【欧州エリート涙目】トランプ政権に雑魚認定された欧州政治家たちの末路 | イエ&ライフ

【欧州エリート涙目】トランプ政権に雑魚認定された欧州政治家たちの末路

コラム

この記事では、「スネ夫たちの涙のわけ。アメリカにちゃぶ台ひっくり返されたヨーロッパの政治家の末路」ということで、やっていきたいと思います。

 

1、ミュンヘン安全保障会議の衝撃

2月14日に開催された、ミュンヘン安全保障会議での、アメリカのヴァンス副大統領の講演が話題となっています。

 

この会議は、国際安全保障に関して、国際機関や各国の政治家、軍、科学者、官僚などの人たちが参加して、情報交換を行なっている会議で、毎年開催されており、60年以上の歴史があります。

ミュンヘン安全保障会議、という名前の通り、毎年の開催地はドイツのミュンヘンなので、参加者の多くが、ヨーロッパ人が占めます。

 

(参考:CNN)

 

そして、開催の前々日に、トランプ大統領は、プーチン大統領と電話会談をしており、ウクライナ戦争の終結に向けての交渉が、まもなく始まるだろうと発言をしていました。

なので、ヴァンス副大統領の講演内容は、ウクライナ戦争がどのような形で集結するのか?アメリカはどうしようとしているのか?ということが明らかになるだろう、ということで、注目されていました。

 

ヴァンス副大統領の驚くべき講演内容

ところが、その内容は、ヨーロッパ各国に対して、喧嘩を売っているような内容で、ヨーロッパの参加者を激怒させるようなものになっていました。

 

(参考:BBC)

 

この演説内容は、すでに英語版のwikipediaでもトピックとして作られており、かなりインパクトが大きかった事件だと捉えられているようです。

では、ヴァンス副大統領は、どんな話をしたのか?というと、

  • ヨーロッパが危機的な状況なのは、ロシアのせいではない。あんたたち自身のせいだ
  • だって、ルーマニアの大統領選挙を無理やり無効にするとか、民主主義が機能してないじゃん
  • それに、大量に移民が入ってきて、犯罪を犯しているのに、わざと取り締まらなかったり、それに声をあげる市民に対して、誤情報とか、フェイクとか言って、激しく取り締まってるでしょ?
  • アメリカも、バイデン政権の時は、やばかったけど、トランプ政権になったんだから、これからは正反対のことをしていくからね
  • それと、アメリカはちょっと金を出しすぎてるんで、これからは、あんたたちが防衛費を負担しなさいよ。じゃないと、アメリカは出ていきますからね

というものでした。

 

参加者の一人は、「部屋中で、大勢の人が口を開けていた。そして、自分も口を開けていたんだ」

とコメントしています。

 

(参考:Politico)

 

それほどに、今回のヴァンス氏の講演内容は衝撃的だったようです。

 

何が衝撃的だったのか?

では、いったい何が、それほど衝撃的だったのでしょうか?

実は、ヴァンス氏が批判した、これら全てのことは、アメリカからの指示だったものが、大半だったからです。

 

①ルーマニアの選挙無効

(参考:米国政府)

 

例えば、ルーマニアの大統領選挙を無効にした件については、裁判所が無効と判断したのは、昨年12月6日だったのですが、その2日前の12月4日に、当時のバイデン政権が、

(意訳)ルーマニアの選挙結果は、ロシアがサイバー攻撃で、選挙に干渉してきた可能性があり、ちゃんと調査をすべきだ。そうでなければ、米国からの軍事支援や、米国企業からの投資をやめさせるぞ

(参考:米国政府)

という声明を出しており、完全にアメリカの脅しに屈服したことが、はっきりとわかります。

 

②難民問題も、アメリカが原因

また、移民が大量に流入していることについても、アメリカが中東でドンパチやってたせいで、難民化してきた人たちです。

 

(参考:BBC)

 

アフガニスタンやシリアからの難民が、大量にヨーロッパに流れていますが、アフガニスタンは、2001年のテロの後にアメリカが侵略して、国を壊しましたし、シリアについても、アメリカが2011年に経済制裁を課し、CIAが反政府組織に武器や訓練を提供して、内戦を引き起こしました。

アメリカが、シリアの反政府勢力に武器の提供をやめたのは、2017年の第1期トランプ政権になってからです。

 

なので、ヨーロッパの政治家から見れば、

「全部あんたたちがやってきたことで、私たちは、ただ従ってただけでしょ?なのに、なんで私たちが悪者で、私たちが全部責任を取らなきゃいけないの?酷すぎじゃない?」

ということなのです。

 

(参考:Poland Daily24)

 

なので、この会議の最後の締めの挨拶で、クリストフ・ホイスゲン議長は、泣いてしまったんですね。

ジャイアンの言うことに従って、一緒にのび太をいじめていたら、いきなりジャイアンがのび太と仲良くなって、「お前、のび太になんでこんな酷いことしてるんだよ。のび太に謝れ」と言われた、スネ夫のような状態なわけです。そりゃあ、スネ夫も泣きますよね、、、

ヨーロッパから見れば、それほどに、理不尽なことを言われているわけです。

 

2、なぜ、欧州はやり返さないのか?

だったら、アメリカに文句の一つでも言ったらいいのではないでしょうか?

このように考えている人は、世界中にいて、元国連の安全保障理事会の議長をされていた、シンガポールのキショア・マブバニ氏は、ヨーロッパには3つの選択肢があると提案しています。

 

(参考:Foreign Policy)

 

1つ目は、NATOを脱退すればいいじゃん、と言うことです。

アメリカは、GDPの5%まで軍事費を上げろと言ってますが、仮にヨーロッパ各国がGDPの5%まで軍事費を上げれば、アメリカの軍事費を超えます。

つまり、軍事費を5%まで上げなければ、アメリカがNATOから抜けるかもしれませんが、5%まで上げれば、アメリカが必要なくなるのです。だったら、別にアメリカの言うことを聞く必要ないよね、と言うわけです。

 

2つ目は、ロシアを仲良くすれば?と言うことです。

そもそも、ヨーロッパは、ロシアから安い天然ガスなどのエネルギー資源を輸入しており、それがあったおかげで、ドイツは競争力が強い工業製品を作ることができていました。

経済的に見れば、ウクライナ戦争までは、結構うまくやっていたのです。

なので、ロシアにごめんなさいをして、ウクライナには、NATOに入れることはできないけれど、いろいろ支援するからね。と約束すれば、それでOKじゃないの?と言うわけです。

 

そして、3つ目が、中国と仲良くすれば?と言うことです。

現在、ヨーロッパに来る移民の多くは、中東やアフリカです。そして、アフリカの人口はこれからも増えていきますので、今のような貧しい経済状況が続けば、ヨーロッパへの難民はさらに増えていくことになります。

現在、中国は、アフリカ諸国にも多額の援助を行っており、経済交流も活発です。これを一緒に助けることで、アフリカの経済が活性化すれば、移民としてヨーロッパに流れ込んでくる心配も減ります。また、中国はロシアとも仲がいいので、ヨーロッパとロシアとの仲介を頼むこともできるでしょう。

現在のトランプ政権よりは、よっぽどまともな扱いをしてくれるのではないか?と言うわけです。

 

ヘタレ政治家たちが、パリに集合

しかし、残念ながら、そのような動きは、現在のヨーロッパには微塵も見られないようです。

ミュンヘン会議の後、フランスのマクロン大統領が、ヨーロッパの首脳をパリに呼んで、会議を行いました。

 

(参考:Ukraine Crisis MC)

 

ですが、そこで話された内容は、ご紹介した3つの選択肢のいずれを選ぶわけでもなく、特に目新しい発表はありませんでした。何も決まっていないと思われます。

 

では、なぜ決めないのでしょうか?

その理由は、おそらく、ヨーロッパの政治家は、ウクライナについても、中東からの難民についても、現在の非民主主義的な政治体制についても、何も責任を取りたくないからでしょう。

 

(参考:BBC)

 

これらのヨーロッパの政治家や官僚は、今まで、アメリカ様に付き従っていくことで、いい目を見てきたわけです。

難民が犯罪を犯したとしても、それは、一般市民の近くで起こることであって、セキュリティがしっかりした、自分たちの住む世界とは別世界なのでしょう。

 

また、政治家として、高い給料ももらい続けて来れたのでしょうし、アメリカはUSAIDを通じて、海外に金をばら撒いてきましたので、そのおこぼれに預かっていた人もいると思われます。

 

そんな感じで、アメリカ様の言う通りにして、ぬるま湯に浸かっていたので、いきなり、「これからは面倒見ねえからな。これからは、お前らが自分で考えて、やるんだぞ。」なーんて、言われたても、そもそも、自分たちで決定する判断力も覚悟もないので、決められないのではないでしょうか?

 

 

まるで、今までは補助輪をつけて自転車に乗っていた幼稚園児が、これからは補助輪なしで乗るんだよと、言われて、途方に暮れているような状況のように思います。

ミュンヘン会議で泣き出したホイスゲン議長は、70歳と言うことですので、この年から、今まで使ってた補助輪を外して、自転車に乗るのは、相当にハードルが高いのでしょうねえ、、

 

3、試されるドイツの総選挙

そして、面白くなるのは、ここからです。

この動画を作っているのは、2月21日なのですが、2日後にドイツで総選挙が行われます。

トランプ氏が大統領に当選して数時間後に、ショルツ首相が、逃げるように内閣を崩壊させ、自分の不信任投票までして、今回の総選挙にまで持ち込みました。

 

(参考:Politico)

 

ショルツ首相は、つい先日、ウクライナは、ロシアとアメリカによる和平案を受け入れる必要はない、と発言しており、かと言って、ドイツがウクライナを積極的に支援するわけでもなく、どっちつかずの立場をとっています。

おそらく、選挙で負けて、さっさと隠居したいのでしょう。

 

ドイツのための選択肢の躍進が予想されるが、、

それに反比例するように、支持率を伸ばしているのが、イーロン・マスク氏が応援している政党の、「ドイツのための選択肢」、略称AfDです。

このAfDは、トランプ政権と似たような政策を掲げており、移民も制限すべきだと表明していることから、メディアや既存の政治家からは、「極右」と呼ばれて、毛嫌いされています。

 

(参考:Politico)

 

そして、あまりに人気が高くなっているため、メディアや既存政党、そして、官僚機構も含めて、AfDへの攻撃をし続けており、選挙で大きく得票率を伸ばすようなことがあれば、選挙を無効にするぐらいの準備をしています。

 

EUも選挙無効にする気マンマン?

また、元欧州委員会の委員を務めていた、ティエリー・ブレトン氏は、もし、AfDが選挙で躍進するようなことがあれば、ルーマニアの時のように、我々はやるだろう」とも発言しています。

 

(参考:欧州議会)

 

我々とは、EUのことを指しますので、EU諸国を束ねるEUと言う官僚システムが、AfDを排除すると言っているのです。

 

こんなことをやれば、ヴァンス副大統領の警告を完全に無視することになり、そして、アメリカからNATOを撤退させる理由になってしまうかもしれません。

なんと言っても、アメリカの政府関係者である、イーロン・マスク氏が積極的に支援した結果を、全否定するわけですからね。

 

AfDの事前調査21%は、怪しい

なお、現在の支持率を見てみると、AfDが21%と、第2位の位置につけていますが、これぐらいであれば、AfDを無視して、他の政党が連立を組むことが可能です。

 

(参考:Politico)

 

ですが、個人的には、この支持率調査は、相当な嘘が含まれていると思っています。

緑の党が13%と、左翼党が7%と、リベラル政党がだいぶ伸びてきていますが、アメリカの大統領選挙でも、リベラルなカマラ・ハリス氏の支持率が高いという前評判でしたが、見事に間違っていましたからね。

 

おそらく、オールド・メディアお得意のやつをやっているのでしょう。

以前にこちらの動画で、ドイツの現状について考察しましたが、今のドイツが悲惨なのは、緑の党が与党に入って、無茶苦茶なことをやってたからです。

 

 

なので、緑の党の党首が、党首ランキングで2位と言うのは、明らかにオールドメディアの印象操作でしょう。

おそらく、裏で何かをしなければ、30%は超えるのではないかと予想しています。

 

AfDが勝利すれば、欧州のトランプ政権が生まれる

もし、AfDが勝利すれば、これまでのぬるま湯に浸かっていた、ドイツの政治家や官僚の立場が危うくなるでしょう。NATOからの脱退や、環境政策の撤廃なども公約に掲げていますので、かなりの無駄な官僚のリストラも始まると思います。

 

(参考:Times of Israel)

 

しかし、それを無効にすれば、アメリカがヨーロッパから手を引いてしまい、泣いてしまう政治家が続出してしまうでしょう。

どちらを選んでも、これまで甘い汁を吸ってきた政治家や官僚は、苦しい立場になりそうです。

 

この選挙結果と、その後のアメリカとの関係については、改めて考察してみたいと思います。

 

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この記事を書いた人
ゴトウ

証券会社で12年間勤務。営業と店舗マーケティングに従事後、2018年から当サイト「イエ&ライフ」を運営しています。

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