はい、どうも。ゴトウです。
今回の動画は、「イラン戦争の長期化」ということで、やっていきたいと思います。
1、はじめに

6/1に、トランプはレバノンへの攻撃をやめないイスラエルのネタニヤフ首相に対して、
「お前は正真正銘の狂人だ!」
「私がいなければ、お前は刑務所に入っていただろう」
「私がお前を救ってやったんだ。
今や誰もがお前を憎んでいる。」
など、言いたい放題言って、ネタニヤフを ”圧倒” したという記事が出て話題となっていました。

ところが、圧倒されたネタニヤフは、レバノンの首都のベイルートへの攻撃はしなかったものの、翌日にレバノン南部への攻撃を行ないました。
全く圧倒されてなんてなかったのです。
しかも、首都のベイルートは攻撃しなかったので、停戦は維持されている、という、サンドイッチマンのカロリーゼロ理論ぐらい、訳のわからない理屈をつけて、開き直っており、相変わらず、イラン戦争はグダグダな展開が続いています。
そもそも、ここまでの罵倒三昧の通話内容が外にリークされていること自体、トランプ政権の意図があるに決まっています。
では、その意図は何なのか?といえば、頑張ってるアピールをしつつ、イラン戦争を長引かせることなのでしょう。

このチャンネルでは、これまで、こんな感じでイラン戦争についてあれこれ分析してきましたが、結論としては、イギリス潰しのためのイラン戦争を起こし、それを長期化させているという見方をしています。
具体的には、
①NATO同盟の解体、または機能不全
②ロンドンの金融支配潰し(原油、保険市場)
③ファイブアイズの解消
④イスラム過激派を消滅させる
⑤中東和平の実現と、欧米諸国の軍隊の撤退
⑥イスラエルの戦争国家からの卒業
⑦イギリスに海外領土、基地を放棄させる
などです。
今回の動画では、この見立てに沿って、5月から6月にかけてのイランとアメリカの動きを見ていきながら、着々とイギリスを追い込んでいる模様を解説していきます。
それでは、参りましょう。
2、トランプとイランがグルになってる兆候

この1ヶ月ぐらいのイラン情勢を見てて思うのは、トランプはすでにイランとグルになっているということです。
どういうことか?ちょっと見ていきましょう。

まずはざっくり、ホルムズ海峡周辺のイランとアメリカの位置関係について見ていきます。
この動画を作っている6月5現在においても、ホルムズ海峡を実効支配しているのはイランのようです。
こちらの地図は、BBCの記事からのものですが、赤い斜線で引かれているエリアが、イランが主張しているエリアですね。ホルムズ海峡は、狭いところですと、30kmほどしかないので、ここを通るにはイランの許可がなければ、ほとんど通れないのが現状です。
そして、ここを通るためには、イランに通行料を払えと以前から主張してきました。
それに対して、アメリカはホルムズ海峡からちょっと離れたところで封鎖戦を敷いており、イラン船籍の船を妨害したり、イランに通行料を払った船を拿捕すると脅したりしています。
なので、ペルシャ湾内のタンカーが外に出ようとすると、イランに金を払えば米軍に取り押さえられ、金を払わないで突っ切ろうとすれば、イラン軍から攻撃を受けるリスクが爆上がりするという、完全に無理ゲーな状況にあるといえます。
そんなわけで、イラン戦争以降のホルムズ海峡を通過する船舶の数は、1日10隻程度の状況が続いています。

戦争前は1日120から140隻ぐらい通っていたというので、通行量は10分の1ぐらいにまで落ち込んでいるわけですね。
ホルムズ海峡を通過する原油は、世界全体の2割を占めているというので、ここが10分の1しか通れないとなれば、日本や韓国などの中東産原油への依存度が高い国は、やべえに決まってんじゃん?ということで、日本でもテレビや新聞は、連日のようにナフサがーとか、煽り散らかしている状況です。
しかし、その一方で、ここでカウントされている船の数というのは、船舶自動識別装置という、車がつけてるGPSみたいなものが発する信号に基づいてのカウントとなっています。
そのため、この信号を切って、イランやアメリカの監視の網を潜り抜けるという猛者もいるようです。

5/28に、イラン政府が23隻の船舶がホルムズ海峡を通過したと発表しました。
ちなみに、先ほどのグラフの元データである、国際海事機関が公表していた、この日の通過数は6隻です。
なので、17隻も数字に差があることがわかります。
おそらく、こんな感じで、位置情報の送信をやめて通過している、モグリの船がたくさんあるようなので、現在のホルムズ海峡は、ブラックボックスの状態だと言えるでしょう。
では、これによって何が起こっているのか?というと、それは海上保険の機能不全です。

現在、ホルムズ海峡を通過する際の保険料は、戦争前の4000倍にまで上がっていると言われています。7日間で船体価格の4%を取られるということなので、相当なコスト高です。
さらに、ロンドンの保険引受会社が保険を引き受けなくなっているとも言われており、保険なしにタンカーは動きませんから、イラン軍や米軍のせいではなく、保険会社のヘタレのせいで、原油危機が起こっているという記事もチラホラ出てきている状況です。

そして、そんな状況を打開するために、トランプ政権は、「じゃあ俺らが海上保険を提供するわ」とアメリカの保険会社と協力して、保険サービスを立ち上げました。
この話が3月に出て、4月には参加する保険会社も7社に増えたという報道が出てきたので、これはロンドンの海上保険をアメリカが乗っ取るために、イラン戦争を長引かせてるのでは?という考察動画を以前出しました。

ところが、その後を追ってみると、実際に契約している海運会社の話は出てきておらず、しかも、カバーされる保証内容が、十分ではないという話もあるため、本当に話が進むのか?今の所、よくわからない状況にあります。
そして、この1ヶ月で、むしろイランの通行料徴収の計画の方が、話が表面に出てきました。こちらは、ギリシャの海運王のマリナキス氏が、イランに対して通行料を払うという意思を表明したという、6/2の記事です。
イラン政府は、通行料の支払いと許可を行えるWEBサイトの構築もするなど、着々と準備を進めており、この仕組みに乗っかるという話なんですね。
アメリカがイランに通行料を払ったら拿捕すると脅していますが、イラン政府の方は、これは通行料ではない。サービス料だ、と、これまたサンドイッチマンのゼロカロリー理論みたいな屁理屈を捏ねて、逃れようとしています。
なので、なんだか今のホルムズ海峡は、アメリカよりもイランの方が、優位に立っているような状況に、個人的には見えています。
じゃあ、なぜアメリカは弱腰なのか?というと、これは経済封鎖をガチでやったら、イラン国民が飢え死にするからでしょう。

過去の歴史を見ると、経済封鎖の長期化は、その国の国民を数十万、数百万人単位で餓死させています。
アメリカで最悪の大統領の一人と言われている、ウィルソンは、第一次世界大戦の時に、ドイツに対して経済封鎖を行い、42万から76万人の餓死者を出したという、とんでもない極悪人です。
こいつは、国際連盟を作ろうとした偉い奴みたいなことを言ってますが、全然嘘ですからね。人種差別甚だしい、クズみたいな奴で、さすが民主党の大統領といえます。
そしてもう1つは、ナイジェリアのビアフラ内戦です。
1967~70年にかけて行われた内戦で、イギリスの石油会社BPが操業していたビアフラ地域が独立しようとして、政府に対抗しようとしたのですが、この時にナイジェリア政府は、経済封鎖を行い、200万から300万人の国民が餓死したと言われています。
当時、経済封鎖をやったのは、オバフェミ・アウォロウォというキッショい奴なんですが、こいつは、ロンドン大学に留学してて、フェビアン協会の会員でもありました。
みんな大好きフェビアン協会は、労働者のためとか、少しずつ社会を改革していこうとか、そんな耳障りのいいことを言ってますが、やってることは、こんな無茶苦茶なんですね。
トランプがイランをガチで経済封鎖すれば、こんな状況にもなりかねませんから、表向きは封鎖しているように見せながらも、こっそりとイランが生き延びられるように、船舶の航行を見逃しているように見えます。
先ほどイランが23隻通過したという記事をご紹介しましたが、それはこのような事情があって、イランとアメリカがすでに裏でニギっているからではないか?
と思いますね。
というわけで、ここまでのことをまとめると、こんな感じです。

例えるなら、たまにガサ入れが入る風俗街みたいな状況になっているのが、今のホルムズ海峡なのではないでしょうか?
3、イラン戦争の長期化を狙う理由が、もう1つ見えてきた
というわけで、ここまでホルムズ海峡をブラックボックス化させて、イランを生き延びさせながら、ロンドンの保険市場を機能不全にしている様を見てきましたが、ここにきて、もう1つ大きな動きが出てきそうになってきました。
それが、オマーンに対する空爆の脅しです。

現在の中東における米軍基地は、イラン軍の攻撃によってボロボロになってきています。
3月時点で、すでに13ヶ所の米軍基地が、居住不能という報道が出ていましたが、6月頭時点で、イランによる攻撃を受けている基地は20-28ヶ所にまで増えています。
このうち、どれだけの基地が使い物にならなくなってるのかわかりませんが、すでに基地を引き払って、ドバイなどの大都市のオフィスに軍の施設を移転させてるケースもありますので、この戦争を機に、米軍を中東から撤退させようとしているとしか思えない状況となっています。
そんな中でトランプは、5/27に、なんとオマーンへの爆撃の脅迫を始めました。

イラン戦争にオマーンがアメリカ側について協力してくれないから、空爆するしかないという、わけのわからないことを言い始めたのです。
これまでオマーンは、比較的中立的な立場をとってきましたし、アメリカへも支援をしてきました。それなのに、空爆するっていうのは、どう考えてもやりすぎ、理不尽すぎるように見えます。
これは一体どういうことなのでしょうか?
その理由は、もちろんイギリスを中東から追い出すための作戦でしょう。

オマーンは昔から、イギリスとグルの国でした。1971年までイギリスの植民地の国で、ホルムズ海峡の南側の半島は、実はオマーン領の飛地となっているのです。
この半島は、ムサンダム半島と呼ばれており、人口は2.8千人ほどいます。

そして、このムサンダム半島は、昔からシフ族という部族が暮らしていたのですが、現在のオマーンの王族による支配を拒んできたという歴史があります。
そこで1970年にイギリスがここに乗り込んできて、住民を拷問して屈服させました。そして、このムサンダム半島にイギリスの秘密基地があると言われています。
2019年にウィリアム王子が、このムサンダム半島を視察していますが、こんな3万人もいない小さな町しかない地域をイギリスの王族が視察するって、イギリスの秘密基地があるからでしょ?
ホルムズ海峡を支配したいイギリスとしては、この半島を押さえて、いざという時にいろいろな工作ができるようにしたいということなのでしょう。
イギリスは、昔から、こういう海峡のような、そこを通らないとみんなが困るような場所を占領することで、優位に立ちたいとばっかり考えてきた、クズの見本市みたいな国です。
1956年のスエズ動乱は、エジプトがスエズ運河を国有化宣言したことを受けて、絶対に取り戻したいがために、イスラエルをけしかけて、その後にドサクサに紛れて軍事介入して、スエズ運河を占領しようとした事件でした。
それと同じことをオマーンでもやってて、住民を拷問してぶんどってきたんですね。いかにイギリスが、世界中でキチガイなことをやってるかがわかります。早く潰れてほしいですよね。

それで、このオマーン政府の中には、枢密顧問官という役職があって、これが代々、イギリスの軍の長官や財務大臣、石油会社の幹部、イングランド銀行の総裁、王室の側近、MI6など、錚々たるイギリスのエリートの天下り先となってきました。
つまり、イギリス政府は、この役職を通じて、オマーン政府に助言という名の命令をしてきたというわけです。
なので、先ほどご紹介したように、米軍基地がボロボロになりました。撤退します、とやってしまうと、その空白をイギリス勢が埋める可能性があるのです。
オマーンに限らず、湾岸産油国はイギリスの元植民地だった国ばかりなので、オマーンの枢密顧問官のような、役職が他の国にもあるはずです。なので、油断するとイギリス勢が湾岸諸国の中で復活してくる可能性がありますから、その芽を詰まないといけないと思っているのでしょう。
トランプのオマーンに対する空爆の脅しは、イギリス勢を追い出せというものであり、場合によっては、ムサンダム半島の秘密基地の破壊も含まれてるのかなと思いますね。
というわけで、ここまでをまとめるとこんな感じになります。

という感じですね。
高市首相が最近、年度内の原油調達の目処がついたと話していましたが、現在、日本の原油輸入の増加分のほとんどがアメリカ産です。
なので、高市主張のこの発言は、アメリカからの調達の約束が来年3月までついたということなのでしょう。
これは裏を返せば、アメリカがそのぐらいまでは、イラン戦争が長引くだろうから、うちが面倒見るわと言ってるように見えなくもありません。
トランプのいうことは、コロコロ変わるので、いつ終わるのか?を予想できる人は皆無だと思うのですが、これまで何度も合意に近づいてる!と盛り上げては、ハシゴを外されてきた感じからすると、イラン戦争は少なくとも来年ぐらいまでは、ダラダラと長期化しそうだと見た方がいいような気がしますね。
だとすれば、その意図は、イギリス潰しと考えて、いろいろと追いかけていった方が、世界の動きを見誤らないような気がします。
今後も、イギリスが追い詰められていく様を追いかけていくつもりです。







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