この記事では、八尾市の
- 新築のマンション価格
- 中古マンション価格の動き
- マンション価格の今後の見通し
の3点について、詳しく解説していきます。
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1、八尾市のマンション価格
(1)新築マンション価格
*2022年2月現在
*面積・価格は概算(100万円単位)
マンション名 | 価格(万円) | 面積(㎡) | 最寄駅(徒歩) | 総戸数 | 入居時期 |
---|---|---|---|---|---|
レ・ジェイド八尾桜ヶ丘 | 3580 | 61 | 近鉄八尾(7分) | 72 | 2022年12月 |
プラウド八尾東本町 | 5598 | 75 | 近鉄八尾(2分) | 50 | 2022年3月 |
クレアホームズ八尾ザ・グランエア | 3,258-4,468 | 63-73 | 八尾(6分) | 42 | 2022年2月 |
(2)中古マンションの取引価格
月ごとの上下が大きいので、半年間の平均価格で比べてみました。
直近半年の平均価格と、2019年10〜20年4月の平均価格を比べると、この3年間で約4%の下落ですが、ほぼ横ばいのような動きとなっています。
なお、平均的な物件をイメージをすると、築25年で、面積70㎡、価格が2500万円前後となります。
2、なぜ、八尾市のマンションは、ほぼ横ばいなのか?
大阪市や北摂エリアでは、中古マンション価格が上昇していますが、八尾市では、ほぼ横ばいとなっています。
その理由は、おそらく人口の減少です。
八尾市では、世帯数は増えているものの、人口が一貫して減少傾向にあるのです。
(参考:総務省統計局 「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数調査」)
世帯数が増えていると言うことは、住居に対する需要は増えているはずなのですが、ファミリー向けの分譲マンションではなく、単身向けの賃貸物件の需要が増えているのかもしれません。
3、これからどうなる?気になる2つのポイント
では、ここからは、「今後の八尾市のマンション価格に影響を与えるかも?」と気になる2つのポイントについて検証していきましょう。
(1)いよいよ金利上昇が本格化しそう
低金利によって、住宅ローンが組みやすい状況が続いていますが、2024年以降は、この環境がいよいよ変わってきそうです。
すでにフラット35などの長期固定の住宅ローンは金利が上がってきていますが、変動金利もそろそろ上昇に転じてきそうなのです。
(参考:ARUHI、住信SBIネット銀行、SBI新生銀行)
なぜ金利が上がってきているのか?、というと、物価が上がってきているからです。
戦争によって、海外から安い商品が入りにくくなり、円安が進んだことで、さらに物価が上昇しているのです。
この物価上昇をおさえるためには、消費を減らさないといけません。
そのため、日銀は、まず10年国債などの金利を引き上げました。これによって、フラット35などの固定金利のローンが影響を受けています。
ですが、物価上昇は止まらず、前年比で3%前後の上昇を続けています。
そのため、現在マイナス0.1%のままである政策金利も引き上げると見られています。
2024年2月現在、経済関係のメディアを見てみると、だいたい4月前後ではないか?という予想が多いですね。
メディア名 | 時期・利上げ幅などの内容 | リンク先 |
ブルームバーグ | 3月にマイナス金利解除。年内に+0.25%へ | 参考記事 |
野村総合研究所 | 4月か10月か | 参考記事 |
東京財団政策研究所 | 4月 | 参考記事 |
日経新聞 | 3〜4月 | 参考記事 |
ロイター | 4月は早すぎる | 参考記事 |
そうなると、変動金利にも影響が出てきますので、一般世帯が現在の価格で住宅を購入することは、難しくなってくるでしょう。
高額マンションをギリギリの住宅ローンで買っている人がやばい
変動金利の上昇によって、影響を受けそうなのが、ここのところ大きく上昇している大都市圏の駅近マンションです。
というのも、新築・中古マンションの購入者の7〜8割が、変動金利を利用しているからです。
今までは、ネット銀行で申し込めば、0.3%台という、かなり安い条件で住宅ローンを組めてきたわけですが、今後はこの条件が厳しくなってきます。
異次元緩和政策が始まる前の2012年ごろまでは、変動金利も1%前後でした。そのため、今後数年かけて、1%前後の水準にまで引き上げていくと予想されます。
1%金利が上がると、不動産価格は15〜20%下がる可能性
ちなみに、金利が1%上がると、住宅ローンの利息は、35年で15〜20%増えます。
例えば、月に約10万円の返済を考えている人であれば、現在なら3,500万円の物件が買えますが、金利が1%上がると、毎月10万円の支払いで、3,000万円の物件しか買えません。
政策金利は少しずつ引き上げていくと思われますので、すぐに大きく下落するわけではありません。
ですが、購入を検討されている方は、変動金利でギリギリのローンを組むのは危ないので気をつけてください。
(2)これから八尾市の人口はどうなるの?
国立社会保障・人口問題研究所が、2018年に発表した八尾市の人口の見通しによると、2025→35年の10年間で人口は約1.7万人減少するそうです。
八尾市はこれから10年で約1.7万人減少
(出典:国立社会保障・人口問題研究所 平成30年度人口推計)
さらに、家を建てる中心年代の30〜40代人口は、2025→35年の10年間で約1.2万人減る見通しです。
八尾市の30〜40代人口は、これから10年で約1.2万人減る
(出典:国立社会保障・人口問題研究所 平成30年度人口推計)
つまり、買い手となる世代が、これから10年で2割近くも減るのです。
そのため、通勤に便利な駅近エリアでは、まだ人気が続くでしょうが、郊外ではさらに買い手が減っていきそうです。
4、結論:買うなら?売るなら?
以上のことから、八尾市のマンション価格は、
- 駅周辺に人口が集中する傾向は、今後も変わりにくいため、マンション価格も安定していきそう
- 今後下落するとすれば、金利上昇が最も注意すべきリスク
と言えるでしょう。
買うなら:下落を待つよりも低金利の今がチャンス?
これから変動金利の上昇が始まりますので、8割近い人が変動金利を利用している現在の状況も減ってくるでしょうから、価格は下がりやすい環境になります。
ですが、急激に金利を引き上げることはなさそうなので、少しずつ価格に影響が出てくるでしょう。
そのため、もしこれから購入を考えるのであれば、ギリギリの返済計画で購入することはやめた方がいいでしょう。
売るなら:超低金利の今が1番のチャンス
ここまで説明してきたように、ここまでマンション価格が上昇したのは、金利の低下・変動金利の利用者の増加が1番の理由です。
しかし、この金利はこれ以上下がりようがありません。
これ以上の価格上昇は、購入される方の年収が増えなければ、難しいところにまできていますし、今後の金利上昇リスクも考えると、一般世帯が購入する物件は、今が高値になってくる可能性が高いです。
不動産会社によって、売れる価格が違う?
マンション価格は、間取りが似ているため、どこの不動産会社に頼んでも、だいたい同じぐらいの金額で売れると考える方が多いですが、一概にはそうは言えません。
というのも、戸建てやマンション、エリアによって得意な会社が異なるからです。
また、不動産会社同士で取引情報の共有をほとんどしていないため、「依頼した不動産会社が、実はあなたの物件を取り扱ったことがない」ということも起こりえます。
そのため、高く売却をしたいのであれば、あなたの住むマンションの売却実績のある会社を探した方がいいでしょう。
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