今回の動画は、「考えることをやめたドイツ。ドイツは、これからどこに向かうのか?」ということで、やっていきたいと思います。
1、はじめに
先週、「1984化するイギリス」という動画を出したのですが、おかげさまで3万回以上の再生をしておりまして、多くの方に見られているようです。

この動画は、ジョージ・オーウェルの「1984」という小説の展開が、そのまんま今のイギリスに当てはまるようだということで、その共通点について考察したものだったのですが、同じような感じで他の国も説明できないかと、その後もあれこれ情報を集めていました。
それで、やっぱりイギリスと同じぐらい酷い国といえば、ドイツなわけですが、現在のドイツの惨状を見ていると、どうも1984的ではないんですよね。
1984の世界観は、ビッグブラザーという全体主義の指導者とその取り巻きの官僚がいて、国民を単に支配したいために、酷い管理国家を運営しているという、まるで毒親がそのまま国を統治しているような感じです。
ところが、ドイツは、このビッグブラザーに当たるような指導者がいないような感じなのです。例えるなら、AIのような機械が、世界を支配した時のような、ターミネーターみたいな世界観といったらいいでしょうか?
この感じを理解していただくために、具体的に3つほど、ドイツの終わってるエピソードをご紹介します。
(1)兵役の復活
1つ目は、兵役の復活です。

12月5日に、ドイツ議会は志願制の兵役の復活法案を可決しました。
来年1月から、18歳以上の男女に対して、兵役に就く気があるかの質問票を送付するということで、回答は男性は義務化され、女性は任意とのことです。
さらに2027年7月からは、18歳になったら身体検査も受けされられることになります。
これに対して、ドイツ国民の過半数は賛成で、18~29歳の63%が反対を表明しています。
若い人だけ、戦地に送り込まれそうになっているため、なんで俺たちが?と思う人が多いのでしょう。
しかも、ドイツとロシアの間には、ポーランドとベラルーシが挟まれてあって、もし、ロシアがドイツに戦争を仕掛けてくるとしたら、これらの2つの国を超えてこないといけません。
それなのに、ロシア怖い!今のうちに軍備を整えなければ!そうだ、若い奴らを徴兵して、送り込もう。でも、俺たちがいくのは勘弁っていうのは、どう考えても、頭がイカれているとしか思えません。
(2)中東からの移民の犯罪の増加
2つ目は、中東からの移民の犯罪の増加です。

最近発表されたレポートによると、シリアやアフガニスタンなどの、中東からきた移民の犯罪は、生粋のドイツ人の10倍とのことが判明しました。
ドイツでは、2015年にメルケル元首相が、中東からの移民の大量受け入れを決めたことで、この2年間で120万人以上の移民がドイツに入ってきて、その後も移民の流入が続いています。
昨年マルデブルグという街で、クリスマスマーケットにイスラム教徒が車で突っ込んでテロを起こしたとか、まあ色々とやらかしが続いているため、ドイツ警察組合の副委員長は、このままいけば、2050年にはドイツの大都市はイスラム教徒が占拠して、氏族社会になってしまうと警告するような始末です。
(3)環境規制で産業が崩壊中
そして、3つ目は、環境規制の強化によって、大企業がドイツから逃げ出して、産業が崩壊しつつあるということです。

ドイツは、環境先進国ということで、2011年の東日本大震災を受けて、メルケル首相が原発の廃止を宣言し、本当に2023年に全ての原発を止めてしまいました。
さらに、CO2を出さないようにと、風力発電、太陽光発電などの再生可能エネルギーに力を入れるということで、ロシアからの天然ガスの輸入も止めたため、電気代が2倍に跳ね上がり、自動車産業や化学産業などの、製造業がこれ以上はやってられないということで、中国やアメリカに工場を移転させています。

これによって、ドイツの産業における生産高は、2018年をピークに2割近く減少しています。雇用も、2019年以降で25万人の製造業での雇用が失われているのです。
しかも、これだけ頑張って、CO2を削減しても、世界中の国々は、そんなことはお構いなしに、CO2の排出量を増やし続けています。
トランプ氏も気候変動は詐欺とバカにして、今年のCOP30には、不参加でしたし、中国やインドは補助金くれというだけで、守る気もありません。
そんな誰も守る気がない、補助金目当ての国やNGOの詐欺現場である気候変動対策なわけですが、それを真面目に守って自滅しようとしているのがドイツということなのです。
ここまで見てもらった通り、現在のドイツは、一体何がしたいのか?その目的が不明というか、何も考えていない思考停止国家だという印象なのです。
なので、これはまた別の説明が必要だなと思い、あれこれ探してみたのですが、一番しっくりきたのが、このチャンネルで何度もご登場いただいている、エマニュエル・トッド教授の著作群でした。
そこで今回の動画では、このトッド教授の著作を参考にしつつ、現在のドイツがなぜこれほど、頭を使っている気配がない、無脳国家に見えるのか?について、考察していきたいと思います。
それでは、参りましょう。
参考書籍
まず最初に今回の動画で参考にした書籍のご紹介をします。

それがこちらの、「西洋の敗北」と「ドイツ帝国が世界を破滅させる」です。
著者はどちらもエマニュエル・トッド教授です。フランスの歴史人口学者、家族人類学者ですね。日本語での著作もたくさんあるので、結構有名な人だと思います。
それで、こちらの西洋の敗北は、2024年11月に出た本なので、1年以上経ちますが、イギリスやアメリカ、ドイツなどの欧米諸国を1つ1つ、丁寧に分析しており、ドイツについても、先ほどご紹介したような、どうしようもない政策をやってしまっている理由について、分析しています。
また、「ドイツ帝国が世界を破滅させる」は、2015年発行なので、10年前のものになりますが、この時期は、ドイツ経済が絶好調だった時期にあたります。
それで、なぜドイツはこれほど強いのかについての分析をしています。
特に西洋の敗北は、英米をムチャクチャこき下ろしている内容なので、英語版がまだ出ていないそうです。英語圏の人が見たら、痛いところを突かれすぎて発狂してしまうからでしょう。なので、書かれていることは結構過激ですし、ウクライナ戦争に関する欧米の動きについても詳しく分析されているので、まだ読んでいない人はこちらがお勧めです。
それでは、ここからが本題です。
2、なぜドイツは考えることをやめたのか?

なぜドイツは考えることをやめたのか?その理由は、私が思うに3つあります。
(1)敗戦国なので、自国否定・子分化・無思想
1つ目は、敗戦国ということで、戦後は自国を否定し、アメリカの子分になることに徹してきたから、ということです。

例えば、NATOは1949年に設立されたのですが、その設立目的は大きく3つあって、
①ソ連の抑止、
②欧州のナチス復活の阻止、つまりドイツの抑止
そして、
③欧州の政治統合を進める、の3つでした。
このNATOという体制は、初代事務総長が英国のイズメイ卿という人だったということもありますし、英米主導で立ち上げられた体制だったということがわかりますね。

では、もう1つの組織のEUはどうかというと、
こちらは、1923年にリヒャルト・カルレギーというおっさんが、汎ヨーロッパ主義を唱えて、欧州の政治統合を目指したのがきっかけです。
1923年といえば、第一次世界大戦後ですので、欧州が世界大戦でお互い戦争しあって反省していた最中です。国がたくさん分かれてるから戦争になっちゃうんだから、みんな同じ国になればいいじゃないか、という発想だったんですね。
その後、第二次大戦が起こり、この話は有耶無耶になりましたが、その後、1952年に欧州石炭鉄鋼共同体、ECSCができて、現在のEUにつながる流れができました。
ちなみに、このECSCの提唱者は、フランスの外務大臣だったロベール・シューマンという人で、ドイツは敗戦国として、フランスの提案に従うという子分的な立場で参加しました。
これらのことからわかるように、NATOもEUも、ドイツが考えたことではなく、英米、フランスが考えたことに、自分たちも付き従うという感じだったので、どうあるべきかとか、どこまで広げるべきかとか、そういう根本的な議論をしてこなかったのです。
そのため、現在のNATOは32カ国、EUも27カ国も参加しています。
特にEUについては、ユーロという単一通貨を使っており、EUが決めたことが、各国の政治よりも優先される状況にあるわけですから、政治的な統一国家ができているようなものです。
しかし、例えば、ドイツ人とギリシャ人が、同じ価値観、同法意識を持って、相互扶助の精神で助け合えるのでしょうか?
2009年にギリシャが財政危機に陥って、余裕のある国による財政支援をすべきだという議論が起こりましたが、最後まで反対したのはドイツでした。
つまり、現在のEUもNATOも、そういう、いざとなったら助け合う的な感覚が持てる範囲を越えての、拡大なのです。
NATOはアメリカ主導ですが、EUは、間違いなく経済力的にもリーダー役やドイツです。しかし、もともとドイツが主導して作った枠組みではなく、子分で入ったつもりがリーダーをやらせられているため、どうあるべきか?みたいな理想もなく、ただ企業が売り上げを増やすために支店を増やすような、そんな軽いノリでやっているのではないかと思いますね。
また、ドイツはナチスによるユダヤ人の虐殺という前科があるため、ドイツ人らしさとは何かとか、ドイツの歴史を再評価するとか、そういう保守的な政治思想を持とうとすると、途端にナチス礼賛だ!とか、ヘイトスピーチだ!という話に繋げてしまいがちです。
実際、現在のドイツでは、ナチスを礼賛するような発言をすると、ヘイトスピーチということで、厳しく罰せられます。

政治家が議論してて、ちょっとヒートアップして、ナチスだっていいところはあった、みたいな発言をしようものなら、みんなからぶっ叩かれてしまうような環境がずっと続いてきたようなんですね。
そのため、現在反移民を掲げている政党の「ドイツのための選択肢」通称AfDの支持率が、どんどん上がってきており、世論調査でもトップを取っているのですが、ドイツメディアの論調を見ると、AfDはひどい政党だとか、批判的なものばかりが目立ちますし、AfDの政治活動を禁止しろと吠える政治家すらいます。
EUにしても、NATOにしても、ドイツにとってこうあるべきだ、みたいな話をする場合には、保守もリベラルも含めた議論をしなければ、おそらくバランスの取れた、まともな結論は出てきません。

しかし、現在のドイツの言論空間は、AfDへの弾圧に見られるように、ナチスと見られるの怖い、リベラル側によってた方が安全、みたいな空気感が占めているため、NATOやEUへの関与の仕方も、これ以上の拡大はやめようとか、そういう話にならず、思考停止でただただ拡大に手を貸した結果、ウクライナとロシアの戦争にぶち当たったということなのではないでしょうか?

ただ、そんなドイツも、昔はもうちょっとまともでした。
2003年のアメリカが大量破壊兵器疑惑という濡れ衣を着せて、イラクに戦争を仕掛けましたが、その当時のシュレーダー首相は、それは違うと、戦争反対を主張しました。
昔のドイツは、敗戦国として肩身の狭い思いをしていたかもしれませんが、この頃までは、戦争はしないという一点については、譲らなかったように思います。
(2)人でなしほど、うまくいくという成功体験
2つ目は、人の心を捨てると、いいことがあるという成功体験です。
ドイツは、1970年代に急激に出生率が下がり、1.5を切るまでになりました。同じ時期の日本は1.7から2.1ぐらいでしたので、ドイツの方が先駆けて、少子高齢化へ向かっていたんですね。

そのため、将来的に労働力が不足することがわかっていたので、すでに50年前から、安い労働力をどうやって調達するのかが課題としてありました。
そんなドイツだったのですが、その後、2つのビッグウェーブが到来します。

1つ目は、1990年の東西ドイツの統合で、2つ目が、1999年の通貨ユーロへの統合です。
まず東西ドイツの統合では、西ドイツは東ドイツよりも産業が発展していたため、適正な為替レートは、1:4~1:5ぐらいだと言われていました。
ところが、実際には1:1で統合してしまったのです。これは、例えるなら、アメリカと日本が明日から合併するとなったとして、1ドル30円ぐらいで統合したようなものです。
超円高になってしまって、トヨタなどの自動車が売れなくなり、倒産する会社が相次ぐことになるでしょう。これと似たようなことが東ドイツでも起こりました。
国営企業の多くが倒産してしまい、失業者がたくさん生まれて、その後、西ドイツの企業に安い労働力としてこき使われることになったのです。

こちらは、ドイツの一人当たりGDPと、失業率の推移です。赤色の線が、失業率ですね。
東西ドイツ統合後に失業率が6%から10%まで跳ね上がっているのは、そういった理由からです。
そして、2002年にもハルツ改革と呼ばれる、構造改革が行われました。
これは、日本でいうところの、小泉竹中の構造改革のようなもので、これによって、企業は労働者の首を切りやすくなり、非正規労働者が増えて、やはり失業率が上がりました。
その前の1999年にドイツやフランス、イタリアなどの欧州の主要国は、ユーロへと通貨を統合しましたが、その統合レートは、ユーロ開始前の直前のレートで決まりましたので、ズルはありませんでした。
しかし、その後、わずか3年後にドイツが構造改革で労働者をぶった斬っことで、一気に生産性が上がり、フランスやイタリアをごぼう抜きしました。
フランスやイタリアは、労働者の権利が強く、日本やドイツのような構造改革をするのに時間がかかったため、その間に、一気にドイツが欧州の産業を駆逐していったんですね。
つまり、弱いふりして安い為替レートで合併して、その後に労働者をぶった斬ることで、本性を表して他国を出し抜いた、と見ることができるわけです。
これをドイツが狙ってやったのかはわかりませんが、いずれにせよ、労働者を犠牲にして勝ってきた、というのが、これまでのドイツだと言えます。
そしてこちらは、トッド教授の書籍の「ドイツ帝国が世界を破滅させる」にあった地図ですが、この本が出た2015年の時点で、すでに欧州はドイツを中心としたドイツ帝国になってしまっていると分析しています。

イギリスとハンガリーだけが、ドイツから離れようとしている国で、あとは、産業的に完全にドイツの影響下にあるということです。
ドイツは、自国の労働者の首を切ってきたことで、労働者の賃金は下落傾向にありましたし、ロシアから安い天然ガスが入ってくるので、コスト競争力を維持できました。
しかも、ドイツがしこたま儲けても、他の国が貧乏なままであれば、ユーロの為替レートは弱いままなので、アメリカへの輸出も有利になります。
例えるなら、日本と北朝鮮が合併したら、円の価値が安くなりそうだという感覚です。
このような感じで、ユーロやEUという仕組みは、ドイツを中心としたシステムになっているのです。
別に、EUにたくさんの国が入ったら、平和になるとか、そういうわけではなく、勝ち組の俺たちドイツが、さらに儲けられる、安い労働力を手に入れられる、ぐらいにしか見えないというわけですね。
なので、2015年に大量に移民を受け入れたのは、そのような産業界からの要請があったからだと言えるでしょう。

ドイツは、2015~16年の2年間で、シリアやアフガニスタン、イラクなどの中東から120万人の移民難民を受け入れましたが、これらの中東諸国からの移民は、現在でも失業率が30%前後と、かなり高い状況です。
3割近い人が失業しているということは、ヤケクソになって犯罪に走る人もいるのでしょう。
ですが、労働者の首を簡単に切っても、何も思わないのが、ドイツ人エリートのメンタリティですから、犯罪で同じドイツ人が酷い目にあっても、残りの5割が安い労働力として働いてくれるならOKというノリなのではないでしょうか?
(3)イカれた左翼リベラルが調子に乗りすぎた
3つ目は、イカれた左翼リベラルが力を持ちすぎた、ということです。
ドイツは製造業大国ですから、理系の技術者は活躍の機会が多いと思いますが、全世界で共通するように、文系のバカは燻りがちです。
(ちなみに私は文学部出身)

そういうのが環境とか人権とか、騒ぐというのも、どこでも起こっていることですし、特にドイツは、環境意識が高いということもあって、調子に乗れるのでしょう。
また、「保守政党=ナチス」的な雰囲気もありますから、余計に意識高い系は、左翼リベラルに突っ走るのだと思われます。
その代表格が、緑の党なのですが、この緑の党は、ショルツ政権の頃にドイツを引っ掻き回した、キチガイ政党です。
こちらのグラフの緑色の線が、緑の党の支持率の推移ですが、2021~22年にかけて、大きく支持率を伸ばして2割を超えてましたが、そこから急激に落ちて、10%を切る寸前まで、半減しました。
最終的には、ゴミ扱いされてはいますが、一時期はかなり盛り上がりました。その理由は何でしょうか?
その理由はおそらくですが、検閲です。

ドイツは、2015年に移民を大量に受け入れて、その年の年末にケルンという人口100万人超の大都市で、1000人以上の女性が、移民にアレされてしまうという大惨事が起こりました。
日本でこんなことが起こったら、移民を受け入れた政治家に死人が出るんじゃないかと思うのですが、そこは異常な国ドイツです。メディアの報道を統制したのか、あまり大々的に報じられることはなく、事件の数日後に小出しに報じることで、暴動にならずに済んだ模様です。
ですが、ドイツ政府もこれはヤバイと思ったのでしょう。
しかし、考えること脳みそのないドイツ政府は、治安維持に力を入れるのではなく、報道統制に力を入れました。

2016年以降に、330組織、425のプログラムに助成金を出すことで、移民反対とか、そういうことを言わないように、そういうことを言う奴は人種差別だと騒ぐように、メディアやNGO、学術団体、政府組織などで、検閲ネットワークを構築してきたのです。
これによって、ドイツ語圏の言論空間は、AfDのような保守政党を極右と批判して、移民を受け入れるのは正しいんだ!移民の犯罪?何のこと?としらばっくれてきました。
その結果、リベラル政党の緑の党が、躍進し、無事に強引な環境規制をごり押しすることで、電気代が2倍に跳ね上がり、企業がドイツから逃げ出すと言う状況が生まれているわけです。
再生可能エネルギーだけで国を運営していこうと言うことで、太陽光発電を新築の屋根に義務化したり、脱石炭で、風力発電を強化したりと、そう言うことですね。
緑の党のような左翼リベラルの政党というのは、現実の認識能力がありませんから、金持ちからがっつり税金は取るものの、その使い道を致命的に間違えるのが得意です。
ショルツ前政権は、昨年11月の大統領選挙で、トランプ氏の当選が確定した数時間後に、政権を放り出しましたが、それは、緑の党というキチガイ政党と一緒に政権をやるのは、バカバカしくて、苦痛になっていたからなのでしょう。
それもこれも、移民反対の声を押さえつけるために、検閲体制を強化した結果、もっとやべえ緑の党というモンスターを調子に乗せてしまったからだと思われます。
というわけで、ちょっと長くなったので、ここまでの話をまとめるとこうなります。

という感じでしょうか。
このようなドイツ人をトッド教授は、「無気力国民」と名付けています。
目的もなく、ただただ、金を増やさなきゃ、拡大しなきゃ、という強迫観念だけで動いている国という意味で使っていますね。
そして、こういう時期というのは、過去のドイツの歴史でもあったそうです。
それが、鉄血宰相ビスマルクをクビにして、第一次世界対戦で負けたドイツ帝国の頃のヴィルヘルム2世ですね。
彼も、とりあえず国をでかくしようと邁進した結果、英仏露と対立関係となり、アメリカも引き込んで大負けしてしまい、オランダに逃げて、ドイツ帝国は終了しました。
全く同じようなパターンを歩んでいるように見えますね。

それで、トッド教授の家族システム理論というものがあるのですが、①相続のやり方と、②親との同居か別居かという、2つの軸で4タイプに分けたときに、ドイツと日本は同じタイプに属します。
長い歴史の中で、ドイツも日本も、長子相続で、親と長男が同居するような国だったので、政治制度や文化などに、この家族システムの癖のようなものが染み付いているというんですね。
具体的には、長子相続というのは、不平等を受け入れやすいという社会の雰囲気であり、親と同居というのは、親からの技術継承や、教育熱心な傾向を示すので、学歴が高く、産業が発展しやすいという特徴を持っています。
ですが、これって、田舎の長男が政治を取り仕切るようなものなので、次男三男の生活なんて知ったこっちゃないとなりがちです。
なので、小泉竹中の構造改革や、ハルツ改革で、労働者をぶった斬ることを平気でできるのです。
また、その地域のトップになったところで、所詮は田舎の長男ですから、別に周りの人たちをもっといい場所へ連れていこうとか、俺たちはこうやっていくべきだとか、そういうことを考えるタイプでもありません。
その結果、何も目的がない、つまり、思考停止の国が出来上がるというわけです。
2019年にみずほ銀行が、金融庁から業務改善命令を受けたのですが、これは19年もシステム構築に何千億円もかけながら、何度もシステム障害を起こして、預金者や取引先に迷惑をかけまくっていたからです。

それで、なんでこんなことが起こったのか?という分析を金融庁がしたのですが、そこで指摘されていたのが、
「言うべきことを言わず、言われたことしかしない姿勢」
というのものでした。
まさに、今のドイツや日本の政治が、こんな状況なのでしょう。
田舎の長男が政治をやっても、目的も理想もないので、平気で人を犠牲にできるというわけです。
ということで、今回はドイツがなぜ何も考えない国になったのか?という事について、考察してみました。
現在のドイツは、移民が色々やらかして大変な事になっていますが、思考停止の癖がついているのは、日本の政治家や官僚も似たようなものでしょう。なので、今後さらに移民が増えてくれば、ドイツと同じような目に遭う可能性がありそうです。
高市首相は、今の所、中国とばちばちやってますので、これまでとはちょっと違った展開になりそうな気もしますが、その辺もちゃんとウォッチしていくべきだなと感じています。







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