今回の動画は、「NY市長にイスラム教徒のマムダニ氏が当選。これからNYはどうなるのか?」ということで、やっていきたいと思います。
*この記事は、YouTube動画の元原稿となります
1、はじめに
11月4日に、ニューヨーク市の市長選が行われ、民主党から立候補したゾーラン・マムダニ氏が当選しました。

7月の民主党の予備選で勝利したことで、今回の勝利も予想されていましたが、NYのお金持ちやトランプ氏が、元市長のアンドリュー・クオモ氏に投票しようと呼びかけるなど、マムダニ氏を批判する大物は結構いた中での当選となりました。
そして、今月はバージニア州とニュージャージー州でも知事選が行われ、いずれも民主党候補者が勝利しました。

特に、バージニア州では、現知事が共和党であり、トランプ氏への支持の低下が見られたように思います。政府閉鎖に対するトランプ政権への不満や、生活費の高騰が収まっていないことなども、一般庶民の支持が民主党に流れた可能性がありますね。

実際、最近のトランプ氏の支持率は、低下傾向にあり、エコノミストのこちらの記事によると、支持が39%、不支持が58%と、不支持が上回る割合が、かなり大きくなっています。
特に、物価や景気についての不満が大きく、相互関税以降の生活が苦しくなっているということが、こちらの調査からも伺えました。

それで、今回のニューヨーク市長選の出口調査を見てみたところ、こちらのグラフの中で、青色の部分がマムダニ氏を支持した割合で、灰色がクオモ氏のものなのですが、
非白人や、若い世代ほど、マムダニ氏の支持率が高い傾向にありました。

また、次のこちらのグラフの上の3分の2は、昨年の世帯収入別のものですが、
世界年収が3~30万ドルまでの中間層からちょっと上の層までに置いて、マムダニ氏の方が支持率が高くなっていて、30万ドル以上のお金持ちはクオモ氏支持となっていました。
そして、下の3分の1は、ニューヨークの問題は何か?ということについての質問で、生活費が一番大変だと答えている人のうち、7割近くの人が、マムダニ氏に投票していました。

マムダニ氏は、アフリカのウガンダ生まれのイスラム教徒です。
現在のニューヨークは、4割近い人が移民であり、英語も喋れない人も2割ぐらいいるようで、そのような人たちに対して、パキスタンの国語であるウルドゥ語やスペイン語などでの選挙活動を行い、幅広い支持を得たのが勝因の一つだったと言われています。

また、その政策は、トランプ氏から「共産主義者」とディスられるぐらいに、低所得者や移民に対して配慮している反面、金持ちには増税を行うなどを公約に掲げていました。
特に、トランプ氏がロサンゼルスやシカゴで行っている、不法移民の取り締まりに対しては、徹底抗戦の姿勢を見せており、今後、NYは、トランプ政権とバチバチにやり合いそうな雰囲気となっています。

そのため、マムダニ氏が市長になったら、NYから出ていくと言っている人も結構いるようです。デイリー・メールというメディアが行った世論調査によると、回答者のうち9%の人たちが、NYから出ていくと回答していました。
850万人の街なので、9%となれば、約76万人の計算になります。
今回の選挙で、クオモ氏に投票していたのが、郊外の白人が多いエリアだったので、これらのお金持ちの年金世代が、ニューヨークから出ていくことになるのかもしれません。
いずれにしても、若者や移民、対、富裕層の白人みたいな構図となっており、大きな分断が明らかになったような印象ですね。
今回の動画では、資本主義の中心地で、このような共産主義とか、社会主義的な政策をやろうとしているマムダニ氏の誕生したことで、ニューヨークがどのように変わっていくのか?について、考察していきたいと思います。
それでは、参りましょう。
2、NYはこれからどうなるのか?

初めに結論を言ってしまうと、NYは、すでにスカスカになりつつあった街だったのが、今回のマムダニ氏当選で、さらにスカスカの東京みたいな街になっていくと予想されます。

というのも、NYという街は、2016年ごろに人口はピークを打っていたからです。
その後、2020年の新型コロナでリモートワークが増え、金融業界を中心にNYから脱出する動きが続いています。
その後の人口増加は、バイデン政権の移民の大量受け入れの影響によるものであって、普通のアメリカ人が移住してきた割合は、かなり少ないと思われます。

実際、NY州において、金融業界で働いている人の数は、テキサス州に抜かれています。
NY州は50.7万人なのに対して、テキサス州は51.9万人もいるのです。
NYというと、ウォール街があるので、金融の中心地みたいなイメージがありますが、マーケットは電子取引になってますので、わざわざNYに拠点を置かなくてもいいんですよね。
そのため、住居費や税金の安いテキサスなどの南部の州で働きたいという人が増えており、拠点を移転させる会社は結構増えているのです。

(参考:Build Remote、Fox Business)
また、税金が安いのは個人だけでなく、法人においても同様です。
カリフォルニアやNYは、民主党が地盤の州なので、増税大好き、無駄な規制大好きのキチガイが増えてますので、大企業がどんどんテキサスなどの南部の州に移っているんですね。
ちなみに、日本のトヨタも、2017年にカリフォルニアからテキサスにアメリカ本社を移転させましたが、環境規制が厳しく、税金が高すぎたからだと言われています。
こちらのグラフは、2020年から25年にかけて、テキサスに移転してきた会社の数を並べたものですが、1位がダントツのカリフォルニアで、2位がニューヨークとなっています。
今回の選挙で敗北したクオモ氏は、新型コロナの時の市長で、ニューヨークで厳しいロックダウンを行った人です。あれが酷すぎたため、多くの金融機関がテキサスやフロリダなどに移転しましたが、その流れが今も続いているのです。
日本でも、リモートワークをやってみたら、「あれ、このままで行けるんじゃね?」ということで、ある程度定着した会社が結構あるようですが、アメリカは即戦力採用なので、もっと容赦無く、リモートワークや、オフィスの分散化が進んでいるわけです。
例えば、ゴールドマンサックスは、テキサスのダラスに5000人規模のオフィスを建設していますし、JPモルガンは、テキサス州で3.1万人の雇用をしており、すでにNYを上回っています。
他の大手の金融機関でも、テキサス州内でオフィスを建設中であり、NYで雇用を増やそうという気はさらさらないのです。

そして、こちらは、2023年の各州の転入超過数をランキングしたものですが、1位がフロリダ、2位がテキサスと、上位の州のほとんどが南部の州になっています。
ニューヨーク、ロサンゼルス、シカゴなどの大都市のある州は、軒並みランキング圏外となっており、住宅費や生活費、税金の高さを敬遠しているのでしょう。

ちょっと前に、ハリウッドが衰退している状況についての考察動画を投稿しました。
その理由の一つとして、物価が上がりすぎたために、ブルガリアや他の州で、映画撮影を行うことが増え、雇用が減ってしまったことが大きかったと思っています。
NYも全く同じです。物価があまりに上がりすぎた結果、企業も個人も、そこで働くことに、割が合わなくなってきたのでしょう。
さらに、金融業は、取引の電子化が進んでいることもあって、基本的にどこに拠点を置いても、あまり影響はありませんからね。
また、NYは、メディアやファッション、広告なども有名ですが、いずれもリモートワークが可能な業態ですし、特にメディアは、SNSが普及してきたことで、大手はなかなか厳しい状況になっていますから、やはり、稼ぎ頭となる商売が、弱くなっているように思います。
なので、NYやLAというのは、本社はそのまま残す会社は多いかもしれないけれども、研究開発拠点や、ビジネスの最前線で戦う場所ではなく、日本で言えば東京みたいな感じで、株主向けの紙芝居を作ったり、広報やPRをするような、会社の管理部門だけが残る、クソつまんない街になっていくような気がしますね。
この流れは、不動産価格の上昇が手がつけられなくなっていた、マムダニ氏が当選する前から起こっていたことであり、それがこれからさらに進むというだけであって、劇的に崩壊するというよりは、少しずつ衰退していくと予想しています。
不動産価格が上がりすぎた都市の末路
それとこれは最近思うところなのですが、不動産価格が上がりすぎた都市というのは、働き盛りの中間層が、他で働くようになったり、住宅購入にギリギリの枠までローンを組んでしまうため、クビにならないようにと、仕事が保守的になってしまって、画期的な商品やサービスが生まれなくなるような気がします。

東京でも、中野サンプラザや新宿駅近くなどの再開発が、相次いで中止や延期となっているようですが、普通の人たちの給料が上がらない中で、建築費だけが上がって仕舞えば、売り上げが見込めなくなるのは当然です。
なので、これからの東京は、不動産価格が半値ぐらいになるか、普通の人たちの給料が2倍ぐらいになるほどのインフレが進むかしない限りは、延期や中止となる案件が増えていくのではないかなと思いますね。
この件については、いずれ、改めて動画にしてみたいと思います。







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