(画像出典:ウィキペディア Flasksrw 埼玉県熊谷市の本町1丁目商店街の看板建築。)
この記事では熊谷市の
- 公示地価、基準地価
- 土地価格がこれまで上昇・下落した理由
- 今後どうなるのか?
の3点について解説しています。
(なお、本ページはプロモーションが含まれています。該当するサービスには、【PR】と表記しております)
1、熊谷市の公示地価、基準地価の一覧
(1)公示地価(2024.1.1現在)NEW!
*変化率が空白:2019年のデータがない場合
住所または地番 | 最寄駅(m) | 坪単価(万円) | 前年比 | 5年前比 |
---|---|---|---|---|
熊谷市籠原南2丁目175番 | 籠原(550) | 33.7 | 4.3% | 14.6% |
熊谷市別府5丁目102番外 | 籠原(850) | 23.9 | 2.6% | 3.3% |
熊谷市銀座4-4-21 | 熊谷(1000) | 28.7 | 2.1% | 2.6% |
熊谷市万平町1丁目116番 | 熊谷(600) | 32.9 | 1.5% | 2.9% |
熊谷市宮町2丁目132番2 | 熊谷(850) | 32.7 | 1.2% | 1.7% |
熊谷市新堀字西原1116番1外 | 籠原(600) | 22 | 1.1% | 2.1% |
熊谷市中央2丁目269番5 | 熊谷(1800) | 26.7 | 1.0% | 2.3% |
熊谷市宮前町2丁目105番 | 熊谷(300) | 40.6 | 0.8% | 0.0% |
熊谷市中央2丁目455番2 | 熊谷(2200) | 26.4 | 0.6% | 1.9% |
熊谷市中西1-6-12 | 熊谷(950) | 31.7 | 0.6% | 1.1% |
熊谷市久下3丁目116番 | 行田(420) | 21.5 | 0.6% | 0.9% |
熊谷市宮本町2番3外 | 熊谷(800) | 28.9 | 0.6% | 0.8% |
熊谷市赤城町3丁目32番2外 | 熊谷(2200) | 24 | 0.6% | 1.0% |
熊谷市石原字正天677番3 | 熊谷(2700) | 18.3 | 0.5% | 2.0% |
熊谷市肥塚字雀宮前480番16 | 熊谷(2800) | 21.6 | 0.5% | 0.9% |
熊谷市宮町1丁目32番 | 熊谷(1200) | 28 | 0.4% | 0.2% |
熊谷市伊勢町72番3 | 熊谷(1700) | 25.7 | 0.0% | 0.3% |
熊谷市石原3丁目45番2 | 熊谷(1900) | 23.2 | 0.0% | 0.0% |
熊谷市榎町70番 | 熊谷(1000) | 29.8 | 0.0% | 0.0% |
熊谷市肥塚字道河原上1306番106 | 熊谷(2700) | 19.1 | 0.0% | 0.0% |
熊谷市佐谷田字前方853番1 | 熊谷(2900) | 5.2 | 0.0% | 0.0% |
熊谷市広瀬字田角268番7 | 熊谷(3100) | 19.8 | 0.0% | -0.2% |
熊谷市久下字熊久4831番 | 熊谷(1800) | 17.6 | 0.0% | -0.7% |
熊谷市成沢字静簡院前1144番73 | 熊谷(5400) | 10.3 | 0.0% | -1.3% |
熊谷市弥藤吾字下宿168番10 | 熊谷(10000) | 9.5 | 0.0% | -1.4% |
熊谷市妻沼字酒巻窪563番5 | 熊谷(11000) | 8.8 | 0.0% | -1.5% |
熊谷市樋春字悪場南2074番10 | 熊谷(6500) | 10.2 | 0.0% | -1.9% |
熊谷市筑波3丁目93番 | 熊谷(70) | 89.1 | 0.0% | -2.5% |
熊谷市肥塚1丁目367番外 | 熊谷(2200) | 10.2 | 0.0% | |
熊谷市柿沼字前原890番12外 | 熊谷(3700) | 17.8 | -0.2% | -0.6% |
熊谷市原島字伊奈利1273番20 | 熊谷(3600) | 14.9 | -0.2% | -1.1% |
熊谷市村岡字上出口710番1 | 熊谷(2800) | 9.6 | -0.7% | -3.3% |
熊谷市小泉字沖281番1 | 熊谷(5400) | 3.4 | -1.0% | -4.6% |
熊谷市小江川字杵屋敷635番1 | 熊谷(6800) | 3.4 | -1.0% | -4.6% |
熊谷市西別府字出口2031番1 | 籠原(1900) | 5 | -1.3% | -3.2% |
(2)基準地価(2023.7.1現在)
*変化率が空白:比較する年度のデータがない場合
*最寄駅の( )内は、駅からの距離(m)
住所または地番 | 最寄駅 | 坪単価(万円) | 前年比 | 2018年比 |
---|---|---|---|---|
熊谷市妻沼西1丁目33番2外 | 籠原( 7300) | 7.6 | 3.1% | 8.0% |
熊谷市河原町2丁目142番 | 熊谷( 650) | 32.2 | 2.0% | 2.5% |
熊谷市美土里町3丁目19番5 | 籠原( 1500) | 22.8 | 1.5% | |
熊谷市御稜威ケ原字上林823番7 | 籠原( 4200) | 8.4 | 1.2% | 10.4% |
熊谷市宮町2丁目132番2 | 熊谷( 850) | 32.6 | 1.0% | 1.9% |
熊谷市新島字芝付189番33外 | 熊谷( 4100) | 10.1 | 1.0% | 0.7% |
熊谷市石原字宿876番10 | 熊谷( 2200) | 21 | 0.6% | 0.0% |
熊谷市赤城町3丁目32番2外 | 熊谷( 2200) | 23.9 | 0.6% | 0.7% |
熊谷市別府2丁目117番 | 籠原( 1200) | 19.6 | 0.3% | 0.0% |
熊谷市筑波1丁目146番 | 熊谷( 450) | 34 | 0.0% | 1.0% |
熊谷市星川1丁目28番外 | 熊谷( 600) | 31.6 | 0.0% | 0.3% |
熊谷市拾六間字後原667番3 | 籠原( 1400) | 20.4 | 0.0% | 0.0% |
熊谷市新堀字古堀西241番5 | 籠原( 1200) | 18.5 | 0.0% | 0.0% |
熊谷市肥塚字新里805番1 | 熊谷( 3500) | 7.5 | 0.0% | 0.0% |
熊谷市大原4-9-15 | 熊谷( 2800) | 16.8 | 0.0% | -0.4% |
熊谷市妻沼東4丁目24番 | 熊谷( 10000) | 11.6 | 0.0% | -0.6% |
熊谷市筑波2丁目98番 | 熊谷( 150) | 72.9 | 0.0% | -0.9% |
熊谷市上之字町田2119番7外 | 熊谷( 1800) | 17.9 | 0.0% | -1.1% |
熊谷市小島字大明神49番1 | 籠原( 3900) | 4.8 | 0.0% | -1.4% |
熊谷市妻沼字寺内1633番13 | 熊谷( 11000) | 10.2 | 0.0% | -1.6% |
熊谷市妻沼字上町1470番1外 | 熊谷( 11000) | 11.2 | 0.0% | -2.0% |
熊谷市円光2-12-85 | 熊谷( 3100) | 18.9 | 0.0% | |
熊谷市船木台2丁目5番13 | 東松山( 5700) | 8.4 | -0.4% | |
熊谷市江南中央2丁目9番20 | 熊谷( 6400) | 13.5 | -0.5% | -2.1% |
熊谷市御正新田字中原1293番7 | 熊谷( 4500) | 12 | -0.8% | -4.9% |
熊谷市箱田1-7-31 | 熊谷( 1600) | 24.2 | -0.9% | -1.6% |
熊谷市上根字前田613番1 | 熊谷( 8500) | 3.4 | -1.0% | -1.9% |
熊谷市広瀬字八反田675番67 | 熊谷( 4100) | 16 | -1.6% | -2.4% |
熊谷市樋春字宮裏976番1 | 熊谷( 4300) | 3.7 | -1.8% | -5.1% |
熊谷市箱田2-20-5 | 熊谷( 1500) | 23.1 |
2、熊谷市の土地価格の動き
どうも、当サイト「イエアンドライフ」の運営者のゴトウです。
ここからは、「熊谷市の土地価格が二極化している理由」をなるべくわかりやすく、読みやすく、解説していきますので、よろしくお付き合いください。
熊谷市の土地価格は、この1年間で、住宅地で+0.2%、商業地で0%と、ほぼ横ばいでした。
また、2018→2023年の5年間で見ると、住宅地で-0.1%。商業地で+0.1%でした。
では、具体的にどのあたりが上がっているのか?
まずは地図上で、上昇しているエリアを確認してみましょう。
5年間の変化率(2018→2023年)
変化率:赤色(+10%以上)>オレンジ色(+5〜9.9%)>緑色(0〜 +4.9%)>青色(-0.1〜 -4.9%)>紺色(-5〜 -9.9%)>紫色(-10%以下)
熊谷駅、籠原駅、行田駅の周辺の住宅地で上昇していますね。特に、籠原南二丁目では、この5年間で10%以上の上昇をしていました。
この地区は、籠原中央公園という大きな公園があり、子育てしやすい環境にあるため、人気となっているのでしょう。
その一方で、駅から離れたエリアでは下落が続いています。
なぜ駅周辺だけ、上昇しているのか?
まず、そもそも熊谷市の不動産価格が上昇してきた最も大きな理由は、金利の低下・変動金利の利用の増加が大きいです。
アベノミクスによる異次元緩和政策が始まった2013年以降、住宅ローン金利が下がったことで、同じ返済額でも、多くの借り入れができるようになったのです。
具体的にどれぐらいかというと、月10万円、期間35年で計算した場合に、フラット35は、約3,478万円借りることができました。
2012年末から比較すると、約500万円多く借りられるようになった計算です。
月10万円の返済で、いくらの物件が買えるのか?
*変動金利①:住信SBIネット新生銀行、変動金利②:SBI新生銀行
ですが、固定金利は2020年ごろをピークに、少しずつ金利が上がり始めています。
反対に、変動金利は下がっており、ネット銀行で借りた場合には、月々10万円の返済で、約4,000万円借りられるようになっているのです。
フラット35と比べると、その差は約1,000万円にもなります。
このような結果、変動金利を利用する人が増えています。2013年ごろは4割前後だったのが、現在は7割以上に増加しているのです。
そのため、値上げがあっても、十分に応じられる人が多く、土地価格が上がりやすくなっていたわけです。
市外からの移住が増えている
さらに、熊谷市では、市外からの移住が増えています。
年代別の転入超過数(引っ越してきた人 ー 出ていった人)を見てみると、若い世代(青色の部分)は進学や就職で出ていくものの、それ以外の年代は、引っ越してくる人の方が多いのです。
特に2022年は、外国人の移住も大きく増えています。
都心の不動産価格が上がりすぎていることと、リモートワークが普及してきたことで、郊外の安いエリアに引っ越す子育て世帯も増えています。
そのような人は、通勤に便利な駅周辺に住みますので、駅周辺の住宅需要が増え、土地価格の上昇につながっているわけです。
一方で、駅から離れたエリアでは、農地が多く残っており、宅地化も進んでいますので、土地が余っています。そのため、価格が下落しやすいわけですね。
3、これからどうなるのか?
ここからは、熊谷市の土地価格に影響を与えそうなポイントをいくつかご紹介します。
(1)いよいよ金利上昇が本格化しそう
ここ2年ぐらいで、建築費も3割ぐらい上がっていますが、給料が上がりにくい中で、高い物件を買えていたのは、変動金利を選択することで、支払い負担を減らす人が増えていたからです。
ですが、今年3月に日銀がマイナス金利を解除し、7月には政策金利が0.25%にまで引き上げると発表されたことで、変動金利もこれから上がってきます。
そのため、これまでは変動金利を選ぶことで、何とか高い物件を買えていた人たちも、利息負担が上がってくるため、返済が苦しくなってくる人が増えるでしょう。
また、ギリギリの枠でローンを組もうとする人も減るでしょう。
1%金利が上がると、不動産価格は15〜20%下がる可能性
ちなみに、金利が1%上がると、住宅ローンの利息は、35年で15〜20%増えます。
例えば、月に約10万円の返済を考えている人であれば、現在なら3,500万円の物件が買えますが、金利が1%上がると、毎月10万円の支払いで、3,000万円の物件しか買えません。
政策金利は少しずつ引き上げていくと思われますので、すぐに大きく価格が下落するわけではありません。
ですが、購入を検討されている方は、変動金利でギリギリのローンを組むのは危ないので気をつけてください。
(2)これから熊谷市の人口はどうなるの?
国立社会保障・人口問題研究所が、2023年に発表した熊谷市の人口の見通しによると、2025→35年の10年間で約1.4万人減少するそうです。
熊谷市はこれから10年で約1.4万人減少
また、少子高齢化が進んでいることもあって、現在約31%の高齢化率(65歳以上)は、これから10年で約35%にまで上がります。
熊谷市の高齢化率は、10年後には約35%にまで上がる
熊谷市のいわゆる「未利用」の空き家の割合は、2018年時点で約5,000戸あり、5.7%(18軒に1軒)になっています。
高齢化がさらに進むということは、空き家もさらに増えると考えられます。
家を購入する中心年代である、30〜40代はこれから10年で約6,000人減り、高齢化がさらに進むため、空き家が増えていきます。
そのため、人気のない住宅地では、買い手がつきにくいところが増えていくでしょう。
(3)立地適正化計画で、エリア外での住宅購入が難しくなる
熊谷市では、2022年に立地適正化計画を発表しました。
内容をザックリいうと、
「これから人口も税収も減少し、公共施設や水道、電気などの維持が難しくなってくるので、これからはここに住んでください」
というものです。
熊谷市の居住誘導区域(オレンジ色のエリア)
薄い灰色の点々が住宅などの建物です。
熊谷駅や籠原駅の周辺では、かなり広範囲でカバーされていますが、市全体で見ると、ごく一部となっていることがわかりますね。
この範囲外に住むことで不利益が出ることは、今のところありません。
ですが、例えば、業者が3戸以上の住宅建設を区域外で行う場合には、市への届出が必要になります。
つまり、業者による建売住宅や、新興住宅地の建設のハードルが上がるのです。
そのため、範囲外のエリアでは、業者による買取は難しくなります。
少子高齢化で、路線バスの維持も困難に
また、少子高齢化の影響もあって、路線バスの運転手のなり手がおらず、「ゆうゆうバス」の減便が検討されています。
実際にゆうゆうバスを運行しているバス会社からは「運転手を募集しても応募がなく、来年度(*2024年度)からのゆうゆうバスの現状維持は不可能」との声をいただいており、ルートの見直しや減便などを検討せざるを得ない状況となっております。
今後も、少しずついろいろな公共サービスが、人手不足や予算の問題で削減されていくと思われますが、「どこを減らすか?」の判断基準として、上の図の居住誘導地域が参考とされるでしょう。
そのため、この地域の外の不動産については、さらに売却が厳しくなっていきそうです。
結論:売るなら?買うなら?
以上のことから、熊谷市の土地価格は、
- 市外からの移住が増えていることから、駅周辺の住宅需要も押し上げているが、郊外の買い手はつきにくい
- 今後は変動金利の上昇が進むため、よほど人気のエリアでなければ、価格の維持は難しくなる
- 一方で郊外では、立地適正化計画によって新規建設が難しいところも増えており、さらに売却が難しくなりそう
と言えるでしょう。
買うなら:建築コストがさらに上がるので、物件選びは慎重に
熊谷市の不動産価格は、移住者の増加を追い風に、駅周辺を中心に上昇が続いています。
ただし、今後は金利上昇リスクもあり、建築費も上昇傾向にあります。
そのため、不動産の購入コストは上がっていくため、物件選びは慎重に行う必要がありそうです。
非公開物件=安い物件
不動産を売る理由はさまざまですが、「周りに知られずに売却したい」という売主は一定の割合でいます。
そのような物件は、ネット上にも出回らず「非公開物件」として、特定の不動産会社が取り扱っている場合があります。
当然、このような物件は少ないお客さんにしか目にとまる機会がないため、相場よりも価格の安い可能性が高いです。
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売るなら:一部のエリアを除いて、下落は進む
熊谷市の不動産は、ここまで上昇を続けてきましたが、その背景にあったのは、変動金利の利用者の増加です。
ですが、今後は金利の上昇が予想されますので、今の水準で買える人は確実に減ります。
さらに、建築費の上昇も続くため、高く売りたい場合は、早めに動いた方がいいでしょう。
戸建ての売却は、不動産会社によって結果が変わる
土地の売却であれば、公示地価や基準地価が、一応の目安にはなります。
ですが、家を売るとなると、選ぶ不動産会社によって、結果が大きく変わってきます。
例えば、以前であれば、雨漏りやシロアリなどの被害があったとしても、きちんと調査しないまま、売買されることが普通でした。
その結果、「築20年だったら、建物の価値はほぼゼロ(だって税法上の耐用年数が22年だから)」みたいな評価が一般化していたのです。これでは、なかなか高く売れませんよね。
ですが、2018年に法律が改正されて、中古住宅の売買時には、
- ホームインスペクション(住宅の状態を診断すること)をするかどうかを選べること
- そして、行った場合には必ず説明をすること
の2点が義務付けられました。
これによって、中古住宅の評価の仕方が大きく変わってきています。
雨漏れもシロアリもない物件であれば、たとえ築年数が古くても、建物の価値をきちんと評価されるようになってきているのです。
ですが、このような評価は、不動産会社によって変わってきます。マンションの取引が大半の会社もありますし、法律改正後に十分な取引経験がない会社もあるでしょう。
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