(アイキャッチ画像出典:ウィキペディア そらみみ, 石炭記念公園より田川伊田駅と飯岳山)
この記事では田川市の
- 公示地価、基準地価
- この7年間の土地価格の動きと、その理由
- 今後どうなるのか?
の3点について解説しています。
1、田川市の公示地価、基準地価の一覧
*詳しい地名を入力すると、絞り込めます。1文字からOK
*公):公示地価(2020.1.1現在)
*基):基準地価(2020.7.1現在)
住居表示 | 最寄駅(m) | 坪単価(万円) | 前年比変化率 | H25比変化率 |
---|---|---|---|---|
基)田川市大字川宮1757番5 | 大藪(750) | 13.4 | -1.0% | -5.4% |
基)田川市大字弓削田1528番13外 | 田川後藤寺(2300) | 4.6 | 0.0% | -5.4% |
基)田川市大黒町9-48 | 田川後藤寺(400) | 8 | 0.0% | -7.7% |
基)田川市大字夏吉197番44 | 田川伊田(1700) | 5.2 | -1.3% | -8.1% |
基)田川市大字伊加利2204番21 | 田川後藤寺(2500) | 2.4 | -1.4% | -8.2% |
基)田川市大字位登1315番21 | 田川後藤寺(2600) | 4.2 | -0.8% | -8.6% |
基)田川市大字糒950番1 | 糒(700) | 4.8 | -1.4% | -9.4% |
公)田川市大字奈良1529番196 | 田川後藤寺(1700) | 5.4 | -0.6% | -13.2% |
公)田川市伊田町15-34 | 田川伊田(210) | 8.6 | -3.3% | -27.0% |
公)田川市白鳥町5-2 | 田川伊田(460) | 7.7 | 0.0% | |
公)田川市大字川宮1593番12外 | 田川伊田(1600) | 5.7 | -0.6% | |
公)田川市伊田町8-9 | 田川伊田(270) | 11.4 | ||
基)田川市春日町2-4 | 田川後藤寺(230) | 11.1 | -0.9% |
途中ですが、この記事の説明を。
どうも、このサイト「イエ&ライフ」を運営しているゴトウです。
ここからは、「あなたの(気になっている)不動産がこれからどうなるのか?」を予測できるように、必要な情報を順番にご紹介します。
すごく不思議に思うんですが、不動産の取引は数千万円単位の大きなお金が動くし、「絶対に失敗したくない」と誰もが思っているはずなのに、
「どうして上がっているのか?下がっているのか?」
「これからどうなるのか?」
の参考になる情報が、すごく少ないと思いませんか?
例えば、新聞やニュースで取り上げられる土地価格の情報は、ほとんどが中心部の商業地の話であるか、市区町村単位で「○%上がってます。」という情報ですよね。
だから、自分の知りたいエリアの不動産がどうなっているのか、これからどうなるのか、の参考にしにくいし、
- 買う・売るタイミングはいつがいいのか?
- この場所に買っても、10年後、20年後も後悔しないか?
といった判断が難しくて、不動産会社のいいなりになってしまう人って、けっこういると思うんですよ。
なので、そんな人の参考になればと、こんな記事を作っています。
このサイトでは、47都道府県・500以上の市区町村について、5万地点の公示地価と基準地価のここ数年の動きと、人口やいろいろな経済データを見ながら記事を作ってきました。
そのため、この記事を読み終わる頃には、
- 買う、または売るタイミングがわかる
- どこに買えば後悔しないかがわかる
ようになっているはずです。
と言っても、それほど難しいことは書いていないので、気楽に目を通してみてください。
それでは参りましょう。
2、過去7年間の田川市の土地価格の動き
この7年間で田川市の土地価格を見ると、福岡県の平均が4.7%上昇したのに対して、マイナス13.9%と逆に大きく下落していました。
では、実際にどのようなエリアが上昇、または下落したのでしょうか?
公示地価の7年間の変化率を地図上に表示させてみました。
地価マップ:2013-20年の上昇率
変化率:赤色(30%以上)>オレンジ色(10〜29.9%)>緑色(0〜9.9%)>青色(-9.9〜0%)>紫色(-10%以下)
全域で下落していますが、特に中心部の田川伊田駅周辺の落ち込みが大きいですね。
今回の不動産バブルの背景
全国的に土地価格が上昇していると言われていますが、その理由は金利の低下です。
2013年4月から始まった日銀の異次元緩和によって、金利が大きく低下したのです。
(参考:ARUHI住宅ローン フラット35金利の推移 財務省 国債金利情報)
ザックリ言うと、この7年間で買い手は、同じ返済額で2割高い物件を買えるようになったということです。
例えば、フラット35で期間35年・月々の返済額が10.4万円とした場合、購入できる不動産は3,000万円から3,500万円まで上がったのです。
同じ返済額で購入できる物件価格が2割上昇した
月々の支払額は増やさずに、約2割高い物件を買える。しかもその物件が人気化しているとなれば、値段が高くても買おうとする人は増えますよね。
そのため、人気のエリアほど、土地価格が上昇してきたのです。
福岡市の景気好調も追い風に
それに加えて、福岡市の景気の良さも追い風となってきました。
2013年9月に東京でオリンピックが開催されることに決定したことで、福岡県でも3倍以上に外国人観光客数が増えていますからね。
その中でも、クルーズ船の寄港地である福岡市は、韓国や中国からの旅行者が多く、商業地もかなりのにぎわいになっています。
一方で、福岡市や北九州市へ通勤が難しいエリアでは、買い手が減っていくため、土地価格の下落が進んでいるようです。
3、新型コロナの影響はどうなのか?
福岡県内の住宅地でも、これから影響が広がっていく
2021年に入って、新型コロナの感染者数がさらに拡大しており、福岡県は2月7日まで緊急事態宣言によって、行動の自粛が要請されました。
具体的には、
- 飲食店に対する営業時間の短縮
- 外出、イベントなどの制限
- テレワークの推奨、20時以降の勤務抑制
などの要請が出されています。
昨年の緊急事態宣言によって、主に商業地の土地価格に影響が広がりましたが、今後は住宅地においても、徐々にですが影響が広がっていきそうです。
ワクチン接種に時間がかかる
というのも、感染の収束までに、まだまだ時間がかかりそうだからです。
今年の6月ごろには調達の目処がつきつつあるワクチンですが、本当であれば数年かかる承認を1年程度まで早めているため、副作用を心配する人が多いと思われます。
実際、「コロナワクチンを接種したいか?」という質問に対して、すぐに接種したいと回答した人は1割程度で、多くの方が副作用などの影響を見極めた上で、接種を検討しているようです。
(参考:「【新型コロナワクチン】6割以上の方が「すぐにではなく、いずれ接種したい」)
ということは、ワクチン接種による感染収束は、おそらく、来年以降になる可能性が高いのではないでしょうか。
イギリスでは、新種ウイルスも出てきた
現在イギリスで異なる種類のコロナウイルスが出てきており、3度目のロックダウンに入っています。
今回のロックダウンは、当初は4月までという見通しだったようですが、その予想を取り下げ、いつまで続くかわからない状況となっています。
(参考:ブルームバーグ「ジョンソン首相、3度目の英ロックダウンは夏まで継続も-罰則を強化」)
しかも、この新種のウイルスは、日本にもすでに入ってきているようですので、今準備されているワクチンで収束可能なのか不明です。
すでに赤字の企業はリストラモードへ
このような不透明な状況のため、赤字企業では、希望退職の募集が増えています。コロナ前の2019年は約1.1万人だったのが、1.8万人にまで増えています。
(参考:「上場企業「早期・希望退職」募集、20年は2.6倍に急増 コロナ禍で赤字リストラ目立つ」)
このことからも、今後は住宅の買い手が少しずつ減っていくことが予想されますので、よほど人気のエリアでなければ、土地価格は下落傾向に進みそうです。
4、その他のリスク
新型コロナ以外にも、どんなリスクがあるのかをまとめました。
(1)この低金利はいつまで続くのか?
地域によって上がった場所、下がった場所の違いはあるものの、日銀の異次元緩和政策で生まれたこの超低金利は、土地価格を押し上げるプラス要因でした。
そして、これ以上は、金利が下がらない水準まで来ています。
むしろ、その副作用の方が話題になることが増えました。
例えば、預金者のお金を国債で運用していた地銀は、この異次元緩和によって、金利が低下したことで利息収入が減り、半数以上が赤字になっています。
赤字の地銀がどんどん増えている
赤字が続けばいずれ倒産してしまいます。
倒産した銀行に預けている預金は、1千万円までしか保護されないため(ペイオフと呼ばれる制度で、2005年に法律が作られました)、大混乱となります。
そのため、この低金利をいつまでも続けるわけにはいきません。
では、具体的にあとどれぐらいなのか?
ブルームバーグが経済の専門家45人にアンケートをしたところ、半数以上が2〜3年以内に限界が来ると予想していました。
半数以上が2〜3年以内に限界と回答
(参考:ブルームバーグ「2年以内で限界」が半数弱、現行の長短金利操作-日銀サーベイ)
このアンケートは2018年6月にされたものなので、2020〜21年前後となります。
聞き取り当時は、オリンピックが開催されると思われていたので、オリンピック前後と考える人が多かったと言えます。
この頃までは好景気も続くだろうという予想があったので、その頃までは地銀の経営状態も持つと思われていたのでしょう。
菅新首相が、就任日当日に地銀再編について指示を出した理由
ですが、今回の新型コロナ騒動によって、地銀の経営はさらに苦しくなってきました。
9月16日に新しく就任した菅首相は、就任日当日に地銀の再編について麻生大臣に指示を出されています。
16日に就任した菅義偉首相は麻生太郎金融担当相に対し、地方銀行の経営基盤強化のため、地銀の再編の促進を含めた環境整備を進めるよう指示した。
(中略)
地銀の経営環境は超低金利などを受けて厳しさを増しており、2020年3月期は上場する地銀の7割が赤字か減益だった。
「地銀がかなりヤバイ」という危機感があったからこそ、このような早い対応を行なったのでしょう。
また、銀行の経営が厳しくなれば、日本の国債に対する信頼性も下がります。海外の投資家が国債の売却をする可能性も高まります。
そうすると、金利が上昇します(高い金利でないと、投資家が買いたがらなくなる)ので、不動産価格は下落していきます。
金利が上がると、同じ返済額でも買える価格が下がる
そのため、特に売却を考えている人は、金利上昇による不動産価格の下落に備えて、早めに準備をした方がいいでしょう。
(2)これから田川市の人口はどうなるの?
国立社会保障・人口問題研究所が、今年発表した田川市の人口の見通しによると、2020→30年で5,400人減る見通しです。
田川市の人口は、2020→30年で5,400人減少
(出典:国立社会保障・人口問題研究所 平成30年度人口推計)
さらに、家を買う中心年代である20〜40代はすでに減り始めており、2020→30年の10年間で約2,600人減る見通しです。
家の買い手が今よりも2割近くも減るのです。
田川市の20〜40代人口は、2020→30年までに約2,600人減少
(出典:国立社会保障・人口問題研究所 平成30年度人口推計)
そのため、買い手は今後さらに減っていくため、土地価格も今後は厳しくなっていくでしょう。
結論:買うなら?売るなら?
以上のことから、田川市の土地価格は、
- 福岡市への一極集中により、通勤圏として駅近エリアの住宅地が人気だが、郊外では下落する二極化が進んでいる
- 人口の減少ペースが早まるため、さらに買い手が減少し、土地価格の下落が進む可能性が高い
と言えるでしょう。
では、売りたい人、買いたい人は、それぞれどう対応すべきなのでしょうか?
買うなら:下落を待つよりも低金利の今がベスト
土地価格の坪単価が30〜50万円の地域が多いので、下落を待つ必要はありません。
その理由は2つあります。
①土地価格の下落分よりも、待っている間の家賃の方が高くつく
例えば、坪30万円ぐらいの土地であれば、30坪でも900万円程度で買えます。
仮に数年で1割下げたとして90万円ぐらいしか安くなりませんから、その間の家賃を考えると、早めに買った方がトクになります。
②異次元緩和で低金利の今がチャンス
また、現在は住宅ローンがかなり安いため、月々の返済負担が軽いのもチャンスです。
ですから、もし家を買おうと思っているのならば、土地価格が下がるのを待つよりも、金利が上がる前の今のうちに買うのがベストでしょう。
ただし、購入を検討する場合には、今後の金利上昇を想定しておかないと大変なことになるので、「フラット35」か「10年以上の固定金利」でも返済ができるかどうかで予算を考えるべきでしょう。
非公開物件=安い物件
不動産を売る理由はさまざまですが、「周りに知られずに売却したい」という売主は一定の割合でいます。
そのような物件は、ネット上にも出回らず「非公開物件」として登録されます。
また、売主はあまり相談する相手を広げたくないため、まずは建てたメーカーに相談する場合が多いです。
当然、このような物件は少ないお客さんにしか目にとまる機会がないため、相場よりも価格の安い可能性が高いのです。
こちらの「タウンライフ」に登録すると、お近くの複数の不動産会社から、非公開物件の情報を教えてもらえます。
価格が下がるのを待ちたい人でも、こちらで格安物件を見つければ、「低金利」と「安い物件」の2つの美味しいところが狙えるでしょう。
売るなら:超低金利の今が1番のチャンス
ここまで下落を続けてきた田川市ですが、それでもこの低金利は、住宅を買う人にとって追い風でした。
しかし、この金利はこれ以上下がりようがありません。
また、新型コロナウイルスの影響もあるため、今が1番高い時期と言えるでしょう。
公示地価を信じると損をする?
この記事では公示地価をもとに解説していきましたが、公示地価は「その地域の平均的な価格」なため、実際の取引ではこれ以上に高く、または安く取引されることがあります。
例えば、田川市内に「夏吉(なつよし)」という住宅地があります。
こちらの公示地価と実際の取引を比べてみると、
- 公示地価:5.2万円/坪
- 実際の取引価格:4〜8.8万円/坪
なんと、公示地価の約0.8〜1.7倍で取引されていました。
最高価格は、最低価格の約2.2倍です。
【田川市大字夏吉の土地取引(過去2年間)】
- 田川伊田駅から徒歩15分のエリアで、4〜8.8万円/坪で取引されている
- 公示地価も取引も、ともに「第一種住居地域」と呼ばれる似たような街並みのエリア
このような感じで、全国の公示地価と実際の取引を調べてみたのですが、やはり公示地価と実際の取引ではかなりの価格差があることがわかりました。
同じ地域なのに、
「公示地価の3割増し、場合によっては2倍以上の価格で取引されている」
といった取引がゴロゴロ見つかったのです。
都道府県 | 住所 | 公示地価/坪 | 取引価格/坪 | 公示地価の何倍? |
---|---|---|---|---|
福岡県 | 福岡市南区大楠 | 56万円 | 69〜97万円 | 1.23〜1.73倍 |
福岡県 | 北九州市八幡西区永犬丸西町 | 17万円 | 10〜21万円 | 0.59〜1.24倍 |
福岡県 | 久留米市諏訪野町 | 22万円 | 15〜27万円 | 0.68〜1.23倍 |
福岡県 | 飯塚市伊岐須 | 7.6万円 | 11万円 | 1.45倍 |
福岡県 | 大牟田市大字草木 | 8万円 | 5.6〜12万円 | 0.7〜1.5倍 |
福岡県 | 筑紫野市二日市西 | 25万円 | 12〜33万円 | 0.48〜1.32倍 |
福岡県 | 大野城市瓦田 | 43万円 | 22〜79万円 | 0.51〜1.84倍 |
福岡県 | 春日市春日原南町 | 56万円 | 58〜76万円 | 1.04〜1.36倍 |
福岡県 | 宗像市田久 | 11万円 | 8.7〜12万円 | 0.79〜1.09倍 |
福岡県 | 糸島市志摩師吉 | 8.5万円 | 4.7〜12万円 | 0.55〜1.41倍 |
福岡県 | 行橋市西宮市 | 17万円 | 19〜22万円 | 1.12〜1.29倍 |
つまり、あなたの不動産はもっと高い評価額の可能性があるのです。
では、どうやってそれを調べられるのか?
答えは不動産の一括査定です。
というのも、複数の不動産会社の査定を比較することで、「あなたの不動産を得意とする会社の査定額」がわかるからです。
特に「イエウール」は、参加している不動産会社が1,700社以上と多く、なおかつ大手不動産会社が1番多く参加しているのでオススメです。
「でも、まだ売ると決めたわけじゃないんだけど、、、」
という人も大丈夫。
机上査定を選べば、メールで査定内容を送ってくれるので、訪問される心配もありません。
訪問査定の案内を2回「いいえ」で回答する
新型コロナの影響は、長く続けば続くほど、土地価格にも影響を与えることになりますので、早めの準備が成功につながります。
無料で使えますので、1度調べてみてはいかがでしょうか?
コメント