相模原市の土地価格|上昇・下落した理由|今後の見通し

相模原市神奈川県

この記事では相模原市の

  1. 公示地価、基準地価
  2. 土地価格がこれまで上昇・下落した理由
  3. 今後どうなるのか?

の3点について解説しています。

(なお、本ページはプロモーションが含まれています。該当するサービスには、【PR】と表記しております)(※1)

 

 

1、相模原市の土地価格

*詳しい地名を入力すると、絞り込めます。1文字からOK

*公:公示地価(2023.1.1現在)NEW!

*基:基準地価(2022.7.1現在)

*変化率が空白:比較する年度のデータがない場合

 

所在地及び地番最寄駅(m)坪単価(万円)前年比2018年比
公)相模原市緑区橋本2丁目344番1外橋本(350)165.710.3%49.0%
公)相模原市南区麻溝台1丁目962番4外相模大野(4200)33.36.9%30.5%
公)相模原市中央区田名塩田1丁目10203番4番田(1000)42.26.7%
公)相模原市緑区西橋本5丁目1127番6橋本(1900)46.56.0%28.2%
公)相模原市緑区橋本3丁目109番7橋本(200)179.95.8%32.6%
公)相模原市中央区清新1丁目145番7相模原(500)82.55.5%15.7%
公)相模原市中央区相模原5丁目287番1相模原(550)94.75.1%5.5%
公)相模原市南区相模大野2丁目3388番10外相模大野(650)108.94.8%25.5%
公)相模原市緑区東橋本3丁目154番19橋本(1100)89.14.7%28.0%
公)相模原市緑区橋本1丁目381番25橋本(900)98.34.6%31.3%
公)相模原市緑区橋本8丁目864番28橋本(1200)83.84.5%28.9%
公)相模原市緑区橋本6丁目249番18橋本(700)108.24.5%28.6%
公)相模原市中央区相模原2丁目148番6外相模原(170)117.24.4%
公)相模原市中央区相模原2丁目163番35相模原(560)79.94.3%17.5%
公)相模原市南区松が枝町23番8外小田急相模原(110)120.54.3%7.0%
公)相模原市緑区橋本4丁目100番6橋本(720)106.94.2%27.1%
公)相模原市中央区すすきの町2427番54相模原(1400)59.14.1%9.1%
公)相模原市南区相模大野5丁目4037番7外相模大野(490)109.94.1%16.4%
公)相模原市緑区東橋本2丁目203番6橋本(1300)85.14.0%27.1%
公)相模原市緑区二本松2丁目1570番19橋本(2800)52.13.9%14.5%
公)相模原市中央区南橋本1丁目4番17南橋本(320)61.73.9%
公)相模原市緑区二本松3丁目1350番13橋本(2800)53.53.8%12.5%
公)相模原市緑区向原1丁目1798番16橋本(4000)373.7%7.7%
公)相模原市中央区淵野辺3丁目951番14淵野辺(130)92.43.7%7.3%
公)相模原市緑区二本松4丁目1210番943橋本(2200)56.83.6%13.9%
公)相模原市緑区相原1丁目940番14相原(700)58.13.5%13.5%
公)相模原市南区上鶴間7丁目5585番76外東林間(560)78.53.5%9.7%
公)相模原市緑区相原4丁目637番9橋本(2300)52.83.2%12.7%
公)相模原市南区南台4丁目4852番162小田急相模原(700)73.93.2%
公)相模原市中央区田名字明八平3371番21上溝(3300)24.43.2%20.6%
公)相模原市南区大野台5丁目2523番24古淵(1500)53.83.2%5.8%
公)相模原市南区御園4丁目4341番138相模大野(2500)54.83.1%4.4%
公)相模原市南区相武台1丁目4096番63相武台前(470)66.73.1%6.3%
公)相模原市緑区原宿南2丁目20番3橋本(3100)44.63.1%10.7%
公)相模原市中央区相模原8丁目152番12相模原(650)91.43.0%8.6%
公)相模原市緑区相原6丁目216番6橋本(3000)46.22.9%12.0%
公)相模原市南区上鶴間7丁目5845番43外東林間(120)93.12.9%6.4%
公)相模原市緑区二本松4丁目1210番555橋本(2300)58.42.9%10.6%
公)相模原市南区東林間8丁目5520番63中央林間(830)82.22.9%11.7%
公)相模原市南区西大沼3丁目3601番4古淵(1900)47.22.9%2.1%
公)相模原市南区上鶴間本町2丁目3000番8相模大野(800)95.42.8%19.4%
公)相模原市南区相模台2丁目4699番195小田急相模原(500)71.92.8%7.4%
公)相模原市緑区町屋2丁目3319番1橋本(3700)36.32.8%3.8%
公)相模原市南区東林間4丁目16番6外東林間(350)85.82.8%9.2%
公)相模原市南区相模台3丁目1341番1小田急相模原(960)62.42.7%2.2%
公)相模原市中央区弥栄2丁目6311番10淵野辺(1700)51.52.6%5.4%
公)相模原市中央区南橋本4丁目72番3南橋本(1000)32.82.5%17.1%
公)相模原市中央区東淵野辺5丁目1070番29古淵(1300)54.82.5%4.4%
公)相模原市南区東林間1丁目18番25東林間(750)82.82.4%6.8%
公)相模原市中央区共和4丁目1890番15淵野辺(700)70.62.4%8.1%
公)相模原市南区上鶴間本町4丁目2274番7相模大野(600)992.4%17.6%
公)相模原市中央区小山3丁目785番36相模原(1600)58.12.3%8.0%
公)相模原市中央区清新5丁目104番10相模原(1400)59.12.3%
公)相模原市中央区淵野辺4丁目932番28淵野辺(600)74.62.3%
公)相模原市南区相模大野5丁目4107番9相模大野(1000)90.12.2%15.2%
公)相模原市中央区中央5丁目4951番25相模原(1300)62.42.2%5.6%
公)相模原市南区古淵2丁目116番5古淵(80)125.42.2%0.8%
公)相模原市南区上鶴間本町9丁目818番1相模大野(1300)63.42.1%2.7%
公)相模原市南区相模台2丁目4709番196小田急相模原(280)96.42.1%4.7%
公)相模原市南区西大沼1丁目3487番50古淵(800)64.42.1%4.3%
公)相模原市緑区原宿2丁目2804番2橋本(3600)48.82.1%6.5%
公)相模原市中央区宮下本町3丁目1815番2多摩境(700)48.82.1%4.2%
公)相模原市中央区東淵野辺4丁目2208番170古淵(600)65.32.1%6.5%
公)相模原市中央区横山台2丁目4836番3相模原(2400)49.22.1%2.1%
公)相模原市南区相模大野9丁目3849番22相模大野(500)992.0%12.8%
公)相模原市南区古淵5丁目3177番72古淵(500)66.72.0%4.1%
公)相模原市中央区矢部4丁目101番1外矢部(700)67.72.0%4.1%
公)相模原市南区相南1丁目5130番36東林間(780)69.31.9%3.4%
公)相模原市南区鵜野森2丁目418番41相模大野(1600)69.31.9%9.9%
公)相模原市中央区上溝字乙一号2411番2上溝(1400)35.61.9%0.9%
公)相模原市緑区久保沢1丁目2531番8橋本(4100)371.8%4.7%
公)相模原市中央区千代田7丁目5066番9淵野辺(1700)55.41.8%5.0%
公)相模原市中央区中央2丁目230番1相模原(900)75.21.8%2.7%
公)相模原市中央区千代田2丁目5017番13矢部(1900)57.81.7%4.8%
公)相模原市中央区高根2丁目1930番14淵野辺(1100)57.81.7%3.6%
公)相模原市中央区横山3丁目4938番12相模原(2000)57.81.7%
公)相模原市中央区横山台1丁目123番15相模原(2100)38.61.7%2.6%
公)相模原市中央区上溝3丁目3665番6上溝(1000)39.61.7%3.4%
公)相模原市南区西大沼2丁目3511番141古淵(1100)60.11.7%3.4%
公)相模原市中央区上矢部5丁目97番31淵野辺(1800)40.31.7%3.4%
公)相模原市南区当麻字薊ヶ谷1111番20原当麻(550)41.91.6%1.6%
公)相模原市中央区陽光台4丁目5764番11外淵野辺(3200)42.21.6%0.8%
公)相模原市南区麻溝台6丁目2554番5小田急相模原(2600)42.91.6%0.8%
公)相模原市南区南台2丁目4542番12小田急相模原(1200)65.71.5%3.1%
公)相模原市南区古淵1丁目1504番14外古淵(650)66.71.5%5.8%
公)相模原市南区上鶴間本町3丁目2821番21町田(200)135.31.5%15.2%
公)相模原市中央区青葉1丁目6202番45淵野辺(2500)45.21.5%0.7%
公)相模原市中央区淵野辺本町3丁目509番9外淵野辺(1400)45.51.5%2.2%
公)相模原市中央区鹿沼台2丁目1978番1淵野辺(300)68.31.5%5.1%
公)相模原市中央区光が丘2丁目5222番99淵野辺(2200)47.21.4%2.1%
公)相模原市中央区陽光台2丁目5188番2上溝(800)47.51.4%3.6%
公)相模原市南区相武台1丁目3246番9外相武台前(190)72.91.4%1.4%
公)相模原市南区相模台7丁目2387番7小田急相模原(2300)48.81.4%0.7%
公)相模原市中央区横山3丁目4912番4相模原(2400)49.81.3%1.3%
公)相模原市中央区星が丘4丁目5127番49上溝(650)51.81.3%1.9%
公)相模原市南区上鶴間本町8丁目408番34町田(1700)52.11.3%0.6%
公)相模原市南区上鶴間6丁目1562番108東林間(500)79.91.3%6.6%
公)相模原市中央区東淵野辺1丁目1050番38古淵(1300)54.11.2%1.9%
公)相模原市南区相模台1丁目4010番12小田急相模原(1200)56.81.2%0.6%
公)相模原市南区若松5丁目3949番4相模大野(1800)59.71.1%2.8%
公)相模原市中央区富士見5丁目5318番17矢部(1600)61.71.1%5.1%
公)相模原市南区上鶴間3丁目1073番5東林間(1100)641.0%
公)相模原市緑区下九沢字中宮1868番13橋本(2600)32.61.0%3.2%
公)相模原市中央区上溝字乙四号3905番7外上溝(1600)341.0%0.0%
公)相模原市緑区下九沢字榎場1735番5橋本(3100)351.0%6.3%
公)相模原市中央区中央3丁目5347番3外相模原(1700)71.60.9%0.0%
公)相模原市中央区田名字四ッ谷3255番4上溝(3000)300.9%0.3%
公)相模原市中央区田名字石神平4312番3上溝(2400)32.30.8%1.0%
公)相模原市中央区淵野辺本町5丁目689番28古淵(1900)41.90.8%0.0%
公)相模原市南区新磯野2丁目673番16相武台前(1800)51.50.6%0.0%
公)相模原市南区若松1丁目526番26相模大野(1800)56.80.6%1.2%
公)相模原市南区新磯野1丁目1041番9相武台前(1000)57.10.6%0.0%
公)相模原市緑区長竹字金原362番4橋本(8400)11.70.0%-0.8%
公)相模原市緑区大島字中ノ原2642番3橋本(4500)24.80.0%-1.2%
公)相模原市緑区大島字曽根原2032番4橋本(4000)17.50.0%
公)相模原市緑区太井字丁407番9外橋本(7900)17.20.0%-3.0%
公)相模原市南区新戸字釣瓶下1895番9相武台下(230)380.0%-4.2%
公)相模原市南区下溝字東沢1489番3下溝(520)33.70.0%-3.8%
公)相模原市南区磯部字上耕地1283番4下溝(1600)30.80.0%-2.6%
公)相模原市緑区吉野字新町435番7藤野(1800)12.1-0.5%
公)相模原市緑区中野字東川坂1383番5外橋本(10000)18.1-0.5%-3.9%
公)相模原市中央区田名字八丁8565番6外番田(2800)23.5-0.6%-4.0%
公)相模原市緑区小渕字坂野上1087番1外藤野(1700)10.2-1.3%-14.4%
公)相模原市緑区中野字中村302番1橋本(8900)20.2-1.3%
公)相模原市緑区与瀬本町8番1相模湖(100)25.1-1.3%-7.9%
公)相模原市中央区水郷田名3丁目236番3上溝(4100)22.6-1.4%-13.9%
公)相模原市緑区与瀬字西原746番5相模湖(600)17.8-2.5%-10.3%
公)相模原市緑区千木良字柳馬場431番1相模湖(4000)10-2.6%-17.7%
公)相模原市緑区西橋本2丁目590番3橋本(700)125.4
公)相模原市緑区橋本台1丁目555番2外橋本(1600)37.3
公)相模原市南区相模大野3丁目312番5相模大野(210)330

 

途中ですが、この記事の説明を

どうも、このサイトの運営者のゴトウです。

この記事では、「あなたの(気になっている)不動産が、これからどうなるのか?」が分かるように、解説をしていきます。

 

とても不思議に思うのですが、

不動産の取引は、数百万円〜数億円単位の大きなお金が動きますから、絶対に失敗したくないはずなのに、

参考になる情報が、あまりに少なすぎると感じませんか?

 

例えば、年に3回ほど、公示地価や基準地価、路線価などの国が発表する土地価格の情報が、新聞やテレビニュースで取り上げられます。

ですが、その解説の多くが、都道府県単位、市区町村単位、または、1番大きく上昇した場所ぐらいです。

 

もっと細かい地区の情報は、ほとんど見かけませんよね。

これでは、あなたの(気になっている)不動産が、これから上がるのか?下がるのか?の判断がつきませんし、今がチャンスなのかどうかも分かりません。

最悪の婆には、営業マンの言いなりになって、もっと高く売れた(もっといい物件を探せた)のに、、、なんてことも。

 

それはちょっと残念すぎると思うんです。

そこで、この記事では、取り引きの参考になりそうなデータを集めて、なるべく詳しく、そして分かりやすく解説をしました。

そのため、ちょっと記事が長くなってしまいましたが、難しいことは書いていませんので、気楽に読み進めてみてください。

 

それでは参りましょう。

 

2、相模原市の土地価格の動き

相模原市の土地価格は、この1年間で、住宅地で+1.9%、商業地で+3.0%と、特に商業地で大きく上昇していました。

また、2018→2023年の5年間で見ると、住宅地で+8.2%。商業地で+5.3%と、こちらも商業地での上昇が目立ちました。

 

相模原市の公示地価

(参考:国土交通省 地価公示)

 

では、具体的にどのあたりが上がっているのか?

まずは地図上で、上昇しているエリアを確認してみましょう。

 

5年間の変化率(2018→2023年)

変化率:赤紫(+50%以上)>ピンク色(+30〜49.9%)>オレンジ色(+10〜29.9%)>緑色(0〜+9.9%)>青色(-0.1〜 -9.9%)>茶色(-10%以下)

 

特徴をまとめると、

  • 上昇エリア:橋本駅、相模大野駅などの駅周辺で大きく上昇
  • 下落エリア:駅から離れたエリア(特に相模川の周辺)

という傾向が見られました。

 

なぜ、これほど上昇しているのか?

理由は大きく3つあります。

 

①金利が低下して、高い物件が買えるようになった

そもそも、不動産価格が上昇した最も大きな理由は、金利の低下です。

アベノミクスによる異次元緩和政策が始まった2013年から2020年ごろまでは、固定金利が2%台から0.82%まで、1%以上も下落したのです。

 

住宅ローンの金利推移

(参考:財務省ARUHISBI新生銀行

 

さらに、2022年に入ると、変動金利がさらに下がりました。それまで0.5%前後だった金利が、0.3%台にまで下がったのです。

新型コロナ以降も、都心部や大都市圏を中心に不動産価格は上がり続けていますので、それでも買いたい人が、変動金利を利用するようになり、ついに7割以上が変動金利を選ぶようになっています。

 

変動金利の利用率

(参考:住宅金融支援機構 「住宅ローン利用者の実態調査」)

 

これによって、同じ返済額でも、買える物件の価格が大きく上がりました。

 

アベノミクスが始まる前の2012年ぐらいまでは、月に約10万円の返済(ふらっと35)で、約3,000万円の物件しか買えませんでした。

ですが、2023年現在、変動金利を選べば、約4,130万円の物件まで買えるようになっているのです。

 

月10.4万円の返済で、いくらの物件が買えるのか?

月10万円の返済で、いくらの物件が買えるか?

 

今の夫婦は、共働き世帯が多いですから、変動金利で、2人でそれぞれ月10万円を返済すると決めれば、なんと約8,200万円の物件が買えるわけです。

東京23区では、新築マンションが8,000万円を超えていますが、このような事情があるからなんですね。

 

②建築費が上昇したため、中古住宅の価格も上がった

2つ目が、建築費の上昇です。

新型コロナの感染拡大や、ロシアのウクライナ侵攻によって、マンション、戸建てそれぞれ建築費が2〜3割も上がっているのです。

 

マンションの建築費

マンションの建築費

(参考:一般財団法人 建築物価調査会)

 

木造戸建ての建築費

木造の建築費

(参考:一般財団法人 建築物価調査会)

 

その結果、新築を買えない人が、中古住宅のに乗り換えています。

神奈川県の中古マンションでは約23%、中古戸建てでも約23%上昇しているのです。

 

神奈川県の中古マンションと中古戸建ての価格

(参考:東日本不動産流通機構)

 

仮に中古住宅が、4,000万円から4,800万円(+20%)になったとしても、建物部分の価値が800万円上がったと考える人はまずいません。

周りに土地を持っている人ならば、「以前よりも、もっと高く土地も売れるはずだ」と考えますし、実際に値上がりした価格での取引も行われています。

 

その結果、土地価格の上昇が起こっているわけですね。

 

③相模原市では、世帯数が増加している

建築費が上がったといっても、買い手がつかなければ、土地価格も上がりません、

しかし、相模原市では、この5年間で人口は約1,000人の増加ですが、世帯数は約2.1万世帯も増えているのです。

 

相模原市の人口

(参考:神奈川県 住民基本台帳)

 

世帯数が増えていると言うことは、住宅に対する需要が増えているということになります。

 

では、どんな人が増えているのか?

相模原市の転入超過数(区外から引っ越して来た人 ー 出て行った人)を見てみると、新型コロナ以降は、全ての年代で増えていました。

 

相模原市の年代別の転入超過数

(参考:神奈川県 住民基本台帳)

 

つまり、駅周辺のアパートやマンションだけでなく、郊外の戸建てに対しても、需要が増えていると考えられます。

 

というわけで、相模原市の不動産価格は、

  1. 建築費が上がって、新築・中古価格が上がった
  2. そのため、金利の低い変動金利を選んで買う人が増えた
  3. さらに、市外からの人口流入が増えており、特に通勤しやすい駅近エリアに人気が集中している
  4. 一方で、駅から離れた郊外では買い手がつきにくく、土地価格の下落が進んでいる買い手がつきにくく、土地価格の下落が進んでいる

という、土地価格の二極化が進んでいるわけですね。

 

3、これからどうなるのか?

相模原市の土地価格に影響を与えそうなリスクをまとめました。

 

(1)そろそろ金利が上がりそう

日本では、低金利が長く続いているため、金利の上昇リスクを心配しない人が増えており、7割以上の人が、半年ごとに金利が変わる変動金利を選んでいます。

 

ですが、本当にこれからも金利は上がらないのでしょうか?

実は、10年〜30年までの長期金利については、すでに上昇し始めています。特にロシアのウクライナ侵攻が始まった2022年ごろから、本格的に上がって来ています。

 

国際金利推移 202306

(参考:財務省

 

これによって、変動金利は低いままですが、ふらっと35などの固定金利は上昇を始めています。

 

なぜ上昇しているのかと言うと、世界的に物価が上昇しているからです。

例えば、アメリカでは、物価が一時、前年比で9%以上も上がったため、政策金利を0.25%→5.25%まで、1年間で5%も引き上げました。

ドイツでも、前年比で11%以上も上がっていたため、こちらも政策金利を0%→3.5%にまで、約1年間で3.5%も引き上げています。

 

その結果、欧米各国でも、住宅価格が下落をはじめています。

アメリカの先月の中古住宅価格は前の年の同じ月と比べた下落幅(-1.7%)がおよそ11年ぶりの大きさとなり、住宅価格の下落傾向が鮮明になっています。
急速な利上げに伴う住宅ローン金利の高止まりで需要が落ち込んでいることが背景にあります。

(参考:NHK 2023.5.19「アメリカ 4月の中古住宅価格 下落幅 約11年ぶりの大きさに」)

 

欧州連合(EU)域内で、住宅価格が2015年以来初めて四半期ベースで下落に転じた。借り入れコストの上昇(=金利の上昇)が10年近くに及ぶ住宅用不動産ブームに終わりをもたらしている。

EU統計局は4日、22年10〜12月期に住宅価格が前の期と比べ1.5%下落したと発表した。域内27カ国のうち15カ国で下がった。下落幅が最も大きかったのはデンマークとドイツで、それぞれ6.5%、5%低下した。

(参考:日経新聞 2023.4.14「[FT]欧州住宅価格、四半期で15年以来の下落 ブームに幕」)

 

金利を引き上げたことで、住宅価格が下落しているのです。

ちなみに日本の物価上昇率は、前年比で3.0%の上昇です。

(参考:NHK「2022年度 消費者物価指数 前年度比3.0%上昇 41年ぶり水準」)

 

そして、日本でも、7月28日に、植田日銀総裁が、政策修正を発表し、事実上の利上げを行いました。

これまでは、10年国債の金利が0.5%以上に上がらないようにコントロールしてきましたが、それを1.0%まで引き上げたのです。

(参考:野村総合研究所 2023.7.28「日銀が長期金利の上昇を容認するYCCの運用柔軟化策を決定(日銀金融政策決定会合)」)

 

これによって、期間10年以上の固定金利については、今後、徐々に上がっていくことが予想されます。ふらっと35などの、長期固定の住宅ローン金利は上がるでしょう。

 

変動金利が上がる可能性は?

今回の事実上の利上げは、期間10年以上の長期金利への影響が大きいですが、変動金利への影響は、今のところ、ありません。

ですが、物価上昇が続くようであれば、いずれ短期金利も引き上げざるを得なくなるでしょう。

 

というのも、そもそも、金利を引き上げている理由は、お金を借りにくくすることで、モノの消費や生産をおさえ、物価上昇を止めるためだからです。

長期金利を引き上げても、物価上昇が止まらないのであれば、短期金利の引き上げも、いずれ視野に入ってくるはずです。

 

なお、日銀が見込んでいる、今後の物価上昇率は、2024年が年率1.9%で、2025年が年率1.6%です。

(参考:野村総合研究所 2023.7.28「日銀が長期金利の上昇を容認するYCCの運用柔軟化策を決定(日銀金融政策決定会合)」)

 

もし、今回の利上げでも、現在の年率3%の物価上昇率がおさまらなければ、さらに政策を修正する可能性は高く、その際には、変動金利型の住宅ローンにも、影響が出てくるかもしれません。

 

1%金利が上がると、不動産価格は15〜20%下がる可能性

ちなみに、金利が1%上がると、住宅ローンの利息は、35年で15〜20%増えます。

例えば、月に約10万円の返済を考えている人であれば、現在なら3,500万円の物件が買えますが、金利が1%上がると、毎月10万円の支払いで、3,000万円の物件しか買えません。

 

金利上昇で下落

 

なお、すでに変動金利で組んでいる人については、5年ルールという、当初5年間は、返済額が固定(ただし、増えた利息はあとで支払う)というルールがあるため、すぐに払えなくなって投げ売りが始まるわけではありません。

 

しかし、新しくローンを組む人は、変動金利でも高い金利になるため、今まで通りの高い価格でローンを組むことが難しくなりますから、価格は下がりやすくなるでしょう。

 

(2)2022年問題で、相模原市の生産緑地が解禁

2022年問題をご存知でしょうか?

「都市部にある税金を優遇されていた農地(生産緑地)が、優遇期間が切れることで宅地として放出され、土地価格に影響を与える」

という問題です。

 

生産緑地

(出典:ウィキペディア cory.2005.Seisan Ryokuchi)

 

実は、相模原市にも131ヘクタールの生産緑地があります。30坪の土地で約1.3万戸分にもなります。

しかも、相模原市だけでなく、周辺のエリアでもかなりの生産緑地が残っているのです。

 

神奈川県の生産緑地の分布図:相模原市に287ヘクタール

神奈川県の生産緑地

(参考:国土交通省 都市計画区域、市街化区域、地域地区の決定状況)

 

特に、お隣の町田市に232haもあるため、相模原市一帯でかなりの土地が供給される可能性があります。

 

この問題で影響を受けるのは、駅から少し離れた郊外のエリアでしょう。

駅前の農地はほとんど宅地に変わっていますし、郊外に残っているケースが大半だからです。

現在人口が減少したり、土地価格が下落しているエリアで、さらに追い討ちを掛けられる可能性があるのです。

 

(3)これから相模原市の人口はどうなるの?

国立社会保障・人口問題研究所が、2018年に発表した相模原市の人口の見通しによると、2025→35年の10年間で人口は約3.2万人減少するそうです。

 

相模原市はこれから10年で約3.2万人減少

相模原市の人口予測

(出典:国立社会保障・人口問題研究所 平成30年度人口推計)

 

また、家を建てる中心年代の30〜40代人口は、2025→35年の10年間で約2.2万人減る見通しです。

 

相模原市の30〜40代人口は、これから10年で約2.2万人減る

相模原市の30〜40代人口の予測

(出典:国立社会保障・人口問題研究所 平成30年度人口推計)

 

そのため、都心に近い駅近エリアでは、極端な下落はないでしょうが、郊外の戸建てエリアでは、さらに買い手が見つかりにくくなるでしょう。

 

結論:買うなら?売るなら?

というわけで、相模原市の土地価格は、

  • ①変動金利の利用者の増加、②建築費の上昇→中古物件の価格上昇、③人口の増加、といった条件を満たしたエリアでは、土地価格の上昇が続いている
  • 今後は、農地の宅地化がさらに進むため、郊外の駅から離れたエリアでは、さらに買い手がつきにくくなりそう
  • 金利が上昇し始めているため、高額の物件をギリギリでローンを組むのは危ないので、注意が必要

と言えそうです。

 

買うなら:低金利なのでチャンスだけれど、、、

本来であれば、低金利は家を購入するチャンスな訳ですが、建築費が上がっているため、家を建てるハードルも上がっています。

なので、いい物件を探すことがポイントになってきます。

 

非公開物件=安い物件

不動産を売る理由はさまざまですが、「周りに知られずに売却したい」という売主は一定の割合でいます。

そのような物件は、ネット上にも出回らず「非公開物件」として、特定の不動産会社が取り扱っている場合があります。

 

非公開物件の理由

 

当然、このような物件は少ないお客さんにしか目にとまる機会がないため、相場よりも価格の安い可能性が高いです。

 

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売るなら:低金利の今がチャンス

相模原市の土地価格は、低金利や建築費の上昇の追い風に、市外からの人口流入が重なって、駅周辺を中心に大きく上昇しています。

 

ただし、今後も物価上昇が続くのであれば、金利の引き上げが予想されますので、そうなると、高値の物件を購入できる人は減っていきます。

特に、物価上昇はまだまだ続きそうですし、海外の不動産市場は崩れてきていますので、注意が必要です。

 

こんなに違うの?公示地価と実勢価格

この記事では、公示地価をもとに土地価格の動きについて解説してきましたが、実際の取引では、はるかに高い価格、または安い価格で取引される場合があります。

 

例えば、中央区に矢部(やべ)という地区があります。

矢部駅の南側に広がる住宅地です。

 

こちらの公示地価と実際の取引価格は、

  • 公示地価:66万円/坪
  • 実際の取引:66〜100万円/坪

なんと、公示地価の約1.0〜1.5倍で取引されていました。

 

どちらも「第一種住居地域」と呼ばれる、戸建てや5階建ぐらいのマンションが立ち並ぶ街並みのエリアです。

駅からの距離は多少違いはありますが、これほどの価格差が考えられるでしょうか?

 

【中央区矢部の公示地価】

相模原市の公示地価

  • 矢部駅から700mの距離、徒歩約9分(1分=80m)
  • 199,000円/㎡ × 3.3(㎡/坪) = 66万円/坪

(参考:国土交通省地価公示・都道府県地価調査)

 

【中央区矢部の土地取引(令和元年〜2年)】

相模原市の土地取引

  • 矢部駅から徒歩6〜9分のエリアで、66〜100万円/坪で取引されている

(参考:国土交通省 不動産取引価格情報検索)

 

なぜ、これほど売却価格が変わるのでしょうか?

その理由は、不動産会社によって、持っている取引情報に差があるからです。

 

不動産取引は、株式市場のように、全ての取引情報を管理しているところがないため、

  1. 自社でどれだけ取引情報を持っているか
  2. どれだけ買い手のリストを持っているか?

で、評価額も、売れる金額も変わってくるのです。

 

持っている取引情報が違うため、評価額・売却額が変わる

査定額が違うイメージ

 

*REINSとは、不動産会社間でだけ共有できる物件情報・取引情報のサービスです。ただし、売主の承諾が必要なため、情報の共有率は、全体の取引の約11%程度となっています

(2022年実績:売り物件報告件数17.5万件 ÷ 土地取引件数152.5万件 = 11.4%)

 

また、不動産会社が持っている取引情報や、買い手のリストは、エリアや物件によって違いますから、いくつかの不動産会社に査定を申し込むことで、

  1. どれだけの評価額になるのか?
  2. どこの会社が、自分の不動産を高く売ってくれるのか?

を知ることができます。

 

そんな時に便利なのが、1度の登録で、複数社から査定をもらえる一括査定サービスなのですが、それぞれのサービスで参加企業に違いがあるため、特徴のある2つをご紹介します。

 

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そのため、大手不動産会社に依頼したい場合には、こちらのサービスを活用するといいでしょう。

 

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※1 本記事では、いくつかのサービスのご紹介をしています。

それぞれ、「すまいバリュー(運営元 三井不動産リアルティ株式会社)」「イエウール(運営元 株式会社Speee)」「タウンライフ(運営元 タウンライフ株式会社)」の委託を受けて作成しております

 

 

 

 

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