今回の記事では、「2025年の無理ゲー社会の現在と、その攻略法が見えてきた」ということで、やっていきたいと思います。
1、はじめに
2019年に上級国民・下級国民という本が出版されて、大きな話題となりました。
これは、橘玲さんという方が出された新書で、日本も含めて世界中の先進国では、はすでに上級国民と下級国民とで分かれてしまい、一度下級国民に落ちてしまうと、這い上がるのは難しいという内容のものでした。
読んだことはない人でも、この上級国民という言葉については、かなりインパクトも大きかったですし、今でもたまに目に、耳にしたりする言葉として定着したような感じがあります。
そして、その2年後にさらに無理ゲー社会という本も出されて、これまた話題となりました。
YouTubeでも、これらの書籍を紹介している動画の数はかなり多く、中には数十万再生しているものもいくつかあり、今の日本の仕組みや現実を赤裸々に暴いたものとして、私も大変面白く読ませていただきました。
橘さんのこの本の中で、無理ゲーとは、攻略が極めて困難なゲームのことを指しています。
なので、この「無理ゲー社会」という書籍が売れて、多くの方が動画を出して、再生数も多いということは、今の日本社会が無理ゲーだと感じる人が多いということを示しているのでしょう。
「なんで、同僚や先輩たちと、無理やり競争させられなければいけないんだ?」
「企業は成長しなければいけないって、社長は言うけど、なんで成長が必要なの?」
「なんで黒字なのに、リストラされるんだよ」
「株主の期待に応えなければいけないとか言ってるけど、不祥事で経営陣を変えろと株主に言われても、それには拒否するとか、意味わかんなくね?」
「親は結婚しろと言うけど、こんな収入じゃ無理に決まってるでしょ」
などなど、家族や会社、世間などから、ワケのわからないプレッシャーをかけられて、その中で努力させられる、選べと言われる、責任を持てと言われる。
まるで、理不尽なデスゲームに巻き込まれてしまっているような、そんな感覚になっている人は多いと思います。
ちょうど2021年に流行った韓流ドラマがイカゲームでしたし、私が大学時代に流行ったバトルロワイヤルあたりから、そういうのが増えてきたように思いますので、2000年代に入ってから、本格的にこの感覚に共感を覚える人が増えているのではないでしょうか。
その結果起こっているのは、非モテ男性と婚活であぶれる女性の大量生産や、経済格差のさらなる拡大や、いい仕事と年収にありつかせるための、エスカレートする受験戦争、などなど、なかなかに救いようがない状況です。
しかし、これらの本が出てから、すでに4年近く経ちました。
その間に起こったことの中で、最も大きなことは、リベラル派の暴走による社会の混乱と、トランプ政権の発足によるリベラルの粛清です。
橘さんのこれらの書籍の主張は、リベラルな価値観を持つ人たちが増えていくことで、世界はより弱肉強食になるというものでしたが、このリベラルが、一部ではありますが、否定されてきたのです。
では、どのようにこの無理ゲー社会が変わってきているのか?
この記事では、橘さんの2021年に出された「無理ゲー社会」の内容を2025年版に、私なりに更新しながら、その攻略法について、考察していきたいと思います。
それでは、参りましょう。
参考書籍
なお、今回の動画で参考にした書籍をいくつかご紹介します。
①無理ゲー社会
1つ目は、動画のタイトルにある通り、橘玲さんの「無理ゲー社会」ですね。
2021年に出た書籍で、今でも、その内容の多くが納得のいくものとなっています。
橘さんの書籍のスタイルは、いろいろな参考となる書籍や論文から、引用していきながら自説を展開していくスタイルで、特に社会科学、心理学などの証拠をもとに展開されるので、橘さん本人の主張も入っていながらも、とても説得力を感じさせるものとなっています。
私も、動画を作る際の参考にさせてもらうことも多いです。
②テクノ封建制
そして、2つ目が、ヤニス・ヴァルファキス教授のテクノ封建制です。
これは、資本主義の次に来るのは、YouTubeやFacebookなどのインターネット上にプラットフォームを持つ、これらのビッグテックになるのではないか?という主張のものです。
私にチャンネルでは、何度かご紹介していますが、非常に重要な概念だと思うので、何度もご登場いただいています。
それでは、本題です。
2、なぜ無理ゲー社会が進むのか?
原因はリベラル化=ネットワーク化
まず最初に、リベラル化が進むと、なぜ無理ゲー社会が進むのか?について、簡単に説明します。
リベラル化とは、「自分の人生は、自分で決めるべきだ」という価値観のことです。
この価値観が広がることで、狭いピラミッドから、広いネットワークへと、世界の構造やルールが変わるのが、無理ゲー社会が進んでいる理由となります。
例1)結婚
結婚を例に取って説明してみます。
1960年代ぐらいまでは、人々が生きている世界も狭くて、お見合い結婚が半数を占めていました。
(参考:こども家庭庁「結婚に関する現状と家庭について」*PDF)
この時期ぐらいまでは、進学率もそれほど高くなく、高度成長期の真っ只中だったので、肉体労働系の仕事でも、普通に家族を養えるぐらいの給料がもらえました。
なので、女性側でも文句を言う人は少なく、婚姻率も高かったのでしょう。
ところが、経済的に豊かになり、男女ともに進学がする人が増えたことで、平成バブルの頃までには、8割以上が恋愛結婚へと変わっていきます。
自由恋愛ということは、男女ともに、選択肢は一応、無限大ですから、男性はなるべく若くて綺麗な人を探そうとしますし、女性はなるべくかっこよくて金のある人を探そうとします。
そうすると、男女ともに、あぶれる人がたくさん生まれます。
婚姻率の推移を見ると、大きく3つのタイミングで下がっているように見えます。
1つ目は、1970年前後で、この時期は恋愛結婚が増えた時期になります
2つ目は、2000年前後で、派遣法が改正となり、低収入の氷河期世代が増えた時期になります
そして3つ目が、2012年前後で、スマホとSNSが普及し始めて、マッチングアプリが使われるようになった時期になります。
自由恋愛は、自分らしさを追求した結果であり、マッチングアプリの普及は、多くの人にアクセスできるようになった反面、激しい競争に巻き込まれることになりました。
このように狭いピラミッド構造から、ネットワークへと変わることで、多くの選択肢から選べるようになった反面、選ばれるには激しい競争に勝ちぬかなればいけなくなり、多くの敗者を生み出しているのが、現在の恋愛市場だと言えるでしょう。
例2)経済
そしてもう1つの例が、経済です。
日本は1990年代前半ぐらいまでは、平均給与は目に見えて上がっていました。
ですが、1985年にプラザ合意でドル円相場が円高に進んだことによって、徐々に海外へ工場が移転されていくことになります。
こうなると、海外との人件費競争に巻き込まれてしまいます。
そのため、製造業で働く人の給料は下がり、派遣も増えた結果、低収入の人が増え、さらに恋愛、結婚ができる人が減りました。
ここでもやはり、日本の経済そのものが、日本という狭いピラミッドから、全世界という広大なネットワークへと、変化したことがわかります。
伽藍とバザールの違い
橘さんは、この違いを「伽藍とバザール」と呼んでいます。
伽藍は、中央集権的な秩序のことで、バザールは、分散的で自由なネットワークのことです。
リベラル化とは、「自分らしく生きるべきだ」という価値観なので、バザール的な価値観を選ぶ人が増えることを表します。
このバザールの特徴は、流動的であること、多様的である一方で、競争が激しく、自己責任が求められ、不安定でもあります。
例えるなら、補助輪を外して自由に自転車に乗りたいけど、バランス崩すと転ぶリスクもあるよ、という感じですね。
自転車ぐらいなら、みんな普通に乗れますが、バザールという世界で自由を感じながら生きていくには、自転車どころではない練習と努力が必要です。
しかも、「無理やり乗れと言われたのに、うまく乗れなかったら、自己責任だと責められるなんて、マジで無理ゲー社会じゃん」というわけです。
生まれで有利不利が決まる、過酷な能力主義
この無理ゲー社会をさらに過酷にしているのが、成功するためには、頭が良くて、顔がいいとか、金を持ってるとか、若いとか、そういう先天的なものがなければ、うまくいく可能性が低いということです。
若い頃であれば、男女ともに、モテるのはやはり顔ですし、社会人になってくれば、年収も大事になってきます。
ところが、今の日本において、高年収を得るには、大企業で働くか、医者や弁護士など、いずれにしても、学歴が必要なものが多くなっています。
学歴は、努力の結果だろと思ってしまいがちですが、生まれによっては、うまく努力できない人とか、知能が低い人だってたくさんいます。
日本では、境界知能と呼ばれる、IQが70~84の間の人たちが、1,700万人もいると言われています。
そういう人は、なかなか良い学歴を持つことは難しいですから、さらに生きにくくなってしまっている、というわけですね。
3、無理ゲー社会が変わってきた
ところが、ここ数年で、この無理ゲー社会のルールが、少しずつ変わってきました。
その変化は大きくは3つあります。
(1)トランプ政権がリベラルエリートを粛清
1つ目は、トランプ政権の誕生です。
日本を含めて、特に世界の先進国においては、リベラル化とネットワーク化が進んできた結果、一部の人や企業だけが儲かる、良い思いをするという、二極化が進んでしまったわけですが、欧米諸国では、この状況をさらに進めるために、極左と呼ばれる人たちが暴走を起こし、さらに社会が混乱しました。
リベラルとは「自分の人生は自分で決める」「誰もが”自分らしく生きられる社会”にすべきだ」という価値観のことなので、困っている移民は受け入れるべきだし、犯罪者だって、好きで犯罪を犯したわけじゃ無いんだから、許してやるべきだ、みたいなことをやり始めたのです。
これによって、不法移民が大量に入ってきて、治安の悪化が進み、ブチギレたアメリカ国民は選挙でトランプ氏を当選させました。
そして、トランプ氏は、就任早々、
①不法移民の排除を始めて、捕まえては中南米に送り返してますし、
②USAIDのような、海外援助と称して、海外の性転換手術に意味のわからない補助金を出すような政府機関を廃止したり、
③黒人だから、女性だからということで、採用や昇進を贔屓するようなDEI政策をやめたりしています。
これらの悪行によって、見えてきたのは、リベラルエリートと呼ばれる人間が、人権とか環境と騒いで、どさくさに紛れて組織を作ったり、予算を分捕ったりして、税金を使いまくって、私腹を肥やしてきたという疑惑です。
トランプ政権はこれを否定して、どんどんリベラルのエリートたちの首を切ったり、その牙城を崩しています。
例えば、
①ハーバード大学などのリベラル系の大学に対して、補助金の凍結をしようとしてますし、留学生の受け入れを禁止しようとしています
②政府が雇っている科学者を解雇しようとしているため、主に気候関係の科学者がカナダやヨーロッパに出国する羽目になってます
③トランプ相互関税によって、企業業績の悪化が予想されることから、ビッグテックや大手金融機関でのリストラが増えており、新卒の就職率が悪化しています
と言った事になっています。
これって、今までで言えば、超高学歴で、高収入が見込めていた人たちですよね?
トランプ政権になって見えてきたことは、高学歴でも、ズルをして国にタカって金を稼ごうとしてきた、偽りの有能さを持った人たちが、通用しなくなったということだと思います。
(2)AIの進化によるリストラの拡大
2つ目が、AIの進化によるリストラです。
一昨年あたりから、ビッグテックは、生成AIへの投資を活発化させてきました。その期待があったため、昨年の夏あたりまでは株価もバブル状態にあったわけですが、トランプ政権が発足して、アップルのiPhoneに25%の関税をかけるとか、いろいろと容赦なくやり始めていることもあって、大量のリストラが止まりません。
2024年は549社のテクノロジー企業が、15万人の雇用を削減しました。今年も5月時点ですでに6.1万人の削減が発表されていることから、昨年と同じぐらいのペースで削減が進んでいるようです。
私もchatGPTなどのAIを使ってみてわかったのですが、本当に便利ですよね。
このレベルで使えるのなら、事務系の本社社員は、本当にいらなくなるなと実感しました。
日本でも、パナソニックが国内外で1万人のリストラを発表しましたが、国内は5000人で、本社の間接部門の削減を行うそうです。
4,000億円の黒字ではありますが、AIで問題なく仕事を代替できるので、このような動きとなっているのでしょう。
パナソニックに限らず、昨年から日本では、黒字なのにリストラを行う大企業が増えています。私も昔本社勤務をしたことがあるので、なんとなく想像つくのですが、本社スタッフの仕事って、エクセルとかで数字を管理するような仕事をしている人がたくさんいます。
それがAIで置き換えられるはずなので、おそらく、そういう人を削減しようとしているのでは無いかなと思いますね。
このような人たちは、無理ゲー社会の中では、学歴もそれなりに高く、勝ち組に入る人たちだと思いますが、ものすごい実力があったというわけではなく、大企業という箱に守られてきた人たちです。
ですが、それもAIによって、放り出されることになると言えるでしょう。
(3)AIの進化による、詐欺の増加
そして、3つ目が、AIの進化による詐欺の増加です。
最近の生成AIの進化は本当に凄まじく、1枚の写真から動画を作ることだってできるようになっています。しかも、喋らせることもできるようになっていますので、本当に本物かAIによるフェイクなのか、見分けがつかないようになってきています。
しかも、最近はミャンマーなどの海外の犯罪組織が、日本人を騙して特殊詐欺をさせているというところまで来ています。
もうここまで来ると、今後さらに多くの詐欺事件が起こってくるでしょう。
そうなってくると、中国のように、海外とのネット接続を遮断した方がよくね?みたいな議論だって、各国で出てくるようになると思われます。
つまり、この4年間で、無理ゲー社会は、
・国や企業に貢献できていなかった、高学歴だけど無能な人材を放り出すようになって、真の実力主義の社会へと変わってきている
・生成AIの進化によって、ネット上でのセキュリティがさらに危険になっていく
という2つの大きな変化が起こっていると言えます。
4、資本主義からテクノ封建制へ
では、これからの無理ゲー社会はどうなっていくのでしょうか?
おそらくですが、これからは、テクノ封建制と呼ばれる世界に向かうと予想しています。
テクノ封建制へと至る歴史
これまでの歴史を見てみると、ピラミッド的な要素が強かった時期と、ネットワーク的な要素が強かった時期とが、交互に繰り返してきたように思います。
これを表にまとめたのが、こちらです。
これはヨーロッパをもとにしたものですが、
12世紀ぐらいまでの中世社会は、領主がその土地を収めていて、農民や職人などが、親から受け継いだ仕事を生業としていた時代でした。
この頃は、血筋によって身分が決まっており、自由などが無い反面、自分で生き方を決める必要がありませんでした。
ところが、ルネサンスのあたりから、商工業が発達して、イスラム圏との貿易が増えたりして、貧富の差が広がっていきました。
また、外との貿易で手に入るものの方が便利だったりして、今まで当たり前にあった仕事がなくなって、その土地でやっていけない人も増えました。
この頃は、ネットワーク社会が始まった頃と言えます。
プロテスタントは、このネットワーク社会で、うまく生きることができなくなった人たちに対して、「神様は予め、誰を救うかは決めてるし、誰が救われるかは人間にはわからんのだよ。だから、ひたすら我慢して祈るしか無いんだ」と我慢を教えました。
その後、産業革命が起こって、工場が出来始めます。
産業革命にうまく乗れたのは、プロテスタントが多かった北欧諸国ですが、それは、プロテスタントとして、「我慢して仕事して生きろ」と教えられていたため、黙々とツマラナイ仕事をやることができたからだと言われています。
また、工場を作った資本家は、お金を稼ぐためには、なるべく長くその工場を稼働させた方が得になります。
なので、工場で働く人たちにとっても、ある意味、長く働ける工場という、ピラミッドに守られていたと言えるでしょう。
また、資本家と労働者という身分がはっきり分かれていました。
しかし、戦後、先進国の生活が豊かになってきた1990年代に入ると、中国へ進出する企業が増え始めて、経済のグローバル化が進みました。
これによって、工場が海外に移転していき、仕事にあぶれたり、低賃金の仕事しか無くなっていきます。
労働組合を作って団結しようにも、海外に工場が出ていってしまったら、元も子もありません。そのため、経営者や正社員はいい給料をもらえますが、派遣社員は低賃金で働かされるという、現在の無理ゲー社会になっているわけです。
テクノ封建制とは?
では、これからどうなるのか?というと、それがテクノ封建制です。
このテクノ封建制とは、参考書籍でご紹介した、ギリシャの経済学者のヤニス・ヴァルファキス教授の使っている言葉で、要するにYouTubeやFacebook、 TikTokなどのネット上でたくさんのユーザーが利用しているサービスを持つ企業が、これから中世の領主のように、利用料を徴収する世界に変わっていくよ、というものです。
私自身、YouTubeで動画を出していることもあって、YouTubeを利用する時間が、他のサービスに比べて圧倒的に長いですし、おそらく、多くの人が、YouTubeなどのネットサービスを自分の居場所のように利用しているのでは無いでしょうか?
そこで見る動画や音声、画像、テキストなどを通じて、新しい情報を得たり、コメントしてワチャワチャしたり、ものやサービスを購入するきっかけになったり、しているのでは無いでしょうか?
この傾向が、さらに強くなっていくだろうと、私は考えているため、これからはテクノ封建制になると思うのです。
なぜテクノ封建制なのか?2つの理由
なぜかというと、これからは、人間を2つの脅威から守る必要があるからです。
①生成AIによるフェイク情報から身を守るため
1つ目は、生成AIで作られる本物同然の詐欺広告や、詐欺情報です。
これからは生成AIで、いくらでも作れるようになるので、これらから守られる仕組みがないところからは、みんな一斉に出ていってしまいますからね。
その守る仕組みを提供できるのは、生成AIで作ったものは、生成AIだと解析して、表示してくれるような仕組みのあるサービスだけです。
そのため、おそらく、資本力のあるネットサービスでしか提供は難しくなるのではないかと思います。なので、ますますYouTubeやTikTokなどの、現在人気のサービスへの依存度が増えるのではないでしょうか?
また、信頼できる人から教えてもらうことの重要性も、これからはさらに増えるのではないかと思います。
では、その信頼できる人とは誰か?というと、それは、YouTubeやSNSで、継続的に情報発信をしている専門家や、インフルエンサーでしょう。
②無理ゲー社会からの圧力から、メンタルを守るため
そして、2つ目の脅威は、無理ゲー社会からの圧力です。
これから企業や国に守られてきた人たちが、徐々にAIや政治改革によって、安定したピラミッドから、実力主義のネットワークに放り出されることになります。
そうすると、
いい大学、いい会社に入れなければ人生終了、
結婚できなければ人生終了
低収入なら人生終了
リストラにあったら、人生終了
みたいな、社会的な圧力に、メンタルをやられてしまう人って、さらに増えると思うんですよね。
そういう状況から脱するために、ハウツーを教えてくれるチャンネルもあれば、そういう世界から距離を置かせてくれる、一息つけるチャンネルやアカウントもあります。
そういうチャンネルへのニーズが、これからさらに増えるのではないかと考えています。
安定が望まれる時代は、身分制が起こる
これまでの人間の社会は、安定している時期と不安定な時期を交互に繰り返してきたと思います。
そして、安定している時期には、身分制が生まれました。
中世の頃は、血筋を根拠に、武士と農民とで身分が決まっていました。
近現代になると、お金や工場などを持っているかどうかで、資本家と労働者とで身分が決まりました。
そして、テクノ封建制では、評価を持ってるかどうかで、インフルエンサーとフォロワーという立場が生まれています。
インフルエンサーは、お節介おばさんとか、学級委員長とか、飲み会の幹事とか、そういうポジションに近い
身分というほど、立場が固定されているものではありませんし、投稿を続けなければ忘れ去られて評価が下がるので、流動的ではありますが、YouTubeやSNSを利用する人がいる限り、インフルエンサーというポジションは求められ続けるでしょう。
生成AIによる動画コンテンツは、これからさらに増え続けると思いますが、人間のインフルエンサーが生き残る余地があるのは、ここだと考えています。
というわけで、2025年現在の無理ゲー社会の現状についての考察は以上です。
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