今回の動画は、「タッカー新党の狙い。民主党を根絶やしにするタッカー・カールソンの新党設立構想」ということで、やっていきたいと思います。
1、はじめに
7/1に、保守系ジャーナリストのタッカー・カールソンが、コロンビア・ジャーナリズム・レビューという雑誌メディアのインタビューに「新しい政党を立ち上げる」と答えて、話題となっています。

新党設立の理由は、アメリカがイスラエルに支配されているからだ、というものです。
現在のトランプ政権がやってるイラン戦争は、イスラエルに引きずられてやってるとしか思えないし、現在の民主党もそれに従ってるため、ダメダメだというわけです。

それで、このような反イスラエル的な主張をする政治家は、結構いまして、代表的なのが、今年1月にトランプと仲が悪くなって議員辞職をした、マージョリー・テイラー・グリーンです。
こちらの記事も最近のものですが、タッカーの新党設立発言を受けて、グリーン元議員も、この新政党に参加しようかと検討しているとのことでした。
グリーン以外にも、今回の中間選挙の共和党予備選挙で負けた、トーマス・マッシーや、ナンシー・メイスも、反イスラエル、エプスタイン事件の全面公開を求めており、トランプに嫌われて共和党を追い出されています。
そのため、共和党出身のこれら3名は、タッカー新党に加わる可能性が高く、共和党内の票が割れる可能性が出てきました。

しかし、タッカー新党は、各州での厳しい資格要件などもありますし、二大政党制を覆すものではないというのが、今の所の状況です。
ただ、激戦州においては、共和党の票を奪うことで、民主党に有利になる可能性は十分にあり得ます。
現在のトランプ政権への支持率は、イラン戦争の長期化もあって、低迷していますので、そこにタッカー新党で追い打ちをかけているようにも見えますから、11月の中間選挙で、さらに共和党が不利になっているようにも見えてきました。
しかし、これって本当にそうなのでしょうか?
今回の動画では、この点について、考察していきます。
それでは、参りましょう。
2、タッカー・カールソンとは?
まずは、タッカー・カールソンという人物と、その政治思想について、簡単に触れておきたいと思います。

(参考:wikipedia「Tucker Carlson」)
タッカー・カールソンは、アメリカの保守系ジャーナリストで、2016年から23年にかけて、フォックスニュースで毎晩放送されていた政治トーク番組の「タッカー・カールソン・トゥナイト」の司会を務めていました。
この番組は、全ケーブルニュース番組の中で最高の視聴率を誇っていたので、保守界隈では、かなりの影響力を持った人物と言えるでしょう。
ここ数年で有名なものとして、2024年に行われたプーチン大統領へのインタビューがありますね。これは、ウクライナ戦争が始まって以降のもので、欧米メディアがプーチンを悪者として散々こき下ろしていた時期に行ったものであり、
アメリカのメインストリームからは、かなり叩かれていたと記憶しています。
そして、トランプ政権になってからは、アメリカによるイラン戦争への介入に対して非常に批判的で、それまではトランプ支持だったのですが、今年のイラン戦争が始まってすぐの3/5に、トランプ派もうMAGAではないと宣言し、6月には共和党から脱退しています。
それで、タッカーの政治思想を見てみると、金融エリートや戦争屋などの軍産複合体的なものに対してとても批判的ではありますが、トランプのようにイギリスを潰すべきだという世界観は表明していませんね。
むしろ、戦争はしない、イスラエルにも振り回されない、グローバリズムにも反対、という感じの、政権発足前のトランプが期待されていたイメージに、かなり近い考えを持っているように思います。

それで、このような姿勢を一貫して示しているため、若い共和党支持者の中では、
①タッカー・カールソン
②ニック・フエンテス
③キャンディス・オーウェンズ
の3人が、保守派の三巨頭と呼ばれているようです。
これらの3人はみんな戦争反対、反グローバリズム、そして親イスラエルの政府に懐疑的という共通点があります。
若い人たちから見ると、なんでイスラエル?なんでイラン戦争仕掛けてるの?という部分が大きいのでしょう。タッカー新党は、これらの若い人たちの受け皿になるものと予想されます。
3、民主党の方がやばくね?
と、この部分だけ見てみると、共和党がやばいというようにしか見えてきませんが、実は民主党も似たような状況にあります。
これまでのオバマ・バイデン政権を支えてきた民主党議員は、いわゆるグローバリストと呼ばれる人たちで、親イスラエルであり、イギリスの手先であり、環境規制や移民支援に補助金をバカバカ出して、民主主義のためだと海外で軍事介入を行うという、どうしようもない人間の集まりでした。

しかし、前回の選挙では、バイデンもカマラ・ハリスも、まともな政策を打ち出せず、壊れたラジオのように、何を言ってるのかわからないテレビ討論会をやり続けた結果、大負けしました。
結局、借金を増やしてばら撒くだけの、どうしようもない政党だったことがバレたので、選挙で負けて以降の民主党からは、碌な政策提案が出てきません。
そこで、今起こっているのは、反イスラエルを打ち出している民主社会党DSAの躍進です。
先月6月に、民主党予備選でこれまで勝利してきた中道派の議員ではなく、DSAの候補者が相次いで勝利しているのです。
例えば、コロラド州では、現職30年のベテラン下院議員のダイアナ・デゲットが、DSA所属のメラット・キロスに負けましたが、デゲット氏は、政策的には左翼的な議員だったのですが、イスラエルを批判してこなかったことで、今回の敗北となりました。
NY州でも、新人候補3人が勝利しています。マムダニNY市長の推薦の力もあったようですが、勝因はやはり反イスラエルです。
つまり、タッカー新党設立宣言も、DSAの躍進も、どちらも背景にあるのは、反イスラエル感情なのです。
しかし、タッカー新党は、共和党票が外に流れるのに対して、DSAの躍進は、民主党内の候補者が変わるだけなので、民主党票が外に流れないように見えますよね。
ですが、果たして、民主党支持者の多くが、このDSAを支持するのでしょうか?
そこでちょっとここで、社会民主政党DSAの政策を見てみましょう。

DSAのwikipediaやHPを見てみると、その政策の内容がだいたい書かれています。
具体的には、
①国民皆保険
②グリーン・ニューディール→気候変動詐欺に補助金
③大学まで学費無料
④労働者の権利を保障
⑤富裕層への課税強化
⑥反イスラエル、海外基地の縮小
⑦企業の社会的所有(≒国有化でしょ?」)
⑧警察予算の削減
などです。
国民皆保険などは、日本でも採用されてますし、教育費の無料化や労働者の権利の保障など、ぱっと見は、それなりに良いことを言ってるように見えます。
そして、ここにさらに反イスラエルが入っているため、これまでの民主党の主流派とは違って、戦争にも関わりたくないという国民の声も反映されていると言えます。
だからこそ、民主党の予備選挙で主流派の議員を蹴散らしているのでしょう。
しかし、民主党の予備選挙というのは、本選挙とは違って、投票率がかなり低いと言われています。報道を見てみると、州によって違うものの、大体2割前後ということなので、民主党員の約8割が、現在の予備選挙に参加していません。

さらに、こちらの図で見てもらってもわかるように、民主党へ投票する人というのは、ガチ勢とどちらかというと民主党を支持するという人たちで構成されており、ガチ勢は、民主党全体の6割程度でしかありません。
どちらかというと民主党という人たちは、現在のDSAの政策や政治家を支持するつもりがあるのでしょうか?
DSAは、その政策綱領の中身を見ると、日本の政策に近い部分はありますが、企業の社会的所有、これはつまり国有化のことです。そして、富裕層への課税強化、気候変動詐欺に補助金出しまくりなど、移民を大量に入れておきながら、警察予算は削減など、非常に共産主義的、そして頭が悪い政策がごっちゃになってるグループです。
バイデン政権時代に、大量の不法移民の流入と治安の悪化を経験したアメリカ人が、また元に戻ろうぜ!とイキってるこの集団に、投票しようとするのでしょうか?
ということで、共和党から離脱しようとしているタッカー新党と、民主党の分裂をまとめてみると、こんな感じになります。
青の民主党、赤の共和党をイスラエル支持か不支持かで、それぞれ二色で分けてますが、それに対応するように、民主党はDSAと主流派、共和党はタッカー新党とトランプ派に分けられます。

それで、おそらくですが、民主党支持層の中でも、反イスラエルなものの、共産主義に嫌悪感を感じている人はいるでしょう。そういう人は、おそらく、タッカー新党に流れるのではないか?と思います。
これについては、共和党、民主党から、それぞれどれぐらい離脱するのか?で、勝敗が変わってきますが、今のところ、どの程度流れるのかは未知数なので、とりあえず互角と仮定しておきましょう。

ただ、ここからが面白くて、実は現在のイラン戦争の長期化は、トランプ派からの離脱者を増やす可能性がある一方で、民主党の主流派をさらに没落させる可能性が高いと考えています。
というのも、現在のトランプ政権は、イラン戦争をやってる一方で、経済政策をきっちりやっているからです。
こちらのホワイトハウスのページには、日本も含めた対米投資案件がリスト化されています。全部で10.6兆ドル、約1700兆円にもなります。
もちろん、持ってる部分もあるでしょうが、仮に話10分の1としても、200兆円分ぐらいの対米投資がされるのであれば、相当な経済効果になります。
実際、アメリカの経済は、AIの進化によって、IT業界や金融業界では、リストラが増えていると言われてますが、製造業での雇用は増えてきていますので、大都市よりは郊外、または地方での雇用が増えているようです。
なので、共和党の中で、イスラエルにムカついている人がいたとしても、トランプが自分たちの仕事を増やしてくれるなら、まあいいかと満足する人はいるでしょう。
ですが、民主党の親イスラエルが多い主流派に対する評価はどうでしょうか?
何もできない野党の立場で、親イスラエルであることが、余計に足を引っ張ります。
つまり、イラン戦争が続く限り、民主党主流派、つまりイギリスの手先のグローバリストは、共和党よりもどんどん弱体化していく可能性が高いのです。
それで、昨年7月に、イーロン・マスクがアメリカ党を結成すると宣言して、いっとき話題となりましたが、それ以降、何の音沙汰もありませんし、今回のタッカー新党に対しても、参加するとも何とも言ってません。

なぜでしょうか?
その理由は、おそらく、イーロン・マスクがイスラエルと仲が良いからでしょう。
昨年アメリカ党を立ち上げると宣言して以降、何の音沙汰もないのは、仮にあの後新党を立ち上げたら、共和党の親イスラエル派が分裂してしまう可能性がありました。なので、おそらくトランプに止められたのでしょう。
イラン戦争の長期化は、米国民の中で反イスラエル感情を増やしていくことになりますから、第三党のポジショニングは、その反イスラエル感情の受け皿になる必要があるということなのだと思います。
そうすると、現在ある反イスラエル勢力は、共産主義のDSAと、トランプと決別したタッカー新党です。どちらを選びますか?ということですよね。
4、まとめ
というわけで、ここまでをまとめると、こんな感じになります。

という感じですね。
最終目標は、反グローバリズムの二大政党制だと思います。
昨年10月に、保守系シンクタンクのヘリテージ財団は、反ユダヤ主義のインフルエンサーのニック・フエンテスとインタビューして炎上していたタッカーを擁護する声明を出していました。

このシンクタンクは、現在トランプ政権が粛々と進めているプロジェクト2025という900ページ以上にわたる政策に関する提言書を作成したところで、トランプ政権にかなり近いところにあります。
そんなヘリテージ財団が、反イスラエル的な態度を示し始めていたタッカーを擁護していたのです。
これはおそらく、反イスラエルの保守派も、今後大きな政治勢力になる、つまり民主党主流派が弱体化した後の、受け皿になると見込んでいたからではないでしょうか?
それで、6/30に、JDヴァンス副大統領が、2028年の大統領選挙では、民主党からアレクサンドラ・オカシオ・コルテスが出てくるだろうとインタビューで答えていました。

これは、現在のDSA所属議員が、民主党の予備選で勝ちまくっていることを受けてのものだと思いますが、こうやってDSAすごい!DSAすごい!と盛り上げれば盛り上げるほど、共産主義が嫌な民主党員の民主党離れが進むでしょうし、イギリスとつるんできた主流派のエリート集団の没落が進むでしょう。
なので、タッカー新党は、共和党よりも民主党の受け皿になるだろうし、民主党の分裂がさらに酷くなるので、2028年の大統領選挙も共和党が勝つんだろうなと思いますね。
今年の中間選挙は、DSAの動向を見るのが一番面白いように感じますので、また情報が溜まってき次第、動画にしたいと思います。







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