【アメリカ政府閉鎖2025】メキシコ化するアメリカ | イエ&ライフ

【アメリカ政府閉鎖2025】メキシコ化するアメリカ

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今回の動画では、「アメリカ政府閉鎖の真の目的」ということで、やっていきたいと思います。

 

1、はじめに

10月1日に、アメリカは予算案が決議できなかったことで、政府機関の閉鎖が決まりました。上院で60票以上の賛成が必要だったのですが、現在共和党は53議席しかなく、民主党からの支持が必要だったからです。

 

(参考:BBC)

 

結局、民主党から賛成に流れず、政府閉鎖へと至りました。

では、なぜ両党は、予算案を可決できなかったのか?というと、ホワイトハウス側からの主張を見ると、民主党が不法移民への医療費の補助金を求めていたからです。

 

(参考:ホワイトハウス)

 

その額は約2,000億ドル、約30兆円にもなるため、そんな馬鹿なことはできない、ということでした。なので、「今回の政府閉鎖は、民主党のせいだ」というのが、トランプ政権の主張です。

大手メディアの記事を見ると、この点については、ほとんど触れておらず、両党の主張が平行線だったため、みたいな報道が大半です。そして、政府閉鎖が起こったので、これから何が起こるのか?ということについてのみ、報道しているような感じですね。

 

(参考:NPR)

 

そんな報道のされ方のためか、今回の政府閉鎖については、トランプ政権の責任だと感じる人の方が多いようです。

こちらの記事では、共和党が悪いと思う人が38%、民主党が27%と、共和党が10%以上も上回っています。

別の調査でも、共和党の方が高いため、「そもそも政権を運営してるんだから、政府閉鎖なんて状況にならないように、何とかできたはずだろ?」ということなのでしょう。

 

(参考:BBC)

 

では、この政府閉鎖というのは、どれほどの大事件なのでしょうか?

実は、過去にも結構な頻度で行われており、直近であったのは、2018年の第1期トランプ政権の時でした。

 

そして、12月に行われた政府閉鎖では、35日間も閉鎖され、最長期間を更新しています。

トランプ氏から見れば、何度も起こしていることなので、それほど大事ではないと考えている節すらあるようです。

 

(参考:ROLL CALL)

 

実際、トランプ氏は、今回の政府閉鎖について、報道官のリービット氏に説明させるのではなく、副大統領のヴァンス氏にその役を任せました。

おそらく、今回の政府閉鎖を長期化させようとしているため、若い女性のリービットさんに嫌われ役を押し付けるのではなく、上司を矢面に立たせるべきだと考えているのでしょう。

 

では、なぜトランプ政権は、今回の政府閉鎖を長期化させようとしているのでしょうか?

今回の動画では、この点について、考察していきます。

それでは、参りましょう。

 

2、政府閉鎖の目的は、大規模なリストラ

その理由は、この政府閉鎖の期間中に、政府の無駄な組織、無駄な事業のリストラを進めるためです。

 

(参考:The HILL(左)The HILL(右)

 

例えば、こちらの左側の記事は、9月24日のもので、まだ政府閉鎖が決まる前の時点のものですが、すでにトランプ政権は、政府機関に対して、大量解雇の準備をしておけと指示していたというものです。

そして、右側は、政府閉鎖の翌日の2日のもので、すでに連邦政府の職員数千名の首を切る可能性があると声明を出しています。

 

(参考:Salon.comNY Times

 

また、こちらの左側の記事は、民主党が決めた気候変動対策の補助金約80億ドルを凍結したというものです。

ちなみに、この補助金は、民主党支持の16州に割り当てられていたものであり、あからさまな民主党支持州への資金提供だったことから、バッサリと切られました。

 

それと、右側の記事では、ニューヨークの交通プロジェクトへの補助金、約180億ドルも切られています。

その理由は、「あいつらは、まだ多様性とか言ってるから」というもので、単なる嫌がらせなのかもしれませんが、ニューヨークは、民主党地盤の地域で、トランプ氏もここで何度も裁判にかけられ、無茶苦茶な判決を受けまくってますので、ニューヨークの民主党員が、調子に乗らないように叩き潰そうとしているのでしょう。

 

こんな感じで、政府閉鎖で大変だ~、みたいなことにはなっておらず、むしろ、

「ラッキー!ボーナスタイムに入りました~!」

みたいなノリで、今までできなかったリストラや、民主党への復讐をどんどん進めているような感じです。

 

(参考:ガーディアン)

 

実際、トランプ氏は、今回の閉鎖について、自身のSNSのTruth Socialに、こんな感じの投稿をしています。

「急進左派の民主党が、私にこの前例のない機会を与えたとは信じられない。

 彼らもバカではないので、バレないように、そして迅速に、アメリカを偉大にするために、彼らなりのやり方で、貢献してくれてるのでしょう。」

と、そのツンデレぶりを称賛していました。

 

(参考:XProject2025tracker

 

その実際の投稿がこちらの左側のものなのですが、赤色の線で囲った部分が、引用した文章です。

そして、その上に青色の枠で囲んだところに、プロジェクト2025とありますね。

 

これは、予算局長のラス・ヴォート氏とミーティングをしたということが書かれているのですが、このヴォート氏という人は、「プロジェクト2025」という、共和党が、これからやるべきことをまとめた900ページ以上の戦略書に携わっていた人です。

このプロジェクト2025は、昨年の選挙戦中に、民主党や大手メディアから、トランプ氏を叩くための口実に使われていました。

 

FRBだって廃止しようとか書いている戦略書ですから、「トランプは、アメリカという国を解体するつもりだ!酷いやつだ!」と非難されていたんですね。

その当時は、トランプ氏は、このプロジェクト2025との関わりについては、完全に否定してましたが、政権が始まってみれば、早速取り掛かっているという状況なのです。

 

それで、この900ページの中で書かれている、いろいろな提言について、どれぐらい進捗しているのかを調べている「プロジェクト2025トラッカー」というサイトまでありまして、318個の目標に対して、現在118個が終わってると表示されています。

例えば、USAIDをぶっ潰すという項目もありまして、こちらは100%完了と表示されています。

トランプ氏とヴォート氏は、まだ残ってる200の目標のうち、政府閉鎖のどさくさで、次はどこをぶった斬っていくのかを相談していたのではないでしょうか?

 

なので、政府閉鎖は、なるべく長い方が望ましいと考えているはずです。

金がないんだから、閉鎖するしかない、という口実が立ちますし、そうやって無駄な職員を休暇扱いにした後に、その人たちの居場所を無くすなんてこともできるでしょうからね。

 

(参考:X(左)X(右)

 

それで、ちょっと面白いなと思ったのが、今回の政府閉鎖については、民主党側にも、それなりに言い分がありそうだという点です。

例えば、こちらの2つの投稿は、民主党議員や、支持者のものですが、左側は、トランプ政権になって、保険料が上がった人の証拠画像をあげています。

また、右側は、政府閉鎖が始まっても、ホワイトハウスの舞踏室の建設は続いていて、兵士への給料は止まってしまっている、ということを非難したものです。

 

これらの1つ1つが、本当に正しいのかは、怪しいものもあるでしょう。

ですが、民主党側から見れば、トランプ政権のやってることの理不尽さを突っ込む余地は、それなりにあると思います。

 

先ほどご紹介した、ニューヨーク市の交通インフラを止めた件なども、多様性がどうという理由で、必要な工事ができないというのは、ちょっと強引すぎやしないか?と思う人も、けっこういるでしょう。

ですが、そうやって民主党側の言い分が多ければ多いほど、民主党議員に反対する大義名分を与えてしまうので、それが結果的に政府閉鎖の期間を長引かせることになります。

 

そうすると、どうなるでしょうか?

そうです。

逆に、民主党がこれまで築いてきた利権事業や、民主党支持者が多い政府職員のリストラが、どんどん進むことになってしまうわけです。

 

つまり、民主党がゴネればゴネるほど、民主党支持者がどんどん酷い目にあっていくのです。これは、なかなか興味深い展開に見えますよね。

なので、おそらくですが、トランプ政権としては、これからもっと民主党の政治家を煽って、怒らせて、賛成に回らないようにしようとするでしょう。

 

(参考:Democracy Now!X

 

トランプ氏は、民主党下院の幹部であるハキーム・ジェフリーズ氏のインタビュー動画に、メキシカンハットのソンブレロをかぶせた加工をした動画を投稿して、挑発してました。

左側の画像ですね。

 

まるで子供の喧嘩のような、おふざけをアメリカの大統領がやってるのです。

これに触発されて、SNS上では、メキシカンハットを被せられた民主党の政治家のフェイク動画がたくさん出てて、大喜利状態になっていました。

また、右側の画像では、カリフォルニア州の州知事のギャビン・ニューサム氏も、負けずに、ヴァンス氏の動画を加工して、太ったヴァンス氏がなんか喋ってる動画を投稿して、やり返してました。

 

こんな感じで、全く深刻さがなく、お遊びみたいな感じで、ジャレあってるのが、現在のアメリカの政治家界隈なのです。

そして、その間に、粛々と、民主党支持の政府職員や、民主党支持州の利権事業をリストラという、地獄の現実が水面下で進んでいくのでしょう。

 

というわけで、ここまでのことをまとめると、こんな感じになります。

 

先日、ドイツの保守政党のAfDの立候補者が、選挙期間中に7人も謎の死を遂げてしまい、まるで昨年の選挙で、30人以上の立候補者が暗殺されたメキシコのようになってると解説した動画を作ったのですが、現在のアメリカは、また別の意味で、メキシコ化しているようです。

 

 

こちらのメキシコ化は、死人が出ないだけマシですが、どちらの国も政治がカオス化していくことには間違いなさそうですね。

 

この記事を書いた人
ゴトウ

証券会社で12年間勤務。営業と店舗マーケティングに従事後、2018年から当サイト「イエ&ライフ」を運営しています。

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