今回の動画は、「お前が始めた物語だろ?トランプの煽り運転で、進撃のソフトバンクが暴走中」ということで、やっていきたいと思います。
(この記事は、YouTube動画の元原稿になります)
1、はじめに
11月に入ってから、ソフトバンクG、(以下ソフトバンクと言います)この株価の暴落が止まりません。

10月27日に27,000円を超え、この半年で2.5倍ぐらいにまで上がっていたため、「さすがに上がりすぎだろ!」「利益確定の売りでしょ?ソフトバンクの株価は、これぐらいの値動きするのが普通だよ」というのが、長年ソフトバンクを追いかけてきた投資家の方々の感想だとは思います。
しかし、11月11日に行われた決算では、2.9兆円と、前年同期に比べて、3倍近い伸びだったにも関わらず、それからさらに下落が続いており、高値から2割も下がってきたため、さすがに不安になってきた人も状況でしょう。
その理由は、アメリカのAI用の半導体大手のNVIDIAの株式を全部売却したことが挙げられています。ソフトバンクGは、投資会社なので、投資先の株価が上がると、一緒に上がる傾向にありました。
なので、大きく儲かっていた、NVIDIAの株式を売却したことで、今後NVIDIAの株価が上がっても、その恩恵を受けられなくなったということから、これからどうすんの?ということで、逃げ出す投資家が増えたのではないかと思います。

また、この売却したお金を何に使うのかといえば、それはChatGPTの運営会社であるオープンAIと、オラクルとの3社でやっているスターゲート計画です。
オープンAIに対して、300億ドルを投資するために、その資金を捻出する必要があり、NVIDIAやTモバイル、ドイツテレコム、そしてアームの担保評価を引き上げてもらって、銀行からの融資枠を増やすなど、あれこれ工面をしていたのです。
今後、ソフトバンクは、OpenAIに全てを賭けるという、総力戦へと突入していくのです。

また、ソフトバンクの貸借対照表を見てみると、今年の3月末から9月末の半年で、6.4兆円まで、有利子負債が増えていました。約8,000億円の増加です。
この時期のドル円は、3月も9月も146円前後で、ほとんど変わっていないため、為替による効果でもなく、本業でアレコレやっているうちに、借金がさらに増え続けていたようです。
この負債は、1年以内の返済が必要なものなので、銀行からの借り換えとか、いろいろとやるとは思いますが、投資先の株価次第というところがあり、個人的には、綱渡りのような展開に見えてしまいます。

それで、傍目には、こんな感じで危なっかしいソフトバンクの経営状態ですが、決算発表の翌々日に、トランプ氏が金融関係の大物を呼んで夕食会を開催しました。
ゴールドマンサックスやモルガン・スタンレー、JPモルガンなど、ブラックロックなどなど、アメリカの超一流の金融機関のCEOを集めたこの夕食会に、なんとソフトバンクの孫さんも参加していたというのです。
一体、ソフトバンクに何が起ころうとしているのでしょうか?
この動画では、この点について考察していきます。
それでは、参りましょう。
2、スターゲート計画の経緯
まず、今回の話の流れを押さえてもらうために、昨年12月から始まったスターゲート計画について、話していきます。

昨年12月の15日、16日に、大統領に就任前だったトランプ氏に、安倍元首相の奥さんの昭恵さんと、孫さんが面談に訪米しました。
当時の石破首相も、11月に面談の打診をしたものの断られてしまったため、政府としては、昭恵さんや孫さんにお願いしたのではないかと思います。
そして、孫さんとしても、トランプ政権に乗っかろうとして、1000億ドル、約15兆円の対米投資をしますよと約束しました。
この記事は、その当時のものですが、トランプ氏も満足そうな顔で写っていますね。幸先の良いスタートを切れると思ったのではないでしょうか。

ところが、です。
翌年の1月20日に大統領に就任し、それから10日後の30日に、孫さんとオープンAIのサムアルトマン、そしてオラクルのラリー・フィンクを呼びつけて、5000億ドルのスターゲート計画をぶち上げました。
誰って?
トランプ氏がです。
1000億ドルの計画のつもりが、5000億ドル、約75兆円に、倍プッシュどころか、5倍プッシュにまで、引き上げさせられたのです。
この時の孫さんの画像は、結構シビアな顔をしてまして、とんでもねえことになったなと思ったのではないでしょうか?

この当時、イーロン・マスク氏が、孫さんのソフトバンクには、そんな金あるわけないよねと、Xに投稿していて、ニュースにも取り上げられていましたが、本当にそういう状況だったのです。

そのため、このスターゲート計画は、7月ごろまで、全く進んでいませんでした。
6月にオラクルの決算発表の時に、CEOのサフラ・キャッツ氏が、スターゲート計画を行うための合弁会社の設立もまだだと発言をしていました。
「そんな金、出せるわけねえじゃん。トランプの前だったから、ああ言ったけど、どうしようかねえ。一応、金はないけど、土地の取得とか、進められるところだけやったフリでもしておく?」
みたいな話を孫さん達と話していたのではないでしょうか?

そんなこんなで、遅々として進まなかったスターゲート計画が動き出したのが、9月です。
9月4日に、Amazonやメタ、マイクソロフト、オラクルなどのビッグテックの経営者を呼んで、夕食会を開いたのです。
この時にメタは、2028年までに6000億ドルを米国で投資すると表明し、その後、スターゲート計画も始動しました。

そして、現在オラクルは、AI投資のために380億ドル、約6兆円もの社債の発行を準備しており、最終的には、15兆円ある負債を、45兆円にまで膨らませるとしています。
当然ですが、こんなに借金を膨らませて、AIに投資をして、儲からなかったら倒産してしまうリスクもあるので、オラクルのクレジット・デフォルト・スワップと呼ばれる、企業が潰れた時に降りる保険のような契約の価格が上昇してきており、経済ニュースでも取り上げられるような状況となっています。
このような動きの中で、先日の金融機関の大物達との夕食会があり、孫さんが呼ばれたのです。
おそらく、この夕食会は、トランプ氏がこれらの大物達に向かって、孫さんのために金を融資しろ、投資しろという感じで凄むような、パワハラディナーだったのではないかと想像しています。
生成AIは、そんなに儲かるものなのか?
しかし、このようにトランプ氏が自らテック業界や、金融業界の大物を呼んで、夕食会を開いて、何千億ドル、つまり何十兆円もの金を投資させようとしているわけですが、現在盛り上がっている生成AIというのは、それほど儲かりそうなものなのでしょうか?

代表的な生成AIサービスといえば、ChatGPTですが、この運営会社であるオープンAIが出している収益予想を見てみると、2030年にようやく黒字化してくるということでした。
しかも、その間の累積赤字は、1180億ドル、約18兆円にもなります。
当然ですが、この赤字というのは、誰かが金を出資なり、貸してくれなければ賄えません。では、誰が18兆円ものお金を払うのでしょうか?
ソフトバンクは、今回自社で300億ドル、外部投資家から100億ドル調達して、400億ドル、約6兆円の金を工面しましたが、まだ10兆円以上も黒字化するまでに必要となっていきます。

また、オープンAIは、オラクルとソフトバンクとのスターゲート計画だけでなく、他の企業からも多くの契約を結んでいます。
NVIDIAが1000億ドル、コアウィーブが224億ドル、ブロードコムが100億ドルと、オラクルが3000億ドルの契約を結ぶと発表してますので、ソフトバンクが5000億ドルのスターゲート計画の残り2000億ドルを持つとするならば、全部で約100兆円もの契約を結んでいることになります。
ちなみに、オープンAIの売り上げは今年130億ドル、約2兆円と言われていますので、どうやって元を取るのか?全くよくわかりません。
そんな状況なので、YouTube上でも、アメリカのAIバブルを話題にする人が結構増えてきました。アメリカの大手金融機関でも、AIがやばいのか?嫌、やばくないよ、みたいな感じで、煽り役と火消し役が混在しているようなカオスな状況となっています。
そんな中でも、トランプ氏はお構いなしで、AIバブルを推進しているのです。
3、なぜトランプはAIバブルを暴走させるのか?

では、AIバブルを暴走させる理由は何なのでしょうか?
これについては、私はこれまで、テック業界や金融というのは、民主党系、グローバリスト系の企業が多いので、一度ぶっ潰してしまった方が、アメリカのためになるからではないか?と考えていました。
ですが、それからいろいろ考えてみたところ、3つぐらいの理由が思いついたので、ご紹介します。
(1)FRBの解体
1つ目は、バブル崩壊を通じた、FRBの解体です。
トランプ氏は、政府閉鎖が始まった10月1日に、Truth Social に予算局長のラス・ボート氏との面談をしたと投稿したのですが、その時に、プロジェクト2025に携わっていた人だとボート氏を紹介しています。

このプロジェクト2025とは、保守系のシンクタンクのヘリテージ財団が作った共和党の政策提言のためのレポートであり、全部で900ページ以上もあるものなのですが、ここに書かれている提言を抜き出して、その進捗をカウントしているサイトがあります。
そのサイトを見てみると、11月13日現在で、319の提言のうち、121が終了し、66個の提言が取り組み中となっています。つまり、6割以上の提言が、実際に行動に移されているのです。
あまり知られていませんが、トランプ政権は、着々と計画を進めているんですね。
そして、その提言の中には、なんとFRBの解体も含まれています。ここまで過激なことをやるのかわかりませんが、あまりにデカいバブルが崩壊すれば、その可能性はあります。
以前に限定動画で、このFRB崩壊のシナリオについて、別の経路から準備が進められているということをご紹介しましたが、AIバブルの崩壊も、複数のシナリオの1つなのかもしれません。
また、AIバブル崩壊如きで、FRBがグラつくのか?と思われるかもしれませんが、今のアメリカ経済は、オフィス用不動産の空室率が高止まりしてて、不動産業者や地銀がやばいことになってるとか、オートローンの崩壊が始まっているとか、あちこちで崩壊のシグナルが出てきています。
これらの崩壊が複合的に起これば、アメリカ経済を一度リセットした方がいいということになりかねません。
しかも、プロジェクト2025には、FRBの解体も提言に入っているので、崩壊させるのも計画のうち、ということなのかもしれません。だとすれば、なるべくでかいバブルを作ってからの方がいいと、トランプ氏が判断している可能性はあると思います。
(2)製造業復活のための練習台
2つ目は、製造業の国内回帰の起爆剤に、AIバブルを活用しているという可能性です。
つい先日、オープンAIの幹部が政府に向けての書簡の中で、中国に勝つには、発電能力の増強が必要だと語っています。

この記事に書かれている内容をそのまま抜粋しますと、
「国内には、現在よりもはるかに多くの金属、鉄鋼、大工、配管工、その他の建設業従事者が必要であり、政府はそうした労働力の育成に資金援助すべきだ」
以上です。
テック企業の幹部からの言葉というよりも、国内の産業を復活させると言ってるトランプ氏の言葉のような内容ですよね。
生成AIの能力を増やそうとすると、半導体やデータセンターだけでなく、発電所も必要になってきますので、本当に多くの産業が必要となってきます。
そのため、生成AI自体が儲かるかどうかはとにかく、生成AIをテーマに、金を出せる企業に金を吐き出させて、国内産業の練習台にしようとしているということは、十分にあり得そうです。
生成AI関連の設備投資の多くが、金が余ってるテック企業ですから、これでバブルが崩壊しても、潰れることはなさそうですし、潰れたとしても、テック系企業は民主党支持の従業員が多いので、リストラされる人が増えれば、それはそれで一石二鳥と考えているのかもしれません。
(3)極限まで追い込めば、なんか出てくるっしょ?
そして、3つ目は、無茶苦茶な目標を設定して、大企業にパワハラ的なプレッシャーをかけることで、技術的なブレイクスルーを狙っているという可能性です。

昔、京セラの稲盛会長は、IBM向けの製品開発を行なっていた時に、どうしてもうまくいかないと悩んでいた部下に対して「おい、神様に祈ったか?」と叱咤したそうです。
「人事を尽くして、天命を待つ」という言葉がありますが、あとは神様に祈るぐらいしかやることがないほどの努力をしたか?ということらしいのですが、昔の日本人は、この言葉で頑張れたなんて、本当にすごいと思いますね。
それで、コンサル会社のデロイトが、現在の生成AIを回すために必要なインフラを調べてみたところ、10年後には圧倒的な電力不足に陥るだろうと予測していました。
2024年時点での、アメリカでAIに利用されている電力量は、4ギガワットだそうですが、2035年には123GWまで増えるとのことで、これは2400万世帯から3100万世帯分の電力量に匹敵します。日本の家庭用電力の約半分の発電量を増やさないといけないというのです。
しかし、アメリカの発電所は、そんなに簡単に作れるものではなく、例えば、原子力発電所もこれから10基作ることが決まりましたが、建設に着手するのは2030年以降です。
なので、発電だけでなく、データセンターや半導体など、ありとあらゆる産業において、技術革新が必要となってきます。
トランプ政権の黒幕の一人として、PayPalの創業者であり、フェイスブックの初期投資家でもある、ピーター・ティール氏がいますが、彼はアメリカの製造業が衰退していることを嘆いていて、だからこそ、テック系の企業家であるにもかかわらず、民主党ではなくトランプ政権を支援してきました。
ティール氏が求めている未来は、スマホ上でピコピコすることではなく、月に行けるロケットや空飛ぶ車、不老不死になれるバイオテクノロジーなどの、現実世界を変えるイノベーションに溢れる未来です。
今回、オラクルが30兆円の借金を背負うことになってますが、他のテック系企業もバカでかい借金を作って、AIに突っ込む予定です。
これで、うまくいかなければ、バブルは間違いなく崩壊しますし、株価も半値とか3分の1とかになる大惨事が待っています。
そのため、これらのテック系企業のプレッシャーは相当なものなはずです。
それこそ「おい、神様に祈ったか?」と言われるほどの研究開発を行わなければ、乗り越えられないでしょう。
そういう高すぎるハードルを与えることで、アメリカの復活を目指そうとしている、というのが、まあ1割ぐらいですかね。可能性がありそうだと思っています。
というわけで、今回はソフトバンクの周りで起こっていることを見ていきながら、現在の生成AIバブルの動きを見てきました。
トランプ氏が金融関係者と孫さんを呼んで夕食会をやったということで、AIバブルはまだ続きそうな感じがしています。
基本的には、無理ゲーだと思っていますが、1割かそれぐらい大逆転の芽があるかも?とも思っています。
いずれにせよ、ソフトバンクの孫さんは、トランプにケツに火をつけられている状況だと思いますから、今後もとんでもないニュースが出てくると思いますので、引き続き、その生き様を追いかけていきたいと思います。







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