住宅ローンの選び方。「実質金利」と「無料の保障」を甘く見るな! | イエ&ライフ

住宅ローンの選び方。「実質金利」と「無料の保障」を甘く見るな!

住宅ローン

どこの住宅ローンを選べばいいか、迷っている人は多いはずです。

金融機関によって金利は違うのはもちろん、手数料の体系も違えば、無料のサービスもさまざまですからね。

とても複雑なので、ムリもありません。

 

そこで、この記事では、数ある住宅ローンの契約内容を詳しく調査して、金銭的にお得になるローンの選び方のポイントをまとめました。

 

そのポイントとは、以下の3つです。

  1. HPに乗っている金利は「表面金利」。事務手数料、保証料などの諸経費も含めた「実質金利」で比較しないと意味がない
  2. 変動金利から固定金利に変えた時にトクな金融機関を探す
  3. 無料でついてくる医療保障なども考慮すると、保険の見直し効果で数十万円の節約になる

 

選ぶローンによって、数十万〜数百万円単位で結果も変わるので、知っておいて損はないはずです。

 

1、変動金利の比較は、「表面金利」ではなく「実質金利」で!!

金融機関のHPで、住宅ローンの金利を調べていると「0.4%」とか、35年で「1.3%」など、「えっ?こんなに低いの?」とビックリしてしまった経験をお持ちの方もいると思います。

 

ですが、よくよく調べてみると、住宅ローンでかかる費用は、それ以外にも事務手数料や保証料がかかります。

そのため、それらの費用を含めた「実質金利」で比較しないと、思ったよりも高い条件でローンを組んでしまう可能性があるのです。

 

実質金利=住宅ローン金利+諸費用(事務手数料、保証料等)

 

主な金融機関の諸費用

  条件 主な金融機関
事務手数料(定率) 借入金額の2.16% じぶん銀行、SBI銀行、ソニー銀行など
事務手数料(定額) 32.4万円 楽天銀行
保証料+事務手数料

借入金額の2.06%

+32,400円

三菱UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友銀行など

 

これらの諸費用は、HPに出されている金利には含まれませんので、その分を計算しないと、どこがどれぐらい有利なのか、判断できないんですね。

 

そうして算出した金利が「実質金利」と呼ばれるもので、「消費者に誤解を与えないように、きちんと比較できる基準を作るべきだ」とアメリカで決められた算出方法です。

(参考:住宅金融支援機構 APRの算出方法について)

 

2、固定に切り替えても有利な金融期間を探す

この20年ぐらい、日本の金利はずーっと下がりっぱなしだったので、「金利は上がらないものだ」と信じている人も多いと思いますが、住宅ローンの支払いは20〜30年単位の長い戦いになりますので、今後固定金利へと変更する可能性もありますよね。

(*こちらの記事↓で、今後の金利の見通しについて解説しています。)

住宅ローンの金利の見通し。異次元緩和はいつ終わるのか?
量的緩和政策のこれまでの流れから、今後の住宅ローン金利の見通しについて解説します。

 

そういった可能性を考慮して、固定金利へと移行した時にも有利な条件に切り替えられる金融機関を探しておくべきでしょう。

 

では、具体的にどうやってそれを探すのか?

1つの目安としては、5年や10年などの固定金利で現在の実質利回りが低いローンがどこかをチェックすべきでしょう。

 

こちらのサイトで、諸費用込みで、金利タイプ・期間に応じて比較できます。

 

最新の金利条件で比較するならこちら

 

3、無料でついてくる医療保障もチェック!保険の見直し効果で、月額数万円の節約にも!

住宅ローンを組んだら、なるべく早くしておきたいことが「保険の見直し」です。

見直しで節約できる代表的なパターンを3つほどご紹介します。

 

(1)団信への強制加入で、死亡保障が削れる

フラット35以外の住宅ローンでは、「団体信用生命保険」へ強制加入されるため、死亡保障が重複することになります。

 

例えば、3,000万円の死亡保障に入られているとしましょう。

この3,000万円は、子供が大きくなるまで、または奥さんが年金をもらえるまでの生活費を家賃込みで計算しているはずですよね?

 

ですが、住宅ローンで加入する「団体信用生命保険」では、もしあなたが死亡した場合に、残りのローンを全額保険で返済する契約になっています。

つまり、家賃分の死亡保障が節約可能になるのです。

 

(2)金融機関によっては、医療保障もついてくる

現在、ネット銀行や住宅ローンに力を入れている金融機関では、団信以外にも「病気やケガなどで、働けなくなった時の保障」が無料でついてきます。

 

住宅ローンについてくる無料の主な保障

 

住信SBI銀行や楽天銀行では、病気になって1年以上働けなくなった時点でローン残高がゼロになります。

こちらはいわゆる「就業不能保障保険」の代わりになります。

 

また、じぶん銀行では、「ガン」と診断されただけで、ローン残高が半分になる保険がついてきます。

こちらは「がん保険」の代わりになりますね。

 

普通のがん保険では、「ガンと診断されたら50万」「入院1日あたり1万円」といった内容で、トータルで見ると100〜200万円ぐらい備えにしかなりません。

だったら、「じぶん銀行の住宅ローンで、ガンと告知されたら何百〜何千万円分のローンが半分になる保障で代用した方がいい」という判断もアリですよね。

 

(3)積立型の保険が無意味に?早期返済が得になる

保険に加入されている方の多くが、積立型の保険を選ばれていますが、現在の低金利の状況では、20〜30年積み立てて、やっと1割増えるかどうかという商品が多いのが現状です。

それに対して、住宅ローンはどんなに低くても、年利0.5%ぐらいはかかります。

そのため、前倒しで返済した方が、ローンで支払う利息が減りますので、数十万〜数百万円単位の節約につながります。

 

特に長く加入していると、解約返戻金の返戻率も上がってきますので、「途中解約してもローンの返済にあてた方が得」になってきます。

また、加入して日が浅ければ、「今のうちに積立をやめて、ローンの返済に充てた方が得」という状況もあり得るでしょう。

 

なお、このような解約も含めた見直しは、来店型保険ショップで相談すると、あなたの保険証券をもとにキレイに見直しをしてくれます。

 

こちらのサービスが便利ですので、ご参考にしてみてください。

 

 

まとめ

というわけで、住宅ローンを選ぶときに押さえておきたい3つのポイントをご紹介しましたが、いかがだったでしょうか?

実質金利については、他のサイトでも取り上げているところも多いですが、「住宅ローンについてくる無料の保障が、保険料の節約に効果があること」は、意外に盲点だったのではないでしょうか?

 

家を買うと、数千万円単位でお金が動くので、「それまで正しいと思っていたことが必要でなくなる」場合もあるんですよね。

それだけ大きなイベントですから、金利も保障も慎重に選ぶことが大事です。後悔のない住宅ローン選びにしましょうね。

 

 

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この記事を書いた人
ゴトウ

証券会社で12年間勤務。営業と店舗マーケティングに従事後、2018年から当サイト「イエ&ライフ」を運営しています。

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