(画像出典:ウィキペディア 江戸村のとくぞう, 国立市 大学通りの桜並木)
この記事では国立市の
- 公示地価、基準地価
- 土地価格がこれまで上昇・下落した理由
- 今後どうなるのか?
の3点について解説しています。
(なお、本ページはプロモーションが含まれています。該当するサービスには、【PR】と表記しております)
1、国立市の土地価格
(1)公示地価(2024.1.1現在)
*変化率が空白:2019年のデータがない場合
住所または地番 | 最寄駅(m) | 坪単価(万円) | 前年比 | 5年前比 |
---|---|---|---|---|
国立市東1丁目6番19外 | 国立(200) | 419.1 | 5.8% | 15.5% |
国立市青柳1丁目21番3 | 矢川(750) | 79.2 | 5.7% | 11.6% |
国立市東3丁目12番29 | 国立(1200) | 131.7 | 5.0% | 12.1% |
国立市東2丁目23番36 | 国立(1100) | 153.5 | 3.8% | 10.2% |
国立市中1丁目18番49 | 国立(450) | 174.9 | 3.5% | 13.0% |
国立市富士見台1丁目22番17 | 谷保(300) | 114.2 | 3.3% | 8.5% |
国立市東2丁目6番28 | 国立(600) | 149.5 | 3.0% | 8.6% |
国立市富士見台4丁目10番4 | 矢川(90) | 118.8 | 2.9% | 4.3% |
国立市北2丁目33番20 | 国立(1100) | 108.6 | 2.8% | 8.9% |
国立市富士見台3丁目35番7 | 矢川(120) | 108.9 | 2.8% | 6.1% |
国立市西2丁目14番68 | 国立(1500) | 116.8 | 2.6% | 7.6% |
国立市泉1丁目1番2 | 矢川(1500) | 67.3 | 2.5% | 8.5% |
国立市大字谷保字栗原6069番1 | 矢川(560) | 70 | 2.4% | 6.5% |
国立市西1丁目7番57 | 国立(1200) | 114.2 | 2.4% | 6.5% |
国立市東1丁目9番22 | 国立(450) | 158.4 | 2.1% | 7.9% |
(2)基準地価(2024.7.1現在)更新
*変化率が空白:2019年のデータがない場合
住所または地番 | 最寄駅(m) | 坪単価(万円) | 前年比 | 2019年比 |
---|---|---|---|---|
国立市中一丁目13番109 | 国立(900) | 145.9 | 7.8% | 16.3% |
国立市東三丁目12番29 | 国立(1200) | 137.9 | 7.7% | 17.1% |
国立市大字谷保字中峯下6906番1外 | 矢川(180) | 90.8 | 6.6% | 12.2% |
国立市西二丁目28番28 | 国立(1200) | 128.7 | 6.0% | 15.4% |
国立市富士見台二丁目2番2 | 谷保(500) | 144.5 | 5.8% | 13.5% |
国立市東一丁目16番3 | 国立(450) | 174.9 | 5.0% | 12.8% |
国立市大字谷保字栗原5864番5外 | 谷保(700) | 71.9 | 3.8% | 7.9% |
2、国立市で土地価格が強いエリアの特徴とは?
どうも、当サイト「イエアンドライフ」の運営者のゴトウです。
ここからは、「国立市の土地価格が大きく上昇してきた理由」をなるべくわかりやすく、読みやすく、解説していきますので、よろしくお付き合いください。
国立市の土地価格は、この1年間で、住宅地で+2.9%、商業地で+3.1%と、かなり大きく上昇しました。
また、アベノミクスで不動産・株価が上昇し始めた2013年から2023年までの10年間で見ると、住宅地で+16.4%、商業地で+13.5%でした。
では、具体的にどのあたりが上がっているのか?
まずは地図上で、上昇しているエリアを確認してみましょう。
10年間の変化率(2013→2023年)
変化率:赤紫(+100%以上)>ピンク色(+50〜99.9%)>オレンジ色(+10〜49.9%)>緑色(0〜+9.9%)>青色(-0.1〜 -9.9%)>茶色(-10%以下)
国立駅の周辺が、1番上昇率が高いですね。駅近の商業地では、20%以上の上昇をしているところもあります。
全体的には、駅近エリアほど上昇率が高い傾向にありました。
なぜ、広範囲で上がっているのか?
広範囲で上昇している理由は、金利の低下です。
アベノミクスによる異次元緩和政策が始まった2013年以降、住宅ローン金利が下がったことで、同じ返済額でも、多くの借り入れができるようになったのです。
具体的にどれぐらいかというと、月10万円、期間35年で計算した場合に、フラット35は、約3,478万円借りることができました。
2012年末から比較すると、約500万円多く借りられるようになった計算です。
月10万円の返済で、いくらの物件が買えるのか?
*変動金利①:住信SBIネット新生銀行、変動金利②:SBI新生銀行
ですが、固定金利は2020年ごろをピークに、少しずつ金利が上がり始めています。
反対に、変動金利は下がっており、ネット銀行で借りた場合には、月々10万円の返済で、約4,000万円借りられるようになっているのです。
フラット35と比べると、その差は約1,000万円にもなります。
このような結果、変動金利を利用する人が増えています。2013年ごろは4割前後だったのが、現在は7割以上に増加しているのです。
そのため、多少の値上げがあっても、十分に応じられる人が多く、土地価格が上がりやすくなっていたのです。
3、これからどうなるのか?
ここからは、国立市の土地価格に影響を与えそうなポイントをいくつかご紹介します。
(1)いよいよ金利上昇が本格化しそう
ここ2年ぐらいで、建築費も3割ぐらい上がっていますが、給料が上がりにくい中で、高い物件を買えていたのは、変動金利を選択することで、支払い負担を減らす人が増えていたからです。
ですが、今年3月に日銀がマイナス金利を解除し、7月には政策金利が0.25%にまで引き上げると発表されたことで、変動金利もこれから上がってきます。
そのため、これまでは変動金利を選ぶことで、何とか高い物件を買えていた人たちも、利息負担が上がってくるため、返済が苦しくなってくる人が増えるでしょう。
また、ギリギリの枠でローンを組もうとする人も減るでしょう。
1%金利が上がると、不動産価格は15〜20%下がる可能性
ちなみに、金利が1%上がると、住宅ローンの利息は、35年で15〜20%増えます。
例えば、月に約10万円の返済を考えている人であれば、現在なら3,500万円の物件が買えますが、金利が1%上がると、毎月10万円の支払いで、3,000万円の物件しか買えません。
政策金利は少しずつ引き上げていくと思われますので、すぐに大きく価格が下落するわけではありません。
ですが、購入を検討されている方は、変動金利でギリギリのローンを組むのは危ないので気をつけてください。
(2)これから国立市の人口はどうなるの?
国立社会保障・人口問題研究所が、2023年に発表した国立市の人口の見通しによると、2025→35年の10年間でほぼ横ばいだそうです。
国立市はこれから10年は横ばい
ただし、足元の転入超過数(市外から引っ越してきた人 ー 出て行った人)を見てみると、毎年300〜500人規模で、人口流入が起こっています。
国立市の年代別の転入超過数
リモートワークの普及によって、都心部から郊外へと移住する人は増えていますので、国立市もそのような候補地になっているようです。
そのため、住宅の需要は、当分の間、安定すると考えられます。
(3)農地の宅地化がさらに進む
駅から遠いエリアでは、土地価格があまり上がっていませんが、その理由の一つとして、農地の宅地化が挙げられます。
狛江市の農地は、2012〜22年までの10年間で、約15ヘクタール(4.5万坪)減りました。2割以上の減少ですから、かなりのペースです。
減った農地は、新しい住宅地へと姿を変えています。中央線沿線には農地はなく、谷保駅や矢川駅より南側のエリアに多い印象です。
農地の減少は、農家の高齢化・後継者不足によるものなので、避けようがありませんので、今後も少しずつ宅地化が進むでしょう。
そのため、農地の残っているエリアでは、古い住宅地の人気が下がりやすくなるでしょう。
結論:買うなら?売るなら?
というわけで、国立市の土地価格は、
- 【中心部の市街地エリア】市外からの移住者は増えているため、住宅需要は安定しそう。ただし、建築費が上昇している中で、変動金利が上がり始めると、買い手の支払い負担が増えるため、今が高値の可能性あり
- 【多摩川周辺の農地の多いエリア】今後も宅地化が進むため、古い住宅地の人気は下がる
と言えるでしょう。
買うなら:購入コストが上がっていくので、物件選びは慎重に
国立市の土地価格は、緩やかに上昇してきましたが、今後は金利上昇が予想されるため、ここから大きく上がることはなさそうですし、下落するにしても、時間がかかるでしょう。
そのため、待っている間の家賃の方が高くつく可能性が高いです。迷っている方は、今のうちから物件探しをしたほうがいいかもしれません。
非公開物件=安い物件
不動産を売る理由はさまざまですが、「周りに知られずに売却したい」という売主は一定の割合でいます。
そのような物件は、ネット上にも出回らず「非公開物件」として、特定の不動産会社が取り扱っている場合があります。
当然、このような物件は少ないお客さんにしか目にとまる機会がないため、相場よりも価格の安い可能性が高いです。
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売るなら:低金利の今が、高く売れるチャンス
国立市の不動産価格は、金利低下・変動金利の利用者増加によって、かなり広範囲で上昇してきました。
ですが、変動金利の利用率が8割に近づいている中で、給料も上がりにくい状況では、これ以上の値上げについてこれる人は少ないでしょう。
そのため、今が1番の高値の地区は多そうです。
戸建ての売却は、不動産会社によって結果が変わる
土地の売却であれば、公示地価や基準地価が、一応の目安にはなります。
ですが、家を売るとなると、選ぶ不動産会社によって、結果が大きく変わってきます。
例えば、以前であれば、雨漏りやシロアリなどの被害があったとしても、きちんと調査しないまま、売買されることが普通でした。
その結果、「築20年だったら、建物の価値はほぼゼロ(だって税法上の耐用年数が22年だから)」みたいな評価が一般化していたのです。これでは、なかなか高く売れませんよね。
ですが、2018年に法律が改正されて、中古住宅の売買時には、
- ホームインスペクション(住宅の状態を診断すること)をするかどうかを選べること
- そして、行った場合には必ず説明をすること
の2点が義務付けられました。
これによって、中古住宅の評価の仕方が大きく変わってきています。
雨漏れもシロアリもない物件であれば、たとえ築年数が古くても、建物の価値をきちんと評価されるようになってきているのです。
ですが、このような評価は、不動産会社によって変わってきます。マンションの取引が大半の会社もありますし、法律改正後に十分な取引経験がない会社もあるでしょう。
では、どうすれば、家を良い評価で売却できるのか?
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