この記事では小田原市の
- 公示地価、基準地価
- 土地価格がこれまで上昇・下落した理由
- 今後どうなるのか?
の3点について解説しています。
(なお、本ページはプロモーションが含まれています。該当するサービスには、【PR】と表記しております)(※1)
1、小田原市の公示地価、基準地価の一覧
*詳しい地名を入力すると、絞り込めます。1文字からOK
*公:公示地価(2023.1.1現在)NEW!
*基:基準地価(2022.7.1現在)
*変化率が空白:比較する年度のデータがない場合
所在地及び地番 | 最寄駅(m) | 坪単価(万円) | 前年比 | 2018年比 |
---|---|---|---|---|
公)小田原市成田字宗沢946番外 | 鴨宮(3600) | 20.1 | 2.5% | 7.0% |
公)小田原市栄町2丁目555番19外 | 小田原(150) | 238.3 | 2.1% | 4.3% |
公)小田原市栄町1丁目30番5外 | 小田原(540) | 71.9 | 1.9% | 1.9% |
公)小田原市栄町2丁目59番6 | 小田原(340) | 155.4 | 1.7% | 2.6% |
公)小田原市扇町4丁目288番1外 | 小田原(2100) | 20.2 | 1.2% | 3.7% |
公)小田原市城山3丁目717番10 | 小田原(550) | 61.4 | 1.1% | 1.1% |
公)小田原市飯泉字下河原1007番5外 | 鴨宮(1300) | 21.8 | 1.1% | 1.8% |
公)小田原市久野字川端189番3 | 足柄(550) | 42.2 | 0.8% | -1.5% |
公)小田原市扇町1丁目224番8 | 小田原(1200) | 42.9 | 0.8% | 0.0% |
公)小田原市南町2丁目687番17 | 小田原(1800) | 43.9 | 0.8% | -3.6% |
公)小田原市城山1丁目108番6 | 小田原(550) | 58.7 | 0.6% | 0.6% |
公)小田原市城山1丁目152番8 | 小田原(150) | 67.7 | 0.5% | 1.0% |
公)小田原市鴨宮字稲荷森850番4 | 鴨宮(800) | 39.3 | 0.0% | -3.3% |
公)小田原市酒匂5丁目727番3外 | 鴨宮(1700) | 33 | 0.0% | -6.5% |
公)小田原市国府津字三ツ寄2774番4 | 国府津(1700) | 33.3 | 0.0% | -3.8% |
公)小田原市東町1丁目207番3 | 小田原(1600) | 34.3 | 0.0% | -7.1% |
公)小田原市蓮正寺字杉田23番8 | 螢田(850) | 36.3 | 0.0% | -4.3% |
公)小田原市小八幡3丁目69番19 | 国府津(1400) | 34 | 0.0% | -7.2% |
公)小田原市久野字兎河原850番9 | 足柄(1500) | 36.6 | 0.0% | -5.9% |
公)小田原市扇町5丁目64番231 | 五百羅漢(420) | 36.3 | 0.0% | -4.3% |
公)小田原市国府津字下辻川1820番36 | 国府津(1200) | 33.3 | 0.0% | -3.8% |
公)小田原市蓮正寺字鶴野470番197 | 螢田(500) | 37 | 0.0% | -3.4% |
公)小田原市中里字反町287番3 | 鴨宮(1400) | 51.8 | 0.0% | -1.3% |
公)小田原市栄町2丁目122番1 | 小田原(450) | 74.6 | 0.0% | -3.8% |
公)小田原市栄町2丁目550番5外 | 小田原(550) | 54.1 | 0.0% | -1.8% |
公)小田原市鴨宮字前耕地262番3外 | 鴨宮(550) | 59.7 | 0.0% | -2.2% |
公)小田原市成田字八反田475番7 | 蛍田(1800) | 38.9 | 0.0% | -3.3% |
公)小田原市成田字土井ノ下52番9 | 鴨宮(2200) | 32.1 | -0.2% | -3.6% |
公)小田原市矢作字福寿147番24 | 鴨宮(1300) | 32.1 | -0.2% | -6.4% |
公)小田原市南鴨宮3丁目44番21 | 鴨宮(130) | 58.1 | -0.6% | -2.8% |
公)小田原市飯泉字丹花前585番26 | 鴨宮(1700) | 27.8 | -0.6% | -7.6% |
公)小田原市飯田岡字下河原367番15 | 飯田岡(800) | 31.7 | -0.6% | -7.5% |
公)小田原市南鴨宮2丁目31番6 | 鴨宮(500) | 49.2 | -0.7% | -6.3% |
公)小田原市南町1丁目502番1 | 小田原(1400) | 45.5 | -0.7% | -6.1% |
公)小田原市栢山字大丸2685番5 | 栢山(70) | 45.5 | -0.7% | -3.5% |
公)小田原市新屋字川久保16番6外 | 富水(750) | 31.1 | -0.7% | -6.7% |
公)小田原市前川字町屋窪687番16 | 国府津(2200) | 25.4 | -0.8% | |
公)小田原市浜町4丁目98番1 | 小田原(1100) | 42.2 | -0.8% | -6.6% |
公)小田原市東町1丁目304番2外 | 小田原(1600) | 37.6 | -0.9% | -8.1% |
公)小田原市根府川字平戸519番6外 | 根府川(300) | 11.1 | -0.9% | -8.4% |
公)小田原市栢山字土手庭2857番7外 | 栢山(450) | 36.6 | -0.9% | -5.1% |
公)小田原市酒匂4丁目28番21 | 鴨宮(1900) | 28.7 | -0.9% | -12.1% |
公)小田原市穴部字仲ノ町153番5 | 穴部(260) | 28.4 | -0.9% | -8.4% |
公)小田原市永塚字長森233番6外 | 下曽我(900) | 23.6 | -1.0% | -7.6% |
公)小田原市曽我原字神戸560番8 | 下曽我(50) | 33.3 | -1.0% | -7.3% |
公)小田原市成田字中ノ町706番9 | 鴨宮(3000) | 33 | -1.0% | -5.7% |
公)小田原市田島字尾崎740番2外 | 下曽我(2200) | 11.8 | -1.1% | -12.9% |
公)小田原市北ノ窪字立畑298番8 | 相模沼田(300) | 27.2 | -1.4% | -10.0% |
公)小田原市久野字家路戸石4408番 | 小田原(4700) | 0.4 | -1.4% | -5.6% |
公)小田原市千代字東町267番4 | 下曽我(600) | 24.3 | -1.5% | -9.8% |
公)小田原市早川3丁目18番16 | 箱根板橋(680) | 26.9 | -1.6% | -14.0% |
公)小田原市小船字永福88番22外 | 国府津(4000) | 17.5 | -1.9% | -17.2% |
公)小田原市久野字南舟原二3303番ロ外 | 足柄(4300) | 10.4 | -1.9% | -15.8% |
公)小田原市国府津5丁目1021番21 | 国府津(1200) | 28.3 | -1.9% | -13.9% |
公)小田原市風祭字中瀬235番 | 風祭(110) | 22.8 | -2.9% | -17.6% |
公)小田原市板橋字堂屋敷730番13 | 箱根板橋(500) | 48.2 | ||
基)小田原市高田字柳町328番1外 | 鴨宮(2200) | 21.1 | 2.4% | 7.2% |
基)小田原市栄町1丁目687番17 | 小田原(200) | 127.7 | 0.8% | 2.9% |
基)小田原市南鴨宮3丁目28番3 | 鴨宮(650) | 47.2 | 0.0% | -4.7% |
基)小田原市中里字桜屋110番8 | 鴨宮(1100) | 38.6 | 0.0% | -4.9% |
基)小田原市小八幡3丁目69番19 | 国府津(1400) | 34 | 0.0% | -6.4% |
基)小田原市堀之内字薊田17番5外 | 富水(350) | 37 | 0.0% | -3.4% |
基)小田原市久野字川端189番3 | 足柄(550) | 41.9 | 0.0% | -2.3% |
基)小田原市栄町2丁目122番1 | 小田原(450) | 74.6 | -0.4% | -3.4% |
基)小田原市鴨宮字前耕地262番3外 | 鴨宮(550) | 59.7 | -0.5% | -2.2% |
基)小田原市西酒匂3丁目7番16 | 鴨宮(520) | 48.8 | -0.7% | -3.9% |
基)小田原市中町1丁目21番15 | 小田原(830) | 46.9 | -0.7% | -2.1% |
基)小田原市国府津3丁目1282番12外 | 国府津(170) | 42.6 | -0.8% | -3.0% |
基)小田原市荻窪字飛海道537番10 | 小田原(1100) | 41.6 | -0.8% | -3.8% |
基)小田原市栢山字中新田2401番16 | 栢山(600) | 36.6 | -0.9% | -5.9% |
基)小田原市酒匂5丁目505番 | 鴨宮(1900) | 36.3 | -0.9% | -6.0% |
基)小田原市久野字北窪下880番4 | 足柄(1000) | 35 | -0.9% | -3.6% |
基)小田原市曽比字桑木畑2456番2 | 栢山(800) | 34 | -1.0% | -4.6% |
基)小田原市鴨宮字下耕地25番6 | 鴨宮(80) | 62 | -1.1% | -4.6% |
基)小田原市東町4丁目225番2 | 小田原(2200) | 29.4 | -1.1% | -9.6% |
基)小田原市本町2丁目214番7外 | 小田原(900) | 51.8 | -1.3% | -4.3% |
基)小田原市板橋字入谷津5番10 | 箱根板橋(1000) | 31.9 | -1.3% | |
基)小田原市板橋字中瀬180番7 | 箱根板橋(150) | 42.2 | -1.5% | -5.2% |
基)小田原市曽比字上屋敷2808番 | 栢山(1200) | 15.1 | -1.7% | -12.1% |
基)小田原市小竹字西下川原351番1 | 二宮(4300) | 10.4 | -1.9% | -10.5% |
基)小田原市西大友字栄460番1外 | 下曽我(1800) | 13.5 | -1.9% | -8.3% |
基)小田原市小竹字神福586番14 | 二宮(3500) | 19.6 | -2.9% | -16.2% |
途中ですが、この記事の説明を
どうも、このサイトの運営者のゴトウです。
この記事では、「あなたの(気になっている)不動産が、これからどうなるのか?」が分かるように、解説をしていきます。
とても不思議に思うのですが、
不動産の取引は、数百万円〜数億円単位の大きなお金が動きますから、絶対に失敗したくないはずなのに、
参考になる情報が、あまりに少なすぎると感じませんか?
例えば、年に3回ほど、公示地価や基準地価、路線価などの国が発表する土地価格の情報が、新聞やテレビニュースで取り上げられます。
ですが、その解説の多くが、都道府県単位、市区町村単位、または、1番大きく上昇した場所ぐらいです。
もっと細かい地区の情報は、ほとんど見かけませんよね。
これでは、あなたの(気になっている)不動産が、これから上がるのか?下がるのか?の判断がつきませんし、今がチャンスなのかどうかも分かりません。
最悪の婆には、営業マンの言いなりになって、もっと高く売れた(もっといい物件を探せた)のに、、、なんてことも。
それはちょっと残念すぎると思うんです。
そこで、この記事では、取り引きの参考になりそうなデータを集めて、なるべく詳しく、そして分かりやすく解説をしました。
そのため、ちょっと記事が長くなってしまいましたが、難しいことは書いていませんので、気楽に読み進めてみてください。
それでは参りましょう。
2、小田原市の土地価格の動き
小田原市の土地価格は、この1年間で、住宅地で-0.5%、商業地で+0.1%と、特に住宅地では下落が続いていました。
また、2018→2023年の5年間で見ると、住宅地で-7.2%。商業地で-2.6%でした。
では、具体的にどのあたりが上がっているのか?
まずは地図上で、上昇しているエリアを確認してみましょう。
5年間の変化率(2018→2023年)
変化率:赤紫(+10%以上)>ピンク色(+5〜9.9%)>オレンジ色(0〜 +4.9%)>緑色(-0.1〜 -4.9%)>青色(-5〜 -9.9%)>茶色(-10%以下)
- 上昇エリア:小田原駅などの駅周辺で上昇
- 下落エリア:駅から離れたエリア
という傾向が見られました。
なぜ、中心部だけ上昇しているのか?
理由は大きく3つあります。
①金利が低下して、高い物件が買えるようになった
そもそも、不動産価格が上昇した最も大きな理由は、金利の低下です。
アベノミクスによる異次元緩和政策が始まった2013年から2020年ごろまでは、固定金利が2%台から0.82%まで、1%以上も下落したのです。
さらに、2022年に入ると、変動金利がさらに下がりました。それまで0.5%前後だった金利が、0.3%台にまで下がったのです。
新型コロナ以降も、都心部や大都市圏を中心に不動産価格は上がり続けていますので、それでも買いたい人が、変動金利を利用するようになり、ついに7割以上が変動金利を選ぶようになっています。
これによって、同じ返済額でも、買える物件の価格が大きく上がりました。
アベノミクスが始まる前の2012年ぐらいまでは、月に約10万円の返済(ふらっと35)で、約3,000万円の物件しか買えませんでした。
ですが、2023年現在、変動金利を選べば、約4,130万円の物件まで買えるようになっているのです。
月10.4万円の返済で、いくらの物件が買えるのか?
今の夫婦は、共働き世帯が多いですから、変動金利で、2人でそれぞれ月10万円を返済すると決めれば、なんと約8,200万円の物件が買えるわけです。
東京23区では、新築マンションが8,000万円を超えていますが、このような事情があるからなんですね。
②建築費が上昇したため、中古住宅の価格も上がった
2つ目が、建築費の上昇です。
新型コロナの感染拡大や、ロシアのウクライナ侵攻によって、マンション、戸建てそれぞれ建築費が2〜3割も上がっているのです。
マンションの建築費
木造戸建ての建築費
その結果、新築を買えない人が、中古住宅のに乗り換えています。
神奈川県の中古マンションでは約23%、中古戸建てでも約23%上昇しているのです。
仮に中古住宅が、4,000万円から4,800万円(+20%)になったとしても、建物部分の価値が800万円上がったと考える人はまずいません。
周りに土地を持っている人ならば、「以前よりも、もっと高く土地も売れるはずだ」と考えますし、実際に値上がりした価格での取引も行われています。
その結果、土地価格の上昇が起こっているわけですね。
③小田原市では、世帯数が増加している
建築費が上がったといっても、買い手がつかなければ、土地価格も上がりません、
小田原市では、この5年間で人口は約5,000人の減少をしているものの、世帯数は約4,000世帯も増えているのです。
特に、世帯数が増えていると言うことは、住宅に対する需要が増えているということになります。
では、どんな人が増えているのか?
小田原市の転入超過数(区外から引っ越して来た人 ー 出て行った人)を見てみると、若い世代は減少しているものの、子育て世帯やシニア世代は増加していました。
都心部や横浜の不動産価格が上昇しすぎたことと、リモートワークの普及によって、小田原市へ移住する世帯が増えているようです。
小田原市では、空き家が増加中
ただし、小田原市では空き家が増加しています。2018年時点で、約1.3万戸もあるのです。
小田原市外から移住してきている世帯は、横浜や都心方面に勤務している人が多いです。
そのため、通勤に便利な駅周辺に人気が集中しがちです。
郊外の空き家は、買い手がつきにくく、空き家のままのところが増えており、土地価格の下落が始まっているわけです。
というわけで、小田原市の不動産価格は、
- 建築費が上がって、新築・中古価格が上がった
- そのため、金利の低い変動金利を選んで買う人が増えた
- さらに、市外からの人口流入が増えており、特に通勤しやすい駅近エリアに人気が集中している
- 一方で、買い手がつきにくい郊外では、空き家が増えて、土地価格の下落が始まっている
という、二極化が始まっていると言えます。
3、これからどうなるのか?
小田原市の土地価格に影響を与えそうなリスクをまとめました。
(1)そろそろ金利が上がりそう
日本では、低金利が長く続いているため、金利の上昇リスクを心配しない人が増えており、7割以上の人が、半年ごとに金利が変わる変動金利を選んでいます。
ですが、本当にこれからも金利は上がらないのでしょうか?
実は、10年〜30年までの長期金利については、すでに上昇し始めています。特にロシアのウクライナ侵攻が始まった2022年ごろから、本格的に上がって来ています。
(参考:財務省)
これによって、変動金利は低いままですが、ふらっと35などの固定金利は上昇を始めています。
なぜ上昇しているのかと言うと、世界的に物価が上昇しているからです。
例えば、アメリカでは、物価が一時、前年比で9%以上も上がったため、政策金利を0.25%→5.25%まで、1年間で5%も引き上げました。
ドイツでも、前年比で11%以上も上がっていたため、こちらも政策金利を0%→3.5%にまで、約1年間で3.5%も引き上げています。
その結果、欧米各国でも、住宅価格が下落をはじめています。
アメリカの先月の中古住宅価格は前の年の同じ月と比べた下落幅(-1.7%)がおよそ11年ぶりの大きさとなり、住宅価格の下落傾向が鮮明になっています。
急速な利上げに伴う住宅ローン金利の高止まりで需要が落ち込んでいることが背景にあります。
欧州連合(EU)域内で、住宅価格が2015年以来初めて四半期ベースで下落に転じた。借り入れコストの上昇(=金利の上昇)が10年近くに及ぶ住宅用不動産ブームに終わりをもたらしている。
EU統計局は4日、22年10〜12月期に住宅価格が前の期と比べ1.5%下落したと発表した。域内27カ国のうち15カ国で下がった。下落幅が最も大きかったのはデンマークとドイツで、それぞれ6.5%、5%低下した。
金利を引き上げたことで、住宅価格が下落しているのです。
ちなみに日本の物価上昇率は、前年比で3.0%の上昇です。
(参考:NHK「2022年度 消費者物価指数 前年度比3.0%上昇 41年ぶり水準」)
そして、日本でも、7月28日に、植田日銀総裁が、政策修正を発表し、事実上の利上げを行いました。
これまでは、10年国債の金利が0.5%以上に上がらないようにコントロールしてきましたが、それを1.0%まで引き上げたのです。
(参考:野村総合研究所 2023.7.28「日銀が長期金利の上昇を容認するYCCの運用柔軟化策を決定(日銀金融政策決定会合)」)
これによって、期間10年以上の固定金利については、今後、徐々に上がっていくことが予想されます。ふらっと35などの、長期固定の住宅ローン金利は上がるでしょう。
変動金利が上がる可能性は?
今回の事実上の利上げは、期間10年以上の長期金利への影響が大きいですが、変動金利への影響は、今のところ、ありません。
ですが、物価上昇が続くようであれば、いずれ短期金利も引き上げざるを得なくなるでしょう。
というのも、そもそも、金利を引き上げている理由は、お金を借りにくくすることで、モノの消費や生産をおさえ、物価上昇を止めるためだからです。
長期金利を引き上げても、物価上昇が止まらないのであれば、短期金利の引き上げも、いずれ視野に入ってくるはずです。
なお、日銀が見込んでいる、今後の物価上昇率は、2024年が年率1.9%で、2025年が年率1.6%です。
(参考:野村総合研究所 2023.7.28「日銀が長期金利の上昇を容認するYCCの運用柔軟化策を決定(日銀金融政策決定会合)」)
もし、今回の利上げでも、現在の年率3%の物価上昇率がおさまらなければ、さらに政策を修正する可能性は高く、その際には、変動金利型の住宅ローンにも、影響が出てくるかもしれません。
1%金利が上がると、不動産価格は15〜20%下がる可能性
ちなみに、金利が1%上がると、住宅ローンの利息は、35年で15〜20%増えます。
例えば、月に約10万円の返済を考えている人であれば、現在なら3,500万円の物件が買えますが、金利が1%上がると、毎月10万円の支払いで、3,000万円の物件しか買えません。
なお、すでに変動金利で組んでいる人については、5年ルールという、当初5年間は、返済額が固定(ただし、増えた利息はあとで支払う)というルールがあるため、すぐに払えなくなって投げ売りが始まるわけではありません。
しかし、新しくローンを組む人は、変動金利でも高い金利になるため、今まで通りの高い価格でローンを組むことが難しくなりますから、価格は下がりやすくなるでしょう。
(2)2022年問題で、都市の農地が宅地になる
2022年問題をご存知でしょうか?
「都市部にある税金を優遇されていた農地(生産緑地)が、優遇期間が切れることで宅地として放出され、土地価格に影響を与える」
という問題です。
(出典:ウィキペディア cory.2005.Seisan Ryokuchi)
実は、小田原市にも66ヘクタールの生産緑地があります。30坪の土地で約6,600戸分にもなります。
そして、その分布はどのようになっているのかというと、このようになっています。
神奈川県の生産緑地の分布図:小田原市に66ヘクタール
(参考:国土交通省 都市計画区域、市街化区域、地域地区の決定状況)
小田原市では、すでに農地の宅地化によって、古い住宅地に対する需要が減っていますが、今後はさらにこの動きが加速すると考えられます。
そのため、「どうしても、そこでなければダメ」と思われるような、駅の近くや、ショッピングセンターの近く以外の住宅地では、今後も下落が進むでしょう。
(3)これから小田原市の人口はどうなるの?
国立社会保障・人口問題研究所が、2018年に発表した小田原市の人口の見通しによると、2025→35年の10年間で人口は約1.7万人減少するそうです。
小田原市はこれから10年で約1.7万人減少
(出典:国立社会保障・人口問題研究所 平成30年度人口推計)
また、家を建てる中心年代の30〜40代人口は、2025→35年の10年間で約6,000人減る見通しです。
小田原市の30〜40代人口は、これから10年で約6,000人減る
(出典:国立社会保障・人口問題研究所 平成30年度人口推計)
そのため、駅から離れた郊外では、買い手がつきにくくなるでしょう。
結論:買うなら?売るなら?
以上のことから、小田原市の土地価格は、
- 物価上昇で、取引の多い小田原駅の周辺では、土地価格が上昇しているが、駅から離れた郊外では、買い手がつかないため、下落が止まらない
- 今後は、異次元緩和終了による金利上昇や、生産緑地の解禁で土地がさらに余ることから、エリアによっては買い手がつきにくくなっていきそう
と言えるでしょう。
買うなら:低金利なのでチャンスだけれど、、、
本来であれば、低金利は家を購入するチャンスな訳ですが、建築費が上がっているため、家を建てるハードルも上がっています。
なので、いい物件を探すことがポイントになってきます。
非公開物件=安い物件
不動産を売る理由はさまざまですが、「周りに知られずに売却したい」という売主は一定の割合でいます。
そのような物件は、ネット上にも出回らず「非公開物件」として、特定の不動産会社が取り扱っている場合があります。
当然、このような物件は少ないお客さんにしか目にとまる機会がないため、相場よりも価格の安い可能性が高いです。
【PR】タウンライフ
こちらの「タウンライフ」に登録すると、全国190社以上の不動産会社が、非公開物件の情報を教えてくれます。
無料ですので、一度利用してみてはいかがでしょうか?
売るなら:低金利の今がチャンス
小田原市の土地価格は、低金利という追い風があったにも関わらず、人口減少の波に押されて、小田原駅周辺とそれ以外のエリアとで、土地価格の二極化が進んできました。
現在は、テレワークの広がりから、人口流入が増えているものの、年間1,000人程度であり、少子高齢化も考えると、住宅需要の盛り上がりは、小田原駅周辺に限られるでしょう。
そのため、金利上昇の悪影響が来る前に、なるべく高く売る方法を考えた方がいいかもしれません。
こんなに違うの?公示地価と実勢価格
この記事では、公示地価をもとに土地価格の動きについて解説してきましたが、実際の取引では、はるかに高い価格、または安い価格で取引される場合があります。
例えば、「南町(みなみちょう)」という地区があります。
小田原城の南側に広がる住宅地です。
こちらの公示地価と実際の取引価格は、
- 公示地価:44万円/坪
- 実際の取引価格:21〜80万円/坪
と、公示地価の約0.5〜1.8倍で取引されていました。
最高価格は、最低価格の約4倍にもなっています。
どちらも「第一種低層住居専用地域」と呼ばれる、主に戸建てが立ち並ぶエリアです。
駅からの距離は多少違いはありますが、これほどの価格差が考えられるでしょうか?
【小田原市南町の土地取引(令和元年〜2年)】
- 小田原駅から徒歩18〜24分のエリアで、21〜80万円/坪で取引されている
- この取引情報のアンケート回収率は約2割のため、実際の取引数はこの5倍程度ある
なぜ、これほど売却価格が変わるのでしょうか?
その理由は、不動産会社によって、持っている取引情報に差があるからです。
不動産取引は、株式市場のように、全ての取引情報を管理しているところがないため、
- 自社でどれだけ取引情報を持っているか
- どれだけ買い手のリストを持っているか?
で、評価額も、売れる金額も変わってくるのです。
持っている取引情報が違うため、評価額・売却額が変わる
*REINSとは、不動産会社間でだけ共有できる物件情報・取引情報のサービスです。ただし、売主の承諾が必要なため、情報の共有率は、全体の取引の約11%程度となっています
(2022年実績:売り物件報告件数17.5万件 ÷ 土地取引件数152.5万件 = 11.4%)
また、不動産会社が持っている取引情報や、買い手のリストは、エリアや物件によって違いますから、いくつかの不動産会社に査定を申し込むことで、
- どれだけの評価額になるのか?
- どこの会社が、自分の不動産を高く売ってくれるのか?
を知ることができます。
そんな時に便利なのが、1度の登録で、複数社から査定をもらえる一括査定サービスなのですが、それぞれのサービスで参加企業に違いがあるため、特徴のある2つをご紹介します。
【PR】すまいバリュー(大手に依頼したいなら)
こちらの「すまいVALUE(バリュー)」は、取引実績の多い大手6社に、無料で査定を依頼することができます。
そのため、大手不動産会社に依頼したい場合には、こちらのサービスを活用するといいでしょう。
【PR】イエウール(地域密着企業に依頼したいなら)
すまいバリューは大手6社しか参加していないため、地域密着の不動産会社に査定を依頼したい場合には、「イエウール」が、参加している不動産会社が1,700社以上と多く、なおかつ大手不動産会社が1番多く参加しているのでオススメです。
無料で使えますので、1度調べてみてはいかがでしょうか?
※1 本記事では、いくつかのサービスのご紹介をしています。
それぞれ、「すまいバリュー(運営元 三井不動産リアルティ株式会社)」「イエウール(運営元 株式会社Speee)」「タウンライフ(運営元 タウンライフ株式会社)」の委託を受けて作成しております
コメント