がん保険っているの?住宅ローンの「団信の特約」はお得なのか? | イエ&ライフ

がん保険っているの?住宅ローンの「団信の特約」はお得なのか?

住宅ローンのガン特約 住宅ローン

おそらく、多くの人は住宅ローンを選ぶ時に、金利を1番重要と見て比較すると思います。

ですが、団体信用生命保険にオプションでつけられる医療保障などの特約(以下「団信の特約」)は、「費用が余計にかかるジャマなもの」または、「ややこしいから無視するもの」と考えてしまうのではないでしょうか?

 

しかし、もし、この「団信の特約」がお得なら、今加入している保険を削れるから、ローンの支払いがラクになりますよね?

 

また、「もう少し下がってから買いたい」と思っている人も、住宅ローンのオプションの保障を活用できれば、今から加入しておくべき保障をググッと引き下げることもできるでしょう。

 

そこで、この記事では、住宅ローンに0.2〜0.3%の金利を上乗せすることで付けられる「団信の特約」について、

  1. 自分で契約する場合と、どちらが得なのか?
  2. 「団信の特約」をつければ、月々の保険の支払いや、家を買おうと思っている世帯の保険の入り方は変わってくるのか?

の2点について、徹底検証したいと思います。

 

1、団体信用生命保険(団信)の保障について

その前に、民間の住宅ローンに加入する場合に、必ず契約する必要がある「団体信用生命保険(以下『団信』)」の保障内容について、チョット確認しておきましょう。

 

団信の基本的な保障内容とは?

団体信用生命保険の保障内容は、「死亡または高度障害が残った場合に、ローン残高がゼロになる」というものです。

 

死亡はわかりますが、高度障害とはどういうことでしょうか?

具体的には、

  • 両目が見えない
  • 話せない、または食べれない
  • 神経障害や精神障害で、介護状態
  • 内臓の障害で、介護状態
  • 両手が使えない、または失くなった
  • 両足が使えない、または失くなった
  • 片手が失くなって、片足も失くなるか使えなくなった
  • 片足が失くなって、片手も失くなるか使えなくなった

といった、かなりヘビーな状態になった場合にのみ、残高がゼロになります。

 

内容を見る限り、病気よりも事故に対する保障という位置付けですね。

なので、病気で高度障害になった場合には、住宅ローンの返済が免除されるわけではない点を知っておきましょう。

 

2、「団信の特約」は、大きく分けて3種類

ここからは、プラスαの保障である「団信の特約」について解説します。

金融機関によって付けられる特約の内容が違いますが、大きくは3種類に分けられます。

それは、

  1. 重病になったらローンがゼロになるタイプ
  2. 働けなくなったらローンがゼロになるタイプ
  3. aとbが合体したタイプ

の3種類です。

 

a. 重病になったら、ローンがゼロになるタイプ(疾病特約)

じぶん銀行のがん特約

(参考:じぶん銀行の住宅ローン)

 

がんと診断された時点で、住宅ローンの残高が50〜100%チャラになる保障が、こちらの「がん特約(全疾病特約、8大疾病特約)」です。

この保障をつけるメリットは、ローンがチャラになる条件がわかりやすい点です。「がんと診断された時点」で、対象になるわけですからね。

 

この「がん特約」を提供している金融機関は、ネット銀行に多く、それぞれに特徴があります。

 

ガン特約を提供している主な金融機関

 がん50%保障100%保障
じぶん銀行無料0.2%
ソニー銀行無料0.3%(心筋梗塞・脳卒中も含む)
イオン銀行なし0.1%
りそな銀行なし0.3%(心筋梗塞・脳卒中も含む)

 

ソニー銀行やりそな銀行は、ガンだけでなく、脳卒中と急性心筋梗塞も加えた「三大疾病にかかった時点で、残高がゼロ」になるという保障をつけることになります。

 

例えば、ガンと診断された時点で、ローン残高が2,000万円残っていたら、それが全部チャラになるのです。

50%でも1,000万円ですから、かなりデカイですよね。

 

これを普通のがん保険と比較すると、例えば30代男性の場合、

  • ガンと診断されたら、見舞金200万円
  • 入院給付金が1日あたり2万円

というように、治療のための費用としては十分ですが、住宅ローンを抱えた人の返済負担が楽になるような設計とはなっていません。

 

治療によって体の負担が増えても、今まで通りの給料を稼がないと返済できないのです。

 

ガンの罹患リスクは、50代で男性7.8%、女性11.0%

ガンの年代別の罹患リスク

(参考:国立がんセンター ガンの統計2017)

 

そうは言っても、若いうちにガンになる罹患率は、かなり低いことは確かです。

39歳までの罹患率は、男性1.0%、女性1.9%ですからね。

 

ところが、50代になると、

  • 男性:7.8%(13人に1人)
  • 女性:11.0%(9人に1人)

と、とチョット人ごとではなくなってきます。

 

ですが、「その頃にはローンの返済もずいぶん進んでいるはずだから、大丈夫だろう。」と考える人も多いわけです。

 

そこで、30才で35年返済、3,000万円のローンを組んだ場合に、20年後の50歳でいくら残高が残っているのかシミュレーションしてみました。

 

50歳で、約1,400万円のローンが残っている

ローン返済シミュレーション

*条件:アルヒ・スーパーフラット8S、35年固定金利、元利均等返済

 

なんと、1,400万円、半分弱も残っているんですね。

また、家の購入年齢は、平均39歳という調査もありますので、50代ではまだ10年ぐらいしか返済していない、という人の方が多いでしょう。

 

3,000万円のローンを40歳でローンを組んだ場合、10年後の50代でもまだ2,200万残っていることになります。

そこでガンと診断されたとしたら、ガン特約に加入していれば、50%免除で1,100万円、全額免除なら2,200万円のローンがチャラになるわけですから、利用する価値はアリそうです。

 

b. 働けなくなる残高がゼロになるタイプ(就業不能保障特約)

楽天銀行の全疾病特約

(参考:楽天銀行 全疾病特約付き団体信用生命保険)

 

病気やケガで、仕事ができない状態が続いている時に、その間の生活費を保障する保険を「就業不能保障」と言いますが、生活費ではなくローンの返済にあてるのがこちらの特約になります。

 

金融機関によって、支払いの条件が微妙に違いますが、

  • 1ヶ月程度の就業不能状態(入院など)が続いた場合には、その間のローン返済を保険会社が肩代わりしてくれる
  • 1年以上働けない状態が続いた場合には、ローンの残高がゼロになる

という2段階の保障が特徴となっています。

 

就業不能保障特約を提供している主な金融機関

金融機関上乗せ金利保障内容
楽天銀行無料全ての病気で2段階保障
SBI住信ネット銀行無料全ての病気で2段階保障
東京スター銀行無料最大36ヶ月分の入院期間の返済を免除。全額免除はナシ
新生銀行

5〜10万円

(選ぶコースによる)

要介護3、またはそれに近い状態で180日以上経過した場合に、全額免除

 

ご覧のように、就業不能保障特約は、無料で提供している会社が多いです。というのも、この保障が必要となるリスクがかなり低いからでしょう。

1年間も働くことができない状態が続くということは、それこそ工事現場や車での事故などにあわなければ、なかなか起こりえませんからね。

 

就業不能保障の支払い率は、ライフネット生命で年間0.4%

では、この就業不能保障の対象となる人は、どれぐらいいるのでしょうか?

 

この点に関して、ライフネット生命が就業不能保障保険「働く人への保険2」を販売していますが、昨年の支払い状況を見ると、年間で195件でした。

現在の契約件数が約45,000件ですから、支払い率は約0.4%になります。

(参考:ライフネット生命 ニュースリリース2018)

 

がん保険であれば、50代以上になった場合には、男性で7.8%の罹患率ですから、単純な比較はできませんが、就業不能保障の方が受けられる確率は低そうです。

 

c. aとbを合わせたタイプ

このタイプが、地銀なども含めて、多くの金融機関で提供しているタイプです。

保障の幅も質も充実している代わりに、追加で支払う保険料が高いのがこちらですね。

 

よくある保障のパターン

三井住友銀行の8大特約

(参考:三井住友銀行 8大疾病保障付住宅ローン)

 

上の画像は、三井住友銀行の特約の内容です。

  • ガンは1発でローン残高がゼロ
  • 脳卒中、心筋梗塞は60日続いた場合にゼロ
  • 5つの生活習慣病は、入院期間に応じて一部免除、またはゼロに

という内容となっています。

他の金融機関も、だいたい同じような内容となっています。

 

提供している主な金融機関

金融機関名上乗せ金利就業不能保障の対象範囲
三菱UFJ銀行0.3%4つの生活習慣病
みずほ銀行0.3%

5つの生活習慣病

(それ以外の毛が、病気も一部保障)

三井住友銀行0.3%5つの生活習慣病
りそな銀行0.3%

・病気、ケガによる16の状態

・要介護2以上

じぶん銀行0.3%10の生活習慣病

 

じぶん銀行は、月々のローンの支払いが免除になる特約はつきませんが、10の生活習慣病で180日間の入院が続いた場合には、ローンがゼロになるという点で、他行の条件に比べるとハードルが低いと言えます。

 

+0.3%の保険料は、3,000万円借り入れると月額4,000円の負担

しかし、0.3%の金利を上乗せするということは、月額に直すとどれぐらいなのか気になりますよね。

そこで、借入金額に応じて、0.2%、0.3%の上乗せ分が、月額の支払いでいくらになるのかを計算しました。

 

借入金額+0.2%上乗せ(月額)+0.3%上乗せ(月額)
2,000万円

75万円

(1,800円/月)

112.7万円

(2,700円/月)

3,000万円

112万円

(2,700円/月)

169万円

(4,000円/月)

4,000万円

149万円

(3,500円/月)

225万円

(5,400円/月)

5,000万円

187万円

(4,400円/月)

271万円

(6,700円/月)

6,000万円

224万円

(5,300円/月)

 338万円

(8,000円/月)

 

6,000万円の場合は、月額8,000円、トータル300万円以上を保険金として支払うことになります。

結構な金額になるため、慎重に決める必要がありますね。

 

2、「普通の保険」と「住宅ローンの特約」では、どちらが得なのか?

ここまでは、住宅ローンに追加できる特約について解説してきましたが、すでに医療保険や生命保険に加入されている方も多いでしょう。

保険の見直しは、「必要以上の保障を削ることが基本」ですので、見方によっては、住宅ローンの団信(+特約)に加入することで、余分な保障を削ることも可能になります。

 

では、どの保障を節約できるのでしょうか?

具体的には、

  1. 団信に加入することで、死亡保障を削ることが可能になる
  2. ガン特約をつけることで、がん保険が不要になる

といった可能性があります。

この点について、詳しく検証してみましょう。

 

(1)団信に加入することで、死亡保障が削ることができる

「残された家族に不憫な思いをさせたくない」という理由で、生命保険に加入されている方は多いと思います。

ですが、現在加入されている死亡保険金は、おそらく「家賃コミ」で月々の生活費を計算したものですよね。

 

団信に加入するということは、この「家賃分」の保障を追加するということになりますので、「その分だけ余分に生命保険に加入している」ことになります。

 

団信に加入することは、家賃分だけ残された家族の保障を手厚くするのと同じ効果

団信加入後の生命保険のイメージ

 

「そうはいっても、子供が小さいうちは不安、、、」

という方もいるでしょう。その場合には、逓減定期保険(だんだん保障が減っていく掛け捨て保険)が有効です。

 

逓減定期保険の仕組み

 

残された家族があと50年生きる場合と、20年生きる場合では、必要なお金も違ってきますから、家賃以外の生活費を計算して、年を追うごとに保障を減らすような設計にすれば、保険金もかなり安くなるはずです。

保険の見直しで安くなっている人は、このタイプの保険を利用するケースが多いですね。

 

(参考)ソニー生命の逓減定期保険

ソニー生命の逓減定期保険

(参考:ソニー生命)

 

上の図は、35歳で掛け金が6,000万円の場合ですが、もっと保障額を少なく設定することも可能です。

半分の3,000万円ならば、月々の掛け金は3,330円で済みますから、かなり負担は減るのではないでしょうか?今利用している定期保険があるならば、比べてみる価値はあると思います。

 

(2)ガン特約をつけることで、がん保険が不要に

現在ガン保険に加入されている方は、住宅ローンのガン特約をつけた方が保障額が上がるでしょう。

というのも、通常のがん保険では、トータルでもらえる保険金が2百万円程度でしかないからです。

 

例えば、アクサダイレクトの定期がん保険の場合

  • 1日あたりの入院給付金が1〜2万円
  • がんと診断されたら、一時金として100〜200万円(入院給付金の100倍)
  • 手術給付金として10万円/回
  • 先進医療は500万円まで保障

といった内容になっています。

 

がんと診断された時点で、数百〜数千万円のローンが免除されるほど、高い金額の保障ではないんですね。

 

それに、がんと診断された場合には、その後の働き方はあまり無理ができなくなるでしょう。そうなると、収入面でもかなり影響が出てくるはずです。

そんな時に、100〜200万円の治療費をがん保険でカバーできたとしても、月々のローン返済は変わりませんので、かなりの負担になってくるはずです。

 

その点、ガン特約で50%でも免除になれば、月々の返済額も半分になりますので、かなり負担が軽くなります。

じぶん銀行、ソニー銀行は無料ですし、イオン銀行はわずか0.1%プラスするだけで100%免除になりますので、ネット銀行の活用を考える価値はあるでしょう。

 

さいごに:保険の見直しで1万円以上節約する方法

ここまでの記事で、「住宅ローンの団信や特約を活用することで、普通に加入しているがん保険、死亡保険を節約できる」ということを解説してきましたが、では具体的にどのようにして、保険の見直しをすればいいでしょうか?

 

オススメは、保険ショップやFP(ファイナンシャルプランナー)に相談することです。

というのも、団信を活用することで、死亡保障を削るために有効な「逓減定期保険」は、ネットではあまり取り扱っていないからです。

 

また、必要な保障の計算は、専門家と一緒に考えた方が、より納得ができますし、無料で相談に応じてくれますから使わない手はないでしょう。

さいごに、保険の見直しで代表的な2つのサービスをご紹介します。

 

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