この記事では、町田市の
- 新築のマンション価格
- 中古マンション価格の動き
- マンション価格の今後の見通し
の3点について、詳しく解説していきます。
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1、町田市のマンション価格
(1)新築マンション価格
*2023年3月現在
*面積・価格は概算(100万円単位)
マンション名 | 価格(万円) | 面積(㎡) | 最寄駅(徒歩) | 総戸数 | 入居時期 |
---|---|---|---|---|---|
ドレッセタワー南町田グランベリーパーク | 5470-6940 | 68-72 | 南町田グランベリーパーク(1分) | 375 | 2024年3月 |
パークビレッジ南町田 | 3498-4898 | 67-71 | 南町田グランベリーパーク(12分) | 582 | 2023年5月 |
セルアージュ町田中町 | 2598-5998 | 36-74 | 町田(15分) | 53 | 2023年12月 |
イニシア町田 | 4880-6180 | 53-70 | 町田(4分) | 96 | 2023年2月 |
(参考:スーモ)
(2)中古マンションの取引価格
町田市だけのデータはありませんが、多摩地区(東京の市部)の中古マンション価格はご覧のようになっています。
2021〜2022年ぐらいから、徐々に上昇して来ているのが分かりますね。
2、なぜ町田市のマンションは、これほど上昇しているのか?
今後の予想をする上で、これまで上昇してきた理由を知っておいた方がスッキリ理解できます。
なので、これまで上昇してきた主な理由を3つ、解説します。
①金利が低下して、高い物件が買えるようになった
そもそも、不動産価格が上昇した最も大きな理由は、金利の低下です。
アベノミクスによる異次元緩和政策が始まった2013年から2020年ごろまでは、固定金利が2%台から0.82%まで、1%以上も下落したのです。
さらに、2022年に入ると、変動金利がさらに下がりました。それまで0.5%前後だった金利が、0.3%台にまで下がったのです。
新型コロナ以降も、都心部や大都市圏を中心に不動産価格は上がり続けていますので、それでも買いたい人が、変動金利を選ぶようになりました。
そして、中古マンションでは、8割以上が変動金利を選ぶようになっています。
これによって、同じ返済額でも、買える物件の価格が大きく上がりました。
アベノミクスが始まる前の2012年ぐらいまでは、月に約10万円の返済(フラット35)で、約3,000万円の物件しか買えませんでした。
ですが、2023年現在、変動金利を選べば、約4,130万円の物件まで買えるようになっているのです。
月10.4万円の返済で、いくらの物件が買えるのか?
今の夫婦は、共働き世帯が多いですから、変動金利で、2人でそれぞれ月10万円を返済すると決めれば、なんと8,000万円以上の物件が買えるわけです。
東京の都心部では、マンション価格が8,000万〜1億円ぐらいして驚きますが、それにはこのような理由があるからなんですね。
②建築費が上昇している
2つ目は、物価の上昇(インフレ)です。
特に、新型コロナ以降、マンションの建築費が、20〜30%の上昇をしているのです。
マンションの建築費
特に、昨年22年は、大きく上昇していますね。
ロシアによるウクライナ侵攻が起こったことで、原油や天然ガスなどのエネルギー価格が上昇し、小麦などの食糧や肥料、北欧からの木材など、ありとあらゆるモノの価格が上昇を続けているのです。
③世帯数の増加が続いている
3つ目は、世帯数が増加している点です。
建築費が上昇しても、買い手がいなければ、価格は上がりにくいのですが、町田市では、人口・世帯数ともに増加傾向にあるのです。
(参考:総務省統計局 「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数調査」)
特に、世帯数が増えていると言うことは、それだけ住居に対する需要も増えますので、戸建てやマンション価格の上昇につながっているわけですね。
3、これからどうなる?気になる2つのポイント
では、ここからは、「今後の町田市のマンション価格に影響を与えるかも?」と気になる2つのポイントについて検証していきましょう。
(1)金利はこれからも上がるのか?
2022年に入ってから、金利の上昇が始まっています。
固定金利の住宅ローンである、フラット35(期間21〜35年)の金利も上昇傾向にあり、23年4月分は1.76%となっています。
この水準は、6年ぶりの高水準になります。
2022年から金利が本格的に上昇中
もっとも大きな理由は、日本でも物価が上昇しているためでしょう。
新型コロナ以降、ロシアのウクライナ侵攻などの影響もあって、原油や穀物など、あらゆるものの値段が上がっているため、欧米各国を中心に、金利を引き上げています。
例えば、アメリカでは、政策金利(FF金利)をこの1年間で、なんと5%近くも引き上げているのです。
そのため、日本でも、同様のことが起こると考える投資家が増えており、金利の上昇が起こっているわけです。
金利が1%上がると、支払いは15〜20%増える
なお、1%金利が上がれば、35年の住宅ローンで15〜20%も返済額が増えます。
多くの人は、今の景気で給料が上がっていませんので、買うのを諦めるか、不動産価格の安いところに引っ越して、家を購入する動きとなるでしょう。
そのため、「低金利で不動産価格が高いうちに売りたい」という人は、早めに準備を始めた方がいいでしょう。
逆に、これから購入を検討している人は、物件選びも重要ですが、変動金利でローンを組むのは危ないです。気をつけた方がいいでしょう。
(2)これから町田市の人口はどうなるの?
国立社会保障・人口問題研究所が、2018年に発表した町田市の人口の見通しによると、2025→35年の10年間で約1.9万人減少するそうです。
町田市はこれから10年で約1.9万人減少
(出典:国立社会保障・人口問題研究所 平成30年度人口推計)
ところが、家を建てる中心年代の30〜40代人口はすでに減り始めており、2025→35年の10年間で約1.1万人も減る見通しです。
町田市の30〜40代人口は、これから10年で約1.1万人減る
(出典:国立社会保障・人口問題研究所 平成30年度人口推計)
ただし、2018〜22年の転入超過数(引っ越して来た人 ー 出て行った人)を見てみると、新型コロナ以降は0〜14歳と30〜40代が増えていました。
(参考:総務省統計局 「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数調査」)
つまり、子育て世帯が町田市に引っ越してきているのです。
実際、都内全体の転入超過数を見てみると、昨年22年に500人以上増えているのは、23区内だと江東区だけで、多摩地区では町田市や八王子市、多摩市、小平市だけでした。
(参考:総務省統計局 「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数調査」)
不動産価格の高騰やリモートワークの普及によって、人の流れが、
- 職場に近くて新築マンションの多い江東区
- 通勤時間がかかっても、価格が安い町田市の周辺
の二極化が進んでいるようです。
そのため、長期的に見れば、人口減少は避けられないでしょうが、ここ数年は子育て世帯による住宅需要は安定しそうです。
4、結論:買うなら?売るなら?
以上のことから、町田市のマンション価格は、
- 金利低下や建築費の上昇、世帯数の増加などを追い風に、上昇傾向にある
- 子育て世帯が引っ越してきており、これから数年は、住宅需要は安定しそう
と言えるでしょう。
買うなら:割安な物件も詳しく探せば見つかる
町田市のマンション価格は、70㎡ぐらいの場合、だいたい4,000〜5,000万円台で買える物件がほとんどで、他の区に比べて、手が出しやすい価格帯ではあります。
ただし、もっと安い物件を選ぼうとするならば、総戸数が少なかったり、大手ブランドではなく知名度が低いなど、詳しく情報を調べないと、なかなか手が出にくいものもあるでしょう。
売るなら:円安、株高、低金利のうちが売りごろ
新型コロナ以降、株高や円安など、景気に関係ない部分で不動産価格の上昇が続いています。
逆を言えば、これらの条件が反転してくると、不動産価格にも影響が出てくるので、買い手が付かなくなる前に売却の準備をした方がいいでしょう。
不動産会社によって、売れる価格が違う?
マンション価格は、間取りが似ているため、どこの不動産会社に頼んでも、だいたい同じぐらいの金額で売れると考える方が多いですが、一概にはそうは言えません。
というのも、戸建てやマンション、エリアによって得意な会社が異なるからです。
また、不動産会社同士で取引情報の共有をほとんどしていないため、「依頼した不動産会社が、実はあなたの物件を取り扱ったことがない」ということも起こりえます。
そのため、高く売却をしたいのであれば、あなたの住むマンションの売却実績のある会社を探した方がいいでしょう。
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