イランの終わり。イギリスの世界秩序を壊したいトランプとイスラエル | イエ&ライフ

イランの終わり。イギリスの世界秩序を壊したいトランプとイスラエル

youtube原稿

今回の動画は、「イランの終わり。イギリスの世界秩序を壊したいトランプとイスラエル」ということで、やっていきたいと思います。

 

1、はじめに

2/28に、アメリカとイスラエルによる、イラン攻撃が始まりました。

首都のテヘランだけでなく、エスファハン、ゴム、カラジなどの他の都市への空爆が行われており、最高指導者のハメネイ師とその家族や、多数の政府高官、そして、小学校などにも空爆が行われ、多くの犠牲者が出ているようです。

 

(参考:BBC)

 

この攻撃を受けて、イランから中東の米軍基地や、イスラエル国内、そして米軍の空母であるリンカーンなどへの報復攻撃が行われているようですが、この動画を作っている3/2現在では、その被害はまだよく分かっておらず、いつ終わるかも不明な状況にあります。

それで、この攻撃についての理由は、一体何なのか?というと、昨年から続いている核兵器の保有疑惑などが言われてますが、いろいろな報道を見てると、もうハッキリと政権転覆だろうと言ってる人たちが結構増えているような印象です。

 

(参考:Facebook「イスラエル首相官邸」)

 

実際、イスラエル首相官邸のフェイスブックページを見ると、ネタニヤフ首相が完全に政権転覆を意図してやったようなことを言ってました。

その部分を抜粋しますと、

「この力の連合は、(これはアメリカとイスラエルのことですね)、私が40年間やりたかったことを実行することができます。

テロ政権の腰と太ももをうつ。これが私が約束したこと。これが私たちがすべきこと」

(参考:Facebook「イスラエル首相官邸」)

以上です。

 

これまでは、核兵器がどうのとゴタゴタやってるように見えましたが、それは表向きの理由であって、そもそも、イランの政権転覆が、元からの理由だということがわかります。

そこで、今回の動画では、なぜトランプ政権のアメリカとイスラエルが、これほど執拗にイラン政府をひっくり返したいのか?について、過去のイランの歴史を振り返りながら、考察していきたいと思います。

それでは、参りましょう。

 

2、イラン革命はイギリスとアメリカが仕掛けた

まず最初に押さえておきたいのが、イラン革命です。

イラン革命とは、1979年にイランのパフレビー王朝から、シーア派の政権に変わった出来事を指します。

 

(参考:WEB Archive)

 

しかし、このイラン革命がなぜ可能だったのか?について、調べていくと、かなり怪しいことがいっぱい、ツッコミどころがいっぱいです。

例えば、こちらはの記事では、イラン革命で亡命した元王様のレザー・パフレビーの言葉が載っています。抜粋しますと、

「当時は知らなかった。もしかしたら知りたくなかったのかもしれない。しかし、今となっては、アメリカが私を解任したかったのは明らかだ。国務省の人権擁護団体が望んでいたのは、まさにこれだったのだ」

(参考:WEB Archive)

以上です。

 

また、他にも、このパフレビー氏は、王様を追われる前に、

「ホメイニのひげを持ち上げると、あごの下に「Made in England」と書かれているのがわかるだろう」

(参考:WEB Archive)

とも言ってます。

 

つまり、イラン革命とは、アメリカとイギリスがやったんだというわけです。では、具体的にどういうことなのか?見ていきましょう。

まずイランという国は、19世紀から20世紀の初めにかけて、イギリスの植民地みたいな国でした。

 

(参考:wikipedia「イラン革命」)

 

1880年代には、タバコの販売の権利を王様がイギリスの大佐に譲ると言って、反乱が起きたりしてましたし、1901年には、アングロ・ペルシャという石油会社が、イランの石油利権を独占しました。

イランは、純利益の16%しか取り分がありませんでした。

 

なので、イランはイギリスにほとんどの原油収入を持っていかれて、貧乏な状況が続いていたのですが、それが1951年にモサデク首相が、もうイギリスに搾取されるのは嫌だ、ということで、イギリスを追い出します。

しかし、これにムカついたイギリスは、アメリカを仲間に入れて、1953年にクーデターを仕掛けて、モサデク首相を追い出しました。

 

そして、その後に着いたのが、イラン革命で追放されたレザー・パフレビー王だったのです。

そこから30年近く、パフレビー王朝が続くのですが、この時にイギリスが石油の権益を奪い返せたのかというと、そんなことはなくて、純利益を折半させられることになりましたし、さらにその中からアメリカやオランダなどが入ってきたため、4割しか得られないことになったのです。

 

84%から20%に減ったので、大打撃もいいところです。

そこで、ムカついたのかわかりませんが、イギリスはイラン革命を起こしていきます。

 

(参考:wikipedia「アメリカ大統領一覧」)

 

まずそもそもですが、1979年というのは、アメリカは民主党のカーター政権であり、イギリスとズブズブの政権でした。

こちらの表は、うちのチャンネルでよくご紹介するものですが、任期の途中で死んだり、スキャンダルで退任した大統領のリストです。

 

ほとんどが共和党やホイッグ党という、アメリカファーストの政党の大統領が、銃殺やら毒を盛られるやらで死んでます。一方で、民主党はほとんどいません。

この不自然な理由は、民主党がイギリスとつるんでるグローバリズム政権だったからです。古くは、南北戦争の頃に、イギリスは堂々と南軍を支援しています。

 

当時の南部は、黒人奴隷をこき使って、綿花をイギリスに輸出することで儲けているグローバリズム政党だったからです。

なので、カーター政権もイギリスの影響下にあった可能性が高く、先ほどのパフレビー氏のアメリカにやられたという告白も、イギリスにつながっていると考えられます。

 

そして、イランという国は、昔から宗教はイスラム教シーア派だったわけですが、

16~18世紀はサファヴィー朝で、

18~20世紀はカージャール朝という君主国家であり、宗教狂いの国ではありませんでした。

 

また、当時のイランが経済的に苦しかったのは確かですが、政権転覆が起こるほどの大規模な民衆反乱は起こっていません。せいぜい1万人規模のもので、農村部では、大地主から土地を取り上げて、農民に与えていましたから、飢え死にしそうで大変みたいな農民反乱が起こっていたわけでもありません。

そんな状況で、宗教万歳のイランにしたいという国民がどれだけいたのでしょうか?

この時点でもう怪しい匂いがプンプンしてきます。

 

(参考:wikipedia「イラン革命」

Telegragh)

 

さらに、イラン革命の顔となった宗教指導者のホメイニ氏ですが、この人は1964年にイラクに追放されていたため、直接的な影響力はそれほどありませんでした。

だって、街頭に出て喋ったりできなかったわけですからね。ホメイニさん?誰それ?というのが、当時の多くのイランの人たちの感覚だったと思われます。

 

むしろ、人気があったのは、近代イスラム理論家のアリー・シャリアティ氏でした。しかし、この人は、1977年に、イギリスで◯害されています。

おそらく、イギリスのいうことを聞かない人だったので、候補者を消したのでしょう。この辺から、もうイギリスのクソっぷりが見えてきましたよね。

 

そしてさらに、同じ年の10月に、ホメイニ氏の息子さんが謎の死を遂げています。これで悲劇の指導者になった後に、ホメイニ氏はフランスへ亡命先を変えてもらうのですが、ここでイギリスのBBCが、フランスにインタビューに行ったりして、悲劇のホメイニ氏を次のイランの指導者だとヨイショをし始めます。

当時は、テレビやラジオがイランでも広がっていたため、イラクの田舎でいるよりも、宣伝効果が抜群だったのです。

これによって、イラン国内でもホメイニ師の認知度が上がり、革命が成功した後に、フランスから凱旋帰国をすることができたというわけです。

 

3、なぜ英米はイラン革命を仕掛けたのか?

しかし、こんなことをやっても、イギリスの石油の権益が取り戻せるわけではありません。

むしろ、イラン革命によって、イギリスもアメリカも、石油権益はゼロになりました。経済的に見れば、むしろ自滅行為だったはずなのに、なぜイギリス、そしてアメリカは、イラン革命を後押ししたのでしょうか?

 

(参考:アラブ・イスラエル紛争)

 

その理由は、イスラエルと敵対するライバルを作ることで、中東をずっと不安定化したかったということでしょう。

1947年に国連によって、イスラエル領が、イスラエルとパレスチナに分割されることが決まったのですが、こんな条件は認められないとして、翌年48年にパレスチナ領に戦争を仕掛けて、周辺国を巻き込んでの中東戦争が始まりました。

 

しかし、アメリカがイスラエルを支援したことで、1970年代には、周辺のアラブ諸国もイスラエルに降参していました。

お隣のエジプトも1978年のキャンプ・デービット行為によって、イスラエルが占領していたシナイ半島が返還され、イスラエル船籍の船がスエズ運河を自由に通ることができるようになるなど、周辺国との関係もおさまりつつあったのです。

 

 

そんな時期に、イラン革命が起こり、国有化した原油収入を元手に、レバノンのヒズボラや、イエメンのフーシ派、ガザ地区のハマスなど、イスラエルの周辺に位置する国々のシーア派の支援をすることで、イスラエルに対抗するようになったのです。

イラン革命の前年の1978年9月に、イランの首都テヘランにあるジャレ広場で、抗議活動をしていた反対派89名が、治安部隊と衝突して亡くなるという事件がありました。

この時にホメイニ氏は、このように述べています

「4000人の無実の講義者がシオニストによって虐殺された」

(参考:wikipedia「イラン革命」)

以上です。

 

4000人というのは、話を盛った感じですが、なぜここでシオニストという言葉が出てきたのでしょうか?

当時のイラン政府は、イスラエルとの関係が良好だったので、それを指したのかもしれませんが、当時のイラン国民にとって、イスラエルがイランに危害を加える存在ではありませんでした。

 

なのに、シオニストを殊更、敵対視するのは、あまりに不自然でしたし、イラン革命そのものが、シオニストを打倒するものではなく、現在の王政がアメリカべったりで、国民がちっとも豊かにならないということでの不満だったはずです。

それが、いつの間にか、イスラエルを敵視する宗教国家が生まれてしまった。

 

イスラエルや、イスラエルを支援してきたアメリカのシオニストからすれば、せっかくイスラエルが落ち着くと思ったら、オイルマネーでテロ組織を支援するイランという厄介な怪物が生まれたというわけです。

なので、イスラエルやトランプ政権が、今のイランにムカついているのは、そう言ったことが背景にあるんですね。

 

4、反米国家を潰しに行くトランプ

それで、今年になって、トランプ政権は、ベネズエラに攻撃を仕掛け、マドゥロ大統領夫妻をNYへ連行したり、キューバの原油輸出をメキシコやベネズエラに止めさせて、兵糧攻めにしたり、今回のイランへの攻撃をしたりと、

いわゆる反米国家に対する、容赦のない攻撃を仕掛けているように見えます。

 

(参考:wikipedia「1998年ベネズエラ大統領選挙」)

 

では、この反米国家がどのようにして作られたのか?というと、かなりアメリカ民主党やイギリスのグローバリストの匂いがプンプンします。

例えば、キューバ革命は、もともと革命勢力が300名ぐらいしかおらず、政府軍と負けては、何度も逃がしてもらってましたし、CIAによる支援も受けていました。

 

ベネズエラのチャベス大統領も、1998年の大統領選挙で勝利して、社会主義化していくわけですが、この選挙も、新しいコンピューターシステムを導入した始めての選挙で、この選挙監視団として、カーターセンターが結果を確認しています。

カーターセンターとは、民主党大統領だったカーターが作ったNGOですから、グローバリストの関与が疑われます。

そして今回のイラン革命も、アメリカとイギリスによる政府転覆活動だったということで、反米国家は、その成立の仕方がかなり怪しいのです。

 

 

それで、これらの反米国家には、大きくは2つの特徴があると思います。

 

1つは、政権を取った後に、ムチャクチャ強圧的な政権となって、利権化しているということです。

キューバの軍部、と国営企業のGAESAは、キューバのドル箱の観光業を独占していて、それを国内のインフラなどに使わずに、ホテルの建設と自分たちのいい暮らしだけに使っていますし、

ベネズエラの軍部も、石油企業を国有化して利権化していったことで、国がさらにどんどん貧乏になって、700万人以上が難民として周辺国に逃げ出しました。

 

そして、イランでも、イラン革命防衛隊が利権化しており、軍需産業だけでなく、住宅建設、インフラ、石油ガスなどのエネルギー事業など、かなり幅広く商売をやっており、一般国民との格差が広がっています。

普通であれば、こんなことが続けば、国民からの反発が出そうなものですが、なんといっても、武力を独占してるので、国民は何も反抗できません。できるのは逃げることぐらいです。だからこそ、キューバもベネズエラも、移民として出ていく人が多いのです。

 

そして2つ目が、アメリカとイスラエルへの邪魔者効果がでかいということです。

キューバは、アメリカの裏庭という立地で、1960年代のキューバ危機では、アメリカの軍事予算を引き上げるきっかけとなりました。

 

ベネズエラは、南米を反米諸国化させ、同じような左派政権への影響を広めました。これによって、経済がうまく回らずに、アメリカに大量の移民を向かわせることになりました。

そして、イランは、80年代以降のイスラエルのラスボスとして立ち塞がりました。

 

中東や中南米を不安定化したままで得をするのは、武器を売れる軍需産業などのグローバリストです。現在、トランプ政権が、これらの国々を潰しに行ってるのは、このような構図を壊したいということではないかと思いますね。

 

5、トランプはイランをどう決着させるつもりなのか?

それで、今回のイラン攻撃についてなんですが、専門家の話を聞いていると、政府を転覆させるには、陸軍を地上へ投入をしなければいけないだろうけど、イランは山がきついので、そんなに簡単にいかないだろうという分析を結構見ます。

ですが、おそらくですが、トランプ政権もイスラエルも、そんなことは考えていないと思います。

 

(参考:abc news)

 

じゃあ何をしようとしてるのか?というと、これは政府高官の暗殺です。

2020年の第1期トランプ政権の頃に、ソレイマニ将軍という軍の最高司令官を米軍が暗殺するという事件がありましたが、昨年6月の12日間戦争でも、20人以上の政府高官が空爆で殺害されました。

 

そして今回、ハメネイ師とその家族も亡くなり、それ以外の政府高官も10人ぐらい亡くなっているようです。

つまり、トランプ氏とイスラエルはこのように言ってるのです。

「政権を維持するのはいいけど、偉くなった人は死ぬよ?」

 

ということなのです。

こんなことをやられ続けて、果たして、後を継いで、偉い人になりたい人が、どれだけいるのでしょうか?

 

(参考:ynet Global)

 

それで、実はイラン政府もこの辺のことは、すでにわかっているのだと思います。

今年1月7、8日ごろに、政府内で最高指導者のハメネイ師に対して、引退してもらおうという動きがあったそうです。

 

ですが、この提案は拒まれて、結局今回の空爆で亡くなったということなのですが、このような動きがイラン政府の中で起こっているということ自体が、すでにもう現在の宗教国家をやめるしかないと考えている政府関係者がそれなりにいることを示していると思います。

なので、現在はとりあえず米軍やイスラエルに対して、報復攻撃をやっているようですが、ダラダラ報復合戦を続けているうちに、またどこかのタイミングで、政府高官が一網打尽で暗殺されるような事件が起こるだけではないでしょうか?

 

そう考えると、一時的には、ホルムズ海峡が封鎖されるとか、いろいろとパニックになるような事件が起こるかもしれませんが、そのようなヤバい状況はそれほど長く続かないのではないかと予想しています。

この件については、もうちょっと状況が見えてきたら、改めて動画にするかもしれませんが、今の所の見立てはこんな感じです。

この記事を書いた人
ゴトウ

証券会社で12年間勤務。営業と店舗マーケティングに従事後、2018年から当サイト「イエ&ライフ」を運営しています。

不動産価格の動きの理解や今後の予想は、金融マーケットの知識があると理解しやすいため、読者のお役に立てるのではないかと、サイトを運営しています。

また、2024年からYoutubeチャンネルも始めました。
こちらも、よろしくお願いします。

ゴトウをフォローする
youtube原稿
タメになったと思ったらシェアしてくれるとウレシイです

コメント