佐賀市の土地価格|上昇・下落した理由|今後の見通し

佐賀市佐賀県

(画像出典:wikimedia commons Pekachu, JR長崎本線線路の両側に広がる佐賀市兵庫北の住宅街と「とんぼの池公園」)

 

この記事では佐賀市の

  1. 公示地価、基準地価
  2. 土地価格がこれまで上昇・下落した理由
  3. 今後どうなるのか?

の3点について解説しています。

(なお、本ページはプロモーションが含まれています。該当するサービスには、【PR】と表記しております)(※1)

 

 

1、佐賀市の公示地価、基準地価の一覧

(1)公示地価(2023.1.1現在)

*変化率が空白:比較する年度のデータがない場合

*最寄駅の( )内は、駅からの距離(m)

住所または地番最寄駅坪単価(万円)前年比2018年比
佐賀市天神2-1-15佐賀(700)3313.6%37.9%
佐賀市神野東4-7-21佐賀(650)28.513.1%41.3%
佐賀市本庄町大字袋字一本柳302番3外佐賀(3000)23.811.6%21.4%
佐賀市大財3-10-26佐賀(750)32.211.3%
佐賀市若宮2-5-49佐賀(1900)2411.0%25.3%
佐賀市天祐1-3-30佐賀(2100)21.58.3%13.2%
佐賀市神野東2-1-3佐賀(100)74.97.1%62.1%
佐賀市兵庫北4-14-20佐賀(1700)30.15.5%32.3%
佐賀市鍋島1-13-2佐賀(4300)19.35.0%18.0%
佐賀市神野西4-8-18佐賀(1400)24.95.0%
佐賀市鍋島町大字八戸溝字一本椿1274番18鍋島(400)15.54.7%14.4%
佐賀市高木瀬西4-5-6佐賀(3000)15.74.6%8.9%
佐賀市開成4-5-25佐賀(2300)19.14.5%11.8%
佐賀市鍋島町大字八戸溝字四本杉166番29佐賀(3200)14.64.5%16.0%
佐賀市水ケ江2-5-8佐賀(2500)24.73.9%18.9%
佐賀市兵庫北5-9-9佐賀(1900)25.63.9%29.6%
佐賀市八幡小路5-19佐賀(1500)27.33.6%24.6%
佐賀市城内1-12-7佐賀(2500)25.23.1%18.3%
佐賀市本庄町大字袋字円蔵院角365番24佐賀(2800)19.23.0%21.3%
佐賀市大財6-4-28佐賀(2000)14.42.4%10.4%
佐賀市川副町大字南里字一本杉1157番21佐賀(5500)82.1%9.0%
佐賀市駅前中央1-5-10佐賀(250)85.82.0%17.1%
佐賀市高木瀬東6-1-9佐賀(3200)13.21.8%8.7%
佐賀市多布施1-5-45佐賀(1300)301.7%
佐賀市金立町大字金立字ニ本黒木400番4佐賀(6800)4.41.5%0.0%
佐賀市天祐1-5-37佐賀(2500)14.20.9%4.1%
佐賀市末広1-11-57佐賀(3800)14.40.9%4.0%
佐賀市西与賀町大字厘外字一本黒木764番9佐賀(4400)11.80.6%2.3%
佐賀市大和町大字久池井字四本松1839番25佐賀(6500)12.20.0%0.0%
佐賀市大和町大字久池井字二本松1543番41佐賀(7000)8.70.0%0.0%
佐賀市高木瀬町大字長瀬字二本杉2284番2佐賀(4100)5.30.0%-5.9%
佐賀市中央本町4-1佐賀(1400)25.8-0.3%-0.5%
佐賀市唐人2-3-33佐賀(800)20.9-0.3%0.2%
佐賀市諸富町大字為重字石塚外搦1764番10佐賀(9400)4.8-0.7%-7.0%
佐賀市諸富町大字徳富字三本黒木六2024番16佐賀(8900)8.5-0.8%-5.1%
佐賀市諸富町大字山領字山領分四本谷一角806番6外佐賀(6300)8.3-0.8%-8.7%
佐賀市大和町大字川上字渡内四割693番3佐賀(8100)3.6-0.9%-6.8%
佐賀市川副町大字犬井道字四本谷332番2佐賀(10000)4.9-1.3%-8.1%
佐賀市高木瀬町大字長瀬字坪ノ上一本杉986番1佐賀(3200)22.1
佐賀市巨勢町大字牛島字二本松576番44外佐賀(3900)22.4
佐賀市高木瀬西3-2-1佐賀(2400)20.5

 

(2)基準地価(2023.7.1現在)

*変化率が空白:比較する年度のデータがない場合

*最寄駅の( )内は、駅からの距離(m)

住所または地番最寄駅坪単価(万円)前年比2018年比
佐賀市天神2-1-15佐賀( 700)34.716.7%41.9%
佐賀市新栄東1-4-8佐賀( 3600)22.113.6%21.8%
佐賀市兵庫南2-17-5佐賀( 2300)27.511.7%23.3%
佐賀市堀川町2-20佐賀( 2000)3310.5%29.9%
佐賀市神野東4-12-20佐賀( 500)31.48.6%33.2%
佐賀市高木瀬西6-9-3佐賀( 3700)9.87.6%23.3%
佐賀市兵庫南2-8-13佐賀( 1900)23.77.3%24.0%
佐賀市多布施4-3-38-4佐賀( 930)23.57.1%26.7%
佐賀市神野西3-9-29佐賀( 900)246.9%28.7%
佐賀市日の出1-12-8佐賀( 1800)15.86.7%19.4%
佐賀市開成4-5-25佐賀( 2300)19.55.2%13.5%
佐賀市兵庫北4-14-20佐賀( 1700)30.95.1%29.9%
佐賀市鍋島2-1-2佐賀( 3900)23.14.5%12.5%
佐賀市城内1-12-7佐賀( 2500)25.74.4%17.9%
佐賀市鍋島6-8-13佐賀( 5400)15.84.3%15.7%
佐賀市兵庫北5-9-9佐賀( 1900)26.13.9%25.4%
佐賀市本庄町大字末次字五本杉123番17佐賀( 4200)9.73.5%3.9%
佐賀市水ケ江2-5-38佐賀( 2200)20.93.1%
佐賀市昭栄町5-2佐賀( 3000)16.73.1%15.6%
佐賀市駅前中央1-5-10佐賀( 250)87.52.7%16.2%
佐賀市鍋島町大字森田字一本松188番11佐賀( 4300)12.72.7%6.9%
佐賀市東与賀町大字田中字二本松207番7佐賀( 6800)9.12.6%17.9%
佐賀市新栄西1丁目451番1佐賀( 3800)5.42.5%
佐賀市久保田町大字新田字小路3071番27久保田( 2300)7.91.7%4.3%
佐賀市赤松町1-19佐賀( 2300)29.81.6%12.9%
佐賀市大和町大字尼寺字一本松3386番3佐賀( 4600)15.51.5%2.4%
佐賀市諸富町大字為重字石塚分三本松一角390番5外佐賀( 8400)51.4%4.2%
佐賀市水ケ江6-12-13佐賀( 3800)13.21.3%0.0%
佐賀市呉服元町7-6佐賀( 1600)20.51.0%2.0%
佐賀市川副町大字鹿江字四反田籠1001番5外佐賀( 8300)71.0%-4.9%
佐賀市大和町大字尼寺字一本松2461番3外佐賀( 4900)12.20.8%-0.3%
佐賀市東与賀町大字田中字二本谷576番1佐賀( 7400)7.60.0%0.0%
佐賀市白山2-5-6佐賀( 1200)24.50.0%-0.5%
佐賀市久保田町大字徳万字徳万宿173番1外久保田( 1200)8.10.0%-2.0%
佐賀市諸富町大字諸富津字二本松五125番2佐賀( 8500)10.20.0%-5.8%
佐賀市川副町大字早津江字一本松141番2佐賀( 8400)4.90.0%-7.5%
佐賀市金立町大字金立字八本杉2212番25佐賀( 6200)9.80.0%
佐賀市三瀬村三瀬字山中1046番佐賀( 26000)1-0.6%-1.3%
佐賀市三瀬村三瀬字岸高2683番16佐賀( 21000)2.3-0.7%-4.2%
佐賀市諸富町大字山領字山領分五本谷四角500番25佐賀( 6700)7-0.9%-6.6%
佐賀市東与賀町大字下古賀字大明神2046番1佐賀( 9000)3.4-1.0%-3.7%
佐賀市久保田町大字新田字福富籠1772番1外久保田( 4600)3.4-1.0%-3.7%
佐賀市諸富町大字徳富字二本黒木六2077番14佐賀( 7900)9.6-1.0%-4.9%
佐賀市富士町大字小副川字下ノ原837番佐賀( 14000)3.1-1.0%-6.9%
佐賀市大和町大字梅野字中村2238番2佐賀( 14000)2.7-1.2%-7.3%
佐賀市三瀬村三瀬字岸高2768番1外佐賀( 21000)3.7-1.8%-0.9%
佐賀市三瀬村藤原字岸下1230番佐賀( 25000)1.6-2.1%
佐賀市巨勢町大字修理田字二本谷27番1外佐賀( 5900)4.5-3.5%-12.2%
佐賀市川副町大字大詫間字二本松八角499番5佐賀( 12000)2.6-3.7%-16.8%
佐賀市富士町大字上無津呂字落合2833番外佐賀( 30000)1-4.3%-18.3%
佐賀市富士町大字古湯字本村764番佐賀( 18000)5.1

 

途中ですが、この記事の説明を

どうも、このサイトの運営者のゴトウです。

この記事では、「あなたの(気になっている)不動産が、これからどうなるのか?」が分かるように、解説をしていきます。

 

とても不思議に思うのですが、

不動産の取引は、数百万円〜数億円単位の大きなお金が動きますから、絶対に失敗したくないはずなのに、

参考になる情報が、あまりに少なすぎると感じませんか?

 

例えば、年に3回ほど、公示地価や基準地価、路線価などの国が発表する土地価格の情報が、新聞やテレビニュースで取り上げられます。

ですが、その解説の多くが、都道府県単位、市区町村単位、または、1番大きく上昇した場所ぐらいです。

 

もっと細かい地区の情報は、ほとんど見かけませんよね。

これでは、あなたの(気になっている)不動産が、これから上がるのか?下がるのか?の判断がつきませんし、今がチャンスなのかどうかも分かりません。

最悪の婆には、営業マンの言いなりになって、もっと高く売れた(もっといい物件を探せた)のに、、、なんてことも。

 

それはちょっと残念すぎると思うんです。

そこで、この記事では、取り引きの参考になりそうなデータを集めて、なるべく詳しく、そして分かりやすく解説をしました。

そのため、ちょっと記事が長くなってしまいましたが、難しいことは書いていませんので、気楽に読み進めてみてください。

 

それでは参りましょう。

 

2、佐賀市の土地価格の動き

佐賀市の住宅地は、アベノミクス以降の、この9年間で3.3%下落しました。

また、2021→22年の公示地価については、住宅地は前年比で1.7%のプラス商業地は2.8%のプラスとなっていました。

 

佐賀市の公示地価

(参考:国土交通省 地価公示)

 

では、実際にどのようなエリアが上昇、または下落したのでしょうか?

公示地価の7年間の変化率を地図上に表示させてみました。

 

地価マップ:2013-21年の上昇率

変化率:赤色(30%以上)>オレンジ色(10〜29.9%)>緑色(0〜9.9%)>青色(-9.9〜0%)>紫色(-10%以下)

 

 

10%以上の上昇をしている地点(オレンジ色のマーク)が、佐賀駅の西側を走る国道264号線沿いに集中しているように見えますね。

それに加えて、ゆめタウン佐賀の周辺の兵庫地区や、高所得者に人気の水ケ江地区などで大きく上昇していましたが、それ以外のエリアでは、全体的に下落傾向にあります。

 

なぜ佐賀市では、一部のエリアしか上昇しないのか?

理由は大きく3つあります。

 

①金利低下で、住宅ローンの返済が軽くなった

全国的に土地価格が上昇していると言われていますが、その理由は金利の低下です。

ご覧のように、2013年4月以降、日銀が国債を買い占める、異次元緩和政策を行うことで、金利を下げてきました。

 

日銀が国債を買い占めて、金利を下げた

異次元緩和政策と住宅ローン金利

(参考:ARUHI住宅ローン フラット35金利の推移 財務省 国債金利情報)

 

ザックリ言うと、この8年間で買い手は、同じ返済額で2割高い物件を買えるようになったということです。

例えば、フラット35で期間35年・月々の返済額が10.4万円とした場合、購入できる不動産は3,000万円から3,500万円まで上がったのです。

 

同じ返済額で購入できる物件価格が2割上昇した

 

月々の支払額は増やさずに、約2割高い物件を買える。しかもその物件が人気化しているとなれば、値段が高くても買おうとする人は増えますよね。

そのため、人気のエリアほど、土地価格が上昇してきたのです。

 

 

②農地の宅地化によって、郊外に人が移っている

ところが、佐賀市では、農地の宅地化が進んでいます。

この10年で佐賀県の農地は、約5,200ha(ヘクタール)も減少しているのです。

 

佐賀県の農地面積

(参考:農林センサス 「2−8 経営耕地の状況」)

 

1haで約3,000坪ですので、30坪の戸建てに換算すると、約52万戸分の農地が住宅や、道路、工場、倉庫、ショッピングモールなどに変わっているのです。

 

その結果、郊外の農地が、キレイで道幅も広い街並みへと姿を変えたため、若い世帯がそちらに移り住んでいるのです。

 

この点を確認するために、地区別に人口の増減を調べてみました。

 

佐賀市の地区別の人口変化(2014.1〜2021.1)

増減:赤色(1,000人以上増加)>オレンジ色(500〜999人増加)>緑色(100〜499人増加)>青色の↙️(100〜499人減少)>紫色の↙️(500人以上の減少)

(参考:佐賀市 「佐賀市の人口」)

 

人口が増加している地区は、

  • 佐賀駅の東側にある「ゆめタウン佐賀」の周辺
  • 佐賀駅より南東側にある「モラージュ佐賀」の周辺
  • 佐賀駅より北側にある「イオンモール佐賀大和」の周辺

と、いずれも郊外に位置するショッピングモールの周辺でした。

 

これらの地区では、まだ多くの農地が残っており、それらの農地が宅地化することで、新しい住宅地が次々と生まれているのです。

新しい住宅地ができるということは、古い住宅地に対する需要が下がりますので、中心市街地の土地価格が下がりやすくなるわけですね。

 

③中心部では、高所得層による取得で上昇

その一方で、土地価格が上昇しているのは、国道246号線沿いの、特に佐賀市の中心部に近いエリアに多い印象です。

この辺りは人口が増えていないのに、なぜ上昇しているのでしょうか?

 

その理由は、高所得者層による取得が増えているからです。

アベノミクス以降、株式市場が3倍以上に大きく上昇したことで、金融資産が増えた方々による取得が増えているのでしょう。

 

実際、土地価格が上昇している地区は、水ケ江地区や堅調に近い八幡小路地区など、いわゆる高級住宅地や官公庁に近いエリアが多いですからね。

 

このように佐賀市の土地価格は、農地の宅地化によって郊外で人口が増えているため、中心部の空洞化が進み、一般的な住宅地は下落傾向にあるものの、高所得者層に人気のエリアは上昇する、という二極化が進んでいると言えます。

 

3、これからどうなるのか?

ここからは、佐賀市の土地価格に影響を与えそうなポイントをいくつかご紹介します。

 

(1)そろそろ金利が上がりそう

日本では、低金利が長く続いているため、金利の上昇リスクを心配しない人が増えており、7割以上の人が、半年ごとに金利が変わる変動金利を選んでいます。

 

ですが、本当にこれからも金利は上がらないのでしょうか?

実は、10年〜30年までの長期金利については、すでに上昇し始めています。特にロシアのウクライナ侵攻が始まった2022年ごろから、本格的に上がって来ています。

 

国際金利推移 202306

(参考:財務省

 

これによって、変動金利は低いままですが、ふらっと35などの固定金利は上昇を始めています。

 

なぜ上昇しているのかと言うと、世界的に物価が上昇しているからです。

例えば、アメリカでは、物価が一時、前年比で9%以上も上がったため、政策金利を0.25%→5.25%まで、1年間で5%も引き上げました。

ドイツでも、前年比で11%以上も上がっていたため、こちらも政策金利を0%→3.5%にまで、約1年間で3.5%も引き上げています。

 

その結果、欧米各国でも、住宅価格が下落をはじめています。

アメリカの先月の中古住宅価格は前の年の同じ月と比べた下落幅(-1.7%)がおよそ11年ぶりの大きさとなり、住宅価格の下落傾向が鮮明になっています。
急速な利上げに伴う住宅ローン金利の高止まりで需要が落ち込んでいることが背景にあります。

(参考:NHK 2023.5.19「アメリカ 4月の中古住宅価格 下落幅 約11年ぶりの大きさに」)

 

欧州連合(EU)域内で、住宅価格が2015年以来初めて四半期ベースで下落に転じた。借り入れコストの上昇(=金利の上昇)が10年近くに及ぶ住宅用不動産ブームに終わりをもたらしている。

EU統計局は4日、22年10〜12月期に住宅価格が前の期と比べ1.5%下落したと発表した。域内27カ国のうち15カ国で下がった。下落幅が最も大きかったのはデンマークとドイツで、それぞれ6.5%、5%低下した。

(参考:日経新聞 2023.4.14「[FT]欧州住宅価格、四半期で15年以来の下落 ブームに幕」)

 

金利を引き上げたことで、住宅価格が下落しているのです。

ちなみに日本の物価上昇率は、前年比で3.0%の上昇です。

(参考:NHK「2022年度 消費者物価指数 前年度比3.0%上昇 41年ぶり水準」)

 

そして、日本でも、7月28日に、植田日銀総裁が、政策修正を発表し、事実上の利上げを行いました。

これまでは、10年国債の金利が0.5%以上に上がらないようにコントロールしてきましたが、それを1.0%まで引き上げたのです。

(参考:野村総合研究所 2023.7.28「日銀が長期金利の上昇を容認するYCCの運用柔軟化策を決定(日銀金融政策決定会合)」)

 

これによって、期間10年以上の固定金利については、今後、徐々に上がっていくことが予想されます。ふらっと35などの、長期固定の住宅ローン金利は上がるでしょう。

 

変動金利が上がる可能性は?

今回の事実上の利上げは、期間10年以上の長期金利への影響が大きいですが、変動金利への影響は、今のところ、ありません。

ですが、物価上昇が続くようであれば、いずれ短期金利も引き上げざるを得なくなるでしょう。

 

というのも、そもそも、金利を引き上げている理由は、お金を借りにくくすることで、モノの消費や生産をおさえ、物価上昇を止めるためだからです。

長期金利を引き上げても、物価上昇が止まらないのであれば、短期金利の引き上げも、いずれ視野に入ってくるはずです。

 

なお、日銀が見込んでいる、今後の物価上昇率は、2024年が年率1.9%で、2025年が年率1.6%です。

(参考:野村総合研究所 2023.7.28「日銀が長期金利の上昇を容認するYCCの運用柔軟化策を決定(日銀金融政策決定会合)」)

 

もし、今回の利上げでも、現在の年率3%の物価上昇率がおさまらなければ、さらに政策を修正する可能性は高く、その際には、変動金利型の住宅ローンにも、影響が出てくるかもしれません。

 

1%金利が上がると、不動産価格は15〜20%下がる可能性

ちなみに、金利が1%上がると、住宅ローンの利息は、35年で15〜20%増えます。

例えば、月に約10万円の返済を考えている人であれば、現在なら3,500万円の物件が買えますが、金利が1%上がると、毎月10万円の支払いで、3,000万円の物件しか買えません。

 

金利上昇で下落

 

なお、すでに変動金利で組んでいる人については、5年ルールという、当初5年間は、返済額が固定(ただし、増えた利息はあとで支払う)というルールがあるため、すぐに払えなくなって投げ売りが始まるわけではありません。

 

しかし、新しくローンを組む人は、変動金利でも高い金利になるため、今まで通りの高い価格でローンを組むことが難しくなりますから、価格は下がりやすくなるでしょう。

 

 

(2)これから佐賀市の人口はどうなるの?

国立社会保障・人口問題研究所が、2018年に発表した佐賀市の人口の見通しによると、2020→30年の10年間で約8,000人減少するそうです。

 

佐賀市は、これから10年で約8,000人減る

佐賀市の人口予測

(出典:国立社会保障・人口問題研究所 平成30年度人口推計)

 

さらに、家を建てる30〜40代人口も、2020→30年の10年間で約7,000人も減る見通しです。

 

佐賀市の30〜40代人口は、2020→30年で7,000人減る

佐賀市の30〜40代人口の予測

(出典:国立社会保障・人口問題研究所 平成30年度人口推計)

 

そのため、高級住宅地では、引き続き安定するでしょうが、買い手が減っていく普通の住宅地では、今後も買い手がつきにくくなるでしょう。

 

(3)佐賀市の再開発はこれからどうなるのか?

2018年3月に閉店した佐賀駅前の西友の跡地の再開発が注目されています。

そもそも、西友が閉店したのは、郊外のショッピングモールにお客さんが流れてしまい、赤字になってしまったからでした。

 

そこで今回、新しくできたのが、

  • コムボックス佐賀(JAグループ系列のAコープや、NBCラジオ佐賀など入居)
  • JA佐賀市中央の本店

なわけですが、農協系列の店舗で盛り上がるイメージが湧かないのは私だけでしょうか?

佐賀駅周辺の活性化に寄与するかは微妙です。

 

しかし、その一方で、佐賀駅の北側にスマホゲームの運営会社「Cygames(サイゲームズ)」がCygames佐賀ビルを作りました。

(参考:佐賀経済新聞)

 

こちらのビルには、最大500人の社員が勤務可能とのことで、JA佐賀市中央の本店も含めて、商業エリアではなくオフィスエリアとして変わっていくのかもしれません。

商業ビルを作って一気に盛り上げる、ということにはなりませんが、雇用が少しずつ増えることで、駅近エリアの土地価格は安定していくかもしれませんね。

 

4、結論:買うなら?売るなら?

以上のことから、佐賀市の土地価格は、

  • 金利の低下によって買い手の購買力は上がっているものの、農地の宅地化が進んで郊外に人が流れているため、中心部では高級住宅地だけに人気が集中し、それ以外は下落する二極化が進んでいる
  • 今後は若い世代の人口減少によって買い手が減っていくが、駅周辺に雇用が集まってくる可能性はあり、現在のような一部のエリアだけ土地価格が安定していきそう

と言えるでしょう。

 

買うなら:安く買うには工夫が必要

本来であれば、低金利は家を購入するチャンスな訳ですが、ウッドショックによる建築費の高騰によって、家を建てるハードルが上がっています。

変動金利を選ぶ人が増えていますが、今後の金利上昇の可能性も考えると、むしろ、なるべく安く土地を探す方法を考えた方がいいかもしれません。

 

非公開物件=安い物件

また、不動産を売る理由はさまざまですが、「周りに知られずに売却したい」という売主は一定の割合でいます。

そのような物件は、ネット上にも出回らず「非公開物件」として、ある特定の住宅メーカーが取り扱っている場合があります。

 

非公開物件の理由

 

当然、このような物件は少ないお客さんにしか目にとまる機会がないため、相場よりも価格の安い可能性が高いです。

 

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売るなら:低金利のうちに売却を検討すべき

特に住宅地において、これから影響が出てくるのが金利の上昇です。金利が1%上がると、組める住宅ローンが15〜20%程度減るためです。

 

今は上昇率が小幅なため、まだ影響は小さいですが、これから物価上昇がさらにひどくなれば、アメリカやヨーロッパのように金利を引き上げて物価上昇を抑える政策を取る可能性があるため、早めの準備がおすすめです。

 

不動産会社選びを間違えると損する?

不動産会社によって、得意とするエリアや物件種類(戸建て・マンション)が違うので、実際の取引では、公示地価より高く、または安く取引されることがあります。

 

 

例えば、佐賀市内に「兵庫北(ひょうごきた)」という、佐賀駅の東側に広がる住宅地があります。

 

こちらの公示地価と実際の取引を比べてみると、

  • 公示地価:21万円/坪
  • 実際の取引価格:16〜31万円/坪

と、公示地価の約0.8〜1.5倍で取引されていました。

最高価格は、最低価格の約1.9倍です。

 

【佐賀市兵庫北の公示地価】

佐賀市兵庫北の公示地価

  • 佐賀駅から1,900mの距離、徒歩約24分(1分=80m)
  • 63,000円/㎡ × 3.3(㎡/坪) =21万円/坪

(参考:国土交通省地価公示・都道府県地価調査)

 

【佐賀市兵庫北の土地取引(過去2年間)】

佐賀市兵庫北の土地取引

  • 佐賀駅から徒歩24〜25分のエリアで、16〜31万円/坪で取引されている
  • 基準地価も実際の取引も「第1種中高層住居専用地域」という用途区分

(参考:国土交通省 不動産取引価格情報検索)

 

なぜ、これほど売却価格が変わるのでしょうか?

その理由は、不動産会社によって、持っている取引情報に差があるからです。

 

不動産取引は、株式市場のように、全ての取引情報を管理しているところがないため、

  1. 自社でどれだけ取引情報を持っているか
  2. どれだけ買い手のリストを持っているか?

で、評価額も、売れる金額も変わってくるのです。

 

持っている取引情報が違うため、評価額・売却額が変わる

査定額が違うイメージ

 

*REINSとは、不動産会社間でだけ共有できる物件情報・取引情報のサービスです。ただし、売主の承諾が必要なため、情報の共有率は、全体の取引の約11%程度となっています

(2022年実績:売り物件報告件数17.5万件 ÷ 土地取引件数152.5万件 = 11.4%)

 

また、不動産会社が持っている取引情報や、買い手のリストは、エリアや物件によって違いますから、いくつかの不動産会社に査定を申し込むことで、

  1. どれだけの評価額になるのか?
  2. どこの会社が、自分の不動産を高く売ってくれるのか?

を知ることができます。

 

そんな時に便利なのが、1度の登録で、複数社から査定をもらえる一括査定サービスです。

 

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※1 本記事では、いくつかのサービスのご紹介をしています。それぞれ、「イエウール(運営元 株式会社Speee)」「タウンライフ(運営元 タウンライフ株式会社)」の委託を受けて作成しております

 

 

 

 

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