トランプのケンカまつり。イラン戦争不参加の欧州にキレ散らかすトランプ | イエ&ライフ

トランプのケンカまつり。イラン戦争不参加の欧州にキレ散らかすトランプ

youtube原稿

今回の動画は、「トランプのケンカまつり。イラン戦争不参加の欧州にキレ散らかすトランプ」ということで、やっていきたいと思います。

 

1、はじめに

4/24に、ロイターが国防総省からのリークされたメール内容を報道して、大騒ぎとなりました。

 

(参考:the japan times)

 

その内容とは、

①スペインをNATOから脱退させろ

②イギリスの帝国領土への支持を撤回する、例えば、フォークランド諸島など

といった感じでした。

 

このメールの作成者は、国防総省のNo3で、参謀役でもある、エルプリッジ・コルビー氏によるものだ、ということまでリークされており、トランプ政権の本気度というか、強めの主張だということが伺えます。

これを受けて、NATOは早速声明を出しました。

 

(参考:BBC)

 

現在のNATOには、アメリカがどこかの国を追放できるようなルールはないとのことです。

また、スペインのサンチェス首相も

「我々は電子メールに基づいて行動するわけではない。

 我々は公式文書と、この場合は米国政府が表明した公式見解に基づいて

 行動する」

(参考:BBC)

 

ということで、今回のメールは公式見解だとは見ておらず、様子見のようです。

今回の動画では、トランプ政権がNATOにキレ散らかしている模様を見ていきながら、今後のNATOがどうなっていくのか?について、考察していきたいと思います。

それでは、参りましょう。

 

2、イラン戦争に対する各国の対応

まず最初に、イラン戦争に対する、欧州各国の対応について、ざっとまとめていきます。

 

(1)イギリス

1つ目は、イギリスです。

 

(参考:Wikipedia「2026年のイラン戦争における英国の関与」)

 

2/28のイラン戦争勃発後、すぐにスターマー首相は、「俺たちはやってない!」とイギリスの関与を否定しました。また、戦争が始まる前にアメリカから協力要請が来ていたようですが、閣僚間での話し合いの上、これを拒否しています。

 

具体的には、2つの空軍基地の使用を拒否しました。

インド洋に浮かぶディエゴガルシア島と、イギリス本土のグロスターシャーの基地です。

 

これを受けて、トランプはブチギレて、ことあるごとにイギリスをディスるようになりました。「イギリスの対応には満足してない」とか、「スターマーは、とてもじゃないがチャーチルには及ばないようだ」とか、まあ、散々です。

イギリスは慌てて、防衛目的での基地利用はOKとか言って、すぐに追従姿勢を見せましたが、トランプはずっと根にもって、イギリスをディスり続けている状況です。

 

(2)スペイン

2つ目は、スペインです。

 

(参考:wikipedia「2026年のイラン戦争におけるスペインの関与」)

 

スペインは当初からイラン戦争に反対しており、アメリカとイスラエルの攻撃は国際法違反だと非難してきました。

そのため、スペイン国内のロタとモロンという基地を米軍が利用することも許可しませんでしたし、イスラエルから大使を引き上げるなど、他の欧州諸国と違って、一貫してアメリカに対して反対姿勢を貫いています。

 

そのため、トランプの逆鱗に触れており、スペインとの貿易をやめるとか、今回のメールでリークされたように、NATOから追放するべきだとか、たびたび脅されているような状況です。

 

(3)イタリア

3つ目は、イタリアです。

 

(参考:ガーディアン)

 

イタリアは、シチリア島にあるシゴネラ基地の利用を要請されましたが、これを拒否しました。

なんでも、イタリア国内の基地を米軍が利用するには、議会の承認がないとできないようなのですが、いきなり要請されたので、それは無理と断ったとのことです。

 

これによって、これまでメローニ首相とトランプは仲が良かったイメージでしたが、関係が悪化しているようです。

ただ、いきなり要請したということなので、わざと断らせて関係を悪化させようとしたのかなと思いますね。

 

(4)フランス

そして4つ目は、フランスです。

 

(参考:RFI)

 

米軍がイスラエルに軍事物資を届ける際に、フランス領空内を飛ぶことを許可してもらおうとしたところ、こちらも、事前承認が必要なところで、いきなり要請されたから断ったということです。

そのため、トランプはSNSで「全く協力的ではなかった!」と投稿したのですが、マクロンは「そんなことがあったなんて知らなかった!」と惚けたフリをして誤魔化した模様です。

 

(参考:Politico)

 

とまあ、こんな感じで、欧州諸国はどこもイラン戦争への協力をしていないわけですが、これを受けて、トランプ政権は、欧州諸国を良い子と悪い子とで、リスト化することを検討しているようです。

この良い子の国には、イスラエルや韓国、ポーランド、ドイツ、バルト3国が入っており、北欧諸国は良い子扱いのようですね。

 

これらの国には、優遇措置を与えるとのことですが、悪い子の国には、特に何をするということは明言していませんが、専門家は米軍の撤退を持って、制裁とするんじゃないか?と勘繰っているようです。

 

実際、4月頭に、トランプはNATOからの撤退も考えてるみたいな発言もしてますので、このリストを元に、NATO諸国に駐留している米軍を削減することはありそうです。

また、良いこのリストの中に、韓国が入っていて、日本が入っていないことから、在韓米軍は据え置きにしつつ、日本からは一部撤退ということがあるかもしれませんね。

 

3、イラン戦争には、たくさんの目的が詰まってる

それで、イラン戦争が始まって以降、欧州に対してキレ散らかしているトランプですが、現在の動きは、非常に計算されているように思います。

 

(参考:読売新聞)

 

まずこれは誰もが思うところでしょうが、今回のイラン戦争は、国際法に違反しているでしょう。いきなり他の国に攻め込んでるわけですから、こんなことをOKとする国の方が、頭がイカれていると思います。

だからこそ、欧州各国は、トランプ政権への軍事協力を拒んでいるわけですが、逆を言えば、絶対に断られるような状況を作ることで、同盟関係を崩そうとしたとも言えます。

 

あんまり仲良くなりたくない人が近づいてきた時に、わざと嫌われるようなことを言うような、そんな感じでしょうか。

それに、そもそも、NATOというのは、これまで国際法違反をいろいろやってきた軍事同盟です。

 

(参考:CBC)

 

例えば、2014年に起こったウクライナのマイダン革命は、海外からの工作員が多数入り込んで、暴動を起こして政権を倒しました。

アメリカが資金を出していただけでなく、カナダの大使館が工作員を匿っていたこともわかっています。なので、トランプやイスラエルからすれば、今までだって、さんざん国際法違反してやりたい放題してきたのに、なんでイラン戦争だけ逃げるんだよ?という話なのです。

 

これはもちろん、バレなきゃやるけど、大ぴらにはできないという、クズい犯罪者国家の心理だと思いますが、そこを逆手にとって、同盟関係を切りに行ってるのが、現在のトランプ政権なんですね。

 

 

それで、今回のイラン戦争には、いろいろな目的が含まれているように感じます。

イラン戦争が始まって以降、このチャンネルでは、いろいろな観点からイラン戦争によって起こっている影響について考察してきましたが、今まで見えてきたものを挙げてみると、

 

①NATO同盟の解体、または機能不全

②ロンドンの金融支配潰し(原油、保険市場)

③ファイブアイズの解消

④テロ支援国家を潰すことで、これまで英米が育ててきたイスラム過激派を消滅させる

⑤中東和平の実現と、欧米諸国の軍隊の撤退

⑥イスラエルの戦争国家からの卒業

⑦イギリスに海外領土、基地を放棄させる

など、多くの目的が詰め込まれているように思います。

 

(参考:Wikipedia「イギリス領」)

 

そして、今回のメール騒ぎでは、また1つ大きな目的が明らかになったように思います。それが、7つ目のイギリスの海外領土、基地の放棄です。

このメールでは、アルゼンチン近海にあるフォークランド諸島をイギリス領として支持している状況を見直すということが明記されていました。

 

このフォークランド諸島は、ご覧の通り、アルゼンチンにかなり近い場所にあり、アルゼンチンが領有権を主張している場所でもあります。

しかし、1982年にフォークランド紛争が起こって、イギリスとアルゼンチン軍がここで衝突し、900名以上の死者を出した上で、アルゼンチンが降伏し、アメリカもレーガン政権がイギリスの領有を支持すると表明して、そのままイギリス領となっています。

 

今回のメールでは、このフォークランドを例に挙げながら、「帝国領 Imperial possesion」と言って批判しています。

つまり、イギリスがまだ植民地を持ってる状況って、おかしくね?と言ってるのです。

 

これに対して、イギリス政府は、例えば2013年にフォークランド諸島の住民投票によって、9割以上の人が、イギリス領のままにしてくれと言ってたので、正当性はあると主張すると思います。

これは別に、どちらが正しいという話が言いたいのではなくて、アメリカとイギリスの見解がここでも違っているということなのです。

 

これまでアメリカとイギリスは、価値観が同じだから、まるで同じ国のように国家を運営していこうよ、協力体制を敷いてこようよ、ということで、共同で軍を運営したり、情報共有を続けてきました。

実際、ファイブアイズと呼ばれる英語圏5カ国による機密情報共有の枠組みもあります。

今のトランプ政権は、イギリスが大嫌いですから、これをやめようとしているわけです。だからこそ、このようなイギリスとアメリカとの認識の相違を絶えず作り続けているのだと思います。

 

そうすることで、何が起こるのか?

現在、イギリスでは、ディエゴ・ガルシア島をどうするかで、話が揉めてきています。

 

(参考:BBC)

 

このインド洋に浮かぶ島は、もともとイギリスの植民地だったのですが、アメリカがここに基地が欲しいと要望したことで、1960年代から70年代にかけて、ここにいる島民1000人以上をイギリス政府が追い出して、米軍基地だけの島にしてしまいました。

しかし、今イギリスとアメリカがこれだけ関係が悪くなっているため、「米軍のために作った基地なのに、使わせるつもりがないなら、占領する意味なくね?」という話になってきています。

 

これまでイギリスは、アメリカとガッチリタッグを組んで、世界秩序を守っていくんだという建前のもと、世界中の島々を植民地のまま維持してきました。

ですが、その建前が崩れてきたことで、

「このまま米軍と協力することもなく、世界中の領土を持ってるのって、ただ単に植民地主義を続けてることになるんじゃねーの?」

ということになってきつつあるわけです。

 

イギリスなんて国が、海外に領土を持ってても、世界中に紛争の種を産みつけるだけなので、ろくなことは一つもありません。

イラン戦争の開戦当初に協力しなかったことをずっと根にもって、イギリスを批判しているのは、このように関係悪化を続けることで、イギリスの海外領土の正当性も崩していくことにつながっているんですね。

 

というわけで、今回はイラン戦争でトランプが欧州の態度にずっと根に持ってキレ散らかしている理由について考察してみました。

4月27日から30日にかけて、イギリス国王のチャールズ3世は、アメリカ建国250周年を祝うために、ホワイトハウスを訪れる予定ですが、これほどキレ散らかしているトランプとどう対面するのか?見ものですね。

この件の顛末とその意味については、改めて動画にしたいと思います。

この記事を書いた人
ゴトウ

証券会社で12年間勤務。営業と店舗マーケティングに従事後、2018年から当サイト「イエ&ライフ」を運営しています。

不動産価格の動きの理解や今後の予想は、金融マーケットの知識があると理解しやすいため、読者のお役に立てるのではないかと、サイトを運営しています。

また、2024年からYoutubeチャンネルも始めました。
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