(画像出典:wikimedia commons 663highland, 鳥取城, 鳥取県鳥取市)
この記事では鳥取市の
- 公示地価、基準地価
- 土地価格がこれまで上昇・下落した理由
- 今後どうなるのか?
の3点について解説しています。
(なお、本ページはプロモーションが含まれています。該当するサービスには、【PR】と表記しております)(※1)
1、鳥取市の公示地価、基準地価
(1)公示地価(2023.1.1現在)
*変化率が空白:比較する年度のデータがない場合
*最寄駅の( )内は、駅からの距離(m)
住所または地番 | 最寄駅 | 坪単価(万円) | 前年比 | 2018年比 |
---|---|---|---|---|
鳥取市田島751番 | 鳥取(2600) | 18.9 | 2.0% | 5.3% |
鳥取市宮長字下宝殿239番20 | 鳥取(2500) | 21.7 | 1.7% | 9.0% |
鳥取市大杙字横長258番26 | 鳥取(2900) | 16.3 | 1.2% | 1.9% |
鳥取市岩倉字上樋掛446番49 | 鳥取(3300) | 16.7 | 1.2% | 2.0% |
鳥取市南安長2丁目103番 | 鳥取(2700) | 14.8 | 1.1% | 3.7% |
鳥取市賀露町北2-8-10 | 湖山(2600) | 9.2 | 1.1% | 2.6% |
鳥取市気高町浜村字西浜783番1205外 | 浜村(800) | 6.4 | 1.0% | 3.8% |
鳥取市吉成字下池田1022番 | 鳥取(850) | 21.3 | 0.8% | 1.6% |
鳥取市浜坂3-10-8 | 鳥取(4800) | 13.6 | 0.7% | 0.7% |
鳥取市湖山町北6丁目330番4 | 湖山(1000) | 18.3 | 0.7% | 2.2% |
鳥取市山城町10-24 | 鳥取(3700) | 16 | 0.4% | -0.8% |
鳥取市東今在家字五反田87番33 | 鳥取(3800) | 16.1 | 0.4% | 2.1% |
鳥取市湖山町東1丁目769番 | 湖山(350) | 19 | 0.3% | 1.1% |
鳥取市南吉方3丁目110番 | 鳥取(1100) | 21.7 | 0.3% | -0.2% |
鳥取市立川町3丁目317番 | 鳥取(1900) | 12.6 | 0.3% | -5.4% |
鳥取市行徳3丁目976番 | 鳥取(1200) | 14.9 | 0.2% | -6.8% |
鳥取市新字上大樋井83番30 | 鳥取(1900) | 20.7 | 0.0% | 3.8% |
鳥取市材木町179番 | 鳥取(1900) | 22.9 | 0.0% | 1.3% |
鳥取市安長字中畦295番2外 | 鳥取(3200) | 23.4 | 0.0% | 1.1% |
鳥取市中町40番12外 | 鳥取(1800) | 24.9 | 0.0% | 0.8% |
鳥取市西町3丁目411番 | 鳥取(1700) | 27.7 | 0.0% | 0.6% |
鳥取市浜坂字大手町204番1 | 鳥取(4000) | 5 | 0.0% | 0.0% |
鳥取市東町2丁目341番1 | 鳥取(1800) | 30.9 | 0.0% | -0.3% |
鳥取市千代水3丁目105番 | 湖山(1300) | 7.5 | 0.0% | -0.9% |
鳥取市国府町宮下字中土居前277番 | 鳥取(4400) | 9.5 | 0.0% | -1.4% |
鳥取市西品治字柳原703番 | 鳥取(1800) | 12.9 | 0.0% | -4.9% |
鳥取市鹿野町末用字今在家413番2 | 浜村(8000) | 1.3 | -0.2% | -1.2% |
鳥取市吉方町2丁目511番 | 鳥取(1300) | 17.7 | -0.4% | -3.6% |
鳥取市松原字東前田西ノ切75番3外 | 鳥取(9000) | 7.2 | -0.5% | -3.1% |
鳥取市卯垣2丁目618番 | 鳥取(2500) | 14.1 | -0.5% | -3.8% |
鳥取市菖蒲字東土居326番1 | 鳥取(2700) | 6.8 | -0.5% | -4.6% |
鳥取市馬場字東屋敷274番2外 | 鳥取(3700) | 6.5 | -0.5% | -3.9% |
鳥取市南隈550番外 | 鳥取(5000) | 19.3 | -0.5% | -2.0% |
鳥取市南栄町10番2外 | 津ノ井(800) | 5.8 | -0.6% | -1.7% |
鳥取市鹿野町鹿野字下町北裏1327番 | 浜村(6500) | 5.5 | -0.6% | -4.6% |
鳥取市青谷町青谷字八軒屋3766番1外 | 青谷(700) | 4.6 | -0.7% | -10.9% |
鳥取市河原町河原字中河原屋敷72番15外 | 河原(3100) | 8.6 | -0.8% | -5.5% |
鳥取市福部町細川字下屋敷314番 | 福部(1800) | 4.2 | -0.8% | -5.2% |
鳥取市福部町高江字東土居56番11 | 福部(350) | 7.7 | -0.9% | -4.9% |
鳥取市生山字上土居44番 | 津ノ井(1300) | 6.4 | -1.0% | -4.9% |
鳥取市瓦町605番 | 鳥取(500) | 18.7 | -1.0% | -8.5% |
鳥取市中村字椎木下分390番 | 鳥取(7000) | 3.1 | -1.1% | -5.1% |
鳥取市富安1丁目23番1 | 鳥取(800) | 26.2 | -1.1% | -9.4% |
鳥取市気高町勝見字湯尻693番4 | 浜村(150) | 5.8 | -1.1% | -6.4% |
鳥取市青谷町吉川字菅田36番6 | 青谷(1200) | 2.8 | -1.2% | -5.6% |
鳥取市伏野字屋敷ノ壱1098番 | 末恒(900) | 5.3 | -1.2% | -4.8% |
鳥取市今町2丁目285番 | 鳥取(300) | 21.6 | -1.4% | -8.9% |
鳥取市西町1丁目202番2外 | 鳥取(1200) | 26.4 | -1.6% | -7.5% |
鳥取市河原町曳田字下土居215番2外 | 河原(3300) | 4 | -1.6% | -9.0% |
鳥取市栄町710番 | 鳥取(0) | 39.9 | -4.0% | -11.0% |
鳥取市弥生町266番 | 鳥取(550) | 25.1 | -4.8% | -18.1% |
鳥取市末広温泉町129番 | 鳥取(400) | 26.5 | -5.0% | -16.4% |
鳥取市大杙字五反田220番4外 | 鳥取(2600) | 17.3 | ||
鳥取市叶字下井原116番3外 | 鳥取(2800) | 6.7 |
(2)基準地価(2023.7.1現在)
*変化率が空白:比較する年度のデータがない場合
*最寄駅の( )内は、駅からの距離(m)
住所または地番 | 最寄駅 | 坪単価(万円) | 前年比 | 2018年比 |
---|---|---|---|---|
鳥取市吉成南町1-20-4 | 鳥取( 1800) | 19.8 | 1.7% | 4.3% |
鳥取市興南町95番3 | 鳥取( 1200) | 19.8 | 1.7% | 3.4% |
鳥取市桜谷字西ノ前652番 | 鳥取( 3200) | 17.7 | 0.9% | 2.9% |
鳥取市湖山町南3丁目108番36 | 湖山( 1000) | 17.8 | 0.9% | 2.9% |
鳥取市青葉町2丁目224番 | 鳥取( 2700) | 20.5 | 0.8% | 1.6% |
鳥取市立川町3丁目317番 | 鳥取( 1900) | 12.7 | 0.8% | -3.8% |
鳥取市吉成字大曲り779番39外 | 鳥取( 1700) | 22.3 | 0.7% | -0.7% |
鳥取市美萩野2丁目152番 | 末恒( 800) | 10 | 0.7% | -0.7% |
鳥取市河原町長瀬字大月69番15 | 河原( 2900) | 9.2 | 0.4% | -0.7% |
鳥取市吉成字下池田1022番 | 鳥取( 850) | 21.3 | 0.0% | 1.6% |
鳥取市西町3丁目411番 | 鳥取( 1700) | 27.7 | 0.0% | 0.6% |
鳥取市晩稲字東土居237番 | 湖山( 3000) | 12.6 | 0.0% | -0.5% |
鳥取市青葉町2丁目206番3外 | 鳥取( 2600) | 23.3 | 0.0% | -0.7% |
鳥取市国府町稲葉丘2丁目220番外 | 鳥取( 3800) | 9.2 | 0.0% | -0.7% |
鳥取市二階町3丁目218番3 | 鳥取( 1100) | 18.8 | 0.0% | -0.9% |
鳥取市吉方温泉3丁目423番 | 鳥取( 1100) | 17.1 | 0.0% | -2.1% |
鳥取市滝山744番2外 | 鳥取( 3200) | 12.2 | 0.0% | -5.1% |
鳥取市寺町41番5 | 鳥取( 1000) | 17.7 | -0.4% | -4.3% |
鳥取市正蓮寺字法花寺46番4外 | 鳥取( 3400) | 17.5 | -0.4% | -3.6% |
鳥取市古海字東榎田304番1外 | 鳥取( 2500) | 5.5 | -0.6% | -6.2% |
鳥取市気高町宝木字新町754番外 | 宝木( 500) | 4.8 | -0.7% | -7.6% |
鳥取市北村字恵幾谷95番1外 | 鳥取( 4500) | 4.3 | -0.8% | -3.0% |
鳥取市湖山町北1丁目557番外 | 鳥取大学前( 500) | 21.1 | -0.8% | -4.5% |
鳥取市気高町浜村字家廻り下371番 | 浜村( 1300) | 3.9 | -0.8% | -8.6% |
鳥取市里仁字畑崎村屋敷295番3外 | 鳥取( 3400) | 7 | -0.9% | -6.2% |
鳥取市河原町釜口字奥脊戸631番 | 国英( 750) | 3.4 | -1.0% | -4.6% |
鳥取市福部町八重原字堂ノ前437番 | 福部( 2600) | 1.6 | -1.0% | -4.8% |
鳥取市鹿野町今市字村東側上758番外 | 浜村( 5000) | 3.2 | -1.0% | -7.7% |
鳥取市若葉台南3-15-3 | 津ノ井( 3000) | 13.5 | -1.2% | -3.5% |
鳥取市気高町下原字家ノ前126番外 | 浜村( 2000) | 2.6 | -1.3% | -9.3% |
鳥取市久末字東土居217番1外 | 津ノ井( 2000) | 5.1 | -1.3% | -8.3% |
鳥取市鹿野町鹿野字出合1153番8 | 浜村( 6200) | 5.1 | -1.3% | -3.8% |
鳥取市河原町中井字前田273番3 | 河原( 6000) | 2.5 | -1.3% | -6.1% |
鳥取市扇町128番1外 | 鳥取( 250) | 29 | -1.3% | -9.0% |
鳥取市瓦町605番 | 鳥取( 500) | 18.6 | -1.4% | -8.5% |
鳥取市国府町中河原字屋敷島93番5外 | 鳥取( 12000) | 2.3 | -1.4% | -6.7% |
鳥取市青谷町青谷字口堤谷2816番21 | 青谷( 1000) | 4.6 | -1.4% | -11.4% |
鳥取市佐治町刈地字小ムカヒ193番外 | 用瀬( 4200) | 1.1 | -1.5% | -9.5% |
鳥取市青谷町山根字掛栗618番外 | 青谷( 5500) | 2.1 | -1.5% | -12.2% |
鳥取市福部町湯山字土居43番1外 | 福部( 4400) | 4.2 | -1.5% | -7.2% |
鳥取市上味野字上り立74番1外 | 鳥取( 4800) | 4.2 | -1.6% | -7.4% |
鳥取市野坂字村土居244番 | 鳥取( 6000) | 4.1 | -1.6% | -7.4% |
鳥取市国府町中郷字南土居287番4 | 鳥取( 5000) | 4.1 | -1.6% | -8.1% |
鳥取市鹿野町河内字外尾谷河原158番1外 | 浜村( 10000) | 1 | -1.7% | -9.4% |
鳥取市用瀬町安蔵字塚ノ原屋敷934番3外 | 因幡社( 800) | 1.9 | -1.7% | -12.3% |
鳥取市青谷町紙屋字河原町194番外 | 青谷( 6900) | 1.8 | -1.8% | -11.5% |
鳥取市伏野字屋敷ノ壱1074番4外 | 末恒( 800) | 6.3 | -2.0% | -13.9% |
鳥取市福部町海士字西ノ野18番13 | 福部( 2200) | 6.1 | -2.1% | -9.8% |
鳥取市佐治町加瀬木字中河原1310番1 | 用瀬( 8800) | 1.5 | -2.1% | -8.0% |
鳥取市用瀬町別府字垣ノ内43番6 | 用瀬( 700) | 4.3 | -3.0% | -13.3% |
鳥取市用瀬町用瀬字屋敷下側中380番 | 用瀬( 250) | 6.1 | -3.6% | -13.5% |
鳥取市栄町609番 | 鳥取( 200) | 34.7 | -3.7% | -13.2% |
鳥取市末広温泉町606番 | 鳥取( 600) | 21.3 | -3.7% | -15.1% |
鳥取市末広温泉町129番 | 鳥取( 400) | 25.7 | -4.9% | -18.8% |
途中ですが、この記事の説明を
どうも、このサイトの運営者のゴトウです。
この記事では、「あなたの(気になっている)不動産が、これからどうなるのか?」が分かるように、解説をしていきます。
とても不思議に思うのですが、
不動産の取引は、数百万円〜数億円単位の大きなお金が動きますから、絶対に失敗したくないはずなのに、
参考になる情報が、あまりに少なすぎると感じませんか?
例えば、年に3回ほど、公示地価や基準地価、路線価などの国が発表する土地価格の情報が、新聞やテレビニュースで取り上げられます。
ですが、その解説の多くが、都道府県単位、市区町村単位、または、1番大きく上昇した場所ぐらいです。
もっと細かい地区の情報は、ほとんど見かけませんよね。
これでは、あなたの(気になっている)不動産が、これから上がるのか?下がるのか?の判断がつきませんし、今がチャンスなのかどうかも分かりません。
最悪の婆には、営業マンの言いなりになって、もっと高く売れた(もっといい物件を探せた)のに、、、なんてことも。
それはちょっと残念すぎると思うんです。
そこで、この記事では、取り引きの参考になりそうなデータを集めて、なるべく詳しく、そして分かりやすく解説をしました。
そのため、ちょっと記事が長くなってしまいましたが、難しいことは書いていませんので、気楽に読み進めてみてください。
それでは参りましょう。
2、鳥取市の土地価格の動き
鳥取市の住宅地は、アベノミクス以降の、この9年間で10.7%下落しました。
また、2021→22年の公示地価については、住宅地は前年比で0.1%のマイナス、商業地は2.1%のマイナスとなっていました。
では、実際にどのようなエリアが上昇、または下落したのでしょうか?
公示地価の7年間の変化率を地図上に表示させてみました。
地価マップ:2013-21年の上昇率
変化率:赤色(30%以上)>オレンジ色(10〜29.9%)>緑色(0〜9.9%)>青色(-9.9〜0%)>紫色(-10%以下)
ほぼ全域で下落していますが、特に鳥取駅周辺の商業地の下落がひどいですね。
その一方で、鳥取駅の南側、国道53号線沿いではいくつか上昇している地点が見られますし、イオンモール鳥取北の周辺でも下落率は小幅です。
今回の不動産バブルの背景
全国的に土地価格が上昇していると言われていますが、その理由は金利の低下です。
ご覧のように、2013年4月以降、日銀が国債を買い占める、異次元緩和政策を行うことで、金利を下げてきました。
日銀が国債を買い占めて、金利を下げた
(参考:ARUHI住宅ローン フラット35金利の推移 財務省 国債金利情報)
ザックリ言うと、この8年間で買い手は、同じ返済額で2割高い物件を買えるようになったということです。
例えば、フラット35で期間35年・月々の返済額が10.4万円とした場合、購入できる不動産は3,000万円から3,500万円まで上がったのです。
同じ返済額で購入できる物件価格が2割上昇した
月々の支払額は増やさずに、約2割高い物件を買える。しかもその物件が人気化しているとなれば、値段が高くても買おうとする人は増えますよね。
そのため、人気のエリアほど、土地価格が上昇してきたのです。
なぜ、鳥取市はこれほど下げているのか?
その理由は、大きく2つあります。
①公共事業の減少で土地価格が下落した
1つは、公共事業の減少です。
鳥取県の住宅地の公示地価は、公共事業が減るのに合わせて、下落を続けてきました。
鳥取県の公共事業は、この20年で2分の1以下に減少
特に1990年代の公共事業では、バイパスなどの大きな道路が作られました。
そして、公共事業が減ってきた2000年代に入ると、ショッピングセンターが郊外にたくさん作られ、郊外に家が建つようになり中心街の空洞化へとつながってしまったのです。
車さえあれば、どこにでも家が建てられるようになったことで、わざわざ古い住宅地に家を買う必要がなくなりました。
しかも、この30年で農家も約半分に減ったので、農地を手放す人も増えました。
そのため、土地価格が上がりにくくなってしまったのです。
②人口が減って、家を買う人が減った
2つ目が、人口の減少です。
家を建てる中心年代である20〜40代人口は、1996年ごろにすでにピークを打ち、減り続けています。
この10年だけでも24,000人も減少しているのです。
このような状況が重なってしまい、鳥取県内の土地価格は上がりにくくなってしまったのです。
3、新型コロナの影響はどうなのか?
(1)そろそろ金利が上がりそう
日本では、低金利が長く続いているため、金利の上昇リスクを心配しない人が増えており、7割以上の人が、半年ごとに金利が変わる変動金利を選んでいます。
ですが、本当にこれからも金利は上がらないのでしょうか?
実は、10年〜30年までの長期金利については、すでに上昇し始めています。特にロシアのウクライナ侵攻が始まった2022年ごろから、本格的に上がって来ています。
(参考:財務省)
これによって、変動金利は低いままですが、ふらっと35などの固定金利は上昇を始めています。
なぜ上昇しているのかと言うと、世界的に物価が上昇しているからです。
例えば、アメリカでは、物価が一時、前年比で9%以上も上がったため、政策金利を0.25%→5.25%まで、1年間で5%も引き上げました。
ドイツでも、前年比で11%以上も上がっていたため、こちらも政策金利を0%→3.5%にまで、約1年間で3.5%も引き上げています。
その結果、欧米各国でも、住宅価格が下落をはじめています。
アメリカの先月の中古住宅価格は前の年の同じ月と比べた下落幅(-1.7%)がおよそ11年ぶりの大きさとなり、住宅価格の下落傾向が鮮明になっています。
急速な利上げに伴う住宅ローン金利の高止まりで需要が落ち込んでいることが背景にあります。
欧州連合(EU)域内で、住宅価格が2015年以来初めて四半期ベースで下落に転じた。借り入れコストの上昇(=金利の上昇)が10年近くに及ぶ住宅用不動産ブームに終わりをもたらしている。
EU統計局は4日、22年10〜12月期に住宅価格が前の期と比べ1.5%下落したと発表した。域内27カ国のうち15カ国で下がった。下落幅が最も大きかったのはデンマークとドイツで、それぞれ6.5%、5%低下した。
金利を引き上げたことで、住宅価格が下落しているのです。
ちなみに日本の物価上昇率は、前年比で3.0%の上昇です。
(参考:NHK「2022年度 消費者物価指数 前年度比3.0%上昇 41年ぶり水準」)
そして、日本でも、7月28日に、植田日銀総裁が、政策修正を発表し、事実上の利上げを行いました。
これまでは、10年国債の金利が0.5%以上に上がらないようにコントロールしてきましたが、それを1.0%まで引き上げたのです。
(参考:野村総合研究所 2023.7.28「日銀が長期金利の上昇を容認するYCCの運用柔軟化策を決定(日銀金融政策決定会合)」)
これによって、期間10年以上の固定金利については、今後、徐々に上がっていくことが予想されます。ふらっと35などの、長期固定の住宅ローン金利は上がるでしょう。
変動金利が上がる可能性は?
今回の事実上の利上げは、期間10年以上の長期金利への影響が大きいですが、変動金利への影響は、今のところ、ありません。
ですが、物価上昇が続くようであれば、いずれ短期金利も引き上げざるを得なくなるでしょう。
というのも、そもそも、金利を引き上げている理由は、お金を借りにくくすることで、モノの消費や生産をおさえ、物価上昇を止めるためだからです。
長期金利を引き上げても、物価上昇が止まらないのであれば、短期金利の引き上げも、いずれ視野に入ってくるはずです。
なお、日銀が見込んでいる、今後の物価上昇率は、2024年が年率1.9%で、2025年が年率1.6%です。
(参考:野村総合研究所 2023.7.28「日銀が長期金利の上昇を容認するYCCの運用柔軟化策を決定(日銀金融政策決定会合)」)
もし、今回の利上げでも、現在の年率3%の物価上昇率がおさまらなければ、さらに政策を修正する可能性は高く、その際には、変動金利型の住宅ローンにも、影響が出てくるかもしれません。
1%金利が上がると、不動産価格は15〜20%下がる可能性
ちなみに、金利が1%上がると、住宅ローンの利息は、35年で15〜20%増えます。
例えば、月に約10万円の返済を考えている人であれば、現在なら3,500万円の物件が買えますが、金利が1%上がると、毎月10万円の支払いで、3,000万円の物件しか買えません。
なお、すでに変動金利で組んでいる人については、5年ルールという、当初5年間は、返済額が固定(ただし、増えた利息はあとで支払う)というルールがあるため、すぐに払えなくなって投げ売りが始まるわけではありません。
しかし、新しくローンを組む人は、変動金利でも高い金利になるため、今まで通りの高い価格でローンを組むことが難しくなりますから、価格は下がりやすくなるでしょう。
4、その他のリスク
新型コロナ以外にも、どんなリスクがあるのかをまとめました。
(1)そろそろ金利が上がりそう
日本では、低金利が長く続いているため、金利の上昇リスクを心配しない人が増えており、7割以上の人が、半年ごとに金利が変わる変動金利を選んでいます。
ですが、本当にこれからも金利は上がらないのでしょうか?
実は、10年〜30年までの長期金利については、すでに上昇し始めています。特にロシアのウクライナ侵攻が始まった2022年ごろから、本格的に上がって来ています。
(参考:財務省)
これによって、変動金利は低いままですが、ふらっと35などの固定金利は上昇を始めています。
なぜ上昇しているのかと言うと、世界的に物価が上昇しているからです。
例えば、アメリカでは、物価が一時、前年比で9%以上も上がったため、政策金利を0.25%→5.25%まで、1年間で5%も引き上げました。
ドイツでも、前年比で11%以上も上がっていたため、こちらも政策金利を0%→3.5%にまで、約1年間で3.5%も引き上げています。
その結果、欧米各国でも、住宅価格が下落をはじめています。
アメリカの先月の中古住宅価格は前の年の同じ月と比べた下落幅(-1.7%)がおよそ11年ぶりの大きさとなり、住宅価格の下落傾向が鮮明になっています。
急速な利上げに伴う住宅ローン金利の高止まりで需要が落ち込んでいることが背景にあります。
欧州連合(EU)域内で、住宅価格が2015年以来初めて四半期ベースで下落に転じた。借り入れコストの上昇(=金利の上昇)が10年近くに及ぶ住宅用不動産ブームに終わりをもたらしている。
EU統計局は4日、22年10〜12月期に住宅価格が前の期と比べ1.5%下落したと発表した。域内27カ国のうち15カ国で下がった。下落幅が最も大きかったのはデンマークとドイツで、それぞれ6.5%、5%低下した。
金利を引き上げたことで、住宅価格が下落しているのです。
ちなみに日本の物価上昇率は、前年比で3.0%の上昇です。
(参考:NHK「2022年度 消費者物価指数 前年度比3.0%上昇 41年ぶり水準」)
そして、日本でも、7月28日に、植田日銀総裁が、政策修正を発表し、事実上の利上げを行いました。
これまでは、10年国債の金利が0.5%以上に上がらないようにコントロールしてきましたが、それを1.0%まで引き上げたのです。
(参考:野村総合研究所 2023.7.28「日銀が長期金利の上昇を容認するYCCの運用柔軟化策を決定(日銀金融政策決定会合)」)
これによって、期間10年以上の固定金利については、今後、徐々に上がっていくことが予想されます。ふらっと35などの、長期固定の住宅ローン金利は上がるでしょう。
変動金利が上がる可能性は?
今回の事実上の利上げは、期間10年以上の長期金利への影響が大きいですが、変動金利への影響は、今のところ、ありません。
ですが、物価上昇が続くようであれば、いずれ短期金利も引き上げざるを得なくなるでしょう。
というのも、そもそも、金利を引き上げている理由は、お金を借りにくくすることで、モノの消費や生産をおさえ、物価上昇を止めるためだからです。
長期金利を引き上げても、物価上昇が止まらないのであれば、短期金利の引き上げも、いずれ視野に入ってくるはずです。
なお、日銀が見込んでいる、今後の物価上昇率は、2024年が年率1.9%で、2025年が年率1.6%です。
(参考:野村総合研究所 2023.7.28「日銀が長期金利の上昇を容認するYCCの運用柔軟化策を決定(日銀金融政策決定会合)」)
もし、今回の利上げでも、現在の年率3%の物価上昇率がおさまらなければ、さらに政策を修正する可能性は高く、その際には、変動金利型の住宅ローンにも、影響が出てくるかもしれません。
1%金利が上がると、不動産価格は15〜20%下がる可能性
ちなみに、金利が1%上がると、住宅ローンの利息は、35年で15〜20%増えます。
例えば、月に約10万円の返済を考えている人であれば、現在なら3,500万円の物件が買えますが、金利が1%上がると、毎月10万円の支払いで、3,000万円の物件しか買えません。
なお、すでに変動金利で組んでいる人については、5年ルールという、当初5年間は、返済額が固定(ただし、増えた利息はあとで支払う)というルールがあるため、すぐに払えなくなって投げ売りが始まるわけではありません。
しかし、新しくローンを組む人は、変動金利でも高い金利になるため、今まで通りの高い価格でローンを組むことが難しくなりますから、価格は下がりやすくなるでしょう。
(2)これから鳥取市の人口はどうなるの?
国立社会保障・人口問題研究所が、今年発表した鳥取市の人口の見通しによると、2025年までに9,700人減少するそうです。
鳥取市の人口は、2025年までに9,700人減る
(出典:国立社会保障・人口問題研究所 平成30年度人口推計)
しかも、家を買う中心年代である20〜40代はすでに減り始めており、2025年までに9,000人減る見通しです。
家の買い手が今よりも1割以上減るので、かなり影響も大きくなるでしょう。
鳥取市の20〜40代人口は、2025年までに約9,000人減少
(出典:国立社会保障・人口問題研究所 平成30年度人口推計)
(3)鳥取市の立地適正化計画の影響は?
人口が減少し、税収が減ってくると、上下水道や道路、除雪、バスの運行、学校運営など、さまざまな公共サービスの維持が難しくなってきます。
そのため、約200の自治体で「立地適正化計画」を作成し、
- 住んで欲しいエリア(居住誘導区域)
- そうでないエリア
の2つに分けて、公共サービスを「住んで欲しいエリア」に集中させることでコストを削減しようとしています。
立地適正化計画で住む場所をコンパクトに
鳥取市でも現在この計画を作成中で、「住んで欲しいエリア」と「そうでないエリア」の線引きを計画しています。
鳥取市:緑色の部分が「住んで欲しいエリア」
市の中心部や、鉄道路線や国道沿いなどを中心に設定されていますが、郊外のエリアは対象外のところも多くあります。
特に2025年には団塊の世代が75歳以上の後期高齢者になることで、医療費や介護費用が20兆円以上増えて行政サービスが破綻する「2025年問題」が起こると言われています。
もし、行政サービスを削減する必要が出てきた場合には、「このエリア内かどうか」が判断基準となる可能性が高いです。
エリア外ではさらに土地価格の下落が進むでしょうし、エリア内に移住する人も出てくるでしょう。
土地価格が安定している中心部と、それ以外の二極化が進むのではないでしょうか。
結論:買うなら?売るなら?
以上のことから、鳥取市の土地価格は、
- 公共事業と人口の減少によって、土地価格の下落が止まらない
- 新型コロナが長期化したら、閉店が増えて中心部の商業地が下がる可能性あり
- 若い世代はさらに減るし、立地適正化計画が作られて、郊外では特に選ばれにくくなる
と言えるでしょう。
では、売りたい人、買いたい人は、それぞれどう対応すべきなのでしょうか?
買うなら:下落を待つよりも低金利の今がベスト
土地価格の坪単価が10〜30万円の地域が多いので、下落を待つ必要はありません。
その理由は2つあります。
①土地価格の下落分よりも、待っている間の家賃の方が高くつく
例えば、坪20万円ぐらいの土地であれば、30坪でも600万円程度で買えます。
仮に数年で1割下げたとして60万円ぐらいしか安くなりませんから、その間の家賃を考えると、早めに買った方がトクになります。
②異次元緩和で低金利の今がチャンス
また、現在は住宅ローンがかなり安いため、月々の返済負担が軽いのもチャンスです。
ですから、もし家を買おうと思っているのならば、土地価格が下がるのを待つよりも、金利が上がる前の今のうちに買うのがベストでしょう。
ただし、購入を検討する場合には、今後の金利上昇を想定しておかないと大変なことになるので、「フラット35」か「10年以上の固定金利」でも返済ができるかどうかで予算を考えるべきでしょう。
未公開物件=安い物件の可能性大
不動産を売る理由はさまざまですが、「周りに知られずに売却したい」という売主は一定の割合でいます。
そのような物件は、ネット上にも出回らず「未公開物件」として、ある特定の不動産会社や、住宅メーカーが取り扱っている場合があります。
当然、このような物件は少ないお客さんにしか目にとまる機会がないため、相場よりも価格の安い可能性が高いです。
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価格が下がるのを待ちたい人でも、こちらで格安の物件情報を見つければ、「低金利」と「安い物件」の2つの美味しいところが狙えるでしょう。
売るなら:超低金利の今が1番のチャンス
ここまで下落を続けてきた鳥取市ですが、それでもこの低金利は、住宅を買う人にとって追い風でした。
金利が下がらなければ、土地価格はもっと下落していたでしょう。
しかし、この金利はこれ以上下がりようがありません。
また、新型コロナウイルスの影響もあるため、今が1番高い時期と言えるでしょう。
公示地価を信じると損をする?
この記事では公示地価をもとに解説していきましたが、公示地価は「その地域の平均的な価格」なため、実際の取引ではこれ以上に高く、または安く取引されることがあります。
例えば、鳥取市内に「吉方温泉(よしかたおんせん)」という、鳥取駅の東側に広がる住宅地があります。
こちらの公示地価と実際の取引を比べてみると、
- 公示地価:17万円/坪
- 実際の取引価格:5〜19万円/坪
と、公示地価の約0.3〜1.1倍で取引されていました。
取引価格同士で比べると、3.8倍の価格差があります。
【鳥取市吉方温泉の土地取引(過去2年間)】
- 鳥取駅から徒歩15〜19分のエリアで、5〜19万円/坪で取引されている
- 基準地価も実際の取引も「第1種住居地域」という用途区分
なぜ、これほど売却価格が変わるのでしょうか?
その理由は、不動産会社によって、持っている取引情報に差があるからです。
不動産取引は、株式市場のように、全ての取引情報を管理しているところがないため、
- 自社でどれだけ取引情報を持っているか
- どれだけ買い手のリストを持っているか?
で、評価額も、売れる金額も変わってくるのです。
持っている取引情報が違うため、評価額・売却額が変わる
*REINSとは、不動産会社間でだけ共有できる物件情報・取引情報のサービスです。ただし、売主の承諾が必要なため、情報の共有率は、全体の取引の約11%程度となっています
(2022年実績:売り物件報告件数17.5万件 ÷ 土地取引件数152.5万件 = 11.4%)
また、不動産会社が持っている取引情報や、買い手のリストは、エリアや物件によって違いますから、いくつかの不動産会社に査定を申し込むことで、
- どれだけの評価額になるのか?
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