地で+9.8%でした。
では、具体的にどのあたりが上がっているのか?
まずは地図上で、上昇しているエリアを確認してみましょう。
5年間の変化率(2018→2023年)
変化率:赤紫(+10%以上)>ピンク色(+5〜9.9%)>オレンジ色(0〜 +4.9%)>緑色(-0.1〜 -4.9%)>青色(-5〜 -9.9%)>茶色(-10%以下)
- 上昇エリア:伊勢原駅の周辺で大きく上昇
- 下落エリア:駅から離れたエリア(特に西側)
という傾向が見られました。
なぜ、伊勢原駅の周辺では、これほど上昇しているのか?
理由は大きく3つあります。
①金利が低下して、高い物件が買えるようになった
そもそも、不動産価格が上昇した最も大きな理由は、金利の低下です。
アベノミクスによる異次元緩和政策が始まった2013年から2020年ごろまでは、固定金利が2%台から0.82%まで、1%以上も下落したのです。
さらに、2022年に入ると、変動金利がさらに下がりました。それまで0.5%前後だった金利が、0.3%台にまで下がったのです。
新型コロナ以降も、都心部や大都市圏を中心に不動産価格は上がり続けていますので、それでも買いたい人が、変動金利を利用するようになり、ついに7割以上が変動金利を選ぶようになっています。
これによって、同じ返済額でも、買える物件の価格が大きく上がりました。
アベノミクスが始まる前の2012年ぐらいまでは、月に約10万円の返済(ふらっと35)で、約3,000万円の物件しか買えませんでした。
ですが、2023年現在、変動金利を選べば、約4,130万円の物件まで買えるようになっているのです。
月10.4万円の返済で、いくらの物件が買えるのか?
今の夫婦は、共働き世帯が多いですから、変動金利で、2人でそれぞれ月10万円を返済すると決めれば、なんと約8,200万円の物件が買えるわけです。
特に、マンション価格の上昇が続いているのは、富裕層や高所得層だけでなく、共働き世帯による購入もした支えしているのでしょう。
②建築費が上昇したため、中古住宅の価格も上がった
2つ目が、建築費の上昇です。
新型コロナの感染拡大や、ロシアのウクライナ侵攻によって、マンション、戸建てそれぞれ建築費が2〜3割も上がっているのです。
マンションの建築費
木造戸建ての建築費
その結果、新築を買えない人が、中古住宅のに乗り換えています。
神奈川県の中古マンションでは約23%、中古戸建てでも約23%上昇しているのです。
仮に中古住宅が、4,000万円から4,800万円(+20%)になったとしても、建物部分の価値が800万円上がったと考える人はまずいません。
周りに土地を持っている人ならば、「以前よりも、もっと高く土地も売れるはずだ」と考えますし、実際に値上がりした価格での取引も行われています。
その結果、土地価格の上昇が起こっているわけですね。
③伊勢原市では、世帯数が増加している
建築費が上がったといっても、買い手がつかなければ、土地価格も上がりません、
伊勢原市では、この5年間で人口は約1,000人減っていますが、世帯数は約3,000世帯も増えているのです。
特に、世帯数が増えていると言うことは、住宅に対する需要が増えているということになります。
では、どんな人が増えているのか?
伊勢原市の転入超過数(区外から引っ越して来た人 ー 出て行った人)を見てみると、15〜29歳(青色の部分)と外国人(灰色の部分)の移住が目立ちました。
つまり、若い単身世帯が引っ越して来ているのです。
都心部や横浜の不動産価格が上昇しすぎたことと、リモートワークの普及によって、伊勢原市へ移住する世帯が増えているようです。
というわけで、伊勢原市の不動産価格は、
- 建築費が上がって、新築・中古価格が上がった
- そのため、金利の低い変動金利を選んで買う人が増えた
- さらに、市外からの人口流入が増えており、特に通勤しやすい駅近エリアに人気が集中している
- 一方で、買い手がつきにくい郊外では、空き家が増えて、土地価格の下落が始まっている
という、二極化が始まっていると言えます。
3、これからどうなるのか?
伊勢原市の土地価格に影響を与えそうなリスクをまとめました。
(1)いよいよ金利上昇が本格化しそう
ここ2年ぐらいで、建築費も3割ぐらい上がっていますが、給料が上がりにくい中で、高い物件を買えていたのは、変動金利を選択することで、支払い負担を減らす人が増えていたからです。
ですが、今年3月に日銀がマイナス金利を解除し、7月には政策金利が0.25%にまで引き上げると発表されたことで、変動金利もこれから上がってきます。
そのため、これまでは変動金利を選ぶことで、何とか高い物件を買えていた人たちも、利息負担が上がってくるため、返済が苦しくなってくる人が増えるでしょう。
また、ギリギリの枠でローンを組もうとする人も減るでしょう。
1%金利が上がると、不動産価格は15〜20%下がる可能性
ちなみに、金利が1%上がると、住宅ローンの利息は、35年で15〜20%増えます。
例えば、月に約10万円の返済を考えている人であれば、現在なら3,500万円の物件が買えますが、金利が1%上がると、毎月10万円の支払いで、3,000万円の物件しか買えません。
政策金利は少しずつ引き上げていくと思われますので、すぐに大きく価格が下落するわけではありません。
ですが、購入を検討されている方は、変動金利でギリギリのローンを組むのは危ないので気をつけてください。
(2)これから伊勢原市の人口はどうなるの?
国立社会保障・人口問題研究所が、2018年に発表した伊勢原市の人口の見通しによると、2025→35年の10年間で人口は約5,000人減少するそうです。
伊勢原市はこれから10年で約5,000人減少
(出典:国立社会保障・人口問題研究所 平成30年度人口推計)
また、家を建てる中心年代の30〜40代人口は、2025→35年の10年間で約3,000人減る見通しです。
伊勢原市の30〜40代人口は、これから10年で約3,000人減る
(出典:国立社会保障・人口問題研究所 平成30年度人口推計)
つまり、買い手となる世代が、これから10年で約1割も減るのです。
伊勢原市は伊勢原駅を中心に商業エリアが開発されているため、引っ越してくる人は多いですが、駅から遠いエリアでは、買い手がつきにくくなってくるでしょう。
結論:買うなら?売るなら?
ここまでをまとめると、伊勢原市の土地価格は、
- 新型コロナ以降も、建築費の上昇によって、伊勢原駅や愛甲石田駅などの一部の駅周辺では上昇しているものの、駅から離れたエリアでは下落する二極化が進んでいる
- 今後は、買い手となる若い世代が減るので、郊外エリアほど厳しくなっていく
と言えるでしょう。
買うなら:購入コストが上がっていくので、物件選びは慎重に
伊勢原市の土地価格は、移住者が増えているおり、さらに金利と建築費の上昇が進むため、購入コストは上がっていきます。
そのため、ギリギリで住宅ローンを組むのはリスクが高いですし、物件選びを慎重にすべきでしょう。
非公開物件=安い物件
不動産を売る理由はさまざまですが、「周りに知られずに売却したい」という売主は一定の割合でいます。
そのような物件は、ネット上にも出回らず「非公開物件」として、特定の不動産会社が取り扱っている場合があります。
当然、このような物件は少ないお客さんにしか目にとまる機会がないため、相場よりも価格の安い可能性が高いです。
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売るなら:低金利の今が、高く売れる最後のチャンス
伊勢原市の不動産価格は、変動金利の利用者増加と、移住者の増加を追い風に、上昇を続けてきました。
ですが、変動金利の利用率が8割に近づいている中で、給料も上がりにくい状況では、これ以上の値上げについてこれる人は少ないでしょう。
そのため、低金利の今が、高く売れる最後のチャンスかもしれません。
戸建ての売却は、不動産会社によって結果が変わる
土地の売却であれば、公示地価や基準地価が、一応の目安にはなります。
ですが、家を売るとなると、選ぶ不動産会社によって、結果が大きく変わってきます。
例えば、以前であれば、雨漏りやシロアリなどの被害があったとしても、きちんと調査しないまま、売買されることが普通でした。
その結果、「築20年だったら、建物の価値はほぼゼロ(だって税法上の耐用年数が22年だから)」みたいな評価が一般化していたのです。これでは、なかなか高く売れませんよね。
ですが、2018年に法律が改正されて、中古住宅の売買時には、
- ホームインスペクション(住宅の状態を診断すること)をするかどうかを選べること
- そして、行った場合には必ず説明をすること
の2点が義務付けられました。
これによって、中古住宅の評価の仕方が大きく変わってきています。
雨漏れもシロアリもない物件であれば、たとえ築年数が古くても、建物の価値をきちんと評価されるようになってきているのです。
ですが、このような評価は、不動産会社によって変わってきます。マンションの取引が大半の会社もありますし、法律改正後に十分な取引経験がない会社もあるでしょう。
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