東京都中央区のマンション価格|上昇した理由と今後の見通し

東京都中央区のマンション群マンション価格

(画像出典:wikimedia commons 690 Noda, 隅田川と勝どき)

 

この記事では、東京都中央区の

  1. 新築のマンション価格
  2. 中古マンション価格の動き
  3. マンション価格の今後の見通し

の3点について、詳しく解説していきます。

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1、中央区のマンション価格

(1)新築マンション価格

*2021年12月現在

*面積・価格は概算(100万円単位)

 

マンション名価格(万円)面積(㎡)最寄駅(徒歩)総戸数入居時期
HARUMI FLAG第一工区 第1期2次4,900-10,70061-107勝どき(21分)4,1452024年3月
パークタワー勝どき-31-112勝どき(1分)2,7862023年8月
パークホームズ日本橋時の鐘通り11,500-25,30077-119新日本橋(3分)1222022年12月
パークホームズ日本橋本町11,100-12,38073-78小伝馬町(3分)1292022年10月
シティタワー銀座東5,100-12,80055-74八丁堀(5分)4922022年7月
ベイサイドタワー晴海6,800-10,70055-76勝どき(10分)3522022年7月
勝どきビュータワー738853勝どき(1分)3282022年4月
ピアース銀座8丁目760045銀座(9分)36-
MID TOWER GRAND1378073-78月島(2分)503即入居可

(参考:スーモ)

 

(2)中古マンションの取引価格

*都心3区:中央区、千代田区、港区

 

都心3区の中古マンションの成約価格と在庫数

(参考:東日本不動産流通機構 マーケットデータ)

 

ご覧の通り、新型コロナの拡大で緊急事態宣言が行われた2020年4〜5月に一度落ち込みましたが、都心3区のマンション需要は高く、その後は回復・高値を更新し続けています。

 

2、なぜ中央区のマンションは、これほど上昇しているのか?

今後の予想をする上で、これまで上昇してきた理由を知っておいた方がスッキリ理解できます。

なので、これまで上昇してきた主な理由を3つ、解説します。

 

①金利が低下して、高い物件が買えるようになった

そもそも、不動産価格が上昇した最も大きな理由は、金利の低下です。

アベノミクスによる異次元緩和政策が始まった2013年から2020年ごろまでは、固定金利が2%台から0.82%まで、1%以上も下落したのです。

 

住宅ローンの金利推移

(参考:財務省ARUHISBI新生銀行

 

さらに、2022年に入ると、変動金利がさらに下がりました。それまで0.5%前後だった金利が、0.3%台にまで下がったのです。

新型コロナ以降も、都心部や大都市圏を中心に不動産価格は上がり続けていますので、それでも買いたい人が、変動金利を利用するようになり、ついに7割以上が変動金利を選ぶようになっています。

 

変動金利の利用率

(参考:住宅金融支援機構 「住宅ローン利用者の実態調査」)

 

これによって、同じ返済額でも、買える物件の価格が大きく上がりました。

 

アベノミクスが始まる前の2012年ぐらいまでは、月に約10万円の返済(ふらっと35)で、約3,000万円の物件しか買えませんでした。

ですが、2023年現在、変動金利を選べば、約4,130万円の物件まで買えるようになっているのです。

 

月10.4万円の返済で、いくらの物件が買えるのか?

月10万円の返済で、いくらの物件が買えるか?

 

今の夫婦は、共働き世帯が多いですから、変動金利で、2人でそれぞれ月10万円を返済すると決めれば、なんと約8,200万円の物件が買えるわけです。

東京23区では、新築マンションが8,000万円を超えていますが、このような事情があるからなんですね。

 

②世帯数の増加が続いている

2つ目は、世帯数が増加している点です。

中央区では、新型コロナ以降も人口・世帯数ともに、一貫して増加傾向にあるのです。

 

中央区の人口・世帯数

(参考:総務省統計局 「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数調査」)

 

世帯数が増えていると言うことは、それだけ住居に対する需要も増えますので、戸建てやマンション価格の上昇につながっているわけですね。

 

③海外の投資家が購入を増やしている

そして3つ目の理由が、海外投資家が購入を増やしているからです。

外資系の不動産会社であるCBリチャードエリスのレポートによると、2020年の海外投資家は、日本の住宅用不動産を2019年の1.7倍購入していたそうです。

 

一方で、海外投資家による累計投資額(注:2020年1〜9月)は9,900億円で、対前年同期比103%増加。

(中略)

海外投資家によるアセットタイプ別の投資額割合は、住宅が39%、オフィスが30%、物流施設は17%となった。特に住宅の投資額は前年の1.7倍に達した。

(参考:CBRE:「2020年コロナ下の不動産投資市場は物流施設と住宅の投資額が増加」)

 

そして、その後もこの傾向は続いていたようですので、さらに日本のマンションが買われています。

 

海外投資家による投資額は1兆3,300億円と、前年に比べて30%増加。

投資額は2年連続で1兆円を超えた。世界的な低金利政策が続くなか、運用難に直面した海外の機関投資家の資金が、相対的に利回りが高い不動産投資に流入している。

(参考:Yahooニュース「2年連続1兆円超え…海外投資家が「日本の不動産」に積極投資を続ける理由」)

 

2020年比で30%増ということですので、6,000億円以上が国内のマンション購入に使われたことになります。

 

というわけで、まとめると、

  1. 金利低下、変動金利を選ぶ人が増えていることで、同じ返済額でも高い物件を買えるようになっている
  2. 中央区の世帯数は増加しており、戸建て・マンションに対する需要が増え続けている
  3. さらに海外投資家が、都心部のマンション投資に参入してきた

といった理由から、新築・中古ともにマンション価格が上昇しているわけですね。

 

3、これからどうなる?気になる2つのポイント

では、ここからは、「今後の中央区のマンション価格に影響を与えるかも?」と気になる2つのポイントについて検証していきましょう。

 

(1)そろそろ金利が上がりそう

ここまで、マンション価格が上昇してきた最も大きな理由は、金利の低下と変動金利の利用者の増加と解説してきました。

日本では、低金利が長く続いているため、金利の上昇リスクを心配しない人が増えており、7割以上の人が、半年ごとに金利が変わる変動金利を選んでいます。

 

ですが、本当にこれからも金利は上がらないのでしょうか?

実は、10年〜30年までの長期金利については、すでに上昇し始めています。特にロシアのウクライナ侵攻が始まった2022年ごろから、本格的に上がって来ています。

 

国際金利推移 202306

(参考:財務省

 

なぜ上昇しているのかと言うと、世界的に物価が上昇しているからです。

例えば、アメリカでは、物価が一時、前年比で9%以上も上がったため、政策金利を0.25%→5.25%まで、1年間で5%も引き上げました。

ドイツでも、前年比で11%以上も上がっていたため、こちらも政策金利を0%→3.5%にまで、約1年間で3.5%も引き上げています。

 

その結果、住宅価格が下落している状況です。

アメリカの先月の中古住宅価格は前の年の同じ月と比べた下落幅がおよそ11年ぶりの大きさとなり、住宅価格の下落傾向が鮮明になっています。
急速な利上げに伴う住宅ローン金利の高止まりで需要が落ち込んでいることが背景にあります。

(参考:NHK 2023.5.19「アメリカ 4月の中古住宅価格 下落幅 約11年ぶりの大きさに」)

 

欧州連合(EU)域内で、住宅価格が2015年以来初めて四半期ベースで下落に転じた。借り入れコストの上昇(=金利の上昇)が10年近くに及ぶ住宅用不動産ブームに終わりをもたらしている。

EU統計局は4日、22年10〜12月期に住宅価格が前の期と比べ1.5%下落したと発表した。域内27カ国のうち15カ国で下がった。下落幅が最も大きかったのはデンマークとドイツで、それぞれ6.5%、5%低下した。

(参考:日経新聞 2023.4.14「[FT]欧州住宅価格、四半期で15年以来の下落 ブームに幕」)

 

ちなみに日本の物価上昇率は、前年比で3.0%の上昇です。

(参考:NHK「2022年度 消費者物価指数 前年度比3.0%上昇 41年ぶり水準」)

 

日本では、まだ政策金利を引き上げてはいませんが、4月に日銀の総裁が交代しました。

これによって、これまでの現在の低金利政策から、金利を引き上げて、物価上昇をおさえる政策へと変えるのではないかと見られています。

 

1%金利が上がると、不動産価格は15〜20%下がる可能性

ちなみに、金利が1%上がると、住宅ローンの利息は、35年で15〜20%増えます。

例えば、月に約10万円の返済を考えている人であれば、現在なら3,500万円の物件が買えますが、金利が1%上がると、毎月10万円の支払いで、3,000万円の物件しか買えません。

 

金利上昇で下落

 

なお、すでに変動金利で組んでいる人については、5年ルールという、当初5年間は、返済額が固定(ただし、増えた利息はあとで支払う)というルールがあるため、すぐに払えなくなって投げ売りが始まるわけではありません。

 

しかし、新しくローンを組む人は、変動金利でも高い金利になるため、今まで通りの高い価格でローンを組むことが難しくなりますから、価格は下がりやすくなるでしょう。

 

(2)子育て世帯が出て行っている

中央区の転入超過数(引っ越して来た人 ー 出て行った人)を見てみると、昨年2022年は、15〜29歳、30〜40代は増えていたものの、50代と0〜14歳は減っていました。

 

東京都中央区の転入超過数

(参考:総務省統計局 「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数調査」)

 

30〜40代は、家を購入する中心年代ですが、子供が区外に出ていっている方が多いことから、その親も区外に出て行っているのでしょう。

つまり、子育て世帯に必要な、広めのマンションは、普通の世帯には手が出なくなっているわけです。

 

そのため、今以上に価格が上がるのであれば、若い単身世帯や、高年収の共働き世帯などの、一部のニーズを取り込むしかなくなるでしょう。

 

4、結論:買うなら?売るなら?

以上のことから、中央区のマンション価格は、

  • 新型コロナの影響で一時的に下落していたが、供給戸数が減り、海外投資家の参入が増えたことで高値を更新している
  • ただし、子育て世帯を中心に、郊外へ出ていく動きが進んでいるため、投資家や富裕層などの、限られた層だけが購入できる状況になって来ている
  • そのため、今後さらに価格の上昇を見込むならば、①株式市場がもっと上がるとか、②低金利が続く、というような、富裕層や海外投資家が購入しやすい状況が続くという見通しがなければ難しい

と言えるでしょう。

 

買うなら:下落を待つよりも低金利の今がチャンス?

23年4月に日銀総裁が交代しましたが、金利の上げ幅はまだ小幅なため、価格への影響はまだ出てきていないようです。

 

今後、購入を検討する場合には、今後の金利上昇を想定しておかないと大変なことになるので、「フラット35」「10年以上の固定金利」でも返済ができるかどうかで予算を考えるべきでしょう。

 

 

 

 

売るなら:超低金利の今が1番のチャンス

中央区のマンション価格は、1億円を超えることも珍しくなく、富裕層や共働きの高年収世帯、海外投資家などの、一部の限られた人しか手が届かない状況です。

 

そのため、株式市場や金利動向に大きく影響を受けやすいです。もし、今後の金融見通しが、あまり楽観的でないのであれば、低金利のうちに売却を考えた方がいいかもしれません。

 

不動産会社によって、売れる価格が違う?

マンション価格は、間取りが似ているため、どこの不動産会社に頼んでも、だいたい同じぐらいの金額で売れると考える方が多いですが、一概にはそうは言えません。

 

というのも、戸建てやマンション、エリアによって得意な会社が異なるからです。

また、不動産会社同士で取引情報の共有をほとんどしていないため、「依頼した不動産会社が、実はあなたの物件を取り扱ったことがない」ということも起こりえます。

 

そのため、高く売却をしたいのであれば、あなたの住むマンションの売却実績のある会社を探した方がいいでしょう。

 

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