今回の動画は、「拡大するイラン戦争。サウジにイラン戦争を引き継ぐトランプ」ということで、やっていきたいと思います。
1、はじめに
7/10に停戦は終了したと宣言してから、13日間連続でイランに攻撃を仕掛けていたトランプは、7/24に攻撃を停止し、イランも26日に停止しました。

6月に停戦合意が結ばれ、一時は、これで前に進むのか?と期待されていましたが、全くそんなことはなく、戦闘再開となり、最近攻撃が停止された理由も、ミサイルの在庫が少なくなってきたからとか、そんな話が出ており、状況はむしろ悪化しているようです。
また、7/26には、今度はウクライナがカスピ海でイラン船籍の商船を攻撃し、イラン軍の水兵が1名死亡、数名が負傷するというニュースも出てきました。

一応、ウクライナ側としては、イランがロシアにシャヘドというドローンを提供しているから、兵器の供給を邪魔するためにやったんだと主張していますが、イランはもちろん激おこでして、アラグチ首相も、
「EUのカラス上級代表とラブロフ外相との電話会談で、キエフの”タダ乗り野郎”がやったことは見過ごすことはできないと明確に伝えた」
と語っていました。

また、イエメンのフーシ派もサウジアラビアが、イエメンの首都サナアを攻撃してきたことの報復として、バブエルマンデブ海峡の封鎖を宣言しました。
サウジは、ホルムズ海峡が封鎖されたために、パイプラインを使って西側の紅海からタンカーで輸送するルートも活用していましたが、ここが封鎖されてしまったために、スエズ運河から地中海へと向かうルートを使うしかなくなっており、アジア向けのタンカーも、地中海からアフリカ大陸をぐるっと回るという、とてもめんどくさい状況になっているようです。

そして、今度はさらにサウジアラビアが、7/29に米軍と合同で、イラク人民動員部隊PMFの拠点への空爆を行いました。
理由は、イラクからドローンでサウジの製油所などへの攻撃があったため、その報復とのことです。イラク側としては、そんなことはしてないとブチギレています。

さらにさらに、29日同日に、今度はイランがヨルダンにミサイル攻撃を行ったと発表されていました。標的は米軍基地ということで、米中央軍はこれを撃退したとコメントしていますが、X上では、基地が爆発している映像も出回っていて、戦線が拡大しているような印象です。

このように、攻撃対象も、参加国の数も増えて、しかも、ウクライナやサウジなどの、新しく参加してきた国々の目的が、何なのかが分かりにくいために、世界政治についての分析では、世界最高峰と言われている、イギリス王立国際問題研究所チャタムハウスのアナリストも
「誰もが、ますます意味不明になっていく事態を理解しようと努めている」
とお手上げ状態のようです。
そこで、今回の動画では、どんどん訳がわからなくなっているイラン戦争が、どこへ向かっているのか?について、考察していきます。
それでは、参りましょう。
2、やはり茶番っぽい、アメリカとイランの関係
このチャンネルでは、以前からイラン戦争は、すでにイランとアメリカが裏で握ってて、茶番の戦争になっているのでは?と考察してきましたが、ここ数週間の報道を見てみると、やはりこの感覚は正しそうに思えます。
まずはこの点について、いくつか記事を解説していきます。

一つ目は、イランの復旧が進んでいるということです。
WSJの報道によると、今回のイラン戦争で破壊されたイラン国内の端やミサイル基地、道路、港などが、急速に復旧していることが、衛生写真などから判明していました。
これまでトランプは、「イランは絶対にボコす!」と威勢のいいことを言ってきましたが、実はイラン国民にとって必要なインフラは壊滅的な状況ではないし、トランプはこれを邪魔してもいないようなんですね。
YouTube上では、イラン戦争はアメリカの負けだという話をする人もいますが、これをみる限り、イランが案外しぶといからだという話ではなくて、アメリカが手を抜いているからのような気がしますね。
このことからも、トランプとイランは、グルでイラン戦争の長期化をやっているように見えます。

2つ目は、モジタバ・ハメネイ師って生きてるの?ということです。
こちらの記事は、7/29のものですが、CIAやモサドといった諜報機関は、イランの最高指導者のハメネイ師が爆撃によって死んで、その息子のモジタバ師が後をついだという話を受けて、モジタバ師の行方を探しているようなのですが、
この5ヶ月間、全く音沙汰も手掛かりもないそうなのです。
しかも、7月4~9日にかけて行われた親父さんのハメネイ師の葬儀にも、姿を表さなかったということです。そんな場所に出てきたら、また爆撃されて暗殺されるかもしれないだろ!という話もありますが、
映像だけ見せるとか、いろいろとやり方はありますよね。
しかも、最高指導者の葬儀な訳ですから、そこで顔を出せば、支持者のやる気も引き出せるでしょうし、逆に顔を出さなければ、なんで?と疑問に思う人も増えますし、指導力の低下につながる可能性だってあるでしょう。
これ、本当に生きてるのでしょうか?
もし仮に死んでいるのなら、現在のイラン政府は、イラン革命防衛隊がやりたい放題の状態といえます。
しかも、もともといた高官は、米イスラエルの爆撃で、今年だけでも数十名単位で死んでますので、もうアメリカの言いなりになってる可能性もありますよね。

そして3つ目は、トランプは国家転覆をしなさそうだ、ということです。
これまで、うちのチャンネルでは、イラン革命というのが、英米のグローバリストによって起こされたものであって、イスラエルを窮地に追いこむことで、中東の不安定化を永遠に続けるためのものだったと考察してきました。
なので、今回のイラン戦争は、このイラン革命によって生まれた現在のイラン政府と、イスラム革命防衛隊をぶっ潰さないと終わらないと思っていたのですが、どうも、そのようなパターンではないような気がしてきました。
というのも、最近のキューバでの動きを見ると、現在の政権はそのままにしておきながら、経済改革をどんどん進めているからです。
アメリカは今年2月に、キューバに対する石油輸送を阻止するなどして、経済封鎖をさらに厳しくして、現在のキューバ共産党を崩壊させようとしてきました。
実際、5月には、石油とディーゼル燃料が枯渇したとキューバのエネルギー省の大臣が危機的な状況を告白するなど、かなり追い込まれていたと思います。
しかし、6月にキューバ政府は、176の経済改革案を国民議会で全会一致で可決し、企業による経済活動への規制を緩和しました。
アメリカ側としては、経済改革を条件に支援を表明していたようなので、それに従ったようなのです。
おそらく、国家崩壊をさせると、既得権層に対する暴動やら粛清やらが始まる可能性もあるので、現在の政府に改革させた方が良くね?ということなのでしょう。
ベネズエラも、結局マドゥロ大統領夫妻だけ捕まえて、副大統領のロドリゲス氏がそのまま国政をやり続けてますからね。
となると、イランとアメリカもすでにグルなのだとしたら、このまま現政権に改革させて着地させるという可能性は十分にありそうです。
3、現在のイラン戦争をどう捉えられるのか?
という感じで、イランとアメリカがグルなのでは?と勝手に思い込んでいる訳ですが、では、現在の参加者が増えて、エスカレートしてきているイラン戦争は、どう捉えればいいのでしょうか?
ポイントは、3つあると思います。

1つ目は、トランプはイラン戦争を湾岸諸国に引き継ぎたいのではないか?ということです。
これまでこのチャンネルでは、イラン戦争について、あれこれ考察してきましたが、トランプは今回のイラン戦争に、多くの目的を持たせているように思います。
例えば、
①中東からの米軍の撤退
②ホルムズ海峡封鎖と、ウクライナ戦争の長期化で、 欧州を兵糧攻めして、
グローバリスト国家を潰す
③ロンドンの金融支配(海上保険)を潰す
④中東のイスラム過激派(テロ組織)の弱体化
⑤イスラエルの戦争国家からの卒業
などです。
それで、これらの目的を達成するためには、イラン戦争の長期化が必要になってきます。
しかし、同時のトランプはもう、中東から手も引きたいはずなので、サウジに商業用の原発をエサに、イラン戦争の矢面に立ってもらうことにしたのではないでしょうか?
こちらの記事は、7/22のものですが、トランプ政権がサウジに対して、商業用の原子力発電などの技術を提供するという協定に署名したというニュースになっています。
現在のサウジのトップであるムハマド・ビン・サルマンは、かなりのやり手で、サウジの石油が枯渇してきても大丈夫なように、工業化を進めようとしています。
そんな中で、アメリカがサウジの原発建設や燃料供給を助けるとなれば、工業立国としての扉が開かれます。そのようなディールの条件として、イラン戦争の矢面に立たせられてきたのではないでしょうか?

2つ目は、米軍は湾岸諸国からイスラエルに引っ越すという可能性です。
湾岸諸国には、たくさんの米軍基地があるのですが、今回のイラン戦争によって、15以上の米軍施設と228の建造物等が破壊されています。
これらの施設は、イランからのミサイル発射後、5分以内に届くような距離にあるため、迎撃が難しく、やられ放題になってる基地もあります。
以前の報道では、13の米軍基地が居住不可能にまで破壊されたという内容のものもありました。
これは、米軍の撤退ではなく、移動だと開き直れば、湾岸諸国の基地が壊されっぱなしで、放置されっぱなしであっても、格好がつきますし、
実際、WSJの報道でも、イスラエルへ米軍を移転させることが検討されているという記事も出てきていますので、イラン戦争が長期化していくのであれば、自然とこの流れになっていかざるを得ないのはないでしょうか?

そして3つ目は、そうは言ってもイラン系の一部の過激派は、徹底的に潰しに行く、ということです。
現在、アメリカやイスラエルが攻撃している勢力は、イランを除いて、国家の下に隠れている自警団であり、圧力団体みたいなものなので、イランの傀儡になりやすい状況にあります。
例えば、レバノンのヒズボラ、イラクの人民動員部隊PMF、イエメンのフーシ派などですね。
今回、サウジはアメリカと合同で、イラクのPMFの拠点を空爆しましたが、このPMFの犠牲者には、イランのイスラム革命防衛隊の顧問も数名含まれていたということです。
つまり、イランの傀儡みたいな部隊だったんですね。
国家の下にある正規軍ではなく、自警団や民兵みたいな勢力は、他国からの影響を受けやすく、テロ活動でもなんでもありの、厄介な存在になりがちです。

ただ、イラクのPMFを詳しく見てみると、英米が仕掛けたシリア内戦とその後のイスラム国からイラクを守るために、イランの力を借りた自警団みたいな組織になっており、民衆からの支持も得ています。
また、2003年のイラク戦争による反米感情もあるでしょうから、PMFが力を持つのは、自然な流れであり、イラクの人口の6割を占めるシーア派の組織でもありますから、組織丸ごと潰すのは無理があります。
しかし、かと言って、そのまま野放しにすれば、その一部は狂信的なテロ集団として残ってしまいます。
なので、過激な宗教色が抜けるまで、指導者を爆殺し続けるのではないでしょうか?今回の米サウジ合同での、PMFの拠点爆撃は、犠牲者が数人死亡で、その中にイスラム革命防衛隊の顧問も含まれていたということなので、非常にピンポイントで爆撃していることがわかります。
2月末から始まったイラン戦争では、開始初日にハメネイ氏とその家族、そして政府高官が、合わせて数十名死んでますので、同じような感じで、過激派の高官を爆殺していきながら、国家機能の一部に統合させていこうとしているのではないでしょうか?
トランプとイスラエルは、これまでも結構そんな感じで、空爆をやっているように思います。
イスラエルは、レバノンのヒズボラへの攻撃をやめませんし、
トランプは、西アフリカのナイジェリアで、5月にイスラム国の幹部を殺害しています。
このような活動をイラクのPMFや、イエメンのフーシ派に対して、サウジがやってくれということなのでしょう。
というわけで、ここまでをまとめると、こんな感じになります。


という感じですね。
ゼレンスキーのイラン攻撃については、ちょっと読めませんでしたが、もし今後、この動きがエスカレートしていくのであれば、この件についても、別に動画を作ってみたいと思います。







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