平塚市の土地価格|上昇・下落した理由|今後の見通し

平塚市神奈川県

この記事では平塚市の

  1. 公示地価、基準地価
  2. 土地価格がこれまで上昇・下落した理由
  3. 今後どうなるのか?

の3点について解説しています。

(なお、本ページはプロモーションが含まれています。該当するサービスには、【PR】と表記しております)(※1)

 

 

1、平塚市の公示地価、基準地価の一覧

*詳しい地名を入力すると、絞り込めます。1文字からOK

*公:公示地価(2023.1.1現在)NEW!

*基:基準地価(2022.7.1現在)

*変化率が空白:比較する年度のデータがない場合

 

所在地及び地番最寄駅(m)坪単価(万円)前年比2018年比
公)平塚市堤町26番平塚(2000)349.6%25.6%
公)平塚市大神字下堤外3341番18平塚(7000)25.45.5%18.5%
公)平塚市桃浜町145番11平塚(650)77.94.9%12.4%
公)平塚市八重咲町21番4平塚(450)92.44.9%8.1%
公)平塚市松風町97番4平塚(650)88.44.3%5.9%
公)平塚市田村4丁目1381番2外平塚(5800)40.64.2%17.1%
公)平塚市明石町13番9外平塚(550)81.84.2%1.6%
公)平塚市黒部丘159番5平塚(2000)59.44.0%4.7%
公)平塚市代官町4番17外平塚(200)89.13.8%6.7%
公)平塚市四之宮1丁目711番外平塚(2300)36.33.8%10.0%
公)平塚市大神字西出口2011番17平塚(6800)38.63.5%5.4%
公)平塚市老松町14番8平塚(800)69.33.4%8.8%
公)平塚市八千代町1番14平塚(550)79.23.4%6.2%
公)平塚市夕陽ケ丘29番4平塚(800)75.93.1%3.1%
公)平塚市明石町24番25平塚(450)112.23.0%0.3%
公)平塚市龍城ケ丘94番17平塚(1500)62.72.7%-3.1%
公)平塚市高浜台17番7外平塚(1300)56.42.4%-3.4%
公)平塚市紅谷町2番17外平塚(150)247.52.0%1.4%
公)平塚市桜ケ丘142番5平塚(2800)51.52.0%0.0%
公)平塚市花水台144番1平塚(2300)53.51.9%-3.6%
公)平塚市中里417番外平塚(2300)55.81.8%-1.7%
公)平塚市西八幡3丁目782番平塚(2100)55.81.8%1.2%
公)平塚市東八幡1丁目429番6平塚(1600)59.41.7%1.1%
公)平塚市御殿2丁目1007番5平塚(3300)47.51.4%-0.7%
公)平塚市四之宮2丁目108番4平塚(2800)48.21.4%-0.7%
公)平塚市南原1丁目258番12平塚(2500)48.81.4%-2.6%
公)平塚市中原2丁目383番2平塚(3100)48.81.4%-0.7%
公)平塚市見附町43番4平塚(1200)671.0%-1.9%
公)平塚市徳延字曲田11番3平塚(4300)40.30.8%-5.4%
公)平塚市西真土3丁目1336番2平塚(3600)41.60.8%-2.3%
公)平塚市東中原2丁目361番1平塚(3900)43.90.8%-2.9%
公)平塚市四之宮5丁目807番11平塚(3500)44.90.7%-2.2%
公)平塚市札場町30番3平塚(1500)48.80.7%-8.6%
公)平塚市虹ケ浜44番平塚(2300)54.50.6%-8.3%
公)平塚市中堂68番4平塚(1400)56.80.6%-0.6%
公)平塚市公所字宮の前217番6平塚(5800)24.40.0%-11.2%
公)平塚市万田2丁目373番15平塚(4800)30.20.0%-11.2%
公)平塚市田村7丁目6185番15平塚(5600)38.30.0%-2.5%
公)平塚市山下3丁目850番5平塚(4200)38.30.0%-5.7%
公)平塚市入野字八反田344番10平塚(4800)340.0%-4.6%
公)平塚市南豊田字古川540番4平塚(4300)34.70.0%-5.4%
公)平塚市横内字流4249番4平塚(4300)37.30.0%-5.8%
公)平塚市土屋字根下1421番2外東海大学前(2900)140.0%-9.6%
公)平塚市小鍋島字久保田1022番3平塚(6100)15.30.0%-6.1%
公)平塚市根坂間字前田371番7平塚(4900)360.0%-3.5%
公)平塚市御殿4丁目1341番23平塚(3900)36.30.0%-3.5%
公)平塚市豊原町1820番1平塚(1600)58.10.0%-4.9%
公)平塚市徳延字神明下749番外平塚(3700)53.50.0%-4.7%
公)平塚市北金目2丁目21番9東海大学前(1800)26.9-0.5%-7.3%
公)平塚市南金目字柳町1106番1平塚(7000)24.6-0.5%-9.0%
公)平塚市真田4丁目386番37東海大学前(1300)30.7-0.5%-8.8%
公)平塚市岡崎字山王久保3664番8伊勢原(3400)27.1-0.6%-8.5%
公)平塚市片岡字稲荷山1173番7外平塚(6700)23.1-0.7%-10.8%
公)平塚市長持字下ノ宮270番3平塚(3800)33.3-1.0%-7.3%
公)平塚市ふじみ野1丁目6076番10伊勢原(2700)28.1-1.2%-11.5%
公)平塚市土屋字駒ケ滝4100番4平塚(11000)0.6-2.1%-8.7%
基)平塚市田村2丁目5528番2平塚(4700)52.16.8%14.5%
基)平塚市大神字門西橋2066番2外平塚(7400)373.7%6.7%
基)平塚市東八幡3丁目585番外平塚(2400)39.63.4%3.4%
基)平塚市新町841番2外平塚(2500)31.73.2%12.9%
基)平塚市夕陽ケ丘29番4平塚(800)74.61.8%1.3%
基)平塚市中里417番外平塚(2300)55.11.2%-2.3%
基)平塚市高浜台6番6平塚(1100)59.71.1%-4.7%
基)平塚市菫平124番平塚(1800)54.10.6%-6.3%
基)平塚市西八幡1丁目251番1平塚(2000)54.50.6%0.0%
基)平塚市明石町24番25平塚(450)109.60.6%-1.8%
基)平塚市宝町5番19平塚(200)112.20.6%-0.6%
基)平塚市宮の前2番6平塚(400)121.40.5%-0.5%
基)平塚市東中原1丁目2654番2平塚(3000)45.20.0%-2.8%
基)平塚市東真土3丁目159番1平塚(3500)43.60.0%-2.9%
基)平塚市平塚3丁目1012番12平塚(1700)54.80.0%-3.5%
基)平塚市纒字久松80番13外平塚(4600)360.0%-6.8%
基)平塚市横内字大西3129番4平塚(4900)35.60.0%-6.1%
基)平塚市南豊田字犬坊72番3平塚(4500)360.0%-3.5%
基)平塚市御殿2丁目1421番4平塚(3000)45.50.0%-3.5%
基)平塚市四之宮6丁目1077番1平塚(4000)42.20.0%-3.0%
基)平塚市豊田打間木字溝ノ前83番8平塚(4300)16.20.0%-7.5%
基)平塚市平塚1丁目9番6外平塚(1000)59.40.0%-2.7%
基)平塚市紅谷町9番7外平塚(200)211.20.0%-2.3%
基)平塚市豊原町1820番1平塚(1600)58.1-0.6%-4.3%
基)平塚市徳延字曲田11番3平塚(4300)39.9-0.8%-5.5%
基)平塚市南金目字雷1409番5外平塚(6800)24.9-1.0%-7.4%
基)平塚市岡崎字別名338番2外伊勢原(3600)15.2-1.1%-8.2%
基)平塚市下吉沢字場正面398番3平塚(6700)13-1.3%-8.1%
基)平塚市広川字岡成36番3外平塚(6200)24.9-1.3%-9.3%
基)平塚市真田4丁目325番5東海大学前(800)31-1.4%-8.0%
基)平塚市日向岡2丁目13番4平塚(6300)23.8-1.4%-13.9%
基)平塚市山下字高畑165番3外平塚(3400)37.3-1.7%-5.8%
基)平塚市岡崎字柳久保5910番26伊勢原(2700)29.2-2.2%-9.7%

 

途中ですが、この記事の説明を

どうも、このサイトの運営者のゴトウです。

この記事では、「あなたの(気になっている)不動産が、これからどうなるのか?」が分かるように、解説をしていきます。

 

とても不思議に思うのですが、

不動産の取引は、数百万円〜数億円単位の大きなお金が動きますから、絶対に失敗したくないはずなのに、

参考になる情報が、あまりに少なすぎると感じませんか?

 

例えば、年に3回ほど、公示地価や基準地価、路線価などの国が発表する土地価格の情報が、新聞やテレビニュースで取り上げられます。

ですが、その解説の多くが、都道府県単位、市区町村単位、または、1番大きく上昇した場所ぐらいです。

 

もっと細かい地区の情報は、ほとんど見かけませんよね。

これでは、あなたの(気になっている)不動産が、これから上がるのか?下がるのか?の判断がつきませんし、今がチャンスなのかどうかも分かりません。

最悪の婆には、営業マンの言いなりになって、もっと高く売れた(もっといい物件を探せた)のに、、、なんてことも。

 

それはちょっと残念すぎると思うんです。

そこで、この記事では、取り引きの参考になりそうなデータを集めて、なるべく詳しく、そして分かりやすく解説をしました。

そのため、ちょっと記事が長くなってしまいましたが、難しいことは書いていませんので、気楽に読み進めてみてください。

 

それでは参りましょう。

 

2、平塚市の土地価格の動き

平塚市の土地価格は、この1年間で、住宅地で+1.1%、商業地で+2.1%と、特に商業地で大きく上昇していました。

また、2018→2023年の5年間で見ると、住宅地で-3.2%。商業地で+0.6%でした。

 

平塚市の公示地価

(参考:国土交通省 地価公示)

 

では、具体的にどのあたりが上がっているのか?

まずは地図上で、上昇しているエリアを確認してみましょう。

 

5年間の変化率(2018→2023年)

変化率:赤紫(+10%以上)>ピンク色(+5〜9.9%)>オレンジ色(0〜 +4.9%)>緑色(-0.1〜 -4.9%)>青色(-5〜 -9.9%)>茶色(-10%以下)

 

  • 上昇エリア:平塚駅の周辺とイオンモールの周辺で大きく上昇
  • 下落エリア:駅から離れたエリア(特に伊勢原市、秦野市方面)

という傾向が見られました。

 

なぜ、駅周辺や一部のエリアしか上昇していないのか?

理由は大きく3つあります。

 

①金利が低下して、高い物件が買えるようになった

そもそも、不動産価格が上昇した最も大きな理由は、金利の低下です。

アベノミクスによる異次元緩和政策が始まった2013年から2020年ごろまでは、固定金利が2%台から0.82%まで、1%以上も下落したのです。

 

住宅ローンの金利推移

(参考:財務省ARUHISBI新生銀行

 

さらに、2022年に入ると、変動金利がさらに下がりました。それまで0.5%前後だった金利が、0.3%台にまで下がったのです。

新型コロナ以降も、都心部や大都市圏を中心に不動産価格は上がり続けていますので、それでも買いたい人が、変動金利を利用するようになり、ついに7割以上が変動金利を選ぶようになっています。

 

変動金利の利用率

(参考:住宅金融支援機構 「住宅ローン利用者の実態調査」)

 

これによって、同じ返済額でも、買える物件の価格が大きく上がりました。

 

アベノミクスが始まる前の2012年ぐらいまでは、月に約10万円の返済(ふらっと35)で、約3,000万円の物件しか買えませんでした。

ですが、2023年現在、変動金利を選べば、約4,130万円の物件まで買えるようになっているのです。

 

月10.4万円の返済で、いくらの物件が買えるのか?

月10万円の返済で、いくらの物件が買えるか?

 

今の夫婦は、共働き世帯が多いですから、変動金利で、2人でそれぞれ月10万円を返済すると決めれば、なんと約8,200万円の物件が買えるわけです。

東京23区では、新築マンションが8,000万円を超えていますが、このような事情があるからなんですね。

 

②建築費が上昇したため、中古住宅の価格も上がった

2つ目が、建築費の上昇です。

新型コロナの感染拡大や、ロシアのウクライナ侵攻によって、マンション、戸建てそれぞれ建築費が2〜3割も上がっているのです。

 

マンションの建築費

マンションの建築費

(参考:一般財団法人 建築物価調査会)

 

木造戸建ての建築費

木造の建築費

(参考:一般財団法人 建築物価調査会)

 

その結果、新築を買えない人が、中古住宅のに乗り換えています。

神奈川県の中古マンションでは約23%、中古戸建てでも約23%上昇しているのです。

 

神奈川県の中古マンションと中古戸建ての価格

(参考:東日本不動産流通機構)

 

仮に中古住宅が、4,000万円から4,800万円(+20%)になったとしても、建物部分の価値が800万円上がったと考える人はまずいません。

周りに土地を持っている人ならば、「以前よりも、もっと高く土地も売れるはずだ」と考えますし、実際に値上がりした価格での取引も行われています。

 

その結果、土地価格の上昇が起こっているわけですね。

 

③平塚市では、世帯数が増加している

建築費が上がったといっても、買い手がつかなければ、土地価格も上がりません、

平塚市では、この5年間で人口は約2,000人の減少しているものの、世帯数は約6,000世帯も増えているのです。

 

平塚市の人口・世帯数

(参考:神奈川県 住民基本台帳)

 

特に、世帯数が増えていると言うことは、住宅に対する需要が増えているということになります。

 

では、どんな人が増えているのか?

平塚市の転入超過数(区外から引っ越して来た人 ー 出て行った人)を見てみると、15〜29歳の若い世代は少ないものの、それ以外の世代では、増加傾向にありました。

特に、0〜14歳の子供世代が多いことがわかります(ピンク色の点線)。

 

平塚市の年代別の転入超過数

(参考:神奈川県 住民基本台帳)

 

つまり、子育て世帯が、市外から引っ越して来ているのです。

都心部や横浜の不動産価格が上昇しすぎたことと、リモートワークの普及によって、湘南エリアへ移住する世帯が増えているようです。

茅ヶ崎市や藤沢市でも、同じように子育て世帯の移住が増えていました。

 

平塚市では、約1割が空き家

しかし、このように子育て世帯が増えているとしても、勤務先は都心方面ですから、駅近エリアに人気が集中しがちです。

 

さらに、平塚市には、2018年時点で空き家が約1.4万戸もあります。

駅周辺であれば、買い手もつきやすいですが、そうでなければ、買い手がつくか難しいところです。

 

平塚市の空き家率

(参考:国土交通省 住宅・土地統計調査)

 

そのため、駅から離れた郊外では、土地価格の下落が進んでいるわけですね。

 

というわけで、平塚市の不動産価格は、

  1. 建築費が上がって、新築・中古価格が上がった
  2. そのため、金利の低い変動金利を選んで買う人が増えた
  3. さらに、市外からの人口流入が増えており、特に通勤しやすい駅近エリアに人気が集中している
  4. 一方で、人口減少で空き家が増えているため、駅から離れた郊外では買い手がつきにくく、土地価格の下落が進んでいる

という、土地価格の二極化が進んでいるのです。

 

3、これからどうなるのか?

平塚市の土地価格に影響を与えそうなリスクをまとめました。

 

(1)そろそろ金利が上がりそう

日本では、低金利が長く続いているため、金利の上昇リスクを心配しない人が増えており、7割以上の人が、半年ごとに金利が変わる変動金利を選んでいます。

 

ですが、本当にこれからも金利は上がらないのでしょうか?

実は、10年〜30年までの長期金利については、すでに上昇し始めています。特にロシアのウクライナ侵攻が始まった2022年ごろから、本格的に上がって来ています。

 

国際金利推移 202306

(参考:財務省

 

これによって、変動金利は低いままですが、ふらっと35などの固定金利は上昇を始めています。

 

なぜ上昇しているのかと言うと、世界的に物価が上昇しているからです。

例えば、アメリカでは、物価が一時、前年比で9%以上も上がったため、政策金利を0.25%→5.25%まで、1年間で5%も引き上げました。

ドイツでも、前年比で11%以上も上がっていたため、こちらも政策金利を0%→3.5%にまで、約1年間で3.5%も引き上げています。

 

その結果、欧米各国でも、住宅価格が下落をはじめています。

アメリカの先月の中古住宅価格は前の年の同じ月と比べた下落幅(-1.7%)がおよそ11年ぶりの大きさとなり、住宅価格の下落傾向が鮮明になっています。
急速な利上げに伴う住宅ローン金利の高止まりで需要が落ち込んでいることが背景にあります。

(参考:NHK 2023.5.19「アメリカ 4月の中古住宅価格 下落幅 約11年ぶりの大きさに」)

 

欧州連合(EU)域内で、住宅価格が2015年以来初めて四半期ベースで下落に転じた。借り入れコストの上昇(=金利の上昇)が10年近くに及ぶ住宅用不動産ブームに終わりをもたらしている。

EU統計局は4日、22年10〜12月期に住宅価格が前の期と比べ1.5%下落したと発表した。域内27カ国のうち15カ国で下がった。下落幅が最も大きかったのはデンマークとドイツで、それぞれ6.5%、5%低下した。

(参考:日経新聞 2023.4.14「[FT]欧州住宅価格、四半期で15年以来の下落 ブームに幕」)

 

金利を引き上げたことで、住宅価格が下落しているのです。

ちなみに日本の物価上昇率は、前年比で3.0%の上昇です。

(参考:NHK「2022年度 消費者物価指数 前年度比3.0%上昇 41年ぶり水準」)

 

そして、日本でも、7月28日に、植田日銀総裁が、政策修正を発表し、事実上の利上げを行いました。

これまでは、10年国債の金利が0.5%以上に上がらないようにコントロールしてきましたが、それを1.0%まで引き上げたのです。

(参考:野村総合研究所 2023.7.28「日銀が長期金利の上昇を容認するYCCの運用柔軟化策を決定(日銀金融政策決定会合)」)

 

これによって、期間10年以上の固定金利については、今後、徐々に上がっていくことが予想されます。ふらっと35などの、長期固定の住宅ローン金利は上がるでしょう。

 

変動金利が上がる可能性は?

今回の事実上の利上げは、期間10年以上の長期金利への影響が大きいですが、変動金利への影響は、今のところ、ありません。

ですが、物価上昇が続くようであれば、いずれ短期金利も引き上げざるを得なくなるでしょう。

 

というのも、そもそも、金利を引き上げている理由は、お金を借りにくくすることで、モノの消費や生産をおさえ、物価上昇を止めるためだからです。

長期金利を引き上げても、物価上昇が止まらないのであれば、短期金利の引き上げも、いずれ視野に入ってくるはずです。

 

なお、日銀が見込んでいる、今後の物価上昇率は、2024年が年率1.9%で、2025年が年率1.6%です。

(参考:野村総合研究所 2023.7.28「日銀が長期金利の上昇を容認するYCCの運用柔軟化策を決定(日銀金融政策決定会合)」)

 

もし、今回の利上げでも、現在の年率3%の物価上昇率がおさまらなければ、さらに政策を修正する可能性は高く、その際には、変動金利型の住宅ローンにも、影響が出てくるかもしれません。

 

1%金利が上がると、不動産価格は15〜20%下がる可能性

ちなみに、金利が1%上がると、住宅ローンの利息は、35年で15〜20%増えます。

例えば、月に約10万円の返済を考えている人であれば、現在なら3,500万円の物件が買えますが、金利が1%上がると、毎月10万円の支払いで、3,000万円の物件しか買えません。

 

金利上昇で下落

 

なお、すでに変動金利で組んでいる人については、5年ルールという、当初5年間は、返済額が固定(ただし、増えた利息はあとで支払う)というルールがあるため、すぐに払えなくなって投げ売りが始まるわけではありません。

 

しかし、新しくローンを組む人は、変動金利でも高い金利になるため、今まで通りの高い価格でローンを組むことが難しくなりますから、価格は下がりやすくなるでしょう。

 

(2)2022年問題で、都市の農地が宅地になる

2022年問題をご存知でしょうか?

「都市部にある税金を優遇されていた農地(生産緑地)が、優遇期間が切れることで宅地として放出され、土地価格に影響を与える」

という問題です。

 

生産緑地

(出典:ウィキペディア cory.2005.Seisan Ryokuchi)

 

実は、平塚市にも43ヘクタールの生産緑地があります。30坪の土地で約4,000戸分にもなります。

そして、その分布はどのようになっているのかというと、このようになっています。

 

神奈川県の生産緑地の分布図:平塚市に43ヘクタール

神奈川県の生産緑地

(参考:国土交通省 都市計画区域、市街化区域、地域地区の決定状況)

 

お隣の茅ヶ崎市でも59ha、秦野市では103haと、かなり広範囲に分布しているようです。

 

この問題で影響を受けるのは、駅から少し離れた郊外のエリアでしょう。

駅前の農地はほとんど宅地に変わっていますし、郊外に残っているケースが大半だからです。

 

すでに郊外では下落しているエリアが多く見られますが、平塚市は多くの農地が残っているため、これらの宅地化によって古い住宅地の人気が落ち込んでいます。

そのため、この流れが加速するでしょう。

 

(3)これから平塚市の人口はどうなるの?

国立社会保障・人口問題研究所が、2018年に発表した平塚市の人口の見通しによると、2025→35年の10年間で人口は約1.8万人減少するそうです。

 

平塚市はこれから10年で約1.8万人減少

平塚市の人口予測

(出典:国立社会保障・人口問題研究所 平成30年度人口推計)

 

足元では、市外から人口流入があるので、住宅需要がどんどん減るということはないでしょう。

 

ですが、勤務先が市外の方が大半であることを考えると、駅周辺やイオンモールの周辺などに人気が集中してしまうでしょう。

また、高齢化による人口減少で、空き家はさらに増えていくため、買い手がつきにくい郊外では、さらに空き家が増えていきそうです。

 

結論:買うなら?売るなら?

というわけで、平塚市の土地価格は、

  • ①変動金利の利用者の増加、②建築費の上昇→中古物件の価格上昇、③人口の増加、といった理由から、駅周辺を中心に、土地価格の上昇が続いている
  • 人口流入も続いているため、今後も当分は、住宅需要は増え続ける
  • その一方で、高齢化による人口減少によって、郊外の空き家はさらに増えていきそう。また、農地の宅地化も進むため、郊外では、さらに買い手がつきにくくなりそう

と言えそうです。

 

買うなら:低金利なのでチャンスだけれど、、、

本来であれば、低金利は家を購入するチャンスな訳ですが、建築費が上がっているため、家を建てるハードルも上がっています。

なので、いい物件を探すことがポイントになってきます。

 

非公開物件=安い物件

不動産を売る理由はさまざまですが、「周りに知られずに売却したい」という売主は一定の割合でいます。

そのような物件は、ネット上にも出回らず「非公開物件」として、特定の不動産会社が取り扱っている場合があります。

 

非公開物件の理由

 

当然、このような物件は少ないお客さんにしか目にとまる機会がないため、相場よりも価格の安い可能性が高いです。

 

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売るなら:低金利の今がチャンス

平塚市の土地価格は、テレワークの普及による駅近エリアへの移住や、ららぽーと平塚、イオンモール平塚などの開発によって、人気エリアでは上昇、それ以外では下落、という二極化が進んできました。

 

市外からの人口流入は続きますので、当分は駅周辺、商業施設の周辺の人気エリアの住宅需要は安定するでしょう。

ですが、それ以外の郊外エリアでは、空き家も増えて、買い手も減るため、早めの準備が重要です。

 

こんなに違うの?公示地価と実勢価格

この記事では、公示地価をもとに土地価格の動きについて解説してきましたが、実際の取引では、はるかに高い価格、または安い価格で取引される場合があります。

 

例えば、「松風町(まつかぜちょう)」という地区があります。

平塚駅から南に2〜300mほど離れた住宅地です。

 

こちらの公示地価と実際の取引価格は、

  • 公示地価:84万円/坪
  • 実際の取引価格:41〜120万円/坪

なんと、公示地価の約0.5〜1.4倍で取引されていました。

最高価格は、最低価格の約3倍です。

 

どちらも「第一種中高層住居専用地域」と呼ばれる、戸建てやマンションが立ち並ぶ街並みのエリアです。

駅からの距離は多少違いはありますが、これほどの価格差が考えられるでしょうか?

 

【平塚市松風町の公示地価】

平塚市の公示地価

  • 平塚駅から650mの距離、徒歩約8分(1分=80m)
  • 255,000円/㎡ × 3.3(㎡/坪) = 84万円/坪

(参考:国土交通省地価公示・都道府県地価調査)

 

【平塚市松風町の土地取引】

平塚市の土地取引

  • 平塚駅から徒歩6〜7分のエリアで、41〜120万円/坪で取引されている

(参考:国土交通省 不動産取引価格情報検索)

 

なぜ、これほど売却価格が変わるのでしょうか?

その理由は、不動産会社によって、持っている取引情報に差があるからです。

 

不動産取引は、株式市場のように、全ての取引情報を管理しているところがないため、

  1. 自社でどれだけ取引情報を持っているか
  2. どれだけ買い手のリストを持っているか?

で、評価額も、売れる金額も変わってくるのです。

 

持っている取引情報が違うため、評価額・売却額が変わる

査定額が違うイメージ

 

*REINSとは、不動産会社間でだけ共有できる物件情報・取引情報のサービスです。ただし、売主の承諾が必要なため、情報の共有率は、全体の取引の約11%程度となっています

(2022年実績:売り物件報告件数17.5万件 ÷ 土地取引件数152.5万件 = 11.4%)

 

また、不動産会社が持っている取引情報や、買い手のリストは、エリアや物件によって違いますから、いくつかの不動産会社に査定を申し込むことで、

  1. どれだけの評価額になるのか?
  2. どこの会社が、自分の不動産を高く売ってくれるのか?

を知ることができます。

 

そんな時に便利なのが、1度の登録で、複数社から査定をもらえる一括査定サービスなのですが、それぞれのサービスで参加企業に違いがあるため、特徴のある2つをご紹介します。

 

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そのため、大手不動産会社に依頼したい場合には、こちらのサービスを活用するといいでしょう。

 

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※1 本記事では、いくつかのサービスのご紹介をしています。

それぞれ、「すまいバリュー(運営元 三井不動産リアルティ株式会社)」「イエウール(運営元 株式会社Speee)」「タウンライフ(運営元 タウンライフ株式会社)」の委託を受けて作成しております

 

 

 

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