今回の動画は、「宗教に回帰する若者たち」ということで、やっていきたいと思います。
1、はじめに
今年1月に、「女性を凶暴化させる世界」という動画を出しまして、おかげ様で結構な方に視聴いただき、多くのコメントもいただきました。
今回はその続編みたいな動画になります。

それで、前回の動画で何を喋ったのかというと、アメリカでは、AWFULと呼ばれる女性が危険視されるようになってきた、という話でした。
AWFULとは、もともと「ひどい」という意味の言葉なのですが、5つの単語の頭文字をとった造語としての意味も持たせています。
その5つの単語を順に解説しますと、
「Affluent」は、 裕福という意味で、大卒とか、貧乏は嫌だとか、パンがないならケーキを食べればいいじゃないのというような想像力のなさとか、結婚のハードルが上がっているような、そんな状態を指します。
「White」は、白人という意味ですね。ここでは女性を指すので、白人女性になりますが、リベラルな白人女性は、なぜか白人男性を敵視する傾向にあります
「Female」は女性という意味ですね。これも、リベラルと掛け合わせると、75%がフェミニズムを自認するような、非常に権利意識の高い人になります。
「Urban」は都市部ですね。日本でもそうですが、大都市圏は地方よりも婚姻率が低くなる傾向にあります。
そして「Liberal」ですね。アメリカでは、リベラルは女性に多い傾向にありまして、男性が多い保守を敵視しています。
というわけで、これらの特徴を合体させると、金持ってて、わがままで、リベラルで、独身率高めで、男性や共和党を敵視するような、やべえ女たち、みたいな感じになるでしょうか。
そんな女性は昔からいたと思いますが、SNSが普及して、トランプという明確な敵が生まれたことで、AWFULな女性たち同士での井戸端会議をやりすぎた結果、どんどんやることが過激になっているという状況について、前回の動画でご紹介しました。

じゃあ、男はどうなのか?というと、SNSが普及したことで、何が加速しているのか?といえば、ポルノやゲーム、ギャンブル、Vtuber、ニコニコ動画、5chなどの、ドーパミンが出るような暇つぶしに向かっているというのが、特に日本における、ヘタレ男子の実態でしょう。
日本の男性なら、「まあ、そうかな」と思い当たる節はあると思いますが、では、他の国はどうなのでしょうか?
これが実は、宗教に向かっているのではないか?というのが、今回の動画のテーマになります。
そこで今回の動画では、主に欧米諸国において、特に若い人の間で、キリスト教が復活してきている実態について、詳しく見ていきたいと思います。
それでは、参りましょう。
2、欧米で復活してきている宗教の現状
最初に、各国におけるキリスト教が復活してきていると見られるデータや記事をいくつかご紹介していきます。
(1)フランス
まずはフランスです。
こちらの左側のグラフは、洗礼を受けた成人の数の年間推移になります。

2016年から2022年ぐらいまでは、4000人から5000人の間ぐらいだったのですが、2023年から大きく増加し始め、2025年はなんと前年比45%増の1万人を超えました。
では、どんな人が洗礼を受けたのか?というのが、真ん中のグラフなのですが、18-25歳が最も伸びており、年間1000人程度だったのが、昨年は4000人にまで急増していました。
その次に多いのが、26-40歳で、こちらも、この2年間で2倍以上に伸びていました。
つまり、若い人で洗礼を受ける人の数が、ここ2年ぐらいで、一気に増えているんですね。
(2)イギリス
次はイギリスを見てみましょう。
イギリスでは、月に1回以上、教会に通う人の割合を調べていたのですが、2018年と2024年を比較した時に、18-24歳の若い世代ほど、教会へ行く割合が大きく増えていました。4%から16%へと、4倍の増加です。

その次に若い25-34歳も、4%から13%へと、増えており、こちらもかなり増えていることがわかりますね。
ただし、現在教会に通っている人のうち、2割程度は少数民族、つまり世界中から来ている移民出身者の可能性が高いため、移民を大量に入れたから、教会に通う人も増えたという側面はありそうです。
ただ、全体に占める移民出身者の割合は2割程度ですから、教会へ通う人の割合が増えていることは間違い無いでしょう。
(3)アメリカ
そしてアメリカです。

アメリカでは、毎週教会に出席する割合を男女別に出しているのですが、過去の傾向を見ると、女性の方が高い割合で推移していたのですが、
ここ数年は男性の方が割合的に高い傾向にあり、昨年はさらにその割合を大きく伸ばし、45%の人が、毎週教会に行くと答えていました。

そして、これをさらに年代別、性別で分けてみたのがこちらなのですが、Z世代やミレニアル世代と呼ばれる、比較的若い世代ほど、出席率が高く、特に1981年から96年生まれのミレニアル世代の男性の出席率が大きく伸びていました。
この世代は、現在30代から40代半ばぐらいなので、子育て中の父親がここに入ります。
男性は、親父になると、宗教に目覚める傾向があるようですね。

また、こちらはアメリカ聖書協会というところが実施した調査なのですが、若者の教会への関心が高まっていると答えた教会の割合が54%と過半数を超え、特に男性の関心が高いと答えた教会は、6割近くになっていました。
こんな感じで、いろいろな調査を見てみると、特に若い男性において、教会や聖書、キリスト教に対する興味関心が復活してきている兆候が見られるようです。
3、なぜ欧米の若い人を中心に、宗教回帰が起こりつつあるのか?
では、なぜ欧米では、若い人ほど、そしてアメリカでは、男性ほど、宗教に回帰する人が増えているのでしょうか?
その理由は、私が思うに大きくは3つあると思います。
(1)リベラルのヤバさに、ドン引きする人が増えた
1つ目は、社会が豊かになって、リベラルな考え方が行きすぎた結果、
親も何をやってもいいよと、好きなようにさせてくれるようになった結果、
何をやればいいのか?自分の人生の意味は何なのか?がわからなくなって、
とりあえず金儲けとけばいいんじゃね?とか、
とりあえず全部ぶっ壊そうぜ!とか、
そういうやべえ奴らが悪目立ちして、ドン引きする人が増えてきたからだと思います。

こちらは、X上でよく見かけるイラストなのですが、リベラルの価値観が、年を追うごとにどんどん保守側の価値観から遠ざかっていってることを表しています。
特に現在のアメリカのリベラルの主張は、
・不法移民を守れ、もっと入れろ!とか、
・子供の性転換を邪魔するな!とか、
・トランスジェンダー万歳!格好は男でも、女だと自己申告してる人には、女子トイレも女子更衣室も使わせるべきだ!とか、
・保守派のインフルエンサーのチャーリー・カークが死んだ?ざまあだわ、みたいな、
そういう、頭がイカれた主張を平気でする人がたくさん見られます。
なので、流石にこれは人間としての道を外してるだろ?ということで、そういう人たちと距離を置きたい、そして、こういうやべえ奴らとは違って、道を外さない生き方があるとしたら、それは宗教が教えてくれるのではないか?と期待する若い人が増えているのでしょう。

例えば、最近ですと、移民関税執行局 ICEへの抗議活動と称して、中学生や高校生が、街頭にでて、共和党支持者らしき車を見つけたら、みんなで物を投げつけたり、それに怒って降りてきた大人や、それを注意しにきた教師をボコボコにしている動画が、XやTikTokで結構出回っています。
そのため、親の側としても、そんなやべえ教師に子供を洗脳させられたくないため、私立の宗教系の学校に通わせる人が増えているようですね。
(2)ポリコレの呪いから解放された人が増えてる
そして、2つ目が、トランプ政権の発足によって、ポリコレの呪いから覚めた人が増えているという可能性です。

昨年1月の就任初日に、トランプ氏は、人間は男と女の2つの性別しかないと宣言し、LGBTQだからという理由だけで、大学や職員採用での優遇をするDEI政策を廃止すると宣言しました。
これによって、それまで欧米諸国を覆っていた、ポリコレは絶対正義みたいな空気を、ある程度、吹き飛ばしたのだと思います。
実際、先ほどご紹介したように、フランスやアメリカでの、若い人たちによる宗教への回帰は、2025年に大きく盛り上がっています。
特にアメリカにおける宗教への回帰は、この点が大きいでしょう。
バイデン政権までのアメリカは、SNSに対する保守層への検閲もひどく、なかなか保守派の意見が広がりにくい環境にありましたので、現在のリベラルがやってることを真っ向から批判することや、保守派と見られるような、教会に行くというような行動を控えている人が多かったのだと思います。
しかし、Xがイーロンマスクのおもちゃになって、Facebookも検閲しててごめんなさいとやめたので、教会に行きやすくなったと感じる若い人が増えたのではないかと思います。
(3)生きる意味を考える人が増えてきた
そして最後の3つ目が、生きる意味を宗教に求める人が増えてきたからです。
ここまでご紹介してきた、若い人たちの宗教回帰の記事の中で、たびたびその理由について、語られているのが、この生きる意味を宗教に求める人が増えてきたからではないか?ということでした。

*ロゴセラピーは、ビクトール・フランクルが始めた「生きる意味」を見つけることで、人々の精神状態を改善する治療法のこと
現代社会は、SNSの普及と、情報技術の発達によって、ありとあらゆるものが数値化され、他人と比較される、相対評価の世界になってしまっています。
自撮り写真を投稿すれば、あの人よりもビジュがいいとか、前より太ったとか言われ、いいねの数を比較され、
婚活をやれば、年収や年齢で比較され、弾かれてと、
何をやるにも、他人と比べてどうだと、強制的に競争に巻き込まれてしまっています。
そして、それらの数値を追い求めて、色々と攻略法を考えたりするわけですが、それって本当に自分のやりたいことなのか?自分の求めていることなのか?これに意味があるのか?と考え始めると、途端にドツボに陥ってしまいます。
しかし、宗教の世界はそうではありません。
神様の教えは、こうやった方がいいとか、こういうことはすべきではないと言うような、絶対評価の世界なので、他人と比較しろなんて言いませんし、競争にさらされるストレスもありません。
また、同じ教会に通う人たちの間でも、同じ教義を信じている仲間意識によって、助け合うことが普通になりますので、孤独感からも解放されるでしょう。
ナチスの強制収容所という極限状態を生き延びて、翌年に「夜と霧」を書いて有名になった、ビクトール・フランクルという精神科医がいます。
このフランクルが、強制収容所を経験した結果、人間が持つ生きる意味は、3つの方法で見つけ出せるそうです。
1つ目は、作品を創作したり、なんかやってみること
2つ目は、何かを経験したり、誰かに出会ったりすること
そして3つ目が、避けられない苦しみに対して、自分の態度を選択すること
の3つです。
最後の3つ目は、本当に追い込まれた時に、自分がそれをどう捉えるのか?という極限状態で突きつけられることなので、万人には参考になりませんが、残りの2つについては、教会や聖書が、そのきっかけになり得る可能性は十分にあります。

カナダの臨床心理学者で、YouTubeの登録者が880万人以上いるジョーダン・ピーターソンという方がいるのですが、この人は、心理学的な観点から、聖書や古典を読み解くような講演を多数行なっており、聖書の言葉が、現代社会に生きる人にとって、生きる意味を与えるヒントとなるようなことをいろいろと語っています。
というか、人生とか、生きる意味とか、そんな重たい話題を友達や会社の人たちと話す機会なんて、普通ないですよね。家族でもないでしょう。
おそらく、そういう真面目な話ができる雰囲気というのが、宗教的なことを話す人の講演会だったり、教会だったりするのだと思います。
それが、人生に悩む若い人たちを惹きつけるのではないでしょうか?
4、企業家や知識人の間でも、宗教の価値を認め始めている
そして、このような宗教への回帰は、何も若い人だけではなく、起業家や知識人にも、その波が広がっています。
例えば、イーロン・マスクは、文化的キリスト教徒を自認しています。

この文化的キリスト教徒とは、今の日本人みたいなものです。仏教徒の意識がなくても、盆になったら墓参りに行ったり、お寺で葬式をあげたりするような人のことですね。
宗教そのものを信じていなくても、宗教が作り上げてきた文化や価値観、伝統は尊重するという姿勢のことです。
このキリスト教の価値観については、「より良い社会、私たちが住みたいと思う社会へと導くと思います」と語っており、より良いものを求めるという価値観のようですね。

(参考:conversation with Tyler.com)
また、トランプ政権の黒幕の一人と言われている、ピーター・ティールも、カトリックに興味を持っている起業家です。
度々、宗教雑誌に寄稿していますし、最近ですと、聖書とワンピースの関係なんかについても語っています。
また、この50年間の技術的な停滞から抜け出すためには、聖書的な想像力が必要だと考えている節もあり、彼と一緒に働いているスタッフには、宗教についてのアイデアを語っていて、その内容で本が出せるほどの考察がされているようです。

さらに、最近ですと、無神論者で有名な、リチャード・ドーキンスという生物学者も、文化的クリスチャンを自認し始めました。
彼は「利己的な遺伝子」とか「神は妄想である」などの、有名な著作のある無神論者ですが、あまりに現在のイギリスがイスラム教の移民だらけになって、キリスト教的な伝統がぶち壊されているため、「これは違う」と今更気づいたそうです。
神の存在を信じないことと、キリスト教的な文化、価値観、伝統、ライフスタイルを捨てることは、全く違うということらしいですね。
多分、昔の科学者には、宗教を否定することは、一種のかっこよさでもあったのかもしれませんが、いざ宗教を捨ててみたら、とんでもない目にあってるというのが、現在のイギリスのようです。ま、イギリスですから、こんなものなのでしょう。
というわけで、今回は、宗教に回帰しつつある、欧米の動きとその理由について見てきました。
あまりに自由になりすぎて、リベラルがイカれすぎた反動として、原点に戻る的な意味で、宗教が求められているようですが、気になるのは日本ですよね。
今回、高市政権が圧勝して、保守回帰的な動きが進んでいますが、別に仏教とか、神道とか、そういうものが復活しそうに見えませんし、江戸時代の人たちの生活なんかを見ても、別にそんなに宗教的な印象も受けません。
江戸時代はお伊勢参りが流行ったそうですが、だからと言って、江戸時代の人が神道にかぶれていたわけでもないでしょう。
それこそイーロンマスクがいうところの、文化的神道とか、文化的仏教と言われるようなレベルのものだったと思います。
なので、もし日本でも保守回帰のようなものが起こるとしたら、それは仏教とか神道とか、教育勅語とか、そういうものではなく、もっと文化的なもの、その地域での伝統的なものに対する見直しのようなものになるのではないでしょうか?
この辺の日本の保守回帰というテーマについては、今後も考えていきたいと思っています。







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