土地総合情報システムで実勢価格を調べる方法 | イエ&ライフ

土地総合情報システムで相場を調べる方法

取引価格の調べ方 土地価格の調べ方

(本ページはプロモーションが含まれています。該当するサービスには、【PR】と表記しております)

 

 

不動産を売りたい、または買いたいと思った時に、まず気になるのが「相場がいくらなのか?」ですよね。

しかし、日本では個人情報の取り扱いが厳しいため調べることが難しいので、「公示地価」「不動産サイトの物件情報」を参考にするしかありません。

 

国が出している公示地価(や基準地価)は、全国の土地の1,600分の1しかカバーしていないため、知りたい場所の価格がわからないことがよくあります。

不動産サイトの物件情報も、売りたい価格であって、取引された価格ではないので、どこまで信用していいのかわかりません。

 

そこで出番となるのが、国土交通省が運営している「土地総合情報システム」です。

この記事では、その活用方法について解説します。

 

土地総合情報システムの活用法

何はともあれ、まずは実際に使ってみましょう。

 

 

上の画像はPC版です。左側の選択画面を使って調べるのが簡単です。

スマホ版もほぼ同じようになっていますが、スマホ版の方がちょっとわかりにくいので、ここからはスマホ版で解説します。

 

不動産取引価格情報検索_スマホ

 

「1.時期を選ぶ」では、取引された時期を選びます。最初は過去1年間で設定されていますので、そのままで構いません。

 

次は「2.種類」で

  • 宅地
  • 宅地(土地と建物)
  • 中古マンション
  • 農地
  • 林地
  • すべて
  • 宅地(土地、土地と建物)

の7種類から選びます。

土地価格を調べたい場合には、「宅地」を選んでください。

 

「3.地域を選ぶ」では、都道府県、市区町村、町丁目の順にそれぞれを選択していきます。

取引価格情報検索_地域選択

 

今回は、「千葉県千葉市中央区赤井町」で調べました。

地区のところで、( )内に件数が表示されています。知りたいエリアの取引件数が少ないと感じたら、「1.時期を選ぶ」で過去2年間を選択してください。

 

不動産取引価格情報検索_表示設定

 

すると、このような画面が出てきます。

右上に「表示設定」というボタンが出ますので、これをクリックしてください。

 

不動産取引価格情報検索_表示設定_坪単価追加

 

設定画面に移ったら、「坪単価」をタップして画面のように「表示」にしてください。

こうすることで、坪単価ベースで取引価格を確認できるようになりました。

 

不動産取引価格情報検索_検索結果

 

スマホ版では、一覧表示ができないため、1件1件チェックしていきながら参考にしていくことになります。

 

それに対して、PC版で検索するとこのような形で画面が出てきます。

一覧表示になりますし、坪単価もパッと見て比較できるので、いろいろな地域の相場を見たい場合には、PC版を利用した方がいいでしょう。

 

千葉県の取引データ

 

 

どこまで信用できるのか?

 

ここで調べられる取引情報は、国土交通省が不動産取引をした人に送っているアンケート調査に回答してくれた分だけしかありません。

 

その数は、この1年間で約27万件です。

昨年の土地・マンションの取引件数は約162万件ですので、回収率は約17%ということになります。

 

つまり、残りの83%はいくらで取引されているかわからないのです。

さらに注意が必要なのは、この17%のデータをもとに公示地価が作られているという点です。

 

不動産の取引価格情報提供制度の目的

 

ということは、残りの83%の中に高い価格で取引があったとしても、公示地価には反映されないのです。

そのため、公示地価とこの取引データを比べてみると、公示地価よりも2〜5割高い事例を見かけることもあります。

 

千葉県柏市で見られた6〜7割高く売れた事例

例えば、千葉県柏市の今谷上町という地域で調べてみたところ、

  • 公示地価:49万円/坪
  • 取引価格:39〜85万円/坪

公示地価の0.8〜1.7倍で取引されていました。

 

柏市今谷上町

 

 

同じく柏市の南増尾地区では、

  • 公示地価:20.6万円/坪
  • 取引価格:5.2〜33万円/坪

公示地価の0.25〜1.6倍で取引されていました。

 

柏市南増尾の土地取引

 

このようにして、全国の約200の市区町村について調べてみたところ、かなり公示地価と実際の取引とで違いがあることが判明しました。

 

都道府県住所公示地価/坪取引価格/坪公示地価の何倍?
東京都23区千代田区神保町485万円300〜990万円0.62〜2.04倍
東京都23区中央区佃644万円530〜970万円0.82〜1.51倍
東京都23区墨田区東向島111万円150〜290万円1.35〜2.61倍
東京都八王子市北野台33万円30〜43万円0.91〜1.3倍
東京都立川市柴崎町121万円97〜340万円0.8〜2.81倍
東京都武蔵野市吉祥寺本町216万円150〜300万円0.69〜1.39倍
神奈川県横浜市神奈川区松見町85万円74〜150万円0.87〜1.76倍
神奈川県川崎市中原区木月136万円160〜240万円1.18〜1.76倍
神奈川県相模原市緑区東橋本70万円17〜140万円0.24〜2倍
千葉県千葉市中央区松波77万円64〜110万円0.83〜1.43倍
千葉県船橋市松が丘30万円26〜41万円0.87〜1.37倍
千葉県柏市今谷上町49万円39〜85万円0.8〜1.73倍

 

そのため、土地総合情報システムで調べるだけでは、その地域の相場を調べるのはかなり難しいのが現状です。

 

なぜ、これほど大きく違うのか?

その理由は2つあります。

 

1つは、先ほど説明したように、公示地価が全国の宅地の1,600分の1しかカバーしていないということ。

近くに参考となる価格がなければ、売り手も強気で売り出したり、弱気で売り出したりと様々ですから、取引価格が大きく開いてしまうのです。

 

 

そして、もう1つが、不動産会社によって持っている取引情報が違うこと。

実は、どんなにその地域に詳しい不動産会社でも、1〜2割の取引情報しか持っていないのです。

 

というのも、不動産会社はレインズというシステムを通じて、不動産会社同士で物件情報や取引情報を共有しているのですが、このレインズで共有している取引情報は全体の11%しかないからです。

 

レインズに登録されている取引情報は、17.9万件しかない

 

昨年の土地・マンションの取引件数は約162万件でしたので、

 

17.9万件 ÷ 159万件 = 11%

 

つまり、不動産会社が持っている取引情報は、

「レインズに登録されている11% + 自社の取引実績」

だけなのです。

 

どんなにその地域で有名な不動産会社でも、取引の1割以上を占めることはありませんので、持っている取引情報は1〜2割になるんですね。

 

持っている取引情報が違うから、査定額に差が出る

査定額が違うイメージ

 

正確な価格を調べる方法

 

不動産会社によって査定額が変わるのであれば、その地域の相場はどうやって調べられるのでしょうか?

確実なのは、不動産の一括査定を活用して「平均価格」を調べる方法です。

 

不動産の一括査定とは?

不動産の一括査定とは、複数の不動産会社から「いくらで売れるか?」を教えてもらえるサービスのことです。

複数の不動産会社が査定をするので、会社によって査定額も変わります。

 

そのため、

  • 最高価格:その地域を得意とする会社による高く売れる限界価格
  • 平均価格:その地域の相場

の2種類の価格を調べることが可能になります。

 

査定と相場の関係

 

平均価格を調べておけば、その価格よりも少し安めにすれば、早く売れやすくなりますし、買い替え先の予算などの把握にも役立ちます。

また、高い査定額を出してきた会社に理由を聞いて、高く売り出せるかを判断することも可能です。

 

そのため、不動産の売却を考えているのであれば、1度利用しておいて損はないでしょう。

 

オススメのサービス2社

では、ここまでの検証結果から、あなたの不動産の状況や、受けられるサービスから、オススメの2社をご紹介します。

 

【PR】HOME’S(ホームズ)

ホームズ

 

参加社数:1,704社

利用者数:470万人

机上査定:可能

 

大手不動産サイト「HOME’S(ホームズ)」が運営している一括査定サービスです。

参加社数がもっとも多いため、地方や郊外の物件でも広く対応してくれるのが強みです。

 

 

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参加社数:1,600社

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机上査定:可能

 

イエウールの特長は、大手企業の参加社数がもっとも多い点です。

仲介実績が多い会社へ査定ができた方が、より多くの過去の取引情報から査定をしてくれますので、高い査定が出てくる可能性も上がります。

 

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一括査定の比較_大手の参加状況

 

  • 参加社数が1,600社
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など、もっともバランスのとれたサービスと言えるでしょう。

 

 

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この記事を書いた人
ゴトウ

証券会社で12年間勤務。営業と店舗マーケティングに従事後、2018年から当サイト「イエ&ライフ」を運営しています。

不動産価格の動きの理解や今後の予想は、金融マーケットの知識があると理解しやすいため、読者のお役に立てるのではないかと、サイトを運営しています。

また、2024年からYoutubeチャンネルも始めました。
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