(画像出典:wikimedia commons Phronimoi, 鳥取県米子市にあるイオン米子駅前店)
この記事では米子市の
- 公示地価、基準地価
- 土地価格がこれまで上昇・下落した理由
- 今後どうなるのか?
の3点について解説しています。
(なお、本ページはプロモーションが含まれています。該当するサービスには、【PR】と表記しております)(※1)
1、米子市の公示地価、基準地価
(1)公示地価(2023.1.1現在)
*変化率が空白:比較する年度のデータがない場合
*最寄駅の( )内は、駅からの距離(m)
住所または地番 | 最寄駅 | 坪単価(万円) | 前年比 | 2018年比 |
---|---|---|---|---|
米子市西福原4-4-12 | 米子(2800) | 16.6 | 1.6% | 6.3% |
米子市西福原7丁目1062番1外 | 米子(4500) | 4.8 | 1.4% | 9.1% |
米子市西町117番2 | 米子(1300) | 16.7 | 1.4% | 2.6% |
米子市皆生温泉2-17-11 | 米子(5200) | 13 | 1.3% | 2.1% |
米子市上福原2-16-17 | 米子(4200) | 9 | 0.7% | 2.6% |
米子市新開2-15-32 | 米子(5600) | 13 | 0.5% | 4.5% |
米子市河崎字河崎団地1739番29 | 米子(5000) | 9.1 | 0.4% | 0.4% |
米子市旗ヶ崎8-16-24 | 米子(3700) | 12.1 | 0.3% | 3.4% |
米子市観音寺新町1-8-15 | 米子(2700) | 16.5 | 0.0% | 3.3% |
米子市富益町字新開八88番1外 | 弓ヶ浜(2000) | 3.3 | 0.0% | 3.1% |
米子市昭和町31番4 | 米子(1000) | 11.7 | 0.0% | 1.1% |
米子市三本松3-13-25 | 三本松口(300) | 12.8 | 0.0% | 0.8% |
米子市角盤町1丁目3番5 | 米子(1100) | 13.5 | 0.0% | 0.0% |
米子市中島1-19-41 | 米子(3300) | 11.6 | 0.0% | -0.6% |
米子市富益町字新開参39番30 | 弓ヶ浜(1200) | 8 | 0.0% | |
米子市角盤町4丁目145番1 | 後藤(500) | 21.7 | 0.0% | |
米子市西福原7-14-31 | 米子(5400) | 21.8 | -0.2% | -1.3% |
米子市祇園町2丁目20番3 | 米子(1900) | 9.9 | -0.3% | -1.6% |
米子市今在家字宇戸口137番 | 伯耆大山(1000) | 5.5 | -0.6% | -5.6% |
米子市加茂町1丁目25番8外 | 米子(850) | 26.9 | -0.6% | -1.8% |
米子市奈喜良字小田423番2 | 米子(3700) | 4.4 | -0.7% | -8.2% |
米子市淀江町小波字向原611番1外 | 淀江(3600) | 3.7 | -0.9% | -9.0% |
米子市淀江町西原字壱里塚ノ下1135番4 | 淀江(1400) | 6.4 | -1.0% | -6.7% |
米子市灘町2丁目129番外 | 米子(2000) | 8 | -1.2% | -6.9% |
米子市淀江町淀江字八軒町934番12 | 淀江(700) | 5.2 | -1.3% | -9.7% |
米子市東福原5-1-45 | 米子(3000) | 16.9 | -1.4% | -1.7% |
米子市朝日町26番 | 米子(1500) | 15.2 | -4.2% | -12.7% |
米子市祇園町2丁目33番21外 | 米子(2300) | 9.9 |
(2)基準地価(2023.7.1現在)
*変化率が空白:比較する年度のデータがない場合
*最寄駅の( )内は、駅からの距離(m)
住所または地番 | 最寄駅 | 坪単価(万円) | 前年比 | 2018年比 |
---|---|---|---|---|
米子市淀江町佐陀字汐除外浜982番21 | 伯耆大山( 3400) | 8.6 | 2.0% | 8.3% |
米子市両三柳字三保向ヒ4568番103 | 米子( 6300) | 11.1 | 1.5% | -0.6% |
米子市上福原2丁目568番2外 | 米子( 4300) | 5.1 | 1.3% | 6.1% |
米子市両三柳字荒神前1975番 | 米子( 4600) | 7.9 | 1.3% | 3.5% |
米子市目久美町34番9外 | 米子( 1500) | 14.7 | 1.1% | 3.5% |
米子市西福原9-14-6 | 米子( 4600) | 14.9 | 1.1% | 5.9% |
米子市旗ヶ崎2-18-22 | 米子( 2700) | 15.9 | 1.1% | 4.6% |
米子市西福原4-4-12 | 米子( 2800) | 16.7 | 1.0% | 5.2% |
米子市尾高字石田尻788番17 | 伯耆大山( 3700) | 7.3 | 0.9% | 4.3% |
米子市米原3-12-38 | 後藤( 250) | 14.5 | 0.7% | 1.9% |
米子市車尾4丁目1262番3外 | 米子( 3600) | 12.1 | 0.5% | 1.4% |
米子市夜見町字新開二2947番3外 | 米子( 6600) | 3.7 | 0.0% | 1.8% |
米子市三本松3-13-25 | 三本松口( 300) | 12.8 | 0.0% | 0.5% |
米子市花園町119番5外 | 米子( 2300) | 12.9 | 0.0% | -1.3% |
米子市二本木字浜田1111番1 | 伯耆大山( 2000) | 8.8 | 0.0% | -1.5% |
米子市皆生3-9-6 | 米子( 5000) | 12 | 0.0% | -2.1% |
米子市車尾2-14-47 | 東山公園( 500) | 9.9 | 0.0% | -4.8% |
米子市永江352番 | 米子( 5800) | 9.3 | -0.4% | -1.7% |
米子市米原5-3-20 | 米子( 3400) | 16.6 | -0.4% | -5.1% |
米子市皆生5-20-17 | 米子( 4600) | 15.4 | -0.4% | -3.9% |
米子市博労町3丁目37番 | 博労町( 300) | 11.6 | -0.6% | -2.8% |
米子市旗ヶ崎2147番 | 米子( 2800) | 5.8 | -0.6% | -1.7% |
米子市東福原5-1-45 | 米子( 3000) | 16.8 | -0.6% | -2.5% |
米子市加茂町1丁目25番8外 | 米子( 850) | 26.7 | -0.6% | -2.4% |
米子市大崎字作兵衛川北葭津境1568番5 | 和田浜( 1600) | 5.2 | -0.6% | -1.3% |
米子市淀江町西原字浜東333番3 | 淀江( 1000) | 4.8 | -0.7% | -6.4% |
米子市富益町字往来東九564番1外 | 弓ヶ浜( 1600) | 4.7 | -0.7% | -3.4% |
米子市紺屋町44番 | 米子( 900) | 12.1 | -0.8% | -3.4% |
途中ですが、この記事の説明を
どうも、このサイトの運営者のゴトウです。
この記事では、「あなたの(気になっている)不動産が、これからどうなるのか?」が分かるように、解説をしていきます。
とても不思議に思うのですが、
不動産の取引は、数百万円〜数億円単位の大きなお金が動きますから、絶対に失敗したくないはずなのに、
参考になる情報が、あまりに少なすぎると感じませんか?
例えば、年に3回ほど、公示地価や基準地価、路線価などの国が発表する土地価格の情報が、新聞やテレビニュースで取り上げられます。
ですが、その解説の多くが、都道府県単位、市区町村単位、または、1番大きく上昇した場所ぐらいです。
もっと細かい地区の情報は、ほとんど見かけませんよね。
これでは、あなたの(気になっている)不動産が、これから上がるのか?下がるのか?の判断がつきませんし、今がチャンスなのかどうかも分かりません。
最悪の婆には、営業マンの言いなりになって、もっと高く売れた(もっといい物件を探せた)のに、、、なんてことも。
それはちょっと残念すぎると思うんです。
そこで、この記事では、取り引きの参考になりそうなデータを集めて、なるべく詳しく、そして分かりやすく解説をしました。
そのため、ちょっと記事が長くなってしまいましたが、難しいことは書いていませんので、気楽に読み進めてみてください。
それでは参りましょう。
2、米子市の土地価格の動き
米子市の住宅地は、アベノミクス以降の、この9年間で11.7%下落しました。
また、2021→22年の公示地価については、住宅地は前年比で0.1%のマイナス、商業地は0.8%のマイナスとなっていました。
では、実際にどのようなエリアが上昇、または下落したのでしょうか?
公示地価の7年間の変化率を地図上に表示させてみました。
地価マップ:2013-21年の上昇率
変化率:赤色(30%以上)>オレンジ色(10〜29.9%)>緑色(0〜9.9%)>青色(-9.9〜0%)>紫色(-10%以下)
ほぼ全域で下落していますが、米子駅からちょっと離れた住宅地で上昇している地点がいくつかありますね。
今回の不動産バブルの背景
全国的に土地価格が上昇していると言われていますが、その理由は金利の低下です。
ご覧のように、2013年4月以降、日銀が国債を買い占める、異次元緩和政策を行うことで、金利を下げてきました。
日銀が国債を買い占めて、金利を下げた
(参考:ARUHI住宅ローン フラット35金利の推移 財務省 国債金利情報)
ザックリ言うと、この8年間で買い手は、同じ返済額で2割高い物件を買えるようになったということです。
例えば、フラット35で期間35年・月々の返済額が10.4万円とした場合、購入できる不動産は3,000万円から3,500万円まで上がったのです。
同じ返済額で購入できる物件価格が2割上昇した
月々の支払額は増やさずに、約2割高い物件を買える。しかもその物件が人気化しているとなれば、値段が高くても買おうとする人は増えますよね。
そのため、人気のエリアほど、土地価格が上昇してきたのです。
米子市は駅前にイオンがあるため、駅周辺に対する需要が高いですが、車での移動が基本になるので、ある程度の広さを確保できる住宅地が人気になっているのです。
駅から1kmほど離れている辺りでは、道幅も広く区画もきれいに整備されているので、駅周辺よりも少し離れたあたりの土地価格が上昇しているんですね。
なぜ、郊外ではこれほど下げているのか?
その理由は、大きく2つあります。
①公共事業の減少で土地価格が下落した
1つは、公共事業の減少です。
鳥取県の住宅地の公示地価は、公共事業が減るのに合わせて、下落を続けてきました。
鳥取県の公共事業は、この20年で2分の1以下に減少
特に1990年代の公共事業では、バイパスなどの大きな道路が作られました。
そして、公共事業が減ってきた2000年代に入ると、ショッピングセンターが郊外にたくさん作られ、郊外に家が建つようになり中心街の空洞化へとつながってしまったのです。
車さえあれば、どこにでも家が建てられるようになったことで、わざわざ古い住宅地に家を買う必要がなくなりました。
しかも、この30年で農家も約半分に減ったので、農地を手放す人も増えました。
そのため、土地価格が上がりにくくなってしまったのです。
②人口が減って、家を買う人が減った
2つ目が、人口の減少です。
家を建てる中心年代である20〜40代人口は、1996年ごろにすでにピークを打ち、減り続けています。
この10年だけでも24,000人も減少しているのです。
このような状況が重なってしまい、鳥取県内の土地価格は上がりにくくなってしまったのです。
3、新型コロナの影響はどうなのか?
(1)そろそろ金利が上がりそう
日本では、低金利が長く続いているため、金利の上昇リスクを心配しない人が増えており、7割以上の人が、半年ごとに金利が変わる変動金利を選んでいます。
ですが、本当にこれからも金利は上がらないのでしょうか?
実は、10年〜30年までの長期金利については、すでに上昇し始めています。特にロシアのウクライナ侵攻が始まった2022年ごろから、本格的に上がって来ています。
(参考:財務省)
これによって、変動金利は低いままですが、ふらっと35などの固定金利は上昇を始めています。
なぜ上昇しているのかと言うと、世界的に物価が上昇しているからです。
例えば、アメリカでは、物価が一時、前年比で9%以上も上がったため、政策金利を0.25%→5.25%まで、1年間で5%も引き上げました。
ドイツでも、前年比で11%以上も上がっていたため、こちらも政策金利を0%→3.5%にまで、約1年間で3.5%も引き上げています。
その結果、欧米各国でも、住宅価格が下落をはじめています。
アメリカの先月の中古住宅価格は前の年の同じ月と比べた下落幅(-1.7%)がおよそ11年ぶりの大きさとなり、住宅価格の下落傾向が鮮明になっています。
急速な利上げに伴う住宅ローン金利の高止まりで需要が落ち込んでいることが背景にあります。
欧州連合(EU)域内で、住宅価格が2015年以来初めて四半期ベースで下落に転じた。借り入れコストの上昇(=金利の上昇)が10年近くに及ぶ住宅用不動産ブームに終わりをもたらしている。
EU統計局は4日、22年10〜12月期に住宅価格が前の期と比べ1.5%下落したと発表した。域内27カ国のうち15カ国で下がった。下落幅が最も大きかったのはデンマークとドイツで、それぞれ6.5%、5%低下した。
金利を引き上げたことで、住宅価格が下落しているのです。
ちなみに日本の物価上昇率は、前年比で3.0%の上昇です。
(参考:NHK「2022年度 消費者物価指数 前年度比3.0%上昇 41年ぶり水準」)
そして、日本でも、7月28日に、植田日銀総裁が、政策修正を発表し、事実上の利上げを行いました。
これまでは、10年国債の金利が0.5%以上に上がらないようにコントロールしてきましたが、それを1.0%まで引き上げたのです。
(参考:野村総合研究所 2023.7.28「日銀が長期金利の上昇を容認するYCCの運用柔軟化策を決定(日銀金融政策決定会合)」)
これによって、期間10年以上の固定金利については、今後、徐々に上がっていくことが予想されます。ふらっと35などの、長期固定の住宅ローン金利は上がるでしょう。
変動金利が上がる可能性は?
今回の事実上の利上げは、期間10年以上の長期金利への影響が大きいですが、変動金利への影響は、今のところ、ありません。
ですが、物価上昇が続くようであれば、いずれ短期金利も引き上げざるを得なくなるでしょう。
というのも、そもそも、金利を引き上げている理由は、お金を借りにくくすることで、モノの消費や生産をおさえ、物価上昇を止めるためだからです。
長期金利を引き上げても、物価上昇が止まらないのであれば、短期金利の引き上げも、いずれ視野に入ってくるはずです。
なお、日銀が見込んでいる、今後の物価上昇率は、2024年が年率1.9%で、2025年が年率1.6%です。
(参考:野村総合研究所 2023.7.28「日銀が長期金利の上昇を容認するYCCの運用柔軟化策を決定(日銀金融政策決定会合)」)
もし、今回の利上げでも、現在の年率3%の物価上昇率がおさまらなければ、さらに政策を修正する可能性は高く、その際には、変動金利型の住宅ローンにも、影響が出てくるかもしれません。
1%金利が上がると、不動産価格は15〜20%下がる可能性
ちなみに、金利が1%上がると、住宅ローンの利息は、35年で15〜20%増えます。
例えば、月に約10万円の返済を考えている人であれば、現在なら3,500万円の物件が買えますが、金利が1%上がると、毎月10万円の支払いで、3,000万円の物件しか買えません。
なお、すでに変動金利で組んでいる人については、5年ルールという、当初5年間は、返済額が固定(ただし、増えた利息はあとで支払う)というルールがあるため、すぐに払えなくなって投げ売りが始まるわけではありません。
しかし、新しくローンを組む人は、変動金利でも高い金利になるため、今まで通りの高い価格でローンを組むことが難しくなりますから、価格は下がりやすくなるでしょう。
4、その他のリスク
新型コロナ以外にも、どんなリスクがあるのかをまとめました。
(1)そろそろ金利が上がりそう
日本では、低金利が長く続いているため、金利の上昇リスクを心配しない人が増えており、7割以上の人が、半年ごとに金利が変わる変動金利を選んでいます。
ですが、本当にこれからも金利は上がらないのでしょうか?
実は、10年〜30年までの長期金利については、すでに上昇し始めています。特にロシアのウクライナ侵攻が始まった2022年ごろから、本格的に上がって来ています。
(参考:財務省)
これによって、変動金利は低いままですが、ふらっと35などの固定金利は上昇を始めています。
なぜ上昇しているのかと言うと、世界的に物価が上昇しているからです。
例えば、アメリカでは、物価が一時、前年比で9%以上も上がったため、政策金利を0.25%→5.25%まで、1年間で5%も引き上げました。
ドイツでも、前年比で11%以上も上がっていたため、こちらも政策金利を0%→3.5%にまで、約1年間で3.5%も引き上げています。
その結果、欧米各国でも、住宅価格が下落をはじめています。
アメリカの先月の中古住宅価格は前の年の同じ月と比べた下落幅(-1.7%)がおよそ11年ぶりの大きさとなり、住宅価格の下落傾向が鮮明になっています。
急速な利上げに伴う住宅ローン金利の高止まりで需要が落ち込んでいることが背景にあります。
欧州連合(EU)域内で、住宅価格が2015年以来初めて四半期ベースで下落に転じた。借り入れコストの上昇(=金利の上昇)が10年近くに及ぶ住宅用不動産ブームに終わりをもたらしている。
EU統計局は4日、22年10〜12月期に住宅価格が前の期と比べ1.5%下落したと発表した。域内27カ国のうち15カ国で下がった。下落幅が最も大きかったのはデンマークとドイツで、それぞれ6.5%、5%低下した。
金利を引き上げたことで、住宅価格が下落しているのです。
ちなみに日本の物価上昇率は、前年比で3.0%の上昇です。
(参考:NHK「2022年度 消費者物価指数 前年度比3.0%上昇 41年ぶり水準」)
そして、日本でも、7月28日に、植田日銀総裁が、政策修正を発表し、事実上の利上げを行いました。
これまでは、10年国債の金利が0.5%以上に上がらないようにコントロールしてきましたが、それを1.0%まで引き上げたのです。
(参考:野村総合研究所 2023.7.28「日銀が長期金利の上昇を容認するYCCの運用柔軟化策を決定(日銀金融政策決定会合)」)
これによって、期間10年以上の固定金利については、今後、徐々に上がっていくことが予想されます。ふらっと35などの、長期固定の住宅ローン金利は上がるでしょう。
変動金利が上がる可能性は?
今回の事実上の利上げは、期間10年以上の長期金利への影響が大きいですが、変動金利への影響は、今のところ、ありません。
ですが、物価上昇が続くようであれば、いずれ短期金利も引き上げざるを得なくなるでしょう。
というのも、そもそも、金利を引き上げている理由は、お金を借りにくくすることで、モノの消費や生産をおさえ、物価上昇を止めるためだからです。
長期金利を引き上げても、物価上昇が止まらないのであれば、短期金利の引き上げも、いずれ視野に入ってくるはずです。
なお、日銀が見込んでいる、今後の物価上昇率は、2024年が年率1.9%で、2025年が年率1.6%です。
(参考:野村総合研究所 2023.7.28「日銀が長期金利の上昇を容認するYCCの運用柔軟化策を決定(日銀金融政策決定会合)」)
もし、今回の利上げでも、現在の年率3%の物価上昇率がおさまらなければ、さらに政策を修正する可能性は高く、その際には、変動金利型の住宅ローンにも、影響が出てくるかもしれません。
1%金利が上がると、不動産価格は15〜20%下がる可能性
ちなみに、金利が1%上がると、住宅ローンの利息は、35年で15〜20%増えます。
例えば、月に約10万円の返済を考えている人であれば、現在なら3,500万円の物件が買えますが、金利が1%上がると、毎月10万円の支払いで、3,000万円の物件しか買えません。
なお、すでに変動金利で組んでいる人については、5年ルールという、当初5年間は、返済額が固定(ただし、増えた利息はあとで支払う)というルールがあるため、すぐに払えなくなって投げ売りが始まるわけではありません。
しかし、新しくローンを組む人は、変動金利でも高い金利になるため、今まで通りの高い価格でローンを組むことが難しくなりますから、価格は下がりやすくなるでしょう。
(2)これから米子市の人口はどうなるの?
国立社会保障・人口問題研究所が、今年発表した米子市の人口の見通しによると、2025年までに9,700人減少するそうです。
米子市の人口は、2025年までに9,700人減る
(出典:国立社会保障・人口問題研究所 平成30年度人口推計)
しかも、家を買う中心年代である20〜40代はすでに減り始めており、2025年までに9,000人減る見通しです。
家の買い手が今よりも1割以上減るので、かなり影響も大きくなるでしょう。
米子市の20〜40代人口は、2025年までに約9,000人減少
(出典:国立社会保障・人口問題研究所 平成30年度人口推計)
(3)米子駅の再開発の影響は?
2023年に米子駅が新しくなります。
具体的には、
- 北口、南口を自由通路で結ぶ
- 駅南広場を整備する
- 米子駅舎を整備する
- 米子駅ビルを整備する
などが行われます。
特に南口側は裏側のような状況ですが、区画整備も進めばお店の出店も進むでしょうし、再開発が進むはずなので、土地価格も上昇する余地がありそうですね。
結論:買うなら?売るなら?
以上のことから、米子市の土地価格は、
- 公共事業と人口の減少によって、土地価格の下落が止まらない
- 一方で、駅周辺への戸建てのニーズが一定数あるので、一部のエリアでは土地価格が上昇している
- ただし、新型コロナが長期化したら、閉店が増えて中心部の商業地が下がる可能性あり
と言えるでしょう。
では、売りたい人、買いたい人は、それぞれどう対応すべきなのでしょうか?
買うなら:下落を待つよりも低金利の今がベスト
土地価格の坪単価が10〜30万円の地域が多いので、下落を待つ必要はありません。
その理由は2つあります。
①土地価格の下落分よりも、待っている間の家賃の方が高くつく
例えば、坪20万円ぐらいの土地であれば、30坪でも600万円程度で買えます。
仮に数年で1割下げたとして60万円ぐらいしか安くなりませんから、その間の家賃を考えると、早めに買った方がトクになります。
②異次元緩和で低金利の今がチャンス
また、現在は住宅ローンがかなり安いため、月々の返済負担が軽いのもチャンスです。
ですから、もし家を買おうと思っているのならば、土地価格が下がるのを待つよりも、金利が上がる前の今のうちに買うのがベストでしょう。
ただし、購入を検討する場合には、今後の金利上昇を想定しておかないと大変なことになるので、「フラット35」か「10年以上の固定金利」でも返済ができるかどうかで予算を考えるべきでしょう。
未公開物件=安い物件の可能性大
不動産を売る理由はさまざまですが、「周りに知られずに売却したい」という売主は一定の割合でいます。
そのような物件は、ネット上にも出回らず「未公開物件」として、ある特定の不動産会社や、住宅メーカーが取り扱っている場合があります。
当然、このような物件は少ないお客さんにしか目にとまる機会がないため、相場よりも価格の安い可能性が高いです。
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価格が下がるのを待ちたい人でも、こちらで格安の物件情報を見つければ、「低金利」と「安い物件」の2つの美味しいところが狙えるでしょう。
売るなら:超低金利の今が1番のチャンス
ここまで下落を続けてきた米子市ですが、それでもこの低金利は、住宅を買う人にとって追い風でした。
金利が下がらなければ、土地価格はもっと下落していたでしょう。
しかし、この金利はこれ以上下がりようがありません。
また、新型コロナウイルスの影響もあるため、今が1番高い時期と言えるでしょう。
公示地価を信じると損をする?
この記事では公示地価をもとに解説していきましたが、公示地価は「その地域の平均的な価格」なため、実際の取引ではこれ以上に高く、または安く取引されることがあります。
例えば、米子市内に「観音寺新町(かんのんじしんまち)」という、住宅地があります。
この観音寺新町の公示地価と実際の取引を比べてみると、
- 公示地価:16万円/坪
- 実際の取引価格:15〜20万円/坪
と、公示地価の約0.9〜1.3倍で取引されていました。
取引価格同士で比べると、3.8倍の価格差があります。
【米子市観音寺新町の土地取引(過去2年間)】
- 米子駅から徒歩30〜60分のエリアで、15〜20万円/坪で取引されている
- 公示地価も実際の取引も「第2種低層住居専用地域」という、似たような街並みのエリア
なぜ、これほど売却価格が変わるのでしょうか?
その理由は、不動産会社によって、持っている取引情報に差があるからです。
不動産取引は、株式市場のように、全ての取引情報を管理しているところがないため、
- 自社でどれだけ取引情報を持っているか
- どれだけ買い手のリストを持っているか?
で、評価額も、売れる金額も変わってくるのです。
持っている取引情報が違うため、評価額・売却額が変わる
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(2022年実績:売り物件報告件数17.5万件 ÷ 土地取引件数152.5万件 = 11.4%)
また、不動産会社が持っている取引情報や、買い手のリストは、エリアや物件によって違いますから、いくつかの不動産会社に査定を申し込むことで、
- どれだけの評価額になるのか?
- どこの会社が、自分の不動産を高く売ってくれるのか?
を知ることができます。
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