この記事では、京都市の
- 新築のマンション価格
- 中古マンション価格の動き
- マンション価格の今後の見通し
の3点について、詳しく解説していきます。
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1、京都市のマンション価格
(1)新築マンション価格
*2022年12月現在
*面積・価格は概算(100万円単位)
マンション名 | 価格(万円) | 面積(㎡) | 最寄駅(徒歩) | 総戸数 | 入居時期 |
---|---|---|---|---|---|
イーグルコート京都御所南プレミアム迎賓館 | 6500-18000 | 51-102 | 烏丸御池(2分) | 62 | 2024年12月 |
ライオンズ鴨川東 | 未定 | 37-94 | 出町柳(5分) | 27 | 2023年4月 |
クラッシィハウス京都六地蔵 | 3930-6320 | 67-102 | 六地蔵(1〜4分) | 648 | 2023年3月 |
プレミスト京都西院 | 4680-8050 | 56-90 | 西院(9分) | 151 | 即引渡可 |
クレヴィア京都西院 | 4960 | 65 | 西院(9分) | 38 | 即引渡可 |
メイツ京都梅津 | 3498-3898 | 65-74 | 西京極(19分) | 68 | 即引渡可 |
メイツ京都西大路 | 4228-5458 | 61-80 | 西大路(2分) | 109 | 2023年4月 |
シーンズ京都円町 | 4290-7180 | 57-83 | 円町(8分) | 59 | 2023年1月 |
プレミスト京都 四条堀川 | 6050-13980 | 60-110 | 大宮(3分) | 54 | 2023年4月 |
ジェイグラン京都西大路 | 未定 | 58-78 | 西大路(5分) | 156 | 2024年3月 |
シーンズ京都四条烏丸 | 4880-7980 | 52-71 | 四条(8分) | 32 | 2023年12月 |
ジオ京都御所西 | 未定 | 55-91 | 今出川(5分) | 32 | 2024年3月 |
プレミスト京都五条 | 未定 | 55-86 | 五条(5分) | 59 | 2024年9月 |
イニシア京都五条 | 3900-8900 | 44-72 | 五条(7分) | 49 | 2023年9月 |
ジオ京都姉小路 | 6080-8380 | 63-70 | 烏丸御池(9分) | 35 | 2023年3月 |
パラドール御所西グランデ | 未定 | 53-102 | 丸太町(10分) | 28 | 2024年2月 |
レ・ジェイド伏見桃山 | 未定 | 57-86 | 丹波橋(12分) | 73 | 2023年5月 |
シーンズ京都二条 | 4190-5190 | 52-64 | 二条(5分) | 23 | 2023年3月 |
ザ・パークハウス 京都河原町 | 4988-7148 | 56-63 | 京都河原町(9分) | 78 | 2023年11月 |
ウィルローズ京都御陵 | 3390-5900 | 58-80 | 御陵(3分) | 49 | 2024年7月 |
ジオ西大路御池ザ・テラス | 4298-5888 | 54-71 | 西大路御池(2分) | 53 | 2023年5月 |
ザ・パークハウス 堀川六角 | 4858-6678 | 43-69 | 大宮(6分) | 41 | 2022年12月 |
ブリリア京都鞍馬口 | 4990-5990 | 58-871 | 鞍馬口(7分) | 23 | 2023年6月 |
(2)中古マンションの取引価格
新型コロナ以降も、中古マンションの価格は、どんどん高値を更新しており、60万円/㎡まで来ています。
2、なぜ、京都市のマンションは、これほど上昇しているのか?
新型コロナ以降、景気が悪化しているにもかかわらず、マンション価格が安定している理由はなんでしょうか?
主な理由を2つ、解説します。
①世帯数の増加が続いている
最も大きな理由は、世帯数が増加している点です。
京都市の人口は、減少傾向にあるものの、世帯数は増加しているのです。
(参考:総務省統計局 「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数調査」)
ただし、世帯数は増えているものの、子育て世帯は減っています。
京都市の転入超過数(引っ越してきた人 ー 出て行った人)を見てみると、15歳〜29歳の学生や若い社会人と、50代以上は増えているものの、子育て世帯(0〜14歳、30〜40代)は減っていました。
京都市は、不動産価格がかなり上昇したため、広い家を手に入れるために、宇治市や長岡京市に移住しているようです。
しかし、世帯数は増えていますので、賃貸物件に対する需要は増えていますから、不動産価格の上昇は続いているわけですね。
②新築マンションの販売が減っている
子育て世帯が減っているのであれば、マンション価格も下がりそうなものですが、新築マンションの供給戸数は年々減っているため、価格が下がりにくくなっています。
2018年ごろからすでに新築マンションの供給が減っていましたが、新型コロナでさらに減少しているのです。
上のグラフは、全国と近畿圏のものです。
供給戸数は減っていますので、どうしても買いたい人は、多少価格が高くても買ってしまっているわけですね。
というわけで、まとめると、
- 京都市から子育て世帯は出て行っているものの、世帯数は増加しており、住宅に対する需要が増え続けている
- さらに、マンションの販売は減っており、絶対欲しい人は、高くても買わなければいけない人が多い
といった理由から、新築・中古ともにマンション価格が上昇しているわけですね。
3、これからどうなる?気になる2つのポイント
では、ここからは、「今後の京都市のマンション価格に影響を与えるかも?」と気になる2つのポイントについて検証していきましょう。
(1)いよいよ金利上昇が本格化しそう
低金利によって、住宅ローンが組みやすい状況が続いていますが、2024年以降は、この環境がいよいよ変わってきそうです。
すでにフラット35などの長期固定の住宅ローンは金利が上がってきていますが、変動金利もそろそろ上昇に転じてきそうなのです。
(参考:ARUHI、住信SBIネット銀行、SBI新生銀行)
なぜ金利が上がってきているのか?、というと、物価が上がってきているからです。
戦争によって、海外から安い商品が入りにくくなり、円安が進んだことで、さらに物価が上昇しているのです。
この物価上昇をおさえるためには、消費を減らさないといけません。
そのため、日銀は、まず10年国債などの金利を引き上げました。これによって、フラット35などの固定金利のローンが影響を受けています。
ですが、物価上昇は止まらず、前年比で3%前後の上昇を続けています。
そのため、現在マイナス0.1%のままである政策金利も引き上げると見られています。
2024年2月現在、経済関係のメディアを見てみると、だいたい4月前後ではないか?という予想が多いですね。
メディア名 | 時期・利上げ幅などの内容 | リンク先 |
ブルームバーグ | 3月にマイナス金利解除。年内に+0.25%へ | 参考記事 |
野村総合研究所 | 4月か10月か | 参考記事 |
東京財団政策研究所 | 4月 | 参考記事 |
日経新聞 | 3〜4月 | 参考記事 |
ロイター | 4月は早すぎる | 参考記事 |
そうなると、変動金利にも影響が出てきますので、一般世帯が現在の価格で住宅を購入することは、難しくなってくるでしょう。
高額マンションをギリギリの住宅ローンで買っている人がやばい
変動金利の上昇によって、影響を受けそうなのが、ここのところ大きく上昇している大都市圏の駅近マンションです。
というのも、新築・中古マンションの購入者の7〜8割が、変動金利を利用しているからです。
今までは、ネット銀行で申し込めば、0.3%台という、かなり安い条件で住宅ローンを組めてきたわけですが、今後はこの条件が厳しくなってきます。
異次元緩和政策が始まる前の2012年ごろまでは、変動金利も1%前後でした。そのため、今後数年かけて、1%前後の水準にまで引き上げていくと予想されます。
1%金利が上がると、不動産価格は15〜20%下がる可能性
ちなみに、金利が1%上がると、住宅ローンの利息は、35年で15〜20%増えます。
例えば、月に約10万円の返済を考えている人であれば、現在なら3,500万円の物件が買えますが、金利が1%上がると、毎月10万円の支払いで、3,000万円の物件しか買えません。
政策金利は少しずつ引き上げていくと思われますので、すぐに大きく下落するわけではありません。
ですが、購入を検討されている方は、変動金利でギリギリのローンを組むのは危ないので気をつけてください。
(2)これから京都市の人口はどうなるの?
国立社会保障・人口問題研究所が、2018年に発表した京都市の人口の見通しによると、2025→35年の10年間で約65,000人減少するそうです。
京都市では、これから10年で約65,000人減る
(出典:国立社会保障・人口問題研究所 平成30年度人口推計)
また、30〜40代人口も、2025→35年の10年間で約3.3万人減る見通しです。買い手となる世代の人口が、これから10年で1割近くも減ることになります。
京都市の30〜40代人口は、2025→35年で約33,000人減る
(出典:国立社会保障・人口問題研究所 平成30年度人口推計)
これまでの人口の増え方、減り方を見ても、駅周辺では安定するものの、郊外では減少する傾向が進むと考えられます。
そのため、駅近の便利なマンション以外では、購入は控えられるかもしれません。
4、結論:買うなら?売るなら?
以上のことから、京都市のマンション価格は、
- 新型コロナの影響で一時的に下落していたが、その後は回復傾向にある
- 駅周辺に人口が集中する傾向は、今後も変わりにくいため、マンション価格も安定していきそう
- 今後下落するとすれば、金利上昇が最も注意すべきリスク
と言えるでしょう。
買うなら:下落を待つよりも低金利の今がチャンス?
これから変動金利の上昇が始まりますので、8割近い人が変動金利を利用している現在の状況も減ってくるでしょうから、価格は下がりやすい環境になります。
ですが、急激に金利を引き上げることはなさそうなので、少しずつ価格に影響が出てくるでしょう。
そのため、もしこれから購入を考えるのであれば、ギリギリの返済計画で購入することはやめた方がいいでしょう。
売るなら:超低金利の今が1番のチャンス
ここまで説明してきたように、ここまでマンション価格が上昇したのは、金利の低下・変動金利の利用者の増加が1番の理由です。
しかし、この金利はこれ以上下がりようがありません。
これ以上の価格上昇は、購入される方の年収が増えなければ、難しいところにまできていますし、今後の金利上昇リスクも考えると、一般世帯が購入する物件は、今が高値になってくる可能性が高いです。
不動産会社によって、売れる価格が違う?
マンション価格は、間取りが似ているため、どこの不動産会社に頼んでも、だいたい同じぐらいの金額で売れると考える方が多いですが、一概にはそうは言えません。
というのも、戸建てやマンション、エリアによって得意な会社が異なるからです。
また、不動産会社同士で取引情報の共有をほとんどしていないため、「依頼した不動産会社が、実はあなたの物件を取り扱ったことがない」ということも起こりえます。
そのため、高く売却をしたいのであれば、あなたの住むマンションの売却実績のある会社を探した方がいいでしょう。
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