今回の動画は、「進むイギリス包囲網。ホルムズ海峡封鎖で、崩壊準備が整うロンドン」ということで、やっていきたいと思います。
1、はじめに
イラン戦争が始まって2週間が経とうとしていますが、当初トランプ氏が言っていた、早く終わるという話は、どんどん怪しくなってきて、長期化しそうだと考える人が増えているように思います。

以前にこちらの動画で、トランプのイラン攻撃の狙いは、ロンドンの金融市場だという話をしました。
こちらの動画が、おかげさまで、3万回近い再生数となりまして、一見すると無茶苦茶に見えるトランプ政権の今回の攻撃にも、何か裏があるんじゃないか?と感じている人が、結構多いんだなということがわかりました。
また、今回のイラン戦争では、プーチン氏やゼレンスキー氏の動きが、結構デカい感じになっていることも、非常に興味深い展開になっているように思います。
今回は、この辺りのことについて、ざっと追いかけていきながら、イギリスが真綿で首を絞められていく様を見ていきたいと思います。
それでは、参りましょう。
2、トランプのロンドン潰し
まず最初に、トランプ政権によるロンドン潰しの模様を見ていきます。
イラン戦争が始まって、アメリカとイスラエル軍はイラン本土への攻撃を行ってきましたが、イランはイスラエルだけでなく、サウジやUAE、クウェートなどの湾岸諸国への攻撃も行っており、周辺国を道連れにする展開となっています。

これらの湾岸諸国には、アメリカ軍の基地があるため、そこを叩くためではあるのですが、製油所や空港、ホテル、大使館なんかも攻撃を受けているため、観光客が逃げ出したり、石油やガスの生産がストップしたりと、世界経済に大きな影響を与えそうな状況となっています。
昨年6月にあったイランとイスラエル・米軍による12日間戦争では、イランとイスラエルが戦場だったのと比べると、かなり戦線が拡大したことがわかりますね。
では、なぜこんなにイランは広範囲に攻撃をしているのか?というと、アメリカとイスラエルが、政権転覆をするまでは何度も戦争を仕掛けてくると気付いたからでしょう。
昨年の戦争はイスラエルによるミサイル攻撃で始まりましたが、その時に20人ぐらいの政府高官が一気に死にましたし、今回も最初の攻撃でハメネイ氏などの政府の高官が10人近く死んでます。
仮に今回、停戦したとしても、イスラエルと敵対する政府のままならば、また忘れた頃に新しい指導者や政府高官を爆撃するに決まってます。
なので、イランとしては、もうホルムズ海峡を封鎖して、イスラエルやアメリカが二度と反撃できないように、世界経済にダメージを与えるしかないと考えているのではないかと思います。

それで、イラン政府が、ホルムズ海峡を封鎖すると、早々に宣言した訳ですが、これを受けて、ロンドンの船舶向けの保険の提供が止まりました。
ロンドンでは、P&Iと呼ばれる、今回でいえば、戦争に巻き込まれて受けた被害や油田の流出、損壊した船の撤去費用などをカバーする保険があるのですが、これのシェアが9割とほぼ独占していました。
それが、今回のイラン戦争によって、保険を引き受ける会社がいなくなったり、保険料が4倍とか6倍とか、かなりの額に跳ね上がったことで、機能不全の状況に陥っています。
ところが、ここでトランプ氏が、俺たちの軍艦が護衛してやるし、もっと安い保険を政府が提供してやるよと表明したのです。
これによって、ロンドンのP&I保険市場が、トランプ政権に乗っ取られる可能性が出てきたというのが、前回の動画でご紹介した話でした。

それで、そこから1週間ぐらい経った訳ですが、13日に、なんとベッセント長官が、この仕組みをアメリカだけじゃなくて、有志連合でやろうと言い始めました。
つまり、ホルムズ海峡をアメリカだけでなく、他の国の軍艦も引き入れて、参加している国だけで、P&I保険を乗っ取ろうという訳です。

この話に前後しますが、すでにフランスは10隻の軍艦をホルムズ海峡に回すと表明していましたので、おそらく、この有志連合に参加することになるのでしょう。
そして面白いのが、イギリスに対するトランプ氏の態度です。
この戦争が始まった当初は、イギリスはイラン戦争に参戦する気はありませんでした。
元々、現在のイランという国は、英米のグローバリストが育てた政権であり、イラン革命では、BBCが、フランスに亡命していたホメイニ師を持ち上げて、最高指導者に仕立て上げたのです。

実際、後任となったモジタバ・ハメネイ氏は、イギリスのタックスヘイブンを活用して、ロンドンに2億ポンド、約400億円相当の不動産を持っているということが、最近バレました。
もし、イランが反米国家であるならば、最高指導者の息子がロンドンに何百億円もの不動産を持っているはずがありません。
しかも、タックスヘイブンを通じて、名義が分かりにくいようにして保有していたという訳ですから、イランとイギリスは、昔からズブズブの関係だったことがモロバレです。
イギリスが今回のイラン攻撃に参戦しなかったのは、こんな感じで、イラン国内でやりたい放題やって金儲けしてきた支配者層が、タックスヘイブンを通じて、ロンドンに金を流してくれるし、レバノンやイエメンのフーシ派などの過激派に支援することで、中東地域をずっと不安定にしてくれてたからです。
不安定にしておいた方が、石油価格も高いまま維持できるので、ブリティッシュ・ペトロリアムやシェルのような石油会社が儲かりますし、海上保険なども保険料を上げれますからね。

しかし、そうやってグズグズしているうちに、トランプ氏が護衛つきの政府保証の保険を提供すると言い始めたので、慌ててイギリスも護衛艦を出すよと表明したのですが、トランプ氏はこれを跳ね除けました。
「もう勝ちそうなんだか、今更出してくるなんて、遅えよ!」というわけです。
ところが、現在の状況を見てもらっても分かる通り、イラン戦争は全く終わる気配がありません。単に、イギリスがホルムズ海峡に戦艦を出してきて、海上保険を仕切ろうとしてきたのを邪魔したのだと思います。
なので、このイラン戦争は、ちょっと長期化する可能性が高まってきたのではないか?というのが、今の所の、私の見立てです。
3、ウクライナも参戦してきた
それで、ちょっと面白い展開になっているのが、ウクライナです。
今回、湾岸諸国がイランによる攻撃によって、空港やら製油所、ガス精製施設などが壊されて、大変なことになっていますが、この攻撃の大半が、無人ドローンによるものということで、なんと湾岸諸国がウクライナに大量のドローンを発注しようとしているというのです。

そのため、ウクライナのドローン技術者が、無人ドローンの売り込みのために、湾岸諸国を回っている模様です。
現在、ウクライナはロシアに2割前後の領土を占領されて、負けそうな状況なのに、他国に兵器を売る余裕があるって、どういうことなのでしょうか?

(参考:Wikipedia「ウクライナ戦争のタイムライン 2026年」)
そこで、最近のウクライナ情勢をWikipediaで調べてみると、1日ごとのタイムラインを確認することができるのですが、今年1月以降を見てみると、完全にこう着状態で、多くても死亡者は1日に10名程度、普通は1人か2人、たまに4、5人ぐらいで、死亡者がゼロの日もチラホラ見られます。
流石に5年目ですし、首脳間の和平協議待ちのような雰囲気を感じるのですが、ゼレンスキー氏が領土割譲を認めないので、なかなか終わらない状況のようです。

しかし、これをもうちょっと遠目で見てみると、昨年12月にアメリカ国防総省が、欧州各国の外交官に対して、2027年に米軍は欧州からだいぶ撤退するから、ということを伝えていたようです。
昨年5月にNATOサミットで、欧州諸国は、2035年までにGDPの5%まで引き上げるという約束をさせられていましたが、仮に今ウクライナ戦争が終わってしまうと、戦う相手がいなくなるので、軍事費の増額を国民に納得させることができません。
そのため、トランプ氏は、プーチン氏に頼んで、ダラダラとウクライナ戦争を長引かせているのではないかと思います。
もしこの見立てが正しいとすると、ウクライナもすでにロシアに降参状態で、アメリカに付き合わされて戦争を続けている可能性すらあると思います。
だからこそ、ウクライナ戦争では、あまり使い所がなくなってきたドローン企業が、終戦後を見据えて、海外に売り込もうとしているのではないでしょうか?

ウクライナが降参してるなんて、デタラメ言うなと思うかもしれませんが、ゼレンスキー氏の上級顧問のミハイロ・ポドリャク氏が、「イラン戦争でウクライナはどうなると思いますか?」と言う質問に答えていたのですが、これが大変に興味深い内容でした。
抜粋しますと、
「(イラン政権が転覆されれば、)ロシアが一種の調整役として、様々な地域の不安定化を資金援助してきた国家間のグローバルネットワークが崩壊するだろう。
ここで言うのは、ベネズエラ、キューバ、イラン、そして不安定な中東諸国の多くを指す。
この垂直的な構造全体が解体されれば、プーチン大統領の行動の自由度と資源へのアクセスは著しく低下するだろう。」
以上です。
これ、ロシアじゃなくて、イギリスのこと言ってますよね?
キューバもベネズエラも、イランも、タックスヘイブンを通じて、ロンドンへ資金を預けている、アメリカが言うところの「ならず者国家」です。
これらの国家が潰れることで、困るのはイギリスなのです。
だからこそ、アフガニスタンやイラク、シリア、リビアなどには喜んで参戦したのに、今回のイラン戦争にイギリスは参加しなかったわけですからね。
なので、おそらく、ポドリャク氏はわかってて言ってるのではないでしょうか?
わかってて言ってるとすれば、これはもう、ウクライナの上層部が、アメリカとロシア側について、イギリス潰しに付き合わされていると考えた方がいいのではないでしょうか?
4、ロシアも、このチャンスに乗ってきた
ついでに、ロシアの動きも見ていきましょう。
今回のイラン戦争が始まって、5日後の3/5に、プーチン大統領は、EU向けの天然ガスの供給を停止するかもと脅し始めました。

すでに、EUは、ロシアからのガスの輸入量をウクライナ戦争前の40%から13%にまで減らしていたのですが、ここに来て、ロシアの方から断る可能性が浮上してきたのです。
価格も上がってるし、わざわざEUに売る必要ないよね、というのが、表向きの理由です。

ところが、この天然ガスの供給が止まって困るのは、ハンガリ、スロバキア、ルーマニアなどの東欧諸国が多いのです。
フランスやベルギーは、ノルウェーなどの北海油田からの調達が可能かもしれませんが、内陸部の東欧諸国は、ロシアからの輸入が途絶えると、かなり厳しくなります。

特にハンガリーは、オルバン首相とプーチン氏は仲良しなので、これまでのEUによるウクライナ支援を止めてきた実績もあります。
最近も、EUによる900億ユーロのウクライナ支援をオルバン首相が反対したことで阻止してきました。
このようにロシアからしてみれば、ハンガリーは味方だったはずなのに、なぜハンガリーを苦境に陥れるような発言をしているのでしょうか?
その理由は、おそらくですが、来月の4月12日に行われる、総選挙を狙ってではないかと思います。

今回の総選挙では、現在のオルバン首相率いる保守政党のフィデス党を落選させようと、イギリスのBBCやフィナンシャル・タイムズがネガキャンをやってる最中で、実際、政党支持率は、野党のティサ党が優勢との報道が多いです。
ですが、このティサ党の党首のマジャール氏は、元法務大臣の元嫁さんとの会話を盗聴録音してて、離婚後にこれを暴露して、オルバン政権のスキャンダルを盛り上げたことで、野党の党首に成り上がったという、かなりサイコパスな政治家です。
子供が3人いるんですよ?完全にイカれています。
やり口が、クズっぽいので、おそらくイギリスからの入れ知恵や支援があった人なのでしょう。親EUを公言してますので、マジャール氏が勝てば、EUはさらにロシアとの戦争に突っ込んでいくことになります。
しかし、今回のプーチン氏の発言は、ハンガリー経済を一気に苦境へと追い込むことになります。危機モードに入った時の選挙は、国民は安定性を求めて、既存政党が勝ちやすくなります。
新型コロナでゴタゴタしてた時の東京都知事選では、いろいろ言われていた小池百合子氏が圧勝しましたが、来月のハンガリー総選挙は、そういう状況になりそうです。
そんな時に、こんなフワフワ野党を支持する人が、どれだけいるのでしょうか?

また、昨年12月にトランプ政権は国家安全保障戦略を公表し、そのオフレコ版を一部のメディアにだけリークしたのですが、その中で、欧州でもイタリア、ポーランド、オーストリア、ハンガリーの4カ国は、政治家も官僚も、まだまともなので、EUから独立するべきだなんてことが書かれていました。
EUがロシアからの原油、天然ガスを全面的に禁止にするのは、2027年からと決定しているので、ハンガリーなどの東欧諸国も、いずれは、石油ガスが輸入できなくなるEUに残るか、出ていくかの腹をくくらなければいけません。
なので、今回オルバン首相が勝利すれば、おそらく米軍が撤退する2027年以降に、ハンガリーもEUやNATOから離脱しそうな気がしますね。
と言うわけで、今回はイラン戦争にからめて、各国の動きを見てきました。
ここまでいろいろ調べてみて思うのは、現在のイギリスが作った自由貿易体制から、アメリカだけでなく、ロシアやフランス、ハンガリー、そしてもしかしたらウクライナも、抜け出そうとしていると感じられる動きが生まれてきていると言うことです。
結局、イギリスという国は、ジャイアンみたいなアメリカをいいように操って、周りに自分の都合のいいルールを押し付けてきた国なのでしょう。
だからこそ、アメリカがトランプ政権になったことで、徐々にこれまでのルールから抜け出したい国々が、少しずつトランプやお仲間のプーチンの味方になることで、このルールを解体していく流れになっているのだと思います。
個人的には、イラン戦争が短期で終了するシナリオの可能性が、ゼロになったとは思っていませんが、長期化を狙っているようにしか見えない材料がちょっとずつ増えているのも確かです。
今回のイラン戦争は、こんな感じで、単にアメリカとイスラエルがイランを叩くという戦争なのではなく、世界の構造そのものを壊すための戦争になってきていると思うので、今後もその変化を追いかけていきたいと思います。







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