この記事では、「いつまでプーチンで消耗してるの?ロシア・ウクライナ戦争が茶番な理由」ということで、やっていきたいと思います。
1、はじめに
先日、こちらの動画を上げたときに、「なんでロシアが勝ってるなんて、言えるんだ?その証拠は?」というコメントを、いくつかいただきました。
(参考:YouTube「なぜドイツ新政権は、イカれたフリをするのか?」)
こちらの動画では、昨年11月時点で、バイデン政権がウクライナ政府に対して、18歳以上の国民を徴兵しろという、鬼畜な圧力をかけていたということを根拠に、「もうウクライナ負けてんじゃん」ということを話したわけですが、これだけでは、納得できない方も、いらっしゃったようです。
考えてみると、YouTube上で、ロシア・ウクライナ戦争について話している専門家のサムネを見ると、大半がロシアはもう負けるみたいなものが多いです。
結構いいところの大学の教授とかもいるし、ロシアに詳しい専門家と言われる人も、それなりに喋っています。それに、本屋に行くと、ロシアに関する書籍は、だいたい「プーチンはこんなに酷いやつだ。怖いやつだ」というものばかりです。
さすがに、こんな情報ばかり見ていれば、「ロシアが負ける」と思ってしまうのは、無理もないかなと思いました。
そこで、今回の記事では、「ロシアがウクライナ戦争で、わざと手を抜いている。または、欧米諸国とグルでやっている証拠と、その理由」ということで、やっていきたいと思います。
それでは、参りましょう。
2、ウクライナ戦争が茶番だと思う理由
最初に、この戦争が茶番だと、私が思う根拠を2つお話しします。
(1)なぜ、みんな鉄道を使うのか?
1つ目は、海外の政府要人が、全員鉄道を使って、キエフを訪問しているということです。
こちらを見てもらうとわかりますが、バイデン元大統領、ボリス・ジョンソン元首相、岸田首相、上川外相、そして、最近の英独仏の三人の首脳、全て、キエフを訪れる際には、全員鉄道で来ているのです。
(参考リンク)
不思議ではないですか?なぜ鉄道なのか?
ポーランドのワルシャワからキエフまでは、直通列車が走っており、所要時間は15時間です。長すぎでしょ?なぜ飛行機で行かないんですか?
例えば、アメリカであれば、大統領はエアフォースワンという大統領専用機があって、世界中どこにでも、それで飛べるようになっています。
なのに、なぜ、それを使わないのでしょうか?
理由は、ロシアが侵攻してきた時に、空港を壊して回ったからです。国内に20あった空港のうち、15個の空港が、破壊されて使えなくなっているようです。
キエフに近いのは、ボルィースピリ国際空港ですが、こちらは、ウクライナ侵攻後に破壊されて、使えない状況になっています。
そのため、鉄道を利用するしかない、というわけです。
でも、壊されたのなら、直せばいいじゃないですか?
瓦礫の撤去ぐらいは、できそうでしょ?
日本は約1.5兆円も支援に出してますし、欧米諸国は何十兆円単位のお金をウクライナに出しています。
もし、ウクライナ軍が国内の制空権を持っているのであれば、そのお金を使って、各国の政府要人が空港を使えるようにすべきではないですか?
このようにいうと、「いやいや、制空権は握っているけど、もしロシアがミサイル飛ばしてきて、撃ち落としたらどうするんだ?」みたいなことを言う人もいるでしょう。
ですが、それこそおかしな話です。だって、鉄道のほうが危ないでしょ?
ワルシャワからキエフまでの線路は1本しかなく、線路を動かすことはできませんから、ミサイルで簡単に爆破ができるんですよ?脱線事故なんて起こったら、それこそ大変なことになりますよね。
ウクライナ戦争が始まってすぐに、キーウ近郊のブチャという街にロシア軍が入ってきて、その後虐殺があったというニュースがありました。ブチャの虐殺と呼ばれています。
この件は、ウクライナ軍から見ても、かなり怪しい点がいくつもあるのですが、それ以上におかしいのはロシア軍の動きです。
ここまで陸軍が入ってきているのに、なぜ鉄道を爆破しなかったのか?です。
食料などの人道支援については、道路網を残せばいいわけですから問題ないと思いますが、鉄道は海外の要人の移動手段となることは予想されていたと思います。
そして、実際、この鉄道を通じて、各国の首脳がキーフを訪れ、軍事支援、経済支援の話を何回もやってきたわけです。
もし、ロシアが本気でウクライナ戦争をさっさと終わらせるつもりならば、こんなことは起こって欲しくないはずですよね?
だったら、鉄道網も壊して、さっさとウクライナ政府を追い込んで、和平交渉を進めればよかったのではないでしょうか?
もし、あなたが「ロシアが負けるに決まってる」と思っているのならば、この点について、ご自分なりに、納得できる理由を考えてみてください。
(2)戦争の被害状況
もう1点、今度は、今回の戦争の被害状況からも、考えてみましょう。
Wikipediaによると、ウクライナ戦争によって、ウクライナは20%の領土をロシアに占領されており、人口約4,100万人のうち、800万人が国内避難民となり、820万人が海外に避難しているそうです。
つまり、人口の4割が、国内外で家を失っているのです。これってもう、国家として崩壊しているも同然ではないですか?
ちなみに、太平洋戦争において、日本は300万人以上の死者を出しましたが、アメリカによる空襲で数百万人が、国内避難民となったと言われています。
当時の日本の人口は約7,000万人程度だったことを考えると、現在のウクライナは、当時の日本よりも死亡者は少ないかもしれませんが、家を失った人たちの割合は、それ以上の可能性すらあると思います。
それなのに、ウクライナが勝てるんですか?
トランプは、ロシアと仲良くするつもりなのに?
ヨーロッパは、今までアメリカにおんぶに抱っこで、軍事力が弱くなっているのに?
このように考えると、今の日本のロシア負ける論者の専門家は、日本の戦争末期の大本営発表のようにしか見えない、と言うのが、私の率直な感想です。
それで、このことから私が思ったことは、2つあります。
1つ目は、ウクライナは国内の制空権を握っていない、
2つ目は、ロシアはいつでも鉄道を爆破できるのに、あえてそれをしていない、
の2点です。
つまり、ロシアは、ウクライナ戦争をわざと長引かせているのではないか?というのが、私の見立てです。
3、なぜロシアは、ウクライナ戦争を長引かせたいのか?
ですが、仮にわざとロシアが戦争を長引かせているのであれば、それに巻き込まれている国民や兵士は、浮かばれませんよね。
では、なぜそれでも、ロシアはウクライナ戦争を長引かせたいのでしょうか?
理由は大きく2つあると考えています。
(1)ロシアの真の敵はアメリカ
1つ目は、以前の動画でも少し話しましたが、ロシアの真の敵は、トランプ政権以前のアメリカだからです。
ウクライナ戦争の原因はいくつもあると思いますが、直接のきっかけは、やはり2014年のマイダン革命だと思います。
このマイダン革命とは、それまでロシアと仲良くしていたウクライナ政権に不満を持っていた市民や活動家が抗議活動を起こし、政府を転覆させた出来事です。
そして、その結果、キエフでは100名以上の市民が亡くなっています。
また、この抗議運動では、カナダ大使館が、この抗議者を匿っていました。
そして、その後の捜査では、多くの抗議者が国外へ逃亡しているため、起訴できない状況にあります。
さらに、この抗議活動には、アメリカの政府高官のビクトリア・ヌーランドという、怖いクッキー配りおばさんが一枚噛んでおり、マイダン革命時に、クッキーを配りに行ってます。
また、おばさんは、1991年から革命が起こる直前の2013年までに、50億ドル、当時のレートで約5,000億円のお金をアメリカがウクライナに注ぎ込んでいたと発言しています。
これらのことから、おそらくですが、海外の金で雇われた人たちが、たくさんキエフに入って、暴れ回って、政権転覆に手を貸したと言うことなのでしょう。
さらに、マイダン革命が成功して、数日後の2月23日には、ロシア語など言語を公用語から外すという法案を可決しました。
これを受けて、ドネツク州やルハンスク州などの、ロシア語を喋る人が多い東部の州では、新しい政権に抗議し、特にロシア系住民が9割以上のクリミア州は、ロシアへの併合を住民投票で可決し、ロシアの保護下に入りました。
これを西側メディアは、ロシアによる占領行為だと避難し、経済制裁も課してきましたが、おそらく、ロシア系のウクライナ人の方々から見れば、当然の動きだったのではないでしょうか?
この調子なら、「次は俺たちがやられるんじゃないか?」と思っても無理はありません。
実際、この後、ウクライナ東部では、分離主義勢力がロシアからの支援を受けて、ウクライナから独立を図ったと言うことで、ウクライナ軍と激しい戦闘になりました。
これによって、2014年から2022年のロシアによるウクライナ侵攻前までに、141万人が国内避難民、92万人が海外避難民となっています。
なんと、200万人以上が、家を失っているのです。
・政権が変わりました。
・それに抗議する人たちが、独立したいと言い始めました。ロシアがそれを支援しました。
・そうしたら、200万人以上が家を失いました。
って、どう考えても、おかしすぎますよね?話が飛びすぎでしょ?
話し合いは何もなかったんですか?
これってクーデターで政権をとった新米政権が、ウクライナ軍を動かして、東部の諸州に攻撃を仕掛けたから、という以外に考えられますか?
でなければ、これほどの数の人たちが、避難民になるなんてことはあり得ません。
ロシア軍は、その後、ウクライナ軍と戦闘を行い、ウクライナ軍を打ち負かし、ミンスク合意を結んでいます。
そのきっかけとなった戦いがあるわけですが、イロヴァイスクとデバルツェボという場所で、いずれも東部の州内が戦場となっています。
ロシア語を話すウクライナ人のうち、200万人以上の家が失われ、激しい戦闘が行われた場所が東部の州内だったって、これって、もうウクライナ軍が無茶苦茶攻め込んできたからでしょ?
それをロシアが撃退したってことじゃないですか?
しかも、ミンスク合意は、2014年9月に1度結ばれ、ウクライナ軍がそれを破ってデバルツェボでまた戦争を仕掛けてきたので、またそれを撃退して、15年2月に2度目の合意が結ばれています。
つまり、プーチンから見れば、ウクライナ政府というのは、ロシア語を話すウクライナ人に戦争を仕掛ける、狂犬みたいな奴らだし、それを裏で操ってるのがアメリカだという認識なのではないでしょうか。
また、仮にウクライナの反ロシア勢力を根絶できたとしても、ルーマニアや他のNATO諸国を焚き付けてくる可能性だってあります。
現在ルーマニアには、現在NATOの欧州で最大の空軍基地であるミハイ・コガルニセアヌ空軍基地が建設中です。
なので、アメリカがヨーロッパから撤退するぐらいの痛手を与えなければ、別の国を仕掛けてくる可能性もあると、考えているのだと思います。
(2)ロシアの応援団が増える
2つ目は、欧米諸国がロシアを攻撃すれば攻撃するほど、それ以外のBRICSや途上国が、ロシアの応援をするようになるからです。
アメリカは、これまでイラクやリビア、アフガニスタンなどで、国連無視で、やりたい放題に戦争を仕掛けて、兵器産業を儲けさせてきました。
そのため、結構な国々が、表には出さなくてもアメリカにムカついています。
実際、今回のウクライナ侵攻が始まってすぐに、アメリカを中心とした西洋諸国が、ロシアへの経済制裁に動きました。
ところが、それ以外の国は、ほとんど参加していないのです。
むしろ、その間にBRICS諸国はどんどん加盟国を増やしています。
昨年のBRICSサミットでは、イラン、エチオピア、エジプト、UAEが新たに加盟し、今年に入ってからは、インドネシアも入り、現在10カ国が正式加盟し、数十カ国が申請、または検討をしている状況です。
さらに、今回トランプ政権が相互関税を世界中でかけたことで、中国を中心に脱アメリカの経済圏を作る話し合いがさらに進んでいます。
5月27日に、中国、東南アジア、中東産油国の10カ国による首脳会談が行われました。トランプ関税でアメリカと貿易が減るので、お互いにもっと経済交流を活発化させようと言うことなのでしょう。
ロシアは、これまでアメリカによる経済制裁をたびたび受けてきました。
ですが、アメリカの経済制裁が効くのは、アメリカドルが基軸通貨で、みんな使っているからです。
なので、米ドルの力が衰えれば、経済制裁も効かなくなりますし、ユーラシア大陸にちょっかいを出してくることもなくなります。
マリン・カツサの「コールダー・ウォー」を読むと、プーチン氏の凄さがよくわかります。
この本は、2013年時点のものですが、天然ガスやウラン、石油などの資源を抑えるために、中東やアフリカ諸国などの、多くの国々と貿易協定を結んで、ドル崩壊に備えているということが書かれています。
おそらく、リーマンショックで世界中が、アメリカドルだけに依存してたら、酷い目に遭うと思っているところに、手を差し伸べていくことで、脱ドルを進めていこうとしてきたのでしょう。
しかも、今回、トランプ政権になって、相互関税が発動されたことから、アメリカドルの流通量は確実に減りますので、ドルの影響力は確実に落ちてきます。
今の日本もそうですが、物価がどんどん上がるばかりで、欧米先進国の庶民の生活は苦しくなるばかりです。
この状況がさらに続けば、苦しくなるのは、資源のない先進国でしょう。
そして、その先には、おそらく、脱ドル化が待っていると思います。
この脱ドル化も、アメリカがユーラシア大陸から手を引くことにつながりますので、長期的なロシアの平和を考えると、多少長引いても、それだけの価値があるとの判断ではないかと思います。
というわけで、プーチンがウクライナ戦争をなかなかやめない理由について、考察してみました。
では、アメリカをどうやって撤退させるのか?については、前回のこちらの動画で考察しました。鍵になるのは、ドイツとフランスだと思います。
気になる方は、こちらの動画もチェックしてみてください。
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