生駒市の新築・中古マンション価格|上昇した理由と今後の見通し | イエ&ライフ

生駒市の新築・中古マンション価格|上昇した理由と今後の見通し

生駒市 近畿

この記事では、生駒市の

  1. 新築のマンション価格
  2. 中古マンション価格の動き
  3. マンション価格の今後の見通し

の3点について、詳しく解説していきます。

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1、生駒市のマンション価格

(1)新築マンション価格

*2022年12月現在

*面積・価格は概算(100万円単位)

 

マンション名価格(万円)面積(㎡)最寄駅(徒歩)総戸数入居時期
ジークレフ生駒4200-640076-93生駒(7分)342023年3月
エスリード生駒ザ・レジデンス5460-550076-93生駒(2分)49即引渡可

(参考:スーモ)

 

(2)中古マンションの取引価格

奈良市・生駒市の中古マンション価格

(参考:西日本レインズ)

 

新型コロナで混乱した2020年は、20万円/㎡を割り込んだ時もありましたが、22年には30万円/㎡を超す月もあり、徐々にではありますが、高値を更新してきています。

 

2、なぜ、生駒市の中古マンション価格は安定しているのか?

新型コロナ以降、景気が悪化しているにもかかわらず、マンション価格が安定している理由はなんでしょうか?

なので、これまで上昇してきた主な理由を2つ、解説します。

 

①世帯数の増加が続いている

最も大きな理由は、世帯数が増加している点です。

生駒市では、人口が減少傾向にあるものの、世帯数は一貫して増加しているのです。

 

1〜2人で住む高齢者世帯が残る一方で、市外からの単身者や結婚して新しい世帯を作る人がいるため、全体で見ると、世帯数は増加傾向なんですね。

 

生駒市の人口・世帯数

(参考:総務省統計局 「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数調査」)

 

世帯数が増えていると言うことは、それだけ住居に対する需要も増えますので、戸建てやマンション価格の上昇につながっているわけですね。

 

②新築マンションの販売が減っている

さらに、新築マンションの供給戸数は年々減っています。

2018年ごろからすでに新築マンションの供給が減っていましたが、新型コロナでさらに減少しているのです。

 

近畿圏の新築マンション供給戸数

(参考:不動産経済研究所 「マンション市場動向」)

 

人口が増えているのに対して、供給戸数は減っていますので、どうしても買いたい人は、多少価格が高くても買ってしまっているわけですね。

 

というわけで、まとめると、

  1. 生駒市の世帯数は増加しており、戸建て・マンションに対する需要が増え続けている
  2. それにも関わらず、マンションの販売は減っており、絶対欲しい人は、高くても買わなければいけない人が多い

といった理由から、新築・中古ともにマンション価格が上昇しているわけですね。

 

3、これからどうなる?気になる2つのポイント

では、ここからは、「今後の生駒市のマンション価格に影響を与えるかも?」と気になる2つのポイントについて検証していきましょう。

 

(1)いよいよ金利上昇が本格化しそう

低金利によって、住宅ローンが組みやすい状況が続いていますが、2024年以降は、この環境がいよいよ変わってきそうです。

すでにフラット35などの長期固定の住宅ローンは金利が上がってきていますが、変動金利もそろそろ上昇に転じてきそうなのです。

 

住宅ローン金利の推移 2023年11月

(参考:ARUHI、住信SBIネット銀行、SBI新生銀行)

 

なぜ金利が上がってきているのか?、というと、物価が上がってきているからです。

戦争によって、海外から安い商品が入りにくくなり、円安が進んだことで、さらに物価が上昇しているのです。

 

日本の消費者物価指数と政策金利

(参考:財務省総務省統計局

 

この物価上昇をおさえるためには、消費を減らさないといけません。

そのため、日銀は、まず10年国債などの金利を引き上げました。これによって、フラット35などの固定金利のローンが影響を受けています。

ですが、物価上昇は止まらず、前年比で3%前後の上昇を続けています。

 

そのため、現在マイナス0.1%のままである政策金利も引き上げると見られています。

2024年2月現在、経済関係のメディアを見てみると、だいたい4月前後ではないか?という予想が多いですね。

 

メディア名 時期・利上げ幅などの内容 リンク先
ブルームバーグ 3月にマイナス金利解除。年内に+0.25%へ 参考記事
野村総合研究所 4月か10月か 参考記事
東京財団政策研究所 4月 参考記事
日経新聞 3〜4月 参考記事
ロイター 4月は早すぎる 参考記事

 

そうなると、変動金利にも影響が出てきますので、一般世帯が現在の価格で住宅を購入することは、難しくなってくるでしょう。

 

高額マンションをギリギリの住宅ローンで買っている人がやばい

変動金利の上昇によって、影響を受けそうなのが、ここのところ大きく上昇している大都市圏の駅近マンションです。

というのも、新築・中古マンションの購入者の7〜8割が、変動金利を利用しているからです。

 

新築・中古マンションの変動金利利用率

(参考:住宅金融支援機構 「住宅ローン利用者の実態調査」)

 

今までは、ネット銀行で申し込めば、0.3%台という、かなり安い条件で住宅ローンを組めてきたわけですが、今後はこの条件が厳しくなってきます。

異次元緩和政策が始まる前の2012年ごろまでは、変動金利も1%前後でした。そのため、今後数年かけて、1%前後の水準にまで引き上げていくと予想されます。

 

1%金利が上がると、不動産価格は15〜20%下がる可能性

ちなみに、金利が1%上がると、住宅ローンの利息は、35年で15〜20%増えます。

例えば、月に約10万円の返済を考えている人であれば、現在なら3,500万円の物件が買えますが、金利が1%上がると、毎月10万円の支払いで、3,000万円の物件しか買えません。

 

金利上昇で下落

 

政策金利は少しずつ引き上げていくと思われますので、すぐに大きく下落するわけではありません。

ですが、購入を検討されている方は、変動金利でギリギリのローンを組むのは危ないので気をつけてください。

 

 

(2)これから生駒市の人口はどうなるの?

国立社会保障・人口問題研究所が、2018年に発表した生駒市の人口の見通しによると、2020→30年の10年間で約6,000人減少するそうです。

 

生駒市では、これから10年で約6,000人減る

生駒市の人口予測

(出典:国立社会保障・人口問題研究所 平成30年度人口推計)

 

また、30〜40代人口では、2020→30年の10年間で約8,000人減る見通しです。買い手となる世代の人口が、これから10年で2割以上も減ることになります。

 

生駒市の30〜40代人口は、2020→30年で約8,000人減る

生駒市の30〜40代人口の予測

(出典:国立社会保障・人口問題研究所 平成30年度人口推計)

 

これまでの人口の増え方、減り方を見ても、駅周辺では安定するものの、郊外では減少する傾向が進むと考えられます。

そのため、駅近の便利なマンション以外では、購入は控えられるかもしれません。

 

4、結論:買うなら?売るなら?

以上のことから、生駒市のマンション価格は、

  • 新型コロナの影響で一時的に下落していたが、その後は回復傾向にある
  • 駅周辺に人口が集中する傾向は、今後も変わりにくいため、マンション価格も安定していきそう
  • 今後下落するとすれば、金利上昇が最も注意すべきリスク

と言えるでしょう。

 

買うなら:下落を待つよりも低金利の今がチャンス?

これから変動金利の上昇が始まりますので、8割近い人が変動金利を利用している現在の状況も減ってくるでしょうから、価格は下がりやすい環境になります。

ですが、急激に金利を引き上げることはなさそうなので、少しずつ価格に影響が出てくるでしょう。

 

そのため、もしこれから購入を考えるのであれば、ギリギリの返済計画で購入することはやめた方がいいでしょう。

 

 

売るなら:超低金利の今が1番のチャンス

ここまで説明してきたように、ここまでマンション価格が上昇したのは、金利の低下・変動金利の利用者の増加が1番の理由です。

 

しかし、この金利はこれ以上下がりようがありません。

これ以上の価格上昇は、購入される方の年収が増えなければ、難しいところにまできていますし、今後の金利上昇リスクも考えると、一般世帯が購入する物件は、今が高値になってくる可能性が高いです。

 

不動産会社によって、売れる価格が違う?

マンション価格は、間取りが似ているため、どこの不動産会社に頼んでも、だいたい同じぐらいの金額で売れると考える方が多いですが、一概にはそうは言えません。

 

というのも、戸建てやマンション、エリアによって得意な会社が異なるからです。

また、不動産会社同士で取引情報の共有をほとんどしていないため、「依頼した不動産会社が、実はあなたの物件を取り扱ったことがない」ということも起こりえます。

 

そのため、高く売却をしたいのであれば、あなたの住むマンションの売却実績のある会社を探した方がいいでしょう。

 

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この記事を書いた人
ゴトウ

証券会社で12年間勤務。営業と店舗マーケティングに従事後、2018年から当サイト「イエ&ライフ」を運営しています。

不動産価格の動きの理解や今後の予想は、金融マーケットの知識があると理解しやすいため、読者のお役に立てるのではないかと、サイトを運営しています。

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