この記事では、東京都港区の
- 過去5年間の人口推移、地区別の人口変化
- 港区外からの人口流入・流出
- 今後の見通し
の3点について、解説していきます。
なお、このサイト「イエアンドライフ」は、不動産を購入または売却するために必要な情報をまとめているサイトです。
そのため、人口変化の分析・予想についても、不動産の購入・または売却の参考になるように、情報を整理しておりますので、その点のみ、ご了承ください。
1、過去5年間の人口推移、地区別の人口変化
まずは、東京都港区の人口の推移を見てみましょう。
2018〜2023年の5年間で、港区の人口は、約0.8万人増えて、26.2万人になりました。
また、世帯数は、約0.6万世帯増えて、14.9万世帯でした。
(参考:総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」)
地区別の人口変化
港区のHPから、2018年1月〜2023年1月の地区ごとの人口を調べて、その増減を地図上に表したのがこちらです。
人口変化(2018.1〜2023.1)
増減数:濃い赤色(+1,000人以上)>ピンク色(+500〜999人)>オレンジ色(+100〜499人)>緑色(0〜 +99人)>青色の↙️(-1〜 -99人)>紫色の↙️(-100〜 -499人)>茶色の↙️
(参考:東京都港区 「人口・世帯数(住民基本台帳に基づく)」)
増加エリアと減っているエリアが入り混じっていますが、赤坂〜六本木〜麻布あたりでは、けっこう増えているエリアが多いですね。
それ以外のエリアで、500人以上増えているところは(ピンク色のマーク)、高層マンションが建ったところです。
また、港区では、マンションや複合施設の開発が活発なので、立ち退きした人が多くなり、一時的に減少しているエリアも多く見られます。
2、港区外からの人口流入・流出
人口は増えていますが、区外から引っ越して来ている人は、どの程度いるのでしょうか?
港区の転入超過数(引っ越して来た人 ー 出て行った人)を調べた結果がこちらです。
(参考:総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」)
新型コロナが起こった2020年〜21年は、区外に出ていく人の方が多かったですが、昨年は回復傾向にありました。
(2)年代別
では、どの年代が、区外から出て行ったのでしょうか?
新型コロナ以降は、子育て世帯が出ていっている
(参考:総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」)
単身世帯が多い若い世代(15〜29歳:青色の線)は、一貫して増加していますが、それ以外の年代では、2020年〜21年は、減少していました。
特に、0〜14歳の子ども(ピンク色の線)が、大きく減少していますね。
リモートワークの普及や、不動産価格の上昇が続いていることから、港区外へ引っ越す子育て世帯が増えていたのでしょう。
また、昨年22年は、30〜40代の流入が回復していますが、0〜14歳の流入は回復していないため、独身の方や、子なしの共働き世帯の30〜40代だと考えられます。
そのため、賃貸ワンルームや、50㎡ぐらいの2人暮らし向けのマンションは回復していそうですが、ファミリー向けは厳しそうです。
3、今後の見通し
国立社会保障・人口問題研究所が、2018年に発表した東京都港区の人口の見通しによると、2025→35年の10年間で約26,000人増加するそうです。
(出典:国立社会保障・人口問題研究所 平成30年度人口推計)
その後も増加を続けますが、それほど大きくは増えていかないようですね。
ただし、この予想は、新型コロナ以前のもののため、子育て世帯が出ていっている状況を考えると、人口増加ペースは、すこし弱まるかもしれません。
まとめ
というわけで、この5年間の港区の人口の動きをまとめると、
- 新型コロナ以降は、リモートワークの普及や不動産価格の上昇によって、子育て世帯が区外に出て行っている
- ただし、若い世代や単身世帯の人口流入が続いていることから、賃貸による世帯数の増加が進んでいる
と言えるでしょう。
参考
土地価格の分析についてはこちら
マンション価格の分析についてはこちら
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