(画像出典:wikimedia commons Whatsfb, 海南市民交流「海南のびの」。海南市海南図書館がます。)
この記事では海南市の
- 公示地価、基準地価
- 土地価格がこれまで上昇・下落した理由
- 今後どうなるのか?
の3点について解説しています。
(なお、本ページはプロモーションが含まれています。該当するサービスには、【PR】と表記しております)(※1)
1、海南市の公示地価、基準地価
(1)公示地価(2023.1.1現在)
*変化率が空白:比較する年度のデータがない場合
*最寄駅の( )内は、駅からの距離(m)
住所または地番 | 最寄駅 | 坪単価(万円) | 前年比 | 2018年比 |
---|---|---|---|---|
海南市重根東1丁目16番7 | 海南(3600) | 22.7 | 0.3% | |
海南市溝ノ口字宮ノ前26番6 | 海南(8100) | 7.1 | -0.5% | -2.3% |
海南市下津町小原字拝町1464番12 | 下津(800) | 13.5 | -0.7% | -4.2% |
海南市大野中字八幡470番4 | 海南(1000) | 24.2 | -1.1% | -5.2% |
海南市幡川字奥ノ谷307番3 | 海南(1800) | 13.2 | -1.2% | -6.5% |
海南市大野中字井田前474番58 | 海南(700) | 23.1 | -1.4% | -7.4% |
海南市下津町方字北原411番 | 加茂郷(1200) | 6.1 | -2.1% | -12.8% |
海南市日方字上芦原1027番18 | 海南(500) | 16.4 | -2.4% | -12.0% |
海南市岡田字南山崎771番1 | 黒江(800) | 8 | -2.4% | -13.3% |
海南市下津町黒田字川端55番1 | 加茂郷(160) | 13.5 | -2.8% | -13.7% |
海南市船尾字中濱215番23 | 海南(1500) | 15.2 | -3.1% | -15.7% |
海南市名高字大須賀537番6 | 海南(300) | 29.5 | -3.4% | -17.2% |
(2)基準地価(2023.7.1現在)
*変化率が空白:比較する年度のデータがない場合
*最寄駅の( )内は、駅からの距離(m)
住所または地番 | 最寄駅 | 坪単価(万円) | 前年比 | 2018年比 |
---|---|---|---|---|
海南市船尾字東濱186番56 | 海南( 1000) | 18.9 | 0.0% | -9.2% |
海南市藤白字紫ノ濱759番59 | 海南( 1700) | 8.6 | 0.0% | |
海南市阪井字高畑ヶ1546番3 | 海南( 6000) | 11.7 | -0.3% | -2.7% |
海南市重根字西垣内9番1外 | 海南( 2500) | 20.7 | -0.3% | |
海南市黒江字室山1番60 | 黒江( 200) | 18.8 | -0.3% | -3.7% |
海南市井田字大坪153番4 | 海南( 1500) | 17.6 | -0.4% | -4.7% |
海南市原野字東原ノ代352番1 | 貴志( 4000) | 5.4 | -0.6% | -6.9% |
海南市日方字新濱1272番63 | 海南( 800) | 17.7 | -0.9% | -9.6% |
海南市下津町中字横手67番1 | 加茂郷( 1800) | 8.5 | -1.1% | -7.5% |
海南市下津町丸田字佃128番4 | 加茂郷( 500) | 13.5 | -2.6% | -11.3% |
海南市北赤坂16番8 | 海南( 3500) | 18.8 |
途中ですが、この記事の説明を
どうも、このサイトの運営者のゴトウです。
この記事では、「あなたの(気になっている)不動産が、これからどうなるのか?」が分かるように、解説をしていきます。
とても不思議に思うのですが、
不動産の取引は、数百万円〜数億円単位の大きなお金が動きますから、絶対に失敗したくないはずなのに、
参考になる情報が、あまりに少なすぎると感じませんか?
例えば、年に3回ほど、公示地価や基準地価、路線価などの国が発表する土地価格の情報が、新聞やテレビニュースで取り上げられます。
ですが、その解説の多くが、都道府県単位、市区町村単位、または、1番大きく上昇した場所ぐらいです。
もっと細かい地区の情報は、ほとんど見かけませんよね。
これでは、あなたの(気になっている)不動産が、これから上がるのか?下がるのか?の判断がつきませんし、今がチャンスなのかどうかも分かりません。
最悪の婆には、営業マンの言いなりになって、もっと高く売れた(もっといい物件を探せた)のに、、、なんてことも。
それはちょっと残念すぎると思うんです。
そこで、この記事では、取り引きの参考になりそうなデータを集めて、なるべく詳しく、そして分かりやすく解説をしました。
そのため、ちょっと記事が長くなってしまいましたが、難しいことは書いていませんので、気楽に読み進めてみてください。
それでは参りましょう。
2、海南市の土地価格の動き
海南市の住宅地は、アベノミクス以降の、この9年間で18.4%下落しました。
また、2021→22年の公示地価については、住宅地は前年比で1.7%のマイナス、商業地は2.4%のマイナスとなっていました。
では、実際にどのようなエリアが上昇、または下落したのでしょうか?
公示地価の7年間の変化率を地図上に表示させてみました。
地価マップ:2013-21年の上昇率
変化率:赤色(30%以上)>オレンジ色(10〜29.9%)>緑色(0〜9.9%)>青色(-9.9〜0%)>紫色(-10%以下)
ご覧のように、ほぼ全域で10%以上のマイナスとなっています。
その中でも海南駅より東側のエリアでは、若干下げ幅が小さいようです。
なぜ海南市では、これほど下がっているのか?
最初に結論をまとめておきます。
- 金利が低下したことで、同じ返済額でより高い物件が買えるようになった
- ところが、海南市では、ほぼ全域で人口の減少が進んでおり、土地の買い手がつきにくくなっている
- しかも、特に北側の農地の宅地化が進んでいるため、人口が郊外に分散してしまい、土地価格の下落が止まらなくなっている
と考えられます。
では、これから1つずつ詳しく解説していきます。
①金利低下によって、買い手の購買力が上がった
そもそも、全国的に土地価格が上昇しているのは、金利の低下によるところが大きいです。
ご覧のように、2013年4月以降、日銀が国債を買い占める、異次元緩和政策を行うことで、金利を下げてきました。
日銀が国債を買い占めて、金利を下げた
(参考:ARUHI住宅ローン フラット35金利の推移 財務省 国債金利情報)
ザックリ言うと、この8年間で買い手は、同じ返済額で2割高い物件を買えるようになったということです。
例えば、フラット35で期間35年・月々の返済額が10.4万円とした場合、購入できる不動産は3,000万円から3,500万円まで上がったのです。
同じ返済額で購入できる物件価格が2割上昇した
月々の支払額は増やさずに、約2割高い物件を買える。しかもその物件が人気化しているとなれば、値段が高くても買おうとする人は増えますよね。
そのため、人気のエリアほど、土地価格が上昇してきたのです。
なので、そもそも海南市もこの数年間は、土地価格が上がりやすい条件にあったのです。では、なぜこれほど下げているのでしょうか?
②海南市では、人口が減ってきている
最も大きな理由は、人口の減少でしょう。
この7年間で海南市の人口は、約5,000人も減っているのです。
(参考:総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」)
さらに、家を購入する中心年代は、この7年間で約1,700人減っていました。
買い手となる世代が1割以上も減っているわけですから、かなりの土地について、買い手がつきにくくなっていると考えられます。
(参考:総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」)
では、具体的にどのあたりで、人口が減少、または増加しているのでしょうか?
この4年間の100人以上の人口増加、または減少している地区について調べてみました。
海南市の地区別の人口変化(2013.3〜2017.3)
増減:赤色(1,000人以上増加)>オレンジ色(500〜999人増加)>緑色(100〜499人増加)>青色の↙️(100〜499人減少)>紫色の↙️(500以上の減少)
ご覧の通り、全てのエリアで人口が減少していました。
土地の買い手が減るわけですから、土地価格も下落しやすくなっているわけですね。
③農地の宅地化で、住宅地の買い手が分散した
さらに農地の宅地化も、土地価格の下落に追い討ちをかけています。
実は、この10年で、和歌山県内の農地は、約4,800ヘクタール(ha)も減っているのです。
1haで約3,000坪ですので、30坪の戸建てに換算すると、約48万戸分の農地が住宅や、道路、工場、倉庫、ショッピングモールなどに変わっているのです。
農地の宅地化によって、今ある住宅地の人気が低下
海南市では、全域で人口が減少しているため、ちょっと気付きにくいですが、Google マップの航空地図で見てみると、例えば水田が多く残る北側のエリアでは、農地の間に新しい屋根の住宅地が、10戸ぐらいの規模でチラホラと見られます。
このような新興住宅地が作られると、街並みも綺麗ですし、隣近所も同じような年代で、古くからの人間関係に悩む心配もないため、人気となりやすいわけです。
その結果、周りの古くからある住宅地を購入する人が減ってしまいますから、土地価格の下落が進んでしまうんですね。
3、これからどうなるのか?
海南市の土地価格に影響がありそうなリスクをまとめました。
(1)そろそろ金利が上がりそう
日本では、低金利が長く続いているため、金利の上昇リスクを心配しない人が増えており、7割以上の人が、半年ごとに金利が変わる変動金利を選んでいます。
ですが、本当にこれからも金利は上がらないのでしょうか?
実は、10年〜30年までの長期金利については、すでに上昇し始めています。特にロシアのウクライナ侵攻が始まった2022年ごろから、本格的に上がって来ています。
(参考:財務省)
これによって、変動金利は低いままですが、ふらっと35などの固定金利は上昇を始めています。
なぜ上昇しているのかと言うと、世界的に物価が上昇しているからです。
例えば、アメリカでは、物価が一時、前年比で9%以上も上がったため、政策金利を0.25%→5.25%まで、1年間で5%も引き上げました。
ドイツでも、前年比で11%以上も上がっていたため、こちらも政策金利を0%→3.5%にまで、約1年間で3.5%も引き上げています。
その結果、欧米各国でも、住宅価格が下落をはじめています。
アメリカの先月の中古住宅価格は前の年の同じ月と比べた下落幅(-1.7%)がおよそ11年ぶりの大きさとなり、住宅価格の下落傾向が鮮明になっています。
急速な利上げに伴う住宅ローン金利の高止まりで需要が落ち込んでいることが背景にあります。
欧州連合(EU)域内で、住宅価格が2015年以来初めて四半期ベースで下落に転じた。借り入れコストの上昇(=金利の上昇)が10年近くに及ぶ住宅用不動産ブームに終わりをもたらしている。
EU統計局は4日、22年10〜12月期に住宅価格が前の期と比べ1.5%下落したと発表した。域内27カ国のうち15カ国で下がった。下落幅が最も大きかったのはデンマークとドイツで、それぞれ6.5%、5%低下した。
金利を引き上げたことで、住宅価格が下落しているのです。
ちなみに日本の物価上昇率は、前年比で3.0%の上昇です。
(参考:NHK「2022年度 消費者物価指数 前年度比3.0%上昇 41年ぶり水準」)
そして、日本でも、7月28日に、植田日銀総裁が、政策修正を発表し、事実上の利上げを行いました。
これまでは、10年国債の金利が0.5%以上に上がらないようにコントロールしてきましたが、それを1.0%まで引き上げたのです。
(参考:野村総合研究所 2023.7.28「日銀が長期金利の上昇を容認するYCCの運用柔軟化策を決定(日銀金融政策決定会合)」)
これによって、期間10年以上の固定金利については、今後、徐々に上がっていくことが予想されます。ふらっと35などの、長期固定の住宅ローン金利は上がるでしょう。
変動金利が上がる可能性は?
今回の事実上の利上げは、期間10年以上の長期金利への影響が大きいですが、変動金利への影響は、今のところ、ありません。
ですが、物価上昇が続くようであれば、いずれ短期金利も引き上げざるを得なくなるでしょう。
というのも、そもそも、金利を引き上げている理由は、お金を借りにくくすることで、モノの消費や生産をおさえ、物価上昇を止めるためだからです。
長期金利を引き上げても、物価上昇が止まらないのであれば、短期金利の引き上げも、いずれ視野に入ってくるはずです。
なお、日銀が見込んでいる、今後の物価上昇率は、2024年が年率1.9%で、2025年が年率1.6%です。
(参考:野村総合研究所 2023.7.28「日銀が長期金利の上昇を容認するYCCの運用柔軟化策を決定(日銀金融政策決定会合)」)
もし、今回の利上げでも、現在の年率3%の物価上昇率がおさまらなければ、さらに政策を修正する可能性は高く、その際には、変動金利型の住宅ローンにも、影響が出てくるかもしれません。
1%金利が上がると、不動産価格は15〜20%下がる可能性
ちなみに、金利が1%上がると、住宅ローンの利息は、35年で15〜20%増えます。
例えば、月に約10万円の返済を考えている人であれば、現在なら3,500万円の物件が買えますが、金利が1%上がると、毎月10万円の支払いで、3,000万円の物件しか買えません。
なお、すでに変動金利で組んでいる人については、5年ルールという、当初5年間は、返済額が固定(ただし、増えた利息はあとで支払う)というルールがあるため、すぐに払えなくなって投げ売りが始まるわけではありません。
しかし、新しくローンを組む人は、変動金利でも高い金利になるため、今まで通りの高い価格でローンを組むことが難しくなりますから、価格は下がりやすくなるでしょう。
(2)これから海南市の人口はどうなるの?
国立社会保障・人口問題研究所が、2018年に発表した海南市の人口の見通しによると、2020→30年までに6,400人減少するだそうです。
海南市の人口は、2020→30年までに6,400人減る
(出典:国立社会保障・人口問題研究所 平成30年度人口推計)
しかも、家を買う中心年代であ30〜40代は、2020→30年までに2,500人減る見通しです。
海南市の30〜40代人口は、2020→30年までに約2,500人減少
(出典:国立社会保障・人口問題研究所 平成30年度人口推計)
つまり、家の買い手が今よりも2割以上減るのです。そのため、土地価格の下落が加速しそうですね。
4、結論:買うなら?売るなら?
以上のことから、海南市の土地価格は、
- 人口減少、農地の宅地化によって、全域で土地価格の下落が止まらない
- さらに、家を建てる年代は減っていくため、土地価格の下落は今後さらに加速するだろう
と言えるでしょう。
買うなら:安く買うには工夫が必要
本来であれば、低金利は家を購入するチャンスな訳ですが、ウッドショックによる建築費の高騰によって、家を建てるハードルが上がっています。
変動金利を選ぶ人が増えていますが、今後の金利上昇の可能性も考えると、むしろ、なるべく安く土地を探す方法を考えた方がいいかもしれません。
非公開物件=安い物件
また、不動産を売る理由はさまざまですが、「周りに知られずに売却したい」という売主は一定の割合でいます。
そのような物件は、ネット上にも出回らず「非公開物件」として、ある特定の住宅メーカーが取り扱っている場合があります。
当然、このような物件は少ないお客さんにしか目にとまる機会がないため、相場よりも価格の安い可能性が高いです。
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売るなら:低金利のうちに売却を検討すべき
特に住宅地において、これから影響が出てくるのが金利の上昇です。金利が1%上がると、組める住宅ローンが15〜20%程度減るためです。
今は上昇率が小幅なため、まだ影響は小さいですが、これから物価上昇がさらにひどくなれば、アメリカやヨーロッパのように金利を引き上げて物価上昇を抑える政策を取る可能性があるため、早めの準備がおすすめです。
不動産会社選びを間違えると損する?
不動産会社によって、得意とするエリアや物件種類(戸建て・マンション)が違うので、実際の取引では、公示地価より高く、または安く取引されることがあります。
例えば、海南市内に「名高(なたか)」という住宅地があります。
ここの公示地価と実際の取引価格は、
- 公示地価:12万円/坪
- 実際の取引価格:18万円/坪
と、公示地価の約1.5倍で取引されていました。
【海南市名高の土地取引(過去2年間)】
- 海南駅から徒歩8〜11分のエリアで、18万円/坪で取引されている
- 公示地価も実際の取引も「第1種住居地域」という、似たような街並みのエリア
なぜ、これほど売却価格が変わるのでしょうか?
その理由は、不動産会社によって、持っている取引情報に差があるからです。
不動産取引は、株式市場のように、全ての取引情報を管理しているところがないため、
- 自社でどれだけ取引情報を持っているか
- どれだけ買い手のリストを持っているか?
で、評価額も、売れる金額も変わってくるのです。
持っている取引情報が違うため、評価額・売却額が変わる
*REINSとは、不動産会社間でだけ共有できる物件情報・取引情報のサービスです。ただし、売主の承諾が必要なため、情報の共有率は、全体の取引の約11%程度となっています
(2022年実績:売り物件報告件数17.5万件 ÷ 土地取引件数152.5万件 = 11.4%)
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